エイトとアトの法則
-ate の読み方は品詞で変わる
-ate は原則として、動詞なら /eɪt/(エイト)、形容詞・名詞なら弱く /ət/(アト)と読む。
- 分ける(動)/eɪt/
- 別々の(形)/ət/
- 見積もる(動)/eɪt/
- 見積もり(名)/ət/
- 卒業する(動)/eɪt/
- 卒業生(名)/ət/
- 気候名詞なので /ət/
- 私的な形容詞なので /ət/
動詞の -ate には弱い強勢が残るので、/eɪt/ とはっきり読みます。形容詞・名詞では強勢がなく、/ət/ に弱まります。separate は「分ける」と「別々の」で語尾の音が違います。強勢の位置はどちらも語頭です。
受験下線部の発音が違う語を選ぶ問題で、-ate の品詞差がねらわれます。
語尾 -ateエイジじゃなくてイジの法則
-age はふつう /ɪdʒ/(イジ)
2音節以上の語の -age は、多くの場合 /ɪdʒ/(イジ)と弱く読む。
- 村/ɪdʒ/
- 伝言/ɪdʒ/
- 像・印象/ɪdʒ/
- 損害/ɪdʒ/
- 言語/ɪdʒ/
- 勇気/ɪdʒ/
- 何とかやりとげる動詞も /ɪdʒ/
例外
- 車庫米音。語尾が強い
- マッサージ米音。語尾が強い
- 破壊工作語尾は /ɑːʒ/
-age はフランス語から入った語尾です。古くから英語にある語では弱まって /ɪdʒ/ と読みます。garage・massage など新しく入った語は、フランス語に近い /ɑːʒ/ になります。age・page など1音節の語は /eɪdʒ/ です。
受験image・damage の -age を /eɪdʒ/ と読ませるひっかけが出ます。
語尾 -ageオウスと読まない法則
-ous は /əs/(アス)
形容詞の語尾 -ous は、弱く /əs/(アス)と読む。
- 有名な/əs/
- 深刻な/əs/
- 危険な/əs/
- 不安な/əs/
- さまざまな/əs/
- 嫉妬した/əs/
-ous はラテン語 -osus(〜に満ちた)から、フランス語を通って入った語尾です。つづりは「オウス」に見えますが、強勢はなく /əs/ と短く読みます。famous は「フェイマス」です。
受験-ous は強くならないので、アクセント問題の消去法に使えます。
語尾 -ous/iousカイの ch の法則
ギリシャ語から来た ch は /k/
ギリシャ語由来の語の ch は、原則として /k/(ク)と読む。
- 混沌ch=/k/
- 性格・登場人物ch=/k/
- 化学ch=/k/
- 学校ch=/k/
- 胃ch=/k/
- 管弦楽団ch=/k/
- こだまch=/k/
- 科学技術ch=/k/
例外
- 大司教古英語の時代に入ったので ch=/tʃ/
ギリシャ語の χ(カイ)は、ラテン語で ch と書き写されました。もとは /k/ に近い音だったので、英語でも /k/ と読みます。chemistry・character・orchestra など、学問や文化の語に多いです。
受験chaos・stomach・character の ch を問う発音問題が定番です。
シェフの ch の法則
フランス語から来た ch は /ʃ/
比較的新しくフランス語から入った語の ch は /ʃ/(シュ)と読む。
- 機械ch=/ʃ/
- 料理長ch=/ʃ/
- シャンパンch=/ʃ/
- パンフレットch=/ʃ/
- パラシュートch=/ʃ/
- シカゴch=/ʃ/
例外
- 長・主な早く入ったので ch=/tʃ/
- 教会英語本来の語で ch=/tʃ/
- いす早く入ったので ch=/tʃ/
フランス語の ch は、古くは /tʃ/ でしたが、のちに /ʃ/ に変わりました。変わった後に入った語は /ʃ/ と読みます。英語本来の語や早く入った語は /tʃ/ です。chief(/tʃ/)と chef(/ʃ/)は同じ語源です。
受験machine と chair の ch の違いを選ばせる問題が出ます。
ファイの ph の法則
ph は /f/(ギリシャ語のしるし)
ph は原則として /f/ と読む。ph を含む語はほぼギリシャ語由来。
- 写真ph=/f/
- 電話ph=/f/
- 哲学ph=/f/
- 物理学ph=/f/
- アルファベットph=/f/
- 象ph=/f/
- 句ph=/f/
例外
- スティーブン(人名)ph=/v/
- 羊飼いsheep+herd。h は読まない
ph はギリシャ語の φ(ファイ)をラテン語で書き写したつづりです。phone は「音」、philo- は「愛する」、graph は「書く」の意味です。shepherd は sheep と herd がくっついた語です。ph を /f/ と読まず、h も読みません。
受験ph の読みは易問ですが、shepherd は難関私大でねらわれます。
消えたのどの音の法則
gh は読まないか /f/
語中・語尾の gh は、多くは読まないか /f/ と読む。語頭の gh は /ɡ/。
- 夜gh は読まない
- 娘gh は読まない
- 8gh は読まない
- 重さを量るgh は読まない
- 高いgh は読まない
- 笑うgh=/f/
- 十分なgh=/f/
例外
- 幽霊語頭の gh=/ɡ/。h は15世紀ごろにつづりに加わった
中英語の gh は、のどの奥でこする /x/ の音でした。ドイツ語 Nacht(夜)の ch と同じ音です。英語ではこの音が消えて night の gh は読まなくなりました。laugh・enough のように /f/ に変わった語もあります。
受験laugh・enough と daughter・eight の gh の違いがよく出ます。
オウ・ウー・アフの法則
-ough は読み方がばらばら
-ough には少なくとも6通りの読み方がある。単語ごとに覚える。
昔の /x/ の音が、地方や時代ごとに違う形で変わったため、読み方がそろいませんでした。印刷が広まってつづりが固まったので、音だけがばらばらに残りました。though と through と thought は1語ずつ確認します。
受験drought・thorough は難関大の発音問題で好まれます。
ブレスとブリーズの法則
th の無声 /θ/ と有声 /ð/
名詞の th は /θ/ で、動詞や -ern・-y が付いた形では /ð/ になる組が多い。the・this などの th は /ð/。
- 息(名)th=/θ/
- 息をする(動)th=/ð/
- 入浴(名)th=/θ/
- 入浴する(動)th=/ð/
- 南th=/θ/
- 南のth=/ð/
- 価値th=/θ/
- 値するth=/ð/
例外
- トマス(人名)th=/t/
- タイ(国名)th=/t/
breathe・bathe の語尾の e は、昔は発音されていました。th が母音にはさまれたので、有声の /ð/ になりました。breath(息)は /θ/、breathe(息をする)は /ð/ です。southern は /ð/ で、母音も変わります。
受験southern の /ð/ と /ʌ/ は発音問題の頻出です。
ジョンとションの法則
-sion の /ʒən/ と /ʃən/
-sion は直前が母音なら /ʒən/(ジョン)。n・l の後や -ssion なら /ʃən/(ション)。
- 決定/ʒən/
- 機会/ʒən/
- 結論/ʒən/
- 視力・展望/ʒən/
- 大邸宅/ʃən/
- 緊張/ʃən/
- 使命/ʃən/
- 話し合い/ʃən/
例外
- 版r の後。米は /ʒən/、英は /ʃən/ がふつう
母音にはさまれた s は有声になりやすいので /ʒ/ になります。n の後や ss では無声の /ʃ/ です。decision・vision は /ʒ/、mansion・mission は /ʃ/ です。-tion は多くが /ʃən/ です。ただし question のように s の後では /tʃən/ になります。
受験decision と mansion の -sion の違いを選ばせる問題が出ます。
語尾 -tionト・ド・イドの法則
-ed の3つの読み方
-ed は /t/・/d/ の後で /ɪd/、無声音の後で /t/、それ以外の有声音の後で /d/。
- 止めた/t/
- 笑った/t/
- キスした/t/
- 遊んだ/d/
- 住んだ/d/
- 必要とした/ɪd/
- 決めた/ɪd/
例外
- 裸の形容詞は /ɪd/
- 邪悪な形容詞は /ɪd/
- 学識のある(形)動詞の過去形なら /d/
直前の音と同じ「声の有無」にそろえると言いやすいので、読み方が分かれます。p・k・f・s・ʃ・tʃ の後は /t/ です。t・d の後は同じ音が続いて言いにくいので、/ɪd/ と母音をはさみます。
受験-ed の読みが違う1語を選ぶ問題は共通テスト型の定番です。
語尾 -edス・ズ・イズの法則
-s・-es の3つの読み方
-s は /s/・/z/・/ʃ/・/tʃ/・/dʒ/ などの後で /ɪz/、無声音の後で /s/、他は /z/。
- ネコ(複数)/s/
- 本(複数)/s/
- かばん(複数)/z/
- ペン(複数)/z/
- バス(複数)/ɪz/
- 腕時計(複数)/ɪz/
- 裁判官(複数)/ɪz/
例外
- 家(複数)語幹の s も /z/ になる
- 言う(3単現)母音が /e/ に変わる
- する(3単現)母音が /ʌ/ に変わる
-ed と同じく、直前の音と声の有無をそろえます。似た音が続くと言いにくいので、/s/ /z/ などの後では /ɪz/ と母音をはさみます。house の複数形 houses は s が /z/ に変わる点にも注意します。
受験says・does の母音と houses の /z/ は発音問題でねらわれます。
ユプシロンの y の法則
ギリシャ語の y は /ɪ/ か /aɪ/
子音にはさまれた y は母音字で、/ɪ/(イ)か /aɪ/(アイ)と読む。ギリシャ語由来が多い。
- 体育館y=/ɪ/
- 神話y=/ɪ/
- 体系y=/ɪ/
- リズムy=/ɪ/
- 象徴y=/ɪ/
- 周期y=/aɪ/
- 型y=/aɪ/
- 活動的なy=/aɪ/
ギリシャ語の υ(ユプシロン)は、ラテン語で y と書き写されました。そのため y を母音として使う語はギリシャ語由来が多いです。gym・system は短く /ɪ/、cycle・type は長く /aɪ/ と読みます。
受験rhythm の th=/ð/ と y=/ɪ/ は発音問題でよく出ます。
接頭辞 sym/syn- 接頭辞 hyper- 接頭辞 hypo-