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外国人がビックリする日本学校生活

2026年10月6日(火)

「小学1年生が、ひとりで電車に?」

子どもを信じる国、ではなく「子どもを見ている町」の話

朝の電車で、ランドセルを背負った小さな子がひとりで座っています。日本では見慣れた光景ですが、海外から来た人には、思わず二度見するほどの驚きです。答えを先に言うと、子どもがひとりで動けるのは、親が放っておいているからではなく、通学の仕組みと町の見守りがそれを支えているからです。

「小学1年生が、ひとりで電車に?」 — 子どもを信じる国、ではなく「子どもを見ている町」の話

世界が二度見した番組

この驚きが世界に広がったきっかけの一つが、テレビ番組「はじめてのおつかい」です。1991年から不定期に放送されてきた番組で、2022年3月に「Old Enough!」という題で Netflix から世界に配信されました。幼い子どもがひとりで買い物に行く姿に、海外では「かわいい」という声と同時に、「危なくないのか」「親は何をしているのか」という声も上がりました。

番組では、実は撮影スタッフが隠れて見守っています。それでも、幼い子がひとりで道を歩くこと自体が、子どもの送り迎えを大人がするのが当たり前の国の人には、考えにくい光景なのです。

歩いて通うのが前提

日本の公立小学校は、基本的に家から歩いて通う学校です。国の政令(義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令)は、学校を統合するときの条件の一つとして、通学距離を「小学校ではおおむね4km以内、中学校ではおおむね6km以内」と定めています。多くの自治体も、学校の配置を考えるときにこの数字を目安にしています。

地域によっては、近所の子どもが集まって一緒に登校する「登校班」があり、通学路には旗を持って立つ保護者や地域の人がいることもあります。電車で通う小学生もいますが、その多くは都市部の私立や国立の小学校に通う子どもたちです。日本中の1年生が電車に乗っているわけではありません。

法律が町に頼んでいること

実は、道路交通法にはこんな条文があります。子どもが学校や幼稚園に通うために道路を歩いているとき、必要な場所では、警察官だけでなく「その場所に居合わせた者」も、子どもが安全に通れるように誘導などの措置をとるよう努めなければならない、というものです(第14条第4項)。子どもの登下校は、家庭だけでなく町全体で見守るもの、という考え方が法律にまで書かれているのです。

一方で、同じ第14条は、保護者は6歳未満の幼児を、交通の多い道路で付き添いなしに歩かせてはならない、とも定めています。法律の上でも、小学校に上がる6歳ごろが、ひとりで道を歩き始める区切りになっているのです。

安全な国、だけではない

ただし、「日本は安全だから大丈夫」で終わらせるのは正直ではありません。警察庁の統計をもとにした資料では、歩行中に交通事故で死傷する人は7歳がとくに多いとされています。小学校に入って、ひとりで歩く機会が急に増える年齢だからです。

子どもがひとりで歩ける町は、ひとりで歩く子どもが事故にあいやすい町でもあります。だからこそ、通学路の見守りや交通安全の指導が毎年くり返されています。日本の子どもの「ひとり歩き」は、自由と心配の両方の上に成り立っているのです。

英語で言うと

Yes, many kids in Japan go to school on their own, even in first grade. Public elementary schools are meant to be within walking distance, usually about four kilometers or less, and neighbors and parent volunteers often watch the school routes. That said, it's not risk-free. More seven-year-olds are hit by cars while walking than kids or adults of any other age, so road safety lessons start early.

はい、日本では小学1年生でも、ひとりで学校に通う子が多いです。公立の小学校は歩いて通える場所にあるのが前提で、通学距離はたいてい4キロほどまでです。通学路は近所の人や保護者のボランティアが見守っていることも多いです。とはいえ、危険がないわけではありません。歩いているときに車にはねられるのは、子どもも大人も含めて7歳がいちばん多いので、交通安全の指導は早くから始まります。

このコラムから、使えるフレーズ

  • Most kids here walk to school on their own.
    ここでは、ほとんどの子がひとりで歩いて学校に行きます。
  • Some kids take the train because they go to a private school far away.
    遠くの私立に通っているから電車に乗る子もいます。
  • Kids in the same neighborhood often walk to school together in a group.
    同じ地域の子どもたちが、まとまって一緒に登校することがよくあります。
  • Parents and neighbors take turns standing at crossings in the morning.
    朝は、保護者や近所の人が交代で横断歩道に立ちます。
  • It feels safe, but traffic is still a real risk for young kids.
    安全に感じますが、小さい子にとって交通事故はやはり本当の危険です。

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