2026年9月19日(土)
旅行者が多すぎる
年4268万人と、宿泊税という答え
観光地で「人が多すぎる」という話を、日本人自身が毎日しています。京都のバスに乗れない、鎌倉の踏切が人で埋まる、富士山を撮る人が道にあふれる。外国から来た人にとっては、自分がその一人でもあるので、少し気まずい話題かもしれません。ただ数字を見ると、これは気分の問題ではありません。
10年で3倍以上に増えました
日本政府観光局によると、2025年に日本を訪れた外国人は4268万3600人でした。前の年の3687万人から15.8%増え、過去最多です。コロナ前の2019年と比べても1000万人ほど多い数字です。
国と地域で見ると、韓国が945万9600人で最も多く、中国909万6300人、台湾676万3400人、アメリカ330万6800人と続きます。オーストラリアが年間で初めて100万人を超えました。
つまり、増えているのは「遠くから来る珍しい客」ではなく、近くから何度も来る人たちです。日本人が想像する外国人観光客の姿と、実際の内訳はかなり違います。
困っているのは、観光地そのものではありません
問題が起きているのは、観光地と生活が重なっている場所です。京都の市バスは通学や通院にも使われていて、そこへ大きな荷物を持った人が集中すると、地元の人が乗れなくなります。
ゴミも同じです。日本の街にはゴミ箱がほとんどありません。これは日本人が持ち帰る前提で成り立っている仕組みなので、その習慣を知らない人が増えると、すぐに破綻します。
ただし「外国人のせい」とまとめるのは正確ではありません。混雑は日本人の旅行者も含めた総量の問題ですし、観光で暮らしが成り立っている地域もたくさんあります。
お金を取って、その分を混雑対策に回す
いま各地で広がっているのが宿泊税です。泊まった人から一泊いくらかを取り、観光対策の費用にあてます。
京都市は2026年3月1日の宿泊分から、税額を宿泊料金に応じた5段階に変えました。6000円未満は200円ですが、10万円以上の部屋は1泊1万円です。市の見込みでは、税収は年52億円から126億円に増えます。使い道として、観光客を京都駅から観光地へ直接運ぶ特急バスの運行や、祇園や嵐山のゴミ対策などが挙げられています。
富士山のように、入山料を取って人数を制限する場所も出てきました。「来るな」ではなく「来る人に費用を負担してもらう」という方向です。
英語で話すときに気をつけたいこと
目の前の相手を責める話にならないようにするのが大事です。多くの日本人は観光客そのものに怒っているのではなく、バスに乗れないことに困っています。
「観光が嫌なのではなくて、生活の足が足りていないんです」と言えると、話が前に進みます。
英語で言うと
Japan had 42.7 million foreign visitors in 2025, more than three times the figure a decade ago. The strain isn't at the famous sights — it's where tourism overlaps with ordinary life, like the Kyoto city buses people also take to school and to hospital. Most of us aren't angry at visitors; we're annoyed that we can't get on the bus. Cities are now adding lodging taxes and spending the money on exactly that problem.
2025年に日本を訪れた外国人は四千二百六十八万人で、十年前の三倍を超えました。負荷がかかっているのは有名な観光地ではありません。観光と暮らしが重なる場所です。たとえば京都の市バスは、通学にも通院にも使われています。多くの日本人は旅行者そのものに怒っているのではなく、バスに乗れないことに困っているのです。各地で宿泊税が広がり、その費用はまさにこの問題に充てられています。
このコラムから、使えるフレーズ
- Japan had a record 42 million foreign visitors last year.去年、日本には過去最多の4268万人の外国人が来ました。
- Most of them come from nearby — Korea, China, Taiwan — and many come several times a year.多いのは韓国、中国、台湾など近い国からで、年に何度も来る人が少なくありません。
- The crowding is worst where tourist spots overlap with people's daily lives.混雑がひどいのは、観光地と人の生活が重なっている場所です。
- A lot of cities now charge a lodging tax and put the money into crowd control.いまは多くの自治体が宿泊税を取って、そのお金を混雑対策に回しています。
- There are almost no public trash cans here, so people are expected to carry their trash home.日本の街にはゴミ箱がほとんどないので、ゴミは持ち帰るのが前提なんです。
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