発音・アクセントの法則

接尾辞(語尾)や接頭辞を見れば、強く読む位置や読み方の多くが分かります。語源と結びつけた発音・アクセントの法則48本を、音声つきでまとめました。赤い音節を強く読みます。単語をタップすると発音が流れます。

語尾で決まるアクセント語尾そのものが強いアクセントを動かさない語尾品詞で変わるアクセント接頭辞と複合語発音(つづりと音)黙字と語源カタカナ語の落とし穴アクセント・スナイパーで腕だめし
語尾で決まるアクセント(9)シャミセンの法則・イック直前の法則・イティ直前の法則
シャミセンの法則

シャミセン音(-tion・-sion・-cian…)の直前が強い

シャ・シュ・ジョ・チャの音を含む語尾(-tion・-sion・-cian・-cial・-cious など)の直前が強い。

例外

  • テレビ辞書の第1強勢は TEL。vi には弱い第2強勢がある

-tion は昔「ティ・オン」と2音節でした。強勢は ti の1つ前に置かれました。その後 ti と on がつぶれて /ʃən/ の1音節になりました。そのため今は「シャミセン音の直前が強い」形に見えます。

受験アクセント問題の最頻出。長い語ほど語尾を見るだけで答えが出ます。

語尾 -tion 語尾 -an/ian 語尾 -al 語尾 -ous/ious 語尾 -ant/ent
イック直前の法則

-ic・-ics・-ical の直前が強い

-ic・-ics・-ical で終わる語は、その直前の音節が強い。

例外

  • アラビア語語頭が強い
  • 政治political とは位置が違う
  • 正気でない人語頭が強い
  • カトリックの語頭が強い
  • 修辞・美辞麗句語頭が強い
  • 算数名詞は rith。形容詞 arithmetic(算数の)は met が強い

ギリシャ語 -ikos、ラテン語 -icus から来た語尾です。-ic に -al が付いても、-s が付いても位置は変わりません。economy は con が強く、economic は nom が強くなります。例外は数語だけです。

受験politics と political の違いは定番。例外の語もよく問われます。

語尾 -ic/ical
イティ直前の法則

-ity・-ety の直前が強い

-ity・-ety で終わる名詞は、その直前の音節が強い。

ラテン語 -itas(フランス語 -ité)から来た語尾です。元の語に付くと、強勢が -ity の直前へ移ります。able→ability、real→reality と比べると、動き方がよく分かります。

受験元の語と派生語で位置が変わる組(able / ability)がねらわれます。

語尾 -ity/ty
イ・ウ母音の手前の法則

-ian・-ial・-ual・-ious・-eous・-ior・-iar の直前が強い

i・e・u で始まる語尾(-ian・-ial・-ual・-ious・-eous・-ior・-iar)の直前の音節が強い。

これらの語尾は i・e・u という母音で始まります。この母音はとても弱く読まれます。そのため強勢は1つ手前に来ます。history→historian、industry→industrial のように、元の語から位置が移る語が多いです。

受験history / historian、industry / industrial の移動がよく出ます。

語尾 -an/ian 語尾 -al 語尾 -ous/ious
学問語尾の法則

-logy・-graphy・-nomy・-metry・-sophy・-pathy の直前が強い

-logy・-graphy・-nomy・-metry・-sophy・-pathy(と -meter)の直前の音節が強い。

どれもギリシャ語由来です。logos は「言葉」、graphein は「書く」、nomos は「法則」です。metron は「物差し」、sophia は「知恵」、pathos は「感情」です。-logist・-grapher と伸びても位置は同じです。

受験photograph・photography・photographic の3段活用は超定番です。

語尾 -logy
-ate 三つ目の法則

-ate は後ろから3つ目が強い

3音節以上の -ate の語は、-ate から数えて2つ前(後ろから3つ目)の音節が強い。

例外

communicate なら com·mu·ni·cate の mu が強くなります。educate のような3音節語では先頭です。動詞の -ate には弱い第2強勢があり、/eɪt/ とはっきり発音します。2音節の動詞は -ate そのものが強い語が多いです。

受験communicate・participate を語頭で読ませるひっかけが出ます。

語尾 -ate
-ize・-ify 三つ目の法則

-ize・-ise・-ify は後ろから3つ目が強い

-ize・-ise・-ify で終わる動詞は、後ろから3つ目の音節が強い(目安)。

例外

  • 特徴づけるcharacter の強勢を残すので後ろから4つ目
  • 分類するcategory の強勢を残すので後ろから4つ目

-ify は直前の音節がほぼ必ず強くなります。-ize は元の語のアクセントを残すのが基本です。memory→memorize、apology→apologize のように、元の位置が後ろから3つ目に来る語が多くあります。

受験apologize・identify を語頭で読ませるひっかけに注意します。

語尾 -ize/ise 語尾 -fy/ify
-tude 三つ目の法則

-tude・-ute は後ろから3つ目が強い

3音節の -tude・-tute・-cute で終わる語は、先頭(後ろから3つ目)の音節が強い。

例外

  • 貢献する-ute でも trib が強い
  • 配る-ute でも trib が強い

-tude はラテン語 -tudo から来た「〜の状態」を表す語尾です。attitude・gratitude のように語頭が強く、-tude には弱い第2強勢があります。-tute・-cute で終わる3音節語も同じリズムです。

受験attitude の -tude を強く読ませるひっかけがねらわれます。

語尾 -tude
ダン・ダ・ダー・ダの法則

-ary・-ory・-ery は2つ前が強い(米音)

米音では -ary・-ory・-ery の a・o・e に弱い強勢があり、第1強勢はその2つ前に来る(目安)。

例外

  • 記録作品-ary に第2強勢がなく、直前の men が強い
  • 実験室米は LAB(3つ前)。英は la·BOR が強い

dic·tion·ar·y は「ダン・ダ・ダー・ダ」のリズムで、先頭が強くなります。英音では語尾が縮んで dic·tion·ry のように聞こえますが、第1強勢の位置は同じです。3音節の library・primary は先頭が強くなります。

受験vocabulary・necessary の位置がよく問われます。

語尾 -ary
語尾そのものが強い(10)イー(される人)の法則・イアーの法則・イーズの法則
イー(される人)の法則

-ee は語尾そのものが強い

-ee で終わる語(「〜される人」など)は、原則として語尾そのものが強い。

  • 難民
  • 従業員em·plóy·ee と読む人もいる
  • 研修生
  • 面接を受ける人
  • 欠席者
  • 候補者
  • 保証

例外

  • コーヒー語尾が強くない
  • 委員会古くからある語で mit が強い

-ee はフランス語の過去分詞 -é から来た語尾です。法律の言葉で使われ始め、「〜される側の人」を表します。employer(雇う人)と employee(雇われる人)のように、-er と対になる語が多いです。

受験committee・coffee との読み分けがひっかけになります。

語尾 -ee
イアーの法則

-eer は語尾そのものが強い

-eer で終わる語は、語尾の -eer そのものが強い。

-eer は「〜する人」を表す語尾です。フランス語の -ier などから来た語が多く、語末を強く読むフランス語のくせが残っています。career も同じ形で、語尾が強くなります。

受験engineer・volunteer・career は第1音節を選ばせるひっかけの常連です。

語尾 -eer
イーズの法則

-ese は語尾そのものが強い

「〜の国の・〜語」を表す -ese は、語尾そのものが強い。

  • 日本の・日本語
  • 中国の・中国語
  • 広東語
  • ベトナムの
  • 台湾の

-ese はラテン語 -ensis(〜の土地の)から、古フランス語を通って入った語尾です。Japan は pan が強く、Japanese では nese に移ります。国名と言語名をセットで練習すると身につきます。

受験Japanese の位置は基本問題として出ます。

語尾 -ese
エスクの法則

-esque は語尾そのものが強い

「〜風の」を表す -esque は、語尾そのものが強い。

  • 絵のように美しい
  • 奇怪な
  • 唐草模様
  • ロマネスク様式の

-esque はイタリア語 -esco から、フランス語を通って入った語尾です。picture(絵)に付いた picturesque は「絵のように美しい」の意味です。語尾を /esk/ とはっきり強く読みます。

受験picturesque は私大の発音・アクセント問題で見かけます。

語尾 -esque
イークの法則

-ique は語尾そのものが強い

-ique で終わる語は、語尾を /iːk/ と読んで強く発音する。

  • 唯一の
  • 技術
  • 骨董品
  • 批評
  • ブティック
  • 体格
  • 斜めの

例外

  • 批評家-ic なので前が強い

-ique はフランス語のつづりのまま入った語尾です。同じラテン語から来た -ic は直前が強いのに、-ique は語尾が強くなります。critic(批評家)は前、critique(批評)は後ろが強いと比べると覚えられます。

受験technique・unique はアクセントと発音の両方で出ます。

ウーの法則

-oo・-oon は語尾そのものが強い

-oo・-oon で終わる語は、原則として語尾の「ウー」をのばして強く読む。

  • 風船
  • 台風
  • 漫画
  • カンガルー
  • シャンプー
  • 竹
  • 午後
  • アライグマ

例外

  • イグルー(雪の家)語頭が強い

-oo・-oon で終わる語は、外国語から入ったものがほとんどです。balloon はイタリア語 ballone(大きな球)が由来です。cartoon はイタリア語 cartone(厚紙)からです。語尾をのばして強く読みます。

受験balloon・typhoon はカタカナ読みとのずれをねらわれます。

エイドの法則

-ade は語尾そのものが強い

-ade で終わる名詞は、語尾を /eɪd/ と読んで強く発音するものが多い。

  • レモネード
  • パレード
  • 改革運動
  • セレナーデ
  • 封鎖
  • 小さな滝

例外

  • 10年間DEC を強く読むのがふつう
  • マーマレード語頭が強い

-ade はフランス語の語尾 -ade から来ています。スペイン語・イタリア語では -ada・-ata の形です。lemonade は lemon に -ade が付いた語です。ただし decade のように前が強い語もあります。

受験lemonade・parade は後ろ、decade は前という対比が出ます。

エットの法則

-ette は語尾そのものが強い

フランス語から来た -ette(「小さな〜」など)は、原則として語尾そのものが強い。

  • カセット
  • バゲット
  • ブルネットの人
  • ルーレット
  • シルエット
  • 簡易台所

例外

  • 礼儀作法語頭が強い
  • たばこ米では CIG を強く読む人も多い

-ette はフランス語で「小さな〜」や女性形を表す語尾です。kitchen に付いた kitchenette は「小さな台所」です。語尾を /et/ と強く読みます。etiquette のように前が強い語もあります。

受験cassette・silhouette は語尾を強く読む語として出ます。

エインの法則

-ain で終わる動詞は語尾が強い

-ain で終わる動詞は語尾の -ain が強い。名詞・形容詞の -ain は、多くは前が強い。

例外

  • 確かな形容詞は前
  • 山名詞は前
  • 船長名詞は前
  • お買い得品名詞は前

-tain はラテン語 tenere(保つ)から来た語根です。ob-・con-・re- などの接頭辞と組んで動詞を作ります。動詞は語根が強いので -tain が強くなります。certain・mountain のような名詞・形容詞は前が強くなります。

受験maintain と mountain のように、品詞で位置が逆になる組がねらわれます。

接頭辞 ob- 接頭辞 co/com/con- 接頭辞 re- 接頭辞 ex-
ティーン・ティの法則

-teen は強く、-ty は弱い

13〜19の -teen は語尾が強い。30・40…の -ty は前が強い。

  • 13
  • 30
  • 15
  • 50
  • 18
  • 80

-teen は ten(10)が変化した形で、単独で言うときは語尾を強く長く読みます。-ty は弱く短く、前の音節が強くなります。ただし数を数えるときや名詞の前では THIR·teen のように前が強くなることもあります。

受験リスニングで数字を聞き分ける問題の土台になります。

アクセントを動かさない語尾(2)お客さん語尾の法則・エイブルそのままの法則
お客さん語尾の法則

-ful・-less・-ness・-ment などはアクセントを動かさない

-ful・-less・-ness・-ment・-ly・-er・-ing・-ship などは、原則として元の語の強勢を変えない。

例外

  • 写真家photograph(PHO が強い)に -er が付くと tog に動く

これらの語尾は「お客さん」のように後ろに乗るだけで、強勢を引き寄せません。develop→development では vel が強いままです。employ→employer も ploy のままです。元の語さえ分かれば長い語も読めます。

受験development・environment は元の動詞の位置で答えます。

語尾 -ful 語尾 -less 語尾 -ness 語尾 -ment 語尾 -ly 語尾 -er/or 語尾 -ing 語尾 -ship 語尾 -hood
エイブルそのままの法則

-able は多くの場合アクセントを動かさない

-able は多くの場合、元の語のアクセントを残す。ただし前へ動く語もある。

例外

  • 見事なadmire から前へ動く
  • より好ましいprefer から前へ動く

rely→reliable、comfort→comfortable のように、元の語の位置のままのことが多いです。ただし admire→admirable、prefer→preferable は強勢が語頭へ動きます。この2語は受験の定番の例外です。

受験admirable・preferable は動詞につられて誤る受験生が多い語です。

語尾 -able/ible
品詞で変わるアクセント(3)名前動後(めいぜんどうご)・デザートと砂漠の法則・ファー移動の法則
名前動後(めいぜんどうご)

名詞は前、動詞は後ろ

同じつづりの2音節語は、名詞(と形容詞)は前、動詞は後ろが強いものが多い。

例外

動詞は接頭辞ではなく語根を強く読むという英語のくせから来ています。名詞では語頭に強勢が移りました。conduct・export・progress・contrast・insult・suspect なども同じ型です。

受験「名詞の record」など品詞を指定して強勢を問う形がよく出ます。

接頭辞 re- 接頭辞 pre- 接頭辞 ob- 接頭辞 in/im- 接頭辞 ex- 接頭辞 co/com/con- 接頭辞 pro-
デザートと砂漠の法則

強勢で意味が変わる同じつづりの語

同じつづりでも、強勢の位置が変わると別の意味の語になるものがある。

désert(砂漠)と desért(見捨てる)は別の単語です。デザートの dessert は s が2つで後ろが強く、desért(見捨てる)と同じ発音になります。minute も「分」なら前、「ごく小さい」なら後ろが強くなります。

受験desert と dessert の区別は発音・つづりの両方で出ます。

接頭辞 de-
ファー移動の法則

-fer 動詞は -ence で前に動く

-fer で終わる動詞は fer が強いが、名詞 -ence になると前に動く(prefer→preference)。

  • 好み
  • 参照
  • 会議
  • 推論
  • 紹介・委託-al では動かない

例外

  • 出来事-cur の語は動かない
  • 干渉interfere(-fere)から来るので動かない

prefer・refer・confer・infer は「運ぶ」の意味のラテン語 ferre から来ています。動詞では fer が強いのに、-ence が付くと後ろから3つ目、つまり語頭に移ります。-al が付く referral では fer のままです。

受験prefer / preference の移動はアクセント問題の定番です。

語尾 -ance/ence 接頭辞 pre- 接頭辞 re- 接頭辞 co/com/con- 接頭辞 in/im-
接頭辞と複合語(2)中身が主役の法則・黒板と黒い板の法則
中身が主役の法則

動詞は接頭辞ではなく語根が強い

接頭辞(be-・re-・de-・ex-・pre- など)が付いた動詞は、原則として接頭辞ではなく語根が強い。

例外

  • 申し出るob- が of- に変わって一体化
  • 異なるdis- が dif- に変わって一体化
  • 苦しむsub- が suf- に変わって一体化

接頭辞は意味をそえる部品で、動詞の中身は語根です。そのため become は come、receive は ceive が強くなります。offer・differ・suffer は接頭辞の形が変わって語根とくっつき、前が強くなりました。

受験2音節動詞は「まず後ろ」が正解になりやすいです。offer などは例外として出ます。

接頭辞 be- 接頭辞 re- 接頭辞 de- 接頭辞 ex- 接頭辞 pre- 接頭辞 under- 接頭辞 ob- 接頭辞 dis- 接頭辞 sub-
黒板と黒い板の法則

複合名詞は前、形容詞+名詞は後ろ

2語が合わさった複合名詞は、原則として前の語が強い。形容詞+名詞の語句は後ろの名詞が強い。

例外

  • 黒い板形容詞+名詞の語句。board が強い
  • 緑色の家形容詞+名詞の語句。house が強い
  • 午後-oon の語尾が強い

1つの名詞になった語は、前の語で種類を決めるので前を強く読みます。a black board(黒い板)は2語のままなので board が強くなります。強勢の位置で「黒板」と「黒い板」を聞き分けられます。

受験会話文で強調される語を選ぶ問題の土台になります。

発音(つづりと音)(13)エイトとアトの法則・エイジじゃなくてイジの法則・オウスと読まない法則
エイトとアトの法則

-ate の読み方は品詞で変わる

-ate は原則として、動詞なら /eɪt/(エイト)、形容詞・名詞なら弱く /ət/(アト)と読む。

動詞の -ate には弱い強勢が残るので、/eɪt/ とはっきり読みます。形容詞・名詞では強勢がなく、/ət/ に弱まります。separate は「分ける」と「別々の」で語尾の音が違います。強勢の位置はどちらも語頭です。

受験下線部の発音が違う語を選ぶ問題で、-ate の品詞差がねらわれます。

語尾 -ate
エイジじゃなくてイジの法則

-age はふつう /ɪdʒ/(イジ)

2音節以上の語の -age は、多くの場合 /ɪdʒ/(イジ)と弱く読む。

例外

  • 車庫米音。語尾が強い
  • マッサージ米音。語尾が強い
  • 破壊工作語尾は /ɑːʒ/

-age はフランス語から入った語尾です。古くから英語にある語では弱まって /ɪdʒ/ と読みます。garage・massage など新しく入った語は、フランス語に近い /ɑːʒ/ になります。age・page など1音節の語は /eɪdʒ/ です。

受験image・damage の -age を /eɪdʒ/ と読ませるひっかけが出ます。

語尾 -age
オウスと読まない法則

-ous は /əs/(アス)

形容詞の語尾 -ous は、弱く /əs/(アス)と読む。

-ous はラテン語 -osus(〜に満ちた)から、フランス語を通って入った語尾です。つづりは「オウス」に見えますが、強勢はなく /əs/ と短く読みます。famous は「フェイマス」です。

受験-ous は強くならないので、アクセント問題の消去法に使えます。

語尾 -ous/ious
カイの ch の法則

ギリシャ語から来た ch は /k/

ギリシャ語由来の語の ch は、原則として /k/(ク)と読む。

例外

  • 大司教古英語の時代に入ったので ch=/tʃ/

ギリシャ語の χ(カイ)は、ラテン語で ch と書き写されました。もとは /k/ に近い音だったので、英語でも /k/ と読みます。chemistry・character・orchestra など、学問や文化の語に多いです。

受験chaos・stomach・character の ch を問う発音問題が定番です。

シェフの ch の法則

フランス語から来た ch は /ʃ/

比較的新しくフランス語から入った語の ch は /ʃ/(シュ)と読む。

  • 機械ch=/ʃ/
  • 料理長ch=/ʃ/
  • シャンパンch=/ʃ/
  • パンフレットch=/ʃ/
  • パラシュートch=/ʃ/
  • シカゴch=/ʃ/

例外

  • 長・主な早く入ったので ch=/tʃ/
  • 教会英語本来の語で ch=/tʃ/
  • いす早く入ったので ch=/tʃ/

フランス語の ch は、古くは /tʃ/ でしたが、のちに /ʃ/ に変わりました。変わった後に入った語は /ʃ/ と読みます。英語本来の語や早く入った語は /tʃ/ です。chief(/tʃ/)と chef(/ʃ/)は同じ語源です。

受験machine と chair の ch の違いを選ばせる問題が出ます。

ファイの ph の法則

ph は /f/(ギリシャ語のしるし)

ph は原則として /f/ と読む。ph を含む語はほぼギリシャ語由来。

  • 写真ph=/f/
  • 電話ph=/f/
  • 哲学ph=/f/
  • 物理学ph=/f/
  • アルファベットph=/f/
  • 象ph=/f/
  • 句ph=/f/

例外

  • スティーブン(人名)ph=/v/
  • 羊飼いsheep+herd。h は読まない

ph はギリシャ語の φ(ファイ)をラテン語で書き写したつづりです。phone は「音」、philo- は「愛する」、graph は「書く」の意味です。shepherd は sheep と herd がくっついた語です。ph を /f/ と読まず、h も読みません。

受験ph の読みは易問ですが、shepherd は難関私大でねらわれます。

消えたのどの音の法則

gh は読まないか /f/

語中・語尾の gh は、多くは読まないか /f/ と読む。語頭の gh は /ɡ/。

  • 夜gh は読まない
  • 娘gh は読まない
  • 8gh は読まない
  • 重さを量るgh は読まない
  • 高いgh は読まない
  • 笑うgh=/f/
  • 十分なgh=/f/

例外

  • 幽霊語頭の gh=/ɡ/。h は15世紀ごろにつづりに加わった

中英語の gh は、のどの奥でこする /x/ の音でした。ドイツ語 Nacht(夜)の ch と同じ音です。英語ではこの音が消えて night の gh は読まなくなりました。laugh・enough のように /f/ に変わった語もあります。

受験laugh・enough と daughter・eight の gh の違いがよく出ます。

オウ・ウー・アフの法則

-ough は読み方がばらばら

-ough には少なくとも6通りの読み方がある。単語ごとに覚える。

昔の /x/ の音が、地方や時代ごとに違う形で変わったため、読み方がそろいませんでした。印刷が広まってつづりが固まったので、音だけがばらばらに残りました。though と through と thought は1語ずつ確認します。

受験drought・thorough は難関大の発音問題で好まれます。

ブレスとブリーズの法則

th の無声 /θ/ と有声 /ð/

名詞の th は /θ/ で、動詞や -ern・-y が付いた形では /ð/ になる組が多い。the・this などの th は /ð/。

例外

  • トマス(人名)th=/t/
  • タイ(国名)th=/t/

breathe・bathe の語尾の e は、昔は発音されていました。th が母音にはさまれたので、有声の /ð/ になりました。breath(息)は /θ/、breathe(息をする)は /ð/ です。southern は /ð/ で、母音も変わります。

受験southern の /ð/ と /ʌ/ は発音問題の頻出です。

ジョンとションの法則

-sion の /ʒən/ と /ʃən/

-sion は直前が母音なら /ʒən/(ジョン)。n・l の後や -ssion なら /ʃən/(ション)。

  • 決定/ʒən/
  • 機会/ʒən/
  • 結論/ʒən/
  • 視力・展望/ʒən/
  • 大邸宅/ʃən/
  • 緊張/ʃən/
  • 使命/ʃən/
  • 話し合い/ʃən/

例外

  • 版r の後。米は /ʒən/、英は /ʃən/ がふつう

母音にはさまれた s は有声になりやすいので /ʒ/ になります。n の後や ss では無声の /ʃ/ です。decision・vision は /ʒ/、mansion・mission は /ʃ/ です。-tion は多くが /ʃən/ です。ただし question のように s の後では /tʃən/ になります。

受験decision と mansion の -sion の違いを選ばせる問題が出ます。

語尾 -tion
ト・ド・イドの法則

-ed の3つの読み方

-ed は /t/・/d/ の後で /ɪd/、無声音の後で /t/、それ以外の有声音の後で /d/。

  • 止めた/t/
  • 笑った/t/
  • キスした/t/
  • 遊んだ/d/
  • 住んだ/d/
  • 必要とした/ɪd/
  • 決めた/ɪd/

例外

  • 裸の形容詞は /ɪd/
  • 邪悪な形容詞は /ɪd/
  • 学識のある(形)動詞の過去形なら /d/

直前の音と同じ「声の有無」にそろえると言いやすいので、読み方が分かれます。p・k・f・s・ʃ・tʃ の後は /t/ です。t・d の後は同じ音が続いて言いにくいので、/ɪd/ と母音をはさみます。

受験-ed の読みが違う1語を選ぶ問題は共通テスト型の定番です。

語尾 -ed
ス・ズ・イズの法則

-s・-es の3つの読み方

-s は /s/・/z/・/ʃ/・/tʃ/・/dʒ/ などの後で /ɪz/、無声音の後で /s/、他は /z/。

  • ネコ(複数)/s/
  • 本(複数)/s/
  • かばん(複数)/z/
  • ペン(複数)/z/
  • バス(複数)/ɪz/
  • 腕時計(複数)/ɪz/
  • 裁判官(複数)/ɪz/

例外

  • 家(複数)語幹の s も /z/ になる
  • 言う(3単現)母音が /e/ に変わる
  • する(3単現)母音が /ʌ/ に変わる

-ed と同じく、直前の音と声の有無をそろえます。似た音が続くと言いにくいので、/s/ /z/ などの後では /ɪz/ と母音をはさみます。house の複数形 houses は s が /z/ に変わる点にも注意します。

受験says・does の母音と houses の /z/ は発音問題でねらわれます。

ユプシロンの y の法則

ギリシャ語の y は /ɪ/ か /aɪ/

子音にはさまれた y は母音字で、/ɪ/(イ)か /aɪ/(アイ)と読む。ギリシャ語由来が多い。

ギリシャ語の υ(ユプシロン)は、ラテン語で y と書き写されました。そのため y を母音として使う語はギリシャ語由来が多いです。gym・system は短く /ɪ/、cycle・type は長く /aɪ/ と読みます。

受験rhythm の th=/ð/ と y=/ɪ/ は発音問題でよく出ます。

接頭辞 sym/syn- 接頭辞 hyper- 接頭辞 hypo-
黙字と語源(6)昔は読んだ k と w・プシューの p は黙る・サインとシグナルの法則
昔は読んだ k と w

語頭の kn- の k、wr- の w は読まない

語頭の kn- の k と wr- の w は発音しない。

  • 騎士k は読まない
  • ナイフk は読まない
  • ひざk は読まない
  • 知識k は読まない
  • 書くw は読まない
  • まちがったw は読まない
  • 手首w は読まない
  • 包むw は読まない

kn- の k と wr- の w は、古英語では発音されていました。17世紀ごろまでに読まれなくなり、つづりだけが残りました。ドイツ語では今も Knie(ひざ)の k を読みます。英語の knee と同じ語源です。

受験knowledge は k の黙字と /ɑː/・/ɪdʒ/ の両方が問われます。

プシューの p は黙る

語頭の ps- と pn- の p は読まない

ギリシャ語由来の語頭 ps-・pn- では p を読まない。

  • 心理学p は読まない
  • 精神科医p は読まない
  • 超能力のp は読まない
  • ペンネームp は読まない
  • 肺炎p は読まない

ギリシャ語の ψ(プシー)は /ps/ を1文字で表します。英語では語頭の /ps/ が言いにくいので p を読みません。psyche は「心」、pneumon は「肺」の意味です。それぞれ psychology・pneumonia のもとです。

受験psychology の発音とアクセント(chol)が同時に問われます。

接頭辞 pseudo-
サインとシグナルの法則

gn の g は読まない(でも復活する)

語頭と語尾の gn の g は読まない。後ろに音節が続くと g を読む語がある(signal・signature)。

  • しるしg は読まない
  • 設計g は読まない
  • 外国のg は読まない
  • 運動・宣伝g は読まない
  • 治世g は読まない
  • 地の精語頭の g も読まない
  • 信号g を読む
  • 署名g を読む

sign はラテン語 signum(しるし)から来ています。語尾の gn では g が消えましたが、signal・signature では g を読みます。design と designate も同じ関係です。語頭の gnome も g を読みません。

受験sign と signal の g の違いは発音問題の定番です。

クライムの b は黙る

語尾の mb の b は読まない

語尾の -mb の b は発音しない。

  • 登るb は読まない
  • 爆弾b は読まない
  • 親指b は読まない
  • くしb は読まない
  • 墓b は読まない
  • 子羊b は読まない
  • 配管工b は読まない

lamb・climb は、古英語では b も発音していました。中英語のころに m の後の b が消えました。thumb の b はもとは無く、後からつづりに加わった文字です。plumber のように語尾でなくても読まない語があります。

受験climb・tomb・comb は b の黙字と母音の両方で出ます。

オータムの n は黙る

語尾の mn の n は読まない(でも復活する)

語尾の -mn の n は読まない。後ろに音節が続くと n を読む語もある(autumnal・condemnation)。

  • 秋n は読まない
  • 円柱・コラムn は読まない
  • 賛美歌n は読まない
  • 非難するn は読まない
  • 厳粛なn は読まない
  • 秋のn を読む
  • 非難n を読む

autumn・column の語尾 mn では n を発音しません。ところが autumnal・condemnation のように後ろに音節が続くと、n を読みます。n は消えたのではなく、語尾で眠っているだけです。

受験autumn・column の n の黙字は発音問題の常連です。

学者が書き足した文字

ラテン語に合わせて足された黙字

debt の b、receipt の p などは、発音されたことのない後から足された文字。

  • 借金b は読まない
  • 疑うb は読まない
  • 微妙なb は読まない
  • 領収書p は読まない
  • 島s は読まない
  • サケl は読まない
  • 起訴するc は読まない

debt・doubt はフランス語から b 無しで入りました。15〜16世紀ごろ、学者がラテン語 debitum・dubitare のつづりに近づけて b を書き足しました。island の s は、別の語 isle に引きずられて入った文字です。

受験debt・doubt・receipt の黙字は発音問題で繰り返し出ます。

カタカナ語の落とし穴(3)マネージャーじゃなくてマニジャー・ホテルはホテール・ウイルスはヴァイラス
マネージャーじゃなくてマニジャー

カタカナ語と違って前が強い語

カタカナ語では後ろをのばしがちだが、英語では先頭の音節が強い語。

カタカナ語では「マネージャー」のように途中をのばしがちです。英語の manager は MAN を強く読み、後ろは弱く短くなります。coffee・energy・calendar なども、先頭を強く読むと英語らしくなります。

受験カタカナとずれる語は、アクセント問題の選択肢によくまざります。

ホテルはホテール

カタカナ語と違って後ろが強い語

カタカナ語では前を高く読みがちだが、英語では2つ目以降の音節が強い語。

日本語の「ホテル」「ギター」は前を高く読みます。英語の hotel は TEL、guitar は TAR が強くなります。banana・museum も2つ目の音節を強く読みます。カタカナの感覚をいったん忘れて覚えます。

受験hotel・career・event は第1音節を選ばせるひっかけの定番です。

ウイルスはヴァイラス

カタカナ語と母音がまるで違う語

ドイツ語・ラテン語の読み方で入った語や、つづりをローマ字のように読んだカタカナ語は、英語の発音と大きく違う。

  • ウイルス「ヴァイラス」に近い
  • テーマ「スィーム」に近い
  • エネルギー「エナジー」に近い
  • アレルギー「アラジー」に近い
  • ラベル「レイボー」に近い
  • スタジオ「ストゥーディオウ」に近い
  • セーター「スウェタ」に近い
  • ラジオ「レイディオウ」に近い

「ウイルス」はラテン語読み、「エネルギー」「テーマ」「アレルギー」はドイツ語から日本語に入りました。英語ではそれぞれ /ˈvaɪ.rəs/・/ˈen.ɚ.dʒi/・/θiːm/・/ˈæl.ɚ.dʒi/ と読みます。

受験label・theme の母音はカタカナとずれる発音問題の定番です。