2026年9月27日(日)
「なんで血液型を聞くの?」
星座占いと同じ、雑談の入り口の話
日本人と打ち解けてきたころ、外国人がよく面食らう質問があります。「血液型は何型?」です。病院でもないのに、なぜそんなことを聞くのか。答えは、思っているよりずっと軽いものです。
答えは「雑談のネタ」
日本で血液型を聞くのは、たいてい健康の話ではなく、性格の話です。「A型は几帳面」「B型はマイペース」「O型はおおらか」「AB型はつかみどころがない」といったイメージが広く知られていて、それを話の種にしているのです。
英語圏で言えば、星座を聞くのに近い感覚です。本気で信じている人もいますが、多くの人は半分遊びで話しています。聞かれた側が「知らない」と答えても、話題が変わるだけで、失礼にはなりません。
始まりは1927年の論文
血液型と気質を結びつける考えは、昔からの言い伝えではありません。1927年、東京女子高等師範学校で教育心理学を教えていた古川竹二が学術誌『心理学研究』に論文を発表したのが、本格的な始まりとされています。
いったん下火になったこの考えを広めたのは、1971年に出た能見正比古の『血液型でわかる相性』などの一般向けの本でした。その後、テレビ番組や雑誌の占いのページを通じて、誰もが知る話題になりました。
科学の答えは「関係なし」
実は、この説は研究で否定されています。2014年に心理学者の縄田健悟が発表した論文では、日本とアメリカの1万人以上の調査データを分析し、性格に関する68の質問のうち65で、血液型によるはっきりした差は見られませんでした。差が出た項目も、血液型で説明できるのは性格のばらつきの0.3%に満たないほどでした。
それでも話題として残っているのは、当たっているかどうかより、盛り上がるかどうかが大事だからでしょう。一方で、血液型で人を決めつけることは「ブラッドタイプ・ハラスメント」と呼ばれ、就職や人事の場で使うことは強く批判されています。
自分の型を知っている国
外国人が驚くもう一つの点は、日本人の多くが自分の血液型を知っていることです。国によっては、検査を受けたことがなく、自分の型を知らない人も珍しくありません。
日本赤十字社によると、日本人の血液型はおよそA型が4割、O型が3割、B型が2割、AB型が1割です。聞かれて答えに困ったら、「知らないんです」で十分です。逆に日本人が外国人に聞くときは、性格占いの話だと先に伝えると誤解されません。
英語で言うと
In Japan, asking someone's blood type is small talk, a lot like asking about their star sign. The idea that type A people are neat and type B people do things their own way spread through popular books in the 1970s. Researchers have tested the idea with data from more than 10,000 people and found no real link. So if you don't know your type, just say so. Nobody will mind.
日本で血液型を聞くのは雑談で、星座を聞くのとよく似ています。A型は几帳面、B型はマイペースといった考えは、1970年代に一般向けの本を通じて広まりました。研究者が1万人以上のデータで確かめたところ、はっきりした関係は見つかりませんでした。ですから、自分の型を知らなければ、そう言えば大丈夫です。誰も気にしません。
このコラムから、使えるフレーズ
- It's just small talk, like asking about star signs.ただの雑談です。星座を聞くようなものです。
- Some people say type A people are very organized.A型の人は几帳面だと言う人もいます。
- There's no scientific evidence for it, but it's fun to talk about.科学的な根拠はありませんが、話すと盛り上がるんです。
- Many Japanese people know their blood type.自分の血液型を知っている日本人は多いです。
- I'm not asking for medical reasons. It's a personality thing.医療のことで聞いているのではありません。性格の話です。