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2026年9月24日(木)

土地の値段、5年続けて上昇

一つの土地に「値段が四つある」国の話

日本の土地の値段は、2026年も全国平均で上がりました。国土交通省が9月に公表した2026年の都道府県地価調査(いわゆる基準地価)では、住宅地も商業地も5年連続の上昇です。ただ、この「地価」がそもそも誰が何のために決めている数字なのかは、日本人でも説明できる人は多くありません。

土地の値段、5年続けて上昇 — 一つの土地に「値段が四つある」国の話

2026年の数字

調査の対象は全国21,466地点で、毎年7月1日時点の1平方メートルあたりの価格を、各都道府県の知事が調べて公表します。報道各社によると、2026年の全国平均は全用途で1.5%、住宅地で1.0%、商業地で2.9%の上昇でした。

国土交通省は全体の様子を「景気が緩やかに回復している中、地域や用途により差があるものの、上昇基調が続いている」とまとめています。東京圏と大阪圏では上昇幅が広がり、名古屋圏と、札幌・仙台・広島・福岡の地方四市では上昇幅が縮みました。全国でいちばん高い地点は、21年続けて東京・銀座です。

春と秋、二つの地価

日本には、公的機関が全国の地価を調べて公表する仕組みが、大きく分けて二つあります。一つは3月に出る「地価公示」で、国が毎年1月1日時点の価格を約26,000地点で調べます。もう一つが、9月に出るこの「基準地価」で、こちらは7月1日時点、調べるのは都道府県です。

時点が半年ずれているので、二つを並べると1年の動きを半年ごとに追えます。また、地価公示は原則として都市計画区域の中の土地を対象にしますが、基準地価は区域の外の林地などにも地点があります。山あいの土地まで含むところが、秋の調査の特徴です。

一物四価という言葉

日本では、一つの土地に四つの値段があるとよく言われます。「一物四価」です。地価公示・基準地価のほかに、国税庁が相続税や贈与税の計算に使う「路線価」、市町村が固定資産税の計算に使う「固定資産税評価額」があり、さらに実際に売り買いされた値段があります。

税金に使う二つは、地価公示を100としたときに、路線価はおよそ80、固定資産税評価額はおよそ70を目安に決められています。税金のもとになる値段は、公的な地価より低めに設定されているわけです。つまり、ニュースで報じられる地価は「税金の値段」でも「実際に売れた値段」でもなく、その物差しとなる数字です。

上がっている、の中身

日本の地価は、1990年代初めにバブル経済が崩れたあと、長く下がり続けました。コロナ禍で一度下がったあとの5年連続の上昇は、その長い下落を知る世代には目立つ変化です。

ただし、全国平均が上がっても、すべての土地が上がっているわけではありません。国土交通省自身が「地域や用途により差がある」と書いているとおり、大都市や人の集まる地域が平均を押し上げる一方で、人口が減る地域では下がり続ける土地もあります。外国人に話すときは、「日本の土地が上がっている」と一言で言わず、どこの話かを添えると正確です。

英語で言うと

Land prices in Japan have gone up for five years in a row, by 1.5% on average in 2026. Officials check prices at about 21,000 sites as of July 1st and about 26,000 as of January 1st, so there are two official surveys a year. But the average hides a big gap. Big cities keep rising, while many towns with shrinking populations are still getting cheaper.

日本の地価は5年連続で上がっていて、2026年は全国平均で1.5%の上昇でした。毎年7月1日時点で約2万1,000地点、1月1日時点で約2万6,000地点の価格が調べられるので、公式の調査が年に2回あります。ただ、平均の数字は大きな差を隠しています。大都市は上がり続ける一方で、人口が減っている多くの町では、まだ値下がりが続いています。

このコラムから、使えるフレーズ

  • Land prices have been rising for five years straight.
    地価は5年連続で上がっています。
  • The national average hides big differences between regions.
    全国平均の裏には、地域の大きな差があります。
  • Japan publishes official land prices twice a year, in March and September.
    日本では公式の地価が年2回、3月と9月に発表されます。
  • The value used for taxes is set lower than the official price.
    税金に使う値段は、公式の地価より低く決められています。
  • Prices fell for years after the bubble burst in the early 1990s.
    1990年代初めにバブルがはじけてから、何年も値下がりが続きました。

この記事のもとにした資料

数字と事実は、次の資料で確かめています。ご自分でも確かめられます。

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