Epilogue(エピローグ)の挿絵

📕 タイム・マシン 全17章の 17番目 目次 ↓

Epilogue

エピローグ

  • 📖 284 words
  • ⏱ 約3分
  • 🔊 1:32
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ物語を結ぶ短いエピローグ。語り手は、タイム・トラベラーのこと、そして人類の未来について静かに思いをめぐらせます。

H・G・ウェルズ『タイム・マシン』(1895年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #35

キーワード(12語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • savages未開人
  • abysses深淵
  • sauriansトカゲ類・恐竜
  • reptilian爬虫類の
  • culminating頂点の
  • discord不和
  • civilisation文明
  • inevitably必然的に
  • shrivelledしおれた
  • brittleもろい
  • gratitude感謝
  • tendernessやさしさ
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・イギリス英語・Aoede)

One cannot choose but wonder. Will he ever return? It may be that he swept back into the past, and fell among the blood-drinking, hairy savages of the Age of Unpolished Stone; into the abysses of the Cretaceous Sea; or among the grotesque saurians, the huge reptilian brutes of the Jurassic times. He may even now—if I may use the phrase—be wandering on some plesiosaurus-haunted Oolitic coral reef, or beside the lonely saline seas of the Triassic Age. Or did he go forward, into one of the nearer ages, in which men are still men, but with the riddles of our own time answered and its wearisome problems solved? Into the manhood of the race: for I, for my own part, cannot think that these latter days of weak experiment, fragmentary theory, and mutual discord are indeed man's culminating time! I say, for my own part. He, I know—for the question had been discussed among us long before the Time Machine was made—thought but cheerlessly of the Advancement of Mankind, and saw in the growing pile of civilisation only a foolish heaping that must inevitably fall back upon and destroy its makers in the end. If that is so, it remains for us to live as though it were not so. But to me the future is still black and blank—is a vast ignorance, lit at a few casual places by the memory of his story. And I have by me, for my comfort, two strange white flowers—shrivelled now, and brown and flat and brittle—to witness that even when mind and strength had gone, gratitude and a mutual tenderness still lived on in the heart of man.

考えずにはいられない。彼は、いつか戻ってくるのだろうか? もしかすると、彼は過去へと飛んでいき、旧石器時代の、血をすする毛むくじゃらの野蛮人たちのあいだに落ちてしまったのかもしれない。あるいは、白亜紀の深い海の底へ。あるいは、ジュラ紀の、奇怪な恐竜たち、巨大な爬虫類の獣たちのあいだへ。今も――こんな言い方が許されるなら――首長竜の泳ぎ回るジュラ紀のサンゴ礁の上をさまよっているかもしれない。あるいは、三畳紀の、さびしい塩辛い海のほとりを、さまよっているかもしれない。それとも、彼は未来へ、もっと近い時代のどれかへ進んだのだろうか。人間がまだ人間のままで、それでいて、私たちの時代の謎が解き明かされ、うんざりするような問題が片づいている時代へ。人類が本当に大人になった時代へ。私自身は、頼りない実験と、ばらばらの理論と、いがみ合いばかりの今の時代が、人類の頂点だとは、とても思えないのだ! これは、あくまで私の考えだ。彼のほうは――タイム・マシンが作られるずっと前から、私たちはこのことを話し合っていたので知っているのだが――人類の進歩については、ひどく悲観的だった。どんどん積み上げられていく文明の山は、ただの愚かな積み重ねにすぎず、最後には必ず崩れ落ちて、それを築いた人間たちを押しつぶしてしまうに違いない、と考えていた。もしそうだとしても、私たちは、そうではないかのように生きていくしかない。だが、私にとって、未来は今も真っ暗で、何も描かれていない白紙のままだ。何も分からない広大な闇が広がっていて、彼の話の記憶が、ところどころを、たまたま照らしているにすぎない。そして、私の手もとには、慰めとして、二輪の奇妙な白い花がある。今では、しおれて、茶色く、平たく、もろくなってしまった。だがこの花は、知恵も力も失われてしまったあとでさえ、感謝の気持ちと、互いを思いやる優しさが、まだ人間の心の中に生き続けていたことを、物語っているのだ。

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考えずにはいられない。彼は、いつか戻ってくるのだろうか? もしかすると、彼は過去へと飛んでいき、旧石器時代の、血をすする毛むくじゃらの野蛮人たちのあいだに落ちてしまったのかもしれない。あるいは、白亜紀の深い海の底へ。あるいは、ジュラ紀の、奇怪な恐竜たち、巨大な爬虫類の獣たちのあいだへ。今も――こんな言い方が許されるなら――首長竜の泳ぎ回るジュラ紀のサンゴ礁の上をさまよっているかもしれない。あるいは、三畳紀の、さびしい塩辛い海のほとりを、さまよっているかもしれない。それとも、彼は未来へ、もっと近い時代のどれかへ進んだのだろうか。人間がまだ人間のままで、それでいて、私たちの時代の謎が解き明かされ、うんざりするような問題が片づいている時代へ。人類が本当に大人になった時代へ。私自身は、頼りない実験と、ばらばらの理論と、いがみ合いばかりの今の時代が、人類の頂点だとは、とても思えないのだ! これは、あくまで私の考えだ。彼のほうは――タイム・マシンが作られるずっと前から、私たちはこのことを話し合っていたので知っているのだが――人類の進歩については、ひどく悲観的だった。どんどん積み上げられていく文明の山は、ただの愚かな積み重ねにすぎず、最後には必ず崩れ落ちて、それを築いた人間たちを押しつぶしてしまうに違いない、と考えていた。もしそうだとしても、私たちは、そうではないかのように生きていくしかない。だが、私にとって、未来は今も真っ暗で、何も描かれていない白紙のままだ。何も分からない広大な闇が広がっていて、彼の話の記憶が、ところどころを、たまたま照らしているにすぎない。そして、私の手もとには、慰めとして、二輪の奇妙な白い花がある。今では、しおれて、茶色く、平たく、もろくなってしまった。だがこの花は、知恵も力も失われてしまったあとでさえ、感謝の気持ちと、互いを思いやる優しさが、まだ人間の心の中に生き続けていたことを、物語っているのだ。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What does the narrator have to remind him of the story?

Q2. What did the Time Traveller think of the progress of civilisation?

Q3. What do the flowers show, according to the narrator?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

📕 タイム・マシン The Time Machine

全17章・32,453語。1章ずつ、音声と全訳つきで読めます。

目次(全17章)
  1. 第1章 はじめに 1,683語
  2. 第2章 機械 1,342語
  3. 第3章 タイム・トラベラー帰る 1,999語
  4. 第4章 時間旅行 2,103語
  5. 第5章 黄金時代にて 1,661語
  6. 第6章 人類の日没 2,203語
  7. 第7章 突然の衝撃 2,330語
  8. 第8章 解明 4,202語
  9. 第9章 モーロック 2,162語
  10. 第10章 夜が来たとき 2,530語
  11. 第11章 緑の陶器の宮殿 2,455語
  12. 第12章 闇の中で 2,643語
  13. 第13章 白いスフィンクスの罠 1,071語
  14. 第14章 さらなる未来の光景 1,910語
  15. 第15章 タイム・トラベラーの帰還 481語
  16. 第16章 物語のあとで 1,394語
  17. エピローグ 284語

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