The Lion Becomes the King of Beasts(第21章 ライオン、百獣の王になる)の挿絵

📕 オズの魔法使い 全24章の 21番目 目次 ↓

The Lion Becomes the King of Beasts

第21章 ライオン、百獣の王になる

  • 📖 891 words
  • ⏱ 約8分
  • 🔊 4:47
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ陶器の国をぬけた一行は、ライオンが大喜びするような大きな森に入ります。そこでは森の動物たちが集まって、恐ろしい敵のことを相談していました。

L・フランク・ボーム『オズの魔法使い』(1900年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #55

キーワード(12語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • bogs沼地
  • marshes湿地
  • rank生い茂った
  • gloomy薄暗い
  • rumbleごろごろいう音
  • assemblage集まり
  • tremendousものすごい
  • spiderクモ
  • yonderあそこに
  • foe敵
  • disgust嫌悪
  • slender細い
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After climbing down from the china wall the travelers found themselves in a disagreeable country, full of bogs and marshes and covered with tall, rank grass. It was difficult to walk without falling into muddy holes, for the grass was so thick that it hid them from sight. However, by carefully picking their way, they got safely along until they reached solid ground. But here the country seemed wilder than ever, and after a long and tiresome walk through the underbrush they entered another forest, where the trees were bigger and older than any they had ever seen.

瀬戸物の壁をおりると、そこはいやな土地でした。沼や湿地がたくさんあって、背の高い草がうっそうと生い茂っていました。草があまりにも深いので、泥の穴が隠れて見えません。穴に落ちずに歩くのは、ひと苦労でした。それでも、足もとに気をつけながら進んだので、一行は無事に、かたい地面のところまでたどり着きました。けれどもその先は、これまでよりもっと荒れはてた土地のようでした。やぶの中を長いあいだ、うんざりするほど歩いたあと、一行はまた別の森に入りました。そこの木々は、これまで見たどんな木よりも大きく、年をへていました。

"This forest is perfectly delightful," declared the Lion, looking around him with joy. "Never have I seen a more beautiful place."

「この森は、本当にすばらしい」と、ライオンはうれしそうにあたりを見まわしながら言いました。「こんなに美しいところは見たことがないよ」

"It seems gloomy," said the Scarecrow.

「陰気な感じがするけどなあ」と案山子は言いました。

"Not a bit of it," answered the Lion. "I should like to live here all my life. See how soft the dried leaves are under your feet and how rich and green the moss is that clings to these old trees. Surely no wild beast could wish a pleasanter home."

「ちっともそんなことはないさ」とライオンは答えました。「おれは一生ここで暮らしたいくらいだ。見てごらん、足もとの枯れ葉がどんなにやわらかいか。この古い木々にからみついているコケが、どんなに厚くて青々としているか。どんな野獣だって、これ以上気持ちのいいすみかは望めないだろうよ」

"Perhaps there are wild beasts in the forest now," said Dorothy.

「今もこの森には、野獣がいるかもしれないわね」とドロシーは言いました。

"I suppose there are," returned the Lion, "but I do not see any of them about."

「いるだろうね」とライオンは答えました。「でも、このあたりには一頭も見あたらないな」

They walked through the forest until it became too dark to go any farther. Dorothy and Toto and the Lion lay down to sleep, while the Woodman and the Scarecrow kept watch over them as usual.

一行は、暗くなってそれ以上進めなくなるまで、森の中を歩きました。ドロシーとトトとライオンは横になって眠り、木こりと案山子はいつものように見張りをしました。

When morning came, they started again. Before they had gone far they heard a low rumble, as of the growling of many wild animals. Toto whimpered a little, but none of the others was frightened, and they kept along the well-trodden path until they came to an opening in the wood, in which were gathered hundreds of beasts of every variety. There were tigers and elephants and bears and wolves and foxes and all the others in the natural history, and for a moment Dorothy was afraid. But the Lion explained that the animals were holding a meeting, and he judged by their snarling and growling that they were in great trouble.

朝になると、一行はふたたび出発しました。いくらも行かないうちに、低いとどろきが聞こえてきました。たくさんの野獣がうなっているような声です。トトは少しクンクン鳴きましたが、ほかの者はだれもこわがりませんでした。そして、よく踏みならされた小道をどんどん進んでいくと、やがて森の中の開けた場所に出ました。そこには、ありとあらゆる種類の獣が、何百頭も集まっていました。トラもゾウもクマもオオカミもキツネもいて、ほかにも図鑑に出てくるような動物がみんなそろっていました。一瞬、ドロシーはこわくなりました。けれどもライオンが、動物たちは集会を開いているのだと説明しました。そして、うなったりほえたりしている様子から見て、大変困っているようだと言いました。

As he spoke several of the beasts caught sight of him, and at once the great assemblage hushed as if by magic. The biggest of the tigers came up to the Lion and bowed, saying:

ライオンがそう話していると、獣たちのうち何頭かがライオンに気づきました。すると、大集会はまるで魔法にかかったように、たちまち静まりかえりました。いちばん大きなトラがライオンのところへやって来て、おじぎをして言いました。

"Welcome, O King of Beasts! You have come in good time to fight our enemy and bring peace to all the animals of the forest once more."

「ようこそ、百獣の王よ! よいところへ来てくださいました。わたしたちの敵と戦って、森のすべての動物に、ふたたび平和をもたらしてください」

"What is your trouble?" asked the Lion quietly.

「何に困っているのだね?」と、ライオンは静かにたずねました。

"We are all threatened," answered the tiger, "by a fierce enemy which has lately come into this forest. It is a most tremendous monster, like a great spider, with a body as big as an elephant and legs as long as a tree trunk. It has eight of these long legs, and as the monster crawls through the forest he seizes an animal with a leg and drags it to his mouth, where he eats it as a spider does a fly. Not one of us is safe while this fierce creature is alive, and we had called a meeting to decide how to take care of ourselves when you came among us."

「わたしたちはみんな」とトラは答えました。「最近この森にやって来た、獰猛な敵におびやかされているのです。とてつもなく恐ろしい怪物で、大きなクモのような姿をしています。胴体はゾウほども大きく、脚は木の幹ほども長いのです。その長い脚が八本あります。怪物は森の中をはいまわりながら、脚で動物をつかまえて、口まで引きずっていきます。そして、クモがハエを食べるように食べてしまうのです。この化け物が生きているかぎり、わたしたちは、だれひとり安心できません。それで、どうやって身を守るかを決めるために、集会を開いていたのです。そこへ、あなたがいらしたというわけです」

The Lion thought for a moment.

ライオンはしばらく考えました。

"Are there any other lions in this forest?" he asked.

「この森には、ほかにライオンはいるのかね?」とライオンはたずねました。

"No; there were some, but the monster has eaten them all. And, besides, they were none of them nearly so large and brave as you."

「いいえ。何頭かいたのですが、怪物がみんな食べてしまいました。それに、どのライオンも、あなたほど大きくも、勇敢でもありませんでした」

"If I put an end to your enemy, will you bow down to me and obey me as King of the Forest?" inquired the Lion.

「もしおれが、おまえたちの敵をやっつけたら、おれを森の王としてうやまい、言うことを聞くかね?」とライオンはたずねました。

"We will do that gladly," returned the tiger; and all the other beasts roared with a mighty roar: "We will!"

「喜んでそういたします」とトラは答えました。するとほかの獣たちもみんな、とどろくような大声でほえました。「そういたします!」

"Where is this great spider of yours now?" asked the Lion.

「その大きなクモは、今どこにいる?」とライオンはたずねました。

"Yonder, among the oak trees," said the tiger, pointing with his forefoot.

「あそこの、樫の木のあいだです」と、トラは前足で指し示しながら言いました。

"Take good care of these friends of mine," said the Lion, "and I will go at once to fight the monster."

「おれの友だちを、よく守っていてくれ」とライオンは言いました。「おれはすぐに怪物と戦いに行ってくる」

He bade his comrades good-bye and marched proudly away to do battle with the enemy.

ライオンは仲間たちに別れを告げ、敵と戦うために、堂々と歩いていきました。

The great spider was lying asleep when the Lion found him, and it looked so ugly that its foe turned up his nose in disgust. Its legs were quite as long as the tiger had said, and its body covered with coarse black hair. It had a great mouth, with a row of sharp teeth a foot long; but its head was joined to the pudgy body by a neck as slender as a wasp's waist. This gave the Lion a hint of the best way to attack the creature, and as he knew it was easier to fight it asleep than awake, he gave a great spring and landed directly upon the monster's back. Then, with one blow of his heavy paw, all armed with sharp claws, he knocked the spider's head from its body. Jumping down, he watched it until the long legs stopped wiggling, when he knew it was quite dead.

ライオンが見つけたとき、大きなクモは眠っていました。そのあまりの醜さに、ライオンは思わず顔をしかめました。脚はトラが言ったとおり長く、胴体はごわごわした黒い毛でおおわれていました。大きな口には、一フィートもある鋭い歯が一列に並んでいました。けれども、頭とずんぐりした胴体とは、スズメバチの腰のように細い首でつながっていました。これを見て、ライオンはこの化け物を攻めるいちばんいい方法を思いつきました。それに、起きているときより眠っているときに戦うほうが楽だとわかっていました。そこで大きくひと跳びして、怪物の背中にまっすぐ飛びのりました。それから、鋭い爪のついた重い前足でひと打ちして、クモの頭を胴体からたたき落としたのです。ライオンは飛びおりて、長い脚がぴくぴく動かなくなるまで見ていました。そして、すっかり死んだことを確かめました。

The Lion went back to the opening where the beasts of the forest were waiting for him and said proudly:

ライオンは森の獣たちが待っている開けた場所へもどって、誇らしげに言いました。

"You need fear your enemy no longer."

「もう敵をおそれることはないぞ」

Then the beasts bowed down to the Lion as their King, and he promised to come back and rule over them as soon as Dorothy was safely on her way to Kansas.

すると獣たちは、ライオンを自分たちの王としてうやまい、その前にひれ伏しました。ライオンは、ドロシーが無事にカンザスへ帰る旅に出たら、すぐにもどってきて獣たちを治めると約束しました。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

瀬戸物の壁をおりると、そこはいやな土地でした。沼や湿地がたくさんあって、背の高い草がうっそうと生い茂っていました。草があまりにも深いので、泥の穴が隠れて見えません。穴に落ちずに歩くのは、ひと苦労でした。それでも、足もとに気をつけながら進んだので、一行は無事に、かたい地面のところまでたどり着きました。けれどもその先は、これまでよりもっと荒れはてた土地のようでした。やぶの中を長いあいだ、うんざりするほど歩いたあと、一行はまた別の森に入りました。そこの木々は、これまで見たどんな木よりも大きく、年をへていました。

「この森は、本当にすばらしい」と、ライオンはうれしそうにあたりを見まわしながら言いました。「こんなに美しいところは見たことがないよ」

「陰気な感じがするけどなあ」と案山子は言いました。

「ちっともそんなことはないさ」とライオンは答えました。「おれは一生ここで暮らしたいくらいだ。見てごらん、足もとの枯れ葉がどんなにやわらかいか。この古い木々にからみついているコケが、どんなに厚くて青々としているか。どんな野獣だって、これ以上気持ちのいいすみかは望めないだろうよ」

「今もこの森には、野獣がいるかもしれないわね」とドロシーは言いました。

「いるだろうね」とライオンは答えました。「でも、このあたりには一頭も見あたらないな」

一行は、暗くなってそれ以上進めなくなるまで、森の中を歩きました。ドロシーとトトとライオンは横になって眠り、木こりと案山子はいつものように見張りをしました。

朝になると、一行はふたたび出発しました。いくらも行かないうちに、低いとどろきが聞こえてきました。たくさんの野獣がうなっているような声です。トトは少しクンクン鳴きましたが、ほかの者はだれもこわがりませんでした。そして、よく踏みならされた小道をどんどん進んでいくと、やがて森の中の開けた場所に出ました。そこには、ありとあらゆる種類の獣が、何百頭も集まっていました。トラもゾウもクマもオオカミもキツネもいて、ほかにも図鑑に出てくるような動物がみんなそろっていました。一瞬、ドロシーはこわくなりました。けれどもライオンが、動物たちは集会を開いているのだと説明しました。そして、うなったりほえたりしている様子から見て、大変困っているようだと言いました。

ライオンがそう話していると、獣たちのうち何頭かがライオンに気づきました。すると、大集会はまるで魔法にかかったように、たちまち静まりかえりました。いちばん大きなトラがライオンのところへやって来て、おじぎをして言いました。

「ようこそ、百獣の王よ! よいところへ来てくださいました。わたしたちの敵と戦って、森のすべての動物に、ふたたび平和をもたらしてください」

「何に困っているのだね?」と、ライオンは静かにたずねました。

「わたしたちはみんな」とトラは答えました。「最近この森にやって来た、獰猛な敵におびやかされているのです。とてつもなく恐ろしい怪物で、大きなクモのような姿をしています。胴体はゾウほども大きく、脚は木の幹ほども長いのです。その長い脚が八本あります。怪物は森の中をはいまわりながら、脚で動物をつかまえて、口まで引きずっていきます。そして、クモがハエを食べるように食べてしまうのです。この化け物が生きているかぎり、わたしたちは、だれひとり安心できません。それで、どうやって身を守るかを決めるために、集会を開いていたのです。そこへ、あなたがいらしたというわけです」

ライオンはしばらく考えました。

「この森には、ほかにライオンはいるのかね?」とライオンはたずねました。

「いいえ。何頭かいたのですが、怪物がみんな食べてしまいました。それに、どのライオンも、あなたほど大きくも、勇敢でもありませんでした」

「もしおれが、おまえたちの敵をやっつけたら、おれを森の王としてうやまい、言うことを聞くかね?」とライオンはたずねました。

「喜んでそういたします」とトラは答えました。するとほかの獣たちもみんな、とどろくような大声でほえました。「そういたします!」

「その大きなクモは、今どこにいる?」とライオンはたずねました。

「あそこの、樫の木のあいだです」と、トラは前足で指し示しながら言いました。

「おれの友だちを、よく守っていてくれ」とライオンは言いました。「おれはすぐに怪物と戦いに行ってくる」

ライオンは仲間たちに別れを告げ、敵と戦うために、堂々と歩いていきました。

ライオンが見つけたとき、大きなクモは眠っていました。そのあまりの醜さに、ライオンは思わず顔をしかめました。脚はトラが言ったとおり長く、胴体はごわごわした黒い毛でおおわれていました。大きな口には、一フィートもある鋭い歯が一列に並んでいました。けれども、頭とずんぐりした胴体とは、スズメバチの腰のように細い首でつながっていました。これを見て、ライオンはこの化け物を攻めるいちばんいい方法を思いつきました。それに、起きているときより眠っているときに戦うほうが楽だとわかっていました。そこで大きくひと跳びして、怪物の背中にまっすぐ飛びのりました。それから、鋭い爪のついた重い前足でひと打ちして、クモの頭を胴体からたたき落としたのです。ライオンは飛びおりて、長い脚がぴくぴく動かなくなるまで見ていました。そして、すっかり死んだことを確かめました。

ライオンは森の獣たちが待っている開けた場所へもどって、誇らしげに言いました。

「もう敵をおそれることはないぞ」

すると獣たちは、ライオンを自分たちの王としてうやまい、その前にひれ伏しました。ライオンは、ドロシーが無事にカンザスへ帰る旅に出たら、すぐにもどってきて獣たちを治めると約束しました。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What is the enemy that the forest animals fear?

Q2. What does the Lion ask for in return for killing the enemy?

Q3. When does the Lion promise to come back to rule the forest?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

📕 オズの魔法使い The Wonderful Wizard of Oz

全24章・39,139語。1章ずつ、音声と全訳つきで読めます。

目次(全24章)
  1. 第1章 竜巻 1,142語
  2. 第2章 マンチキンたちとの話し合い 2,001語
  3. 第3章 ドロシー、かかしを助ける 1,955語
  4. 第4章 森の中の道 1,434語
  5. 第5章 ブリキの木こりを助ける 2,054語
  6. 第6章 臆病なライオン 1,498語
  7. 第7章 偉大なオズへの旅 1,798語
  8. 第8章 死のケシ畑 1,926語
  9. 第9章 野ネズミの女王 1,383語
  10. 第10章 門の番人 1,950語
  11. 第11章 すばらしいオズの都 3,607語
  12. 第12章 悪い魔女をさがして 3,667語
  13. 第13章 救出 1,188語
  14. 第14章 翼のあるサル 1,885語
  15. 第15章 恐ろしいオズの正体 2,760語
  16. 第16章 大ペテン師の魔法 921語
  17. 第17章 気球の打ち上げ 1,151語
  18. 第18章 南の国へ 1,162語
  19. 第19章 戦う木におそわれる 1,011語
  20. 第20章 美しい陶器の国 1,500語
  21. 第21章 ライオン、百獣の王になる 891語
  22. 第22章 カドリングの国 931語
  23. 第23章 よい魔女グリンダ、ドロシーの願いをかなえる 1,250語
  24. 第24章 ふたたびわが家へ 74語

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