AIはらだくんの時事英語ナビ

入試に出る時事トピック

SNS・スマホ依存・フェイクニュースの英語

おすすめ動画が止まらない、気づけば深夜。そのスマホの中の話が、入試の長文と英作文の超定番です。アルゴリズム、フィルターバブル、偽情報、SNS規制まで、必修の時事英語と背景知識、オリジナル長文でまとめて攻略しましょう。

更新 2026/09/15

このページを開く直前、何をしていましたか。たぶんスマホで何かをスクロールしていたはずです。実はその指の動きこそ、入試英語がいま一番好んで取り上げるテーマのひとつです。

SNSの話は、受験生にとって「知らない国の話」ではなく「自分の毎日の話」。だからこそ、英語で読めて英語で意見を言えると、長文でも英作文でも一気に強くなります。

なぜSNSのテーマは入試に出まくるのか

理由の1つ目は、受験生本人に身近で、しかも賛否が分かれること。「スマホは学校で禁止すべきか」「SNSは人をつなぐのか、分断するのか」は、どちらの立場でも書けるので、自由英作文のお題にぴったりです。

2つ目は、情報を疑って読む力、つまりクリティカル・シンキングを試せること。偽情報が広がる仕組みを論じた文章は、「筆者の主張」「根拠」「反論」がはっきりしていて、内容一致や要約問題を作りやすいのです。

3つ目は、テーマが心理学・経済学・政治・教育にまたがること。1本の長文の中に、脳の報酬の仕組み、広告ビジネス、選挙、子どもの睡眠まで出てくるので、難関大の長文で定番の素材になっています。

先輩からのひと言

SNSの長文は「メリットを認めつつ、問題点を指摘し、最後にバランスのとれた提案をする」という流れが王道です。However や On the other hand が出てきたら、そこから筆者の本音が始まると思って読みましょう。

3分でわかる背景知識

おすすめ欄の正体は「注目を奪い合うビジネス」

多くのSNSは無料で使えます。その代わりに、運営会社は広告で稼いでいます。広告を多く見てもらうには、利用者に長くアプリにいてもらう必要がある。そこで活躍するのが、何を見て、どこで指を止めたかを学習して次の投稿を選ぶalgorithmic recommendationです。

この「人の注目そのものが商品になる」考え方は、英語で attention economy と呼ばれます。長文で attention という語が「注意」ではなく「お金になる資源」として出てきたら、この話だと気づけると勝ちです。

偽情報は真実より速く走る

2018年に科学誌 Science に発表されたMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究は、2006〜2017年にTwitter(現X)で広がったニュースを分析しました。その結果、偽のニュースは真実のニュースより約70%リツイートされやすく、1,500人に届くまでの速さは約6倍でした。しかも、ボット(自動で投稿するアカウント)は真偽に関係なく同じように拡散していて、差を生んでいたのは人間だったとされています。

世界は「子どもとSNS」をどう規制し始めたか

オーストラリアでは2025年12月10日から、16歳未満がYouTube、TikTok、Instagram、Xなどの主要SNSでアカウントを持てないようにする規制が始まりました。保護者の同意があっても例外にはならず、対策を怠った企業には巨額の罰金が科される仕組みです。

日本では、愛知県豊明市が2025年10月1日に、スマホなどの利用を余暇の時間で1日2時間以内を目安とする条例を施行しました。利用時間の目安を明記した条例は全国で初めてとされ、罰則はありません。規制するか、自分で使い方を決めるか。この対立軸こそ、英作文の定番のお題です。

このテーマの必修時事英語

語カードをタップすると、意味・例文・音声が見られます。まずは見覚えのない語から、1日5語ずつ片づけていきましょう。

SNS・スマホ依存・フェイクニュースの必修語30語

長文でよく出る論点:SNSは人をつなぐのか、分断するのか

長文を読むときも英作文を書くときも、下の論点を「持ち札」として持っておくと強いです。英作文では、自分の立場の理由を2つ選び、反対側の論点を1つだけ認めてから反論すると、説得力がぐっと上がります。

SNS・スマホのメリットと課題

メリット

  • 距離や立場に関係なく、同じ趣味や悩みを持つ人とつながれる
  • 災害時などに、必要な情報を素早く多くの人に届けられる
  • お金や組織がなくても、個人が世界に向けて発信できる
  • 学習動画や語学アプリなど、無料で学べる機会が増える
  • 埋もれていた社会問題が可視化され、議論のきっかけになる

課題

  • 長時間の利用が睡眠不足や集中力の低下につながるおそれがある
  • 怒りや不安をあおる投稿ほど拡散され、偽情報が広がりやすい
  • おすすめ機能によって、自分と同じ意見ばかりに囲まれやすい
  • 匿名性がネットいじめや誹謗中傷を助長することがある
  • 他人の「映える」投稿と自分を比べ、自己肯定感が下がることがある
  • 個人データが広告などに利用され、プライバシーが心配される

自由英作文で使える表現

そのまま丸暗記するより、主語や目的語を入れ替えて自分の意見に作り変える練習がおすすめです。音声で3回まねして読むと、本番で手が勝手に動きます。

SNS・スマホの英作文フレーズ

  • Social media allows people to connect with others who share their interests, regardless of where they live.

    SNSのおかげで、人は住む場所に関係なく、同じ興味を持つ人とつながることができる。

    regardless of ~(~に関係なく)はメリットを書くときの万能パーツ。

  • Spending too much time on smartphones can lead to sleep deprivation and poor concentration.

    スマホに時間を使いすぎると、睡眠不足や集中力の低下につながりうる。

    lead to は「原因→結果」を書く定番。can を入れて断定を避けると大人の文になる。

  • Posts that provoke strong emotions are more likely to go viral than calm, balanced ones.

    強い感情をかき立てる投稿は、落ち着いたバランスのとれた投稿より拡散されやすい。

    be more likely to ~ than ... で比較の根拠を示せる。

  • Recommendation algorithms tend to show us content that confirms what we already believe.

    おすすめのアルゴリズムは、私たちがすでに信じていることを裏づける内容を見せがちだ。

    tend to ~(~しがち)は一般論を書くときに便利。

  • Before sharing information online, we should check where it comes from.

    ネットで情報を共有する前に、その出どころを確かめるべきだ。

    提案の結論文に。we should で読み手を巻き込む。

  • Online anonymity can make it easier for people to post hurtful comments.

    ネットの匿名性は、人を傷つけるコメントを書き込みやすくすることがある。

    make it easier for 人 to ~ の形は語数も稼げて文法ミスも少ない。

  • Schools should teach students how to tell reliable information from misinformation.

    学校は、信頼できる情報と誤情報を見分ける方法を生徒に教えるべきだ。

    tell A from B(AとBを見分ける)は並べ替え問題でも頻出。

  • While a complete ban may be unrealistic, setting clear rules for smartphone use is essential.

    全面禁止は現実的ではないかもしれないが、スマホ利用に明確なルールを設けることは不可欠だ。

    While で相手の意見を一度認める「譲歩→主張」の型。

  • Social media has given ordinary people a voice that was once limited to journalists and politicians.

    SNSは、かつては記者や政治家に限られていた発言の場を、ふつうの人々に与えた。

    give 人 a voice(発言力を与える)は自然でかっこいい言い回し。

  • In my opinion, the benefits of social media outweigh its drawbacks as long as users are responsible.

    私の意見では、利用者が責任を持つ限り、SNSの利点は欠点を上回る。

    outweigh と as long as の組み合わせで条件つきの賛成が書ける。

  • Taking regular breaks from screens can help young people focus on real-life relationships.

    定期的に画面から離れることで、若者は現実の人間関係に目を向けやすくなる。

    help 人 ~(原形)で、提案の効果を示せる。

オリジナル長文にチャレンジ

共通テスト〜国公立二次レベルの書き下ろし長文です。まず訳を隠して1回読み、各段落の要点を日本語で一言メモしてからクイズに進んでください。

The Feed That Knows You Too Well共通テスト〜国公立二次

When you open a social media app, the first posts you see are not chosen at random. Recommendation algorithms study what you click, how long you pause on a video, and what you share. Their goal is simple: to keep you scrolling. In economic terms, your attention is the product that many platforms sell to advertisers.

This design has clear benefits. Users discover music, hobbies, and communities they would never have found on their own, and small creators can reach a global audience without a large budget. However, the same system can also narrow our view of the world. If we mostly engage with posts that confirm our opinions, the algorithm shows us more of them, and we may end up in a filter bubble without ever noticing it.

Emotional content also travels faster. Posts that make people angry or afraid tend to attract more comments and shares, which is one reason misinformation can spread before fact-checkers have time to respond. A 2018 study of Twitter found that false stories reached people much faster than true ones, and the difference appeared to be driven mainly by humans rather than by automated accounts.

Some governments have responded with strict rules. In December 2025, Australia began requiring major platforms to keep users under 16 off their services. Critics argue that such bans are hard to enforce and may push teenagers toward less regulated corners of the internet. Perhaps the most reliable protection is not a law but a habit: pausing before we share and asking who benefits if we believe what we have just read.

語句

  • at random無作為に、でたらめに
  • In economic terms経済の観点から言えば
  • on their own自力で、ひとりで
  • narrow our view of the world私たちの世界の見方を狭める(narrow は動詞)
  • engage with(投稿など)に反応する、関わる
  • end up in結局~の状態になる
  • be driven by~によって引き起こされる、突き動かされる
  • enforce(法律・規則を)実際に守らせる、施行する
  • push A toward BAをBの方へ追いやる
  • who benefits誰が得をするのか(情報を疑うときの定番の問い)

長文の理解度チェック

Q1第1段落によると、おすすめのアルゴリズムの主な目的は何ですか。

Q2第2段落の narrow our view of the world に最も意味が近いものはどれですか。

Q3第3段落の内容と一致するものはどれですか。

Q4この文章の主旨として最も適切なものはどれですか。

ここで差がつく:言い換えと誤読ポイント

本文の表現設問・選択肢での言い換え注意点
go viralspread rapidly online / be widely sharedウイルスの話ではない
be addicted to smartphonesbe hooked on / be dependent on / cannot put downaddiction は依存症レベルの強い語
misinformationfalse or inaccurate informationdisinformation は「意図的な」偽情報
engagementlikes, comments and shares / user interaction婚約ではなく「反応の量」
platformservice / app / site駅のホームではない
contentposts / videos / material「満足した」の content(後ろを強く読む)とはアクセントも意味も別

feed と share を日本語のまま読まない

feed は「エサを与える」ではなく、SNSで次々に流れてくる投稿の一覧のこと。share も「分け合う」より「拡散する・共有する」で読むほうが自然です。身近なカタカナ語ほど、英文では少し違う顔をしているので要注意です。

「若者はSNSで不幸になる」と決めつけない

入試の長文では「SNSの悪影響は思われているほど単純ではない」という逆張りの主張もよく出ます。It is often assumed that ~(~と思われがちだ)で始まる文は、次に筆者が否定するサイン。自分の思い込みではなく、本文の根拠で選択肢を選びましょう。

ツッコミどころ・意外な雑学

ちなみにこのページの雑学は、すべて確認できた事実だけを載せています。偽情報の話をしながら偽情報を流したら、それこそ最大のツッコミどころですからね。

よくある質問

自由英作文で「スマホを学校で禁止すべきか」と聞かれたら、賛成と反対どちらが書きやすいですか?

どちらでも書けますが、理由を具体的に2つ出せる側を選ぶのが鉄則です。賛成なら「授業への集中」「ネットいじめの防止」、反対なら「災害時の連絡」「調べ学習への活用」が書きやすい理由です。

fake news と misinformation はどう使い分ければいいですか?

英作文では misinformation(誤情報)や false information を使うのが無難です。fake news は政治的な文脈で相手を攻撃する言葉として使われることもあり、やや口語的です。意図的な偽情報だと言いたいときは disinformation を使いましょう。

SNSの長文でよく出る分野はほかにありますか?

メンタルヘルス、個人データとプライバシー、AIによる偽画像や偽動画(deepfake)とセットで出ることが多いです。関連トピックのページもあわせて読むと、背景知識がつながります。

今日このページを読んだあと、スマホを開いたら、おすすめ欄を一度だけ「なぜこれが表示されたのか」と英語で考えてみてください。That is the algorithm at work. と頭に浮かんだら、もう立派な時事英語の使い手です。

ほかの頻出トピック