2026年10月30日(金)
「卵、生のままで食べるの?」
パックの日付が「生で食べられる期限」の国
炊きたてのご飯に生卵を割り入れて、しょうゆを垂らしてかき混ぜる。多くの日本人には見慣れた朝ごはんですが、海外から来た人には、ちょっとした衝撃のようです。10月30日は「たまごかけごはんの日」。なぜ日本では卵を生で食べられるのか、その仕組みを見てみます。
生で食べる前提の卵
答えを先に言うと、日本の卵は、生で食べることを前提に管理され、売られているからです。食品安全委員会によると、1999年の食品衛生法施行規則の改定で、殻つき卵の賞味期限は「生で食べても問題が生じない期限」を表示することになりました。
つまり、パックに書かれた日付は「おいしく食べられる目安」というより、「この日までなら生でも大丈夫」という線です。卵は、パックに詰められる前に洗浄と殺菌も行われています。
実は余裕をもった日付
食品安全委員会の説明では、冬場(12〜3月)であれば、理屈の上では産卵から57日以内なら生で食べられるとされています。それでも実際のパックには、詰めてから2週間ほどの日付を、季節を問わず付けている場合が多いようです。
ただし、これは冷蔵(10℃以下)で保存することが前提です。賞味期限を過ぎた卵や、ひびの入った卵は、しっかり加熱して食べるよう呼びかけられています。
生食を勧めない国も
国によっては、生の卵を食べないよう、はっきり呼びかけています。アメリカの保健当局は2016年に、生や加熱の足りない卵を食べないよう注意を出しました。食品安全委員会は、これはアメリカに生卵を食べる習慣がないことを踏まえたものと見ています。
日本でも、危険がゼロというわけではありません。高齢の人、2歳以下の子ども、妊娠中の人、免疫の働きが落ちている人は、生卵を避けて、よく火を通した卵料理にするよう勧められています。生卵が苦手な日本人も、もちろんいます。
すき焼きにも、納豆にも
日本で生卵が登場するのは、卵かけご飯だけではありません。すき焼きの肉を溶き卵にくぐらせたり、納豆に混ぜたり、うどんに落として「月見」と呼んだりします。
外国の方に勧めるときは、無理強いをしないことが大切です。「日本の卵は生で食べる前提で管理されている」と仕組みを伝えたうえで、食べるかどうかは相手に決めてもらいましょう。海外の卵は、生で食べる前提で管理されているとは限らないので、旅先では気をつけたいところです。
英語で言うと
Yes, many people in Japan eat raw eggs, often over hot rice with a little soy sauce. Since 1999, the date on an egg carton here has to show how long the eggs are safe to eat raw, and eggs are washed and sanitized before they're packed. That said, the risk isn't zero. Keep them in the fridge, and cook them well if they're past the date.
はい、日本では生卵を食べる人が多く、温かいご飯にのせて、しょうゆを少し垂らして食べることがよくあります。1999年から、日本の卵のパックの日付は、生で安全に食べられる期限を示すことになっていて、卵はパックに詰める前に洗浄と殺菌もされています。とはいえ、危険がまったくないわけではありません。冷蔵庫で保存し、日付を過ぎたものはよく火を通してください。
このコラムから、使えるフレーズ
- Eggs in Japan are produced and handled so that people can eat them raw.日本の卵は、生で食べられるように管理されているんです。
- The date on the carton tells you how long they're safe to eat raw.パックの日付は、生で食べられる期限なんですよ。
- If you're not comfortable with it, you can ask for your egg cooked.抵抗があるなら、火を通してもらうこともできますよ。
- We dip the beef in beaten raw egg when we eat sukiyaki.すき焼きは、お肉を溶き卵にくぐらせて食べるんです。
- Eggs in other countries may not be meant to be eaten raw, though.でも、ほかの国の卵は、生で食べる前提ではないこともあります。