2026年10月11日(日)
「運動会、なんで赤と白なの?」
源平の旗と、お祝いの色が重なった話
10月は運動会の季節で、子どもたちは赤組と白組に分かれて競います。日本人には当たり前の組み分けですが、外国から来た人には不思議に見えるようです。「なぜ赤と青ではないの?」と聞かれたら、どう答えますか。
源平の旗、という説
赤と白に分かれる理由としていちばんよく聞くのは、平安時代の終わりの源氏と平家の戦い(源平合戦)に由来する、という説明です。平家は赤い旗、源氏は白い旗を掲げたとされ、そこから赤と白が「戦う相手どうしの色」になった、という説です。記録で確かめられた話ではありませんが、学校でも家庭でも、たいていはこう説明されます。
年末のNHK紅白歌合戦も同じ組み分けで、歌手がおおむね女性は紅組、男性は白組に分かれて歌で競います。第1回は1951年1月3日に、正月のラジオ番組として放送されました。大みそかの番組になったのは、1953年の第4回からです。
紅白は、お祝いの色
もう1つの理由は、紅白が日本では「めでたい色」だということです。お祝いの席には紅白の幕を張り、紅白まんじゅうを配り、ご祝儀袋には紅白の水引をかけます。なぜこの2色がめでたいのかは諸説あり、赤飯の赤と餅の白から来たという説明もありますが、はっきりしたことはわかっていません。
反対に、お葬式では黒と白の幕(鯨幕)などを使い、紅白は使いません。対決の色であり、お祝いの色でもある紅白は、子どもの晴れ舞台である運動会によく合っていたと言えそうです。
帽子を裏返せば、敵になる
運動会で小学生がかぶる赤白帽は、表が赤、裏が白です。裏返すだけで組が替わるので、ゼッケンを配らなくてもすぐにチームが分けられます。外国の人に紅白の組分けを説明するなら、この帽子を見せるのがいちばん早いかもしれません。
ちなみに、日本で最初の運動会は、1874年に東京・築地の海軍兵学寮で開かれた「競闘遊戯会」だとされ、イギリスから来た教官の勧めで始まったと言われます。外国から来た行事が、紅白という日本の色をまとって学校に根づいたわけです。ただし今は、学年やクラスごとに3色、4色に分ける学校もあり、紅白だけが運動会の形ではありません。
英語で言うと
We split into red and white because those are Japan's classic rival colors. Many people say it goes back to a famous war in the 1100s, when one samurai clan fought under red flags and the other under white. Red and white are also the colors of celebration here, so they suit a big school event like sports day. Not every school uses just two teams, though. Some split into three or four colors.
赤と白に分かれるのは、それが日本の昔からの「対決の色」だからです。1100年代の有名な戦いで、ある武士の一族は赤い旗、もう一方は白い旗を掲げて戦った、という話がよく聞かれます。それに赤と白は日本ではお祝いの色でもあるので、運動会のような学校の大きな行事にぴったりなのです。ただ、どの学校も2組とは限りません。3色や4色に分ける学校もあります。
このコラムから、使えるフレーズ
- At school, we were split into the red team and the white team.学校では、赤組と白組に分かれました。
- Red and white are lucky colors in Japan.日本では、赤と白はおめでたい色なんです。
- You just turn the cap inside out to switch teams.帽子を裏返すだけで、組が替わります。
- It's said to go back to the flags of two rival samurai clans.敵どうしだった2つの武士の一族の旗が由来だと言われています。
- At funerals, we use black and white instead.お葬式では、かわりに黒と白を使います。