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外国人がビックリする日本マナー・作法

2026年9月22日(火)

「電話でお辞儀するの?」

相手に見えないのに、体が勝手に動く理由

海外向けの「日本あるある」動画で、定番になっている場面があります。電話中の会社員が、相手からは絶対に見えないのに、机の前で深々と頭を下げています。しかも一度だけではなく、話の区切りごとに何度も下げます。日本人からすると、驚かれること自体に驚く光景かもしれません。

場面に応じた深さでお辞儀をする人々

見えなくても下げる

この光景は珍しいものではありません。特に、取引先や上司とのかしこまった電話、いわゆる敬語を使う場面で起きやすくなります。相手の顔が見えているわけでも、こちらの頭を見られているわけでもないのに、お辞儀は自然に出てきます。

本人も、電話を切ったあとで「今、頭を下げていたな」と気づいて、少し照れくさくなることがあります。無意識のうちに出てしまう仕草だからです。

敬語は言葉だけで終わらない

理由の一つとして言われているのが、敬語は言葉だけの仕組みではない、という点です。丁寧な話し方に切り替えると、声のトーンだけでなく、姿勢や仕草までまとめて丁寧になります。お辞儀は、その体の反応の一つとして表れます。

普段、対面でお辞儀をしながら丁寧に話す経験を積み重ねているため、電話越しでも同じ敬語のスイッチが入ると、体のほうが先に反応してしまいます。相手が見えているかどうかは、あとから頭で判断する情報にすぎません。

誰にでも起きるわけではない

ただし、これは電話をするすべての場面で起きるわけではありません。友人同士のくだけた電話でお辞儀をする人は、まずいません。目立つのは、敬語を強く使う商談や、客からの電話を受ける仕事、目上の人とのやり取りといった場面です。

つまり「日本人は電話でお辞儀する国民性だ」とまとめてしまうと、実態から離れます。正確に言えば、敬語という言葉の使い方が、体の動きまで連れてくる場面がある、ということです。

外国人に説明するときのコツ

英語で説明するときは、「敬語は言葉のスタイルであると同時に、体の動きでもある」と伝えると理解されやすくなります。相手が見えるかどうかは関係なく、丁寧なモードに入ると姿勢まで一緒に変わってしまう、という説明のほうが、単に「礼儀正しいから」と言うより実態に近い説明になります。

オンライン会議がカメラをオフにしたまま行われるときも、似た光景が起きることがあります。画面に映っていなくても、話しながら軽く頭を下げている人は珍しくありません。

英語で言うと

Yes, people here really do bow on the phone even though nobody can see them. It isn't about manners in the abstract — keigo, the formal register of Japanese, is something the whole body performs along with the voice, so a bow can slip out automatically once someone switches into it. It mostly happens on formal business calls, though; call a close friend and you almost never see it.

はい、日本では相手に見えていなくても、電話でお辞儀をする人が本当にいます。抽象的な礼儀作法の話ではありません。敬語という日本語の丁寧な話し方は、声だけでなく体全体で行うものでもあるため、そのスイッチが入ると自然にお辞儀が出てしまうのです。ただし、これはかしこまった仕事の電話で起きやすいことで、親しい友人との電話ではまず見られません。

このコラムから、使えるフレーズ

  • I caught myself bowing on the phone again.
    また電話でお辞儀しちゃいました。
  • You can't see me, but I'm bowing right now.
    見えてないと思いますが、今お辞儀してます。
  • It just happens once you switch into keigo.
    敬語に切り替えると、勝手に体が動くんです。
  • It's mostly on formal calls, not with friends.
    かしこまった電話のときだけで、友達とは違います。
  • Some people find it a little embarrassing to notice.
    気づくと、ちょっと恥ずかしいと思う人もいます。

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