The Time Traveller's Return(第15章 タイム・トラベラーの帰還)の挿絵

📕 タイム・マシン 全17章の 15番目 目次 ↓

The Time Traveller's Return

第15章 タイム・トラベラーの帰還

  • 📖 481 words
  • ⏱ 約4分
  • 🔊 2:36
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ長い旅を終えて、タイム・トラベラーはついに見慣れた実験室へと戻ってきます。けれども、時間の機械が止まった場所には、小さな違いがありました。

H・G・ウェルズ『タイム・マシン』(1895年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #35

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • insensible意識を失った
  • fluctuating揺れ動く
  • velocity速度
  • rocketロケット花火
  • timepiece時計
  • appliances器具
  • stagnantよどんだ
  • begrimed汚れた
  • bench作業台
  • slackenedゆるんだ
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"So I came back. For a long time I must have been insensible upon the machine. The blinking succession of the days and nights was resumed, the sun got golden again, the sky blue. I breathed with greater freedom. The fluctuating contours of the land ebbed and flowed. The hands spun backward upon the dials. At last I saw again the dim shadows of houses, the evidences of decadent humanity. These, too, changed and passed, and others came. Presently, when the million dial was at zero, I slackened speed. I began to recognise our own pretty and familiar architecture, the thousands hand ran back to the starting-point, the night and day flapped slower and slower. Then the old walls of the laboratory came round me. Very gently, now, I slowed the mechanism down.

こうして、私は帰ってきた。長いあいだ、私は機械の上で気を失っていたに違いない。昼と夜が、まばたきのように入れ替わる光景が、また始まった。太陽はまた金色になり、空は青くなった。前より楽に息ができるようになった。大地の輪郭が、揺らぎながら、潮のように引いては満ちた。文字盤の上で、針が逆向きに回った。とうとう、また家々のぼんやりとした影が見えてきた。衰えていく人類のしるしだ。それらもまた移り変わって消え、別のものが現れた。やがて、百万日の文字盤がゼロになったところで、私は速度を落とした。私たちの時代の、見慣れた、なつかしい建物が見分けられるようになった。千日の針が出発点まで戻り、夜と昼の入れ替わりは、だんだんゆっくりになっていった。それから、実験室の古い壁が、私のまわりに現れた。今度は、ごく静かに、機械の速度を落としていった。

"I saw one little thing that seemed odd to me. I think I have told you that when I set out, before my velocity became very high, Mrs. Watchett had walked across the room, travelling, as it seemed to me, like a rocket. As I returned, I passed again across that minute when she traversed the laboratory. But now her every motion appeared to be the exact inversion of her previous ones. The door at the lower end opened, and she glided quietly up the laboratory, back foremost, and disappeared behind the door by which she had previously entered. Just before that I seemed to see Hillyer for a moment; but he passed like a flash.

一つ、妙なことに気づいた。出発したとき、まだそれほど速度が上がらないうちに、ウォチェット夫人が部屋を横切っていき、それがロケットのように飛んでいくように見えた、という話はしたと思う。帰ってくるとき、私は、夫人が実験室を横切った、あの一分間を、また通り過ぎた。ところが今度は、夫人の動きが、一つ残らず、前のときとそっくり逆になっていた。奥の扉が開き、夫人は後ろ向きのまま、すうっと静かに実験室をすべるように進んで、前に入ってきた扉の向こうへ消えていった。その少し前に、一瞬、ヒリヤーの姿を見たような気がした。だが、ヒリヤーは稲妻のように通り過ぎていった。

"Then I stopped the machine, and saw about me again the old familiar laboratory, my tools, my appliances just as I had left them. I got off the thing very shakily, and sat down upon my bench. For several minutes I trembled violently. Then I became calmer. Around me was my old workshop again, exactly as it had been. I might have slept there, and the whole thing have been a dream.

それから、私は機械を止めた。まわりを見ると、見慣れた古い実験室があり、道具も装置も、出かけたときのままになっていた。私はひどく震えながら機械から降り、作業台に腰を下ろした。何分かのあいだ、体が激しく震えていた。それから、だんだん落ち着いてきた。まわりにあるのは、昔ながらの私の仕事場で、何もかももとのとおりだった。私はここで眠っていて、何もかも夢だったのかもしれない、と思えるほどだった。

"And yet, not exactly! The thing had started from the south-east corner of the laboratory. It had come to rest again in the north-west, against the wall where you saw it. That gives you the exact distance from my little lawn to the pedestal of the White Sphinx, into which the Morlocks had carried my machine.

だが、まったく同じというわけではなかった! 機械は、実験室の南東の隅から出発した。ところが、止まったのは北西の隅、君たちが見た、あの壁ぎわだった。その距離が、ちょうど、私の小さな芝生から、モーロックたちが機械を運び込んだ、白いスフィンクスの台座までの距離なのだ。

"For a time my brain went stagnant. Presently I got up and came through the passage here, limping, because my heel was still painful, and feeling sorely begrimed. I saw the Pall Mall Gazette on the table by the door. I found the date was indeed today, and looking at the timepiece, saw the hour was almost eight o'clock. I heard your voices and the clatter of plates. I hesitated—I felt so sick and weak. Then I sniffed good wholesome meat, and opened the door on you. You know the rest. I washed, and dined, and now I am telling you the story.

しばらくのあいだ、頭がまるで働かなかった。やがて私は立ち上がり、廊下を通ってここへやって来た。かかとがまだ痛かったので、足を引きずっていた。体じゅう、ひどく汚れていた。扉のそばのテーブルに、ペル・メル・ガゼット紙がのっていた。日付は確かに今日で、置き時計を見ると、もうすぐ八時だった。君たちの話し声と、皿のかちゃかちゃいう音が聞こえた。私はためらった。ひどく気分が悪く、弱っていたのだ。そのとき、うまそうな、ちゃんとした肉の匂いがした。それで、君たちのいる部屋の扉を開けた。あとは知ってのとおりだ。私は体を洗い、食事をして、こうして今、君たちに話をしているというわけだ。

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こうして、私は帰ってきた。長いあいだ、私は機械の上で気を失っていたに違いない。昼と夜が、まばたきのように入れ替わる光景が、また始まった。太陽はまた金色になり、空は青くなった。前より楽に息ができるようになった。大地の輪郭が、揺らぎながら、潮のように引いては満ちた。文字盤の上で、針が逆向きに回った。とうとう、また家々のぼんやりとした影が見えてきた。衰えていく人類のしるしだ。それらもまた移り変わって消え、別のものが現れた。やがて、百万日の文字盤がゼロになったところで、私は速度を落とした。私たちの時代の、見慣れた、なつかしい建物が見分けられるようになった。千日の針が出発点まで戻り、夜と昼の入れ替わりは、だんだんゆっくりになっていった。それから、実験室の古い壁が、私のまわりに現れた。今度は、ごく静かに、機械の速度を落としていった。

一つ、妙なことに気づいた。出発したとき、まだそれほど速度が上がらないうちに、ウォチェット夫人が部屋を横切っていき、それがロケットのように飛んでいくように見えた、という話はしたと思う。帰ってくるとき、私は、夫人が実験室を横切った、あの一分間を、また通り過ぎた。ところが今度は、夫人の動きが、一つ残らず、前のときとそっくり逆になっていた。奥の扉が開き、夫人は後ろ向きのまま、すうっと静かに実験室をすべるように進んで、前に入ってきた扉の向こうへ消えていった。その少し前に、一瞬、ヒリヤーの姿を見たような気がした。だが、ヒリヤーは稲妻のように通り過ぎていった。

それから、私は機械を止めた。まわりを見ると、見慣れた古い実験室があり、道具も装置も、出かけたときのままになっていた。私はひどく震えながら機械から降り、作業台に腰を下ろした。何分かのあいだ、体が激しく震えていた。それから、だんだん落ち着いてきた。まわりにあるのは、昔ながらの私の仕事場で、何もかももとのとおりだった。私はここで眠っていて、何もかも夢だったのかもしれない、と思えるほどだった。

だが、まったく同じというわけではなかった! 機械は、実験室の南東の隅から出発した。ところが、止まったのは北西の隅、君たちが見た、あの壁ぎわだった。その距離が、ちょうど、私の小さな芝生から、モーロックたちが機械を運び込んだ、白いスフィンクスの台座までの距離なのだ。

しばらくのあいだ、頭がまるで働かなかった。やがて私は立ち上がり、廊下を通ってここへやって来た。かかとがまだ痛かったので、足を引きずっていた。体じゅう、ひどく汚れていた。扉のそばのテーブルに、ペル・メル・ガゼット紙がのっていた。日付は確かに今日で、置き時計を見ると、もうすぐ八時だった。君たちの話し声と、皿のかちゃかちゃいう音が聞こえた。私はためらった。ひどく気分が悪く、弱っていたのだ。そのとき、うまそうな、ちゃんとした肉の匂いがした。それで、君たちのいる部屋の扉を開けた。あとは知ってのとおりだ。私は体を洗い、食事をして、こうして今、君たちに話をしているというわけだ。

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Who does he see walking backwards across the laboratory?

Q2. Why did the machine stop in a different corner of the laboratory?

Q3. What did he read on the table by the door?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

📕 タイム・マシン The Time Machine

全17章・32,453語。1章ずつ、音声と全訳つきで読めます。

目次(全17章)
  1. 第1章 はじめに 1,683語
  2. 第2章 機械 1,342語
  3. 第3章 タイム・トラベラー帰る 1,999語
  4. 第4章 時間旅行 2,103語
  5. 第5章 黄金時代にて 1,661語
  6. 第6章 人類の日没 2,203語
  7. 第7章 突然の衝撃 2,330語
  8. 第8章 解明 4,202語
  9. 第9章 モーロック 2,162語
  10. 第10章 夜が来たとき 2,530語
  11. 第11章 緑の陶器の宮殿 2,455語
  12. 第12章 闇の中で 2,643語
  13. 第13章 白いスフィンクスの罠 1,071語
  14. 第14章 さらなる未来の光景 1,910語
  15. 第15章 タイム・トラベラーの帰還 481語
  16. 第16章 物語のあとで 1,394語
  17. エピローグ 284語

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