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ULTIMATE EXAM COURSE

全国通訳案内士 超絶テスト対策講座

筆記5科目の取り方から、口述のプレゼン・通訳・質疑の切り返しまで、全10講。試験の仕組みは観光庁のガイドラインに沿って書き、そのうえでの攻略は編集部のアドバイスとして分けて書いています。

第1講

合格の設計図 — どこで点を取り、どこを免除するか

最初にやるべきは勉強ではなく、作戦を立てることです。

筆記は5科目すべてで合格基準点が必要です。1科目でも届かなければ、口述には進めません。ただし、合格した科目は翌年度に限って免除を申請できます。「今年は外国語と地理・歴史、来年は残り」という2年計画も、制度上は成り立ちます。

次に、使える免除をすべて洗い出します。英語は英検1級か TOEIC L&R 900点以上(ほか、Speaking 160点以上・Writing 170点以上)。地理は旅行業務取扱管理者試験、歴史は歴史能力検定の日本史2級以上。条件と期限はコーナーのトップの表にまとめてあります。免除できる科目は、その分の時間を口述の練習に回せます。

作戦の立て方
  1. 免除できる科目を確定させる
  2. 残った科目を「時間が要る順」に並べる(多くの人は外国語か歴史)
  3. 口述の練習は、筆記の前から少しずつ始める。筆記の結果が出てから口述まで、2か月ほどしかありません

第2講

外国語(英語)の筆記 — 「説明する力」が4分の1

90分・100点満点・合格基準70点。4つの大問の性格を知っておきます。

ガイドラインでは、出題はおおむね読解(40点程度)・英文和訳(20点程度)・和文英訳(20点程度)・あるテーマや用語を外国語で説明する問題(20点程度)が基準とされています。すべてマークシートですが、中身は「日本のことを英語で正確に扱えるか」です。

  • 説明する問題:日本の物事を英語で定義する力。日本事象 一覧表の「一言で言うと」が、そのまま型になります。
  • 和文英訳:日本語の言い回しを、意味で訳す練習を。フラッシュカードを「表:日本事象」で回すと、日本語から英語を引き出す回路が鍛えられます。
  • 読解:観光・日本文化を扱った英文を速く読む。辞典のスピーチ原稿は約150語で、1本1分で読み切る練習にちょうどよい長さです。
ひとこと英検1級か TOEIC L&R 900点を持っているなら、この科目は免除で済ませ、口述に時間を回すのが得策です。

第3講

日本地理・日本歴史 — 30分30問、1問1分の勝負

どちらも100点満点・合格基準70点。地図や写真を使った問題が出ます。

出題の軸は「外国人旅行者が多く訪れる、または評価の高い観光資源」です。教科書を頭から覚えるより、名所を入口にして、場所・時代・人物を3点セットで覚えるほうが試験に合っています。

  • 地理:観光地は「何県のどこか」「何で有名か」を地図で確かめる。国立公園・世界遺産・温泉地・祭りは、場所とセットで。
  • 歴史:寺社・城・街並みが「いつ、誰が、なぜ」作ったか。今の暮らしや価値観につながる歴史(年中行事の由来など)も範囲に入っています。

辞典の名所・行き先と歴史・人物のジャンルは、そのまま口述のプレゼンの題材にもなります。筆記と口述を同じ材料で準備できるのが、この2科目の強みです。

第4講

一般常識と通訳案内の実務 — 範囲がはっきりしている科目

どちらも20分・50点満点・合格基準30点。読むべきものが決まっています。

  • 一般常識:ガイドラインに、前年度に出た『観光白書』の主要な施策や、旅行者の安全・安心に必要な知識、新聞(一般紙)の1面で大きく扱われた時事が例として挙げられています。白書の要約と、1年分の大きなニュースを押さえるのが近道です。
  • 通訳案内の実務:2025年度から、観光庁の『通訳ガイドテキスト(初版)』が原則として試験範囲になりました。旅行業法・通訳案内士法などの法令、旅程の管理、災害時や急病のときの対応が中心です。テキストを通読し、数字と義務の主語(誰が何をしなければならないか)に印をつけて読みます。
口述にも効く実務の知識は、口述の通訳問題のあとの質疑で「全国通訳案内士としてどう対応するか」を聞かれたときの土台になります。

第5講

口述試験の全体像 — 10分で何が起きるか

面接は10分程度。2つの課題と、5つの評価項目を知っておきます。

  1. 通訳と質疑試験委員が読み上げる日本語を、外国語に訳します。内容は通訳案内の現場で必要になる知識など。メモを取ることが認められています。訳したあと、その内容に関連して「全国通訳案内士としてどう対応するか」を問う質疑があります。
  2. プレゼンテーションと質疑示された3つのテーマから1つを選び、外国語で説明します。そのあと、そのテーマについて試験委員と質疑応答をします。

評価項目はプレゼンテーション/コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話を続ける意欲など)/文法及び語彙/発音及び発声/ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答えなど)の5つ。合格基準は原則として7割です。

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ここが大事評価の5つのうち、英語の正確さそのもの(文法及び語彙)は1つだけです。黙らずに会話を続けること、相手を気づかう受け答えができること、が同じ重さで見られています。

第6講

プレゼンの型 — 定義・具体・意味づけ・ひと押し

3つのテーマのどれが来ても、同じ型に流し込めるようにします。

  1. 定義(1文)「◯◯ is …」で、相手が知らない前提で言い切る。一覧表の「一言で言うと」がこれ。
  2. 具体(2〜3文)いつ・どこで・誰が・何をするか。数字や場面を1つ入れる。
  3. 意味づけ(1〜2文)なぜ日本人にとって大事なのか。誤解されやすい点があれば、ここで正す。
  4. ひと押し(1文)案内士らしく、相手を誘って締める。If you have time, I'd love to take you to see it.

公式には時間の配分は示されていません。練習では、1分半〜2分で話し切れる分量を目安にしておくと、質疑の時間が残り、緊張で早口になっても崩れません。英語なら200語前後です。辞典の各項目の「スピーチ・英作文」(約150語)に、具体を1つ足すとちょうどよい長さになります。

テーマの選び方いちばん詳しいテーマではなく、質疑まで答えられるテーマを選びます。項目ページの「こう聞かれたら」に、実際に聞かれる質問と答え方が載っています。

第7講

通訳問題の攻略 — メモは「数字・固有名詞・否定・条件」だけ

全部を書き取ろうとすると、聞くほうがおろそかになります。

  • メモするのは4つだけ:数字(時刻・人数・料金)、固有名詞、否定(〜しないでください)、条件(もし〜なら)。ここを落とすと意味が逆になるか、案内として使えなくなります。
  • 主語を補う:日本語は主語を省きます。英語では「誰が」を必ず立てる。We will meet… You need to…
  • 訳しにくい語は説明に逃げる:「お疲れさまでした」「よろしくお願いします」は、場面の意味で言い換える。辞典のことば・こころのジャンルに、言い換えの型がまとまっています。
  • 完璧より、抜けなく:細かい言い回しより、相手が行動できる情報が全部入っていることを優先します。

訳したあとの質疑は「案内士ならどうするか」。お客様の安全と体調を最優先にし、できないことを断るときは、代わりの案を出すのが基本の型です。

第8講

質疑応答の切り返し — 黙らないための10フレーズ

わからない質問が来ても、会話は止めない。そのための決まり文句です。

  • That's a good question. Let me explain it simply.いい質問ですね。簡単に説明しますね。
  • I'm not sure of the exact number, but I'd be happy to check it for you.正確な数字はわかりませんが、喜んでお調べします。
  • Customs vary from region to region, but in many places…地域によって違いますが、多くの地域では…
  • Some people see it that way, while others see it differently.そう考える人もいれば、違う見方をする人もいます。
  • In my own experience, …私自身の経験では…
  • Let me give you an example.一つ例を挙げますね。
  • If you have time, I can show you one on our tour.お時間があれば、ツアーの途中で実物をお見せできますよ。
  • Is that what you wanted to know?知りたかったのは、そういうことでしょうか。
  • Sorry, could you say that once more?すみません、もう一度言っていただけますか。
  • For your safety, I would recommend…安全のために、…をおすすめします。

コツは結論から言うことと、断定しすぎないこと。地域や家庭によって違うものは、そう言ってよいのです。逆に、日本を持ち上げすぎたり、自分を卑下しすぎたりする答えは、案内士の受け答えとしては損をします。

第9講

よくある失点パターン

英語力があるのに落ちる人には、共通点があります。

  • 暗記の棒読み:覚えた原稿をそのまま流すと、質疑でずれた瞬間に崩れます。型だけ覚えて、中身はその場で組み立てる練習を。
  • 質問に答えていない:準備した話に持っていこうとして、聞かれたことに答えない。まず一文で答え、そのあと補足します。
  • 沈黙:考える時間が要るときも、Let me think for a moment. と声に出す。
  • 前置きが長い:定義を最初に。背景から話し始めると、時間切れになります。
  • 事実の言い切り:自信のない年号や数字を断定しない。「〜と言われています」で十分です。
  • 相手を見ていない:メモや天井ではなく、お客様役の試験委員に話しかけます。ホスピタリティも評価項目です。

第10講

本番までの12週間プランと、当日のチェックリスト

筆記の結果発表から口述までは約2か月。逆算して動きます。

時期やることこのサイトで
12〜9週前頻出の日本事象を「一言」で言えるようにする。1日30件一覧表を「穴埋め」で → カードで確認
8〜5週前ジャンルごとに、30秒で説明する練習。録音して聞き直す各項目の「30秒で説明する」と音声
4〜2週前3題から1つ選ぶプレゼンと、質疑の練習。時間を計るテストメーカーの口述プレゼン
最後の1週苦手な札だけを回す。通訳のメモ練習カードで「覚えた札は出さない」
当日のチェックリスト
  • 受験票(マイページで公開。郵送はない)と本人確認書類
  • 筆記用具(通訳問題でメモを取るため)
  • 最初のひと言を決めておく(入室のあいさつ、テーマを選ぶときの一言)
  • 聞き返し・考える時間をもらう一言を、口に出して確認しておく
  • 「わからない」と言ったあと、必ず何か一つ付け足す

出典

「プレゼンの長さの目安」「メモの取り方」「学習プラン」などは、公式の決まりではなく編集部のアドバイスです。