The Exchange Student, Episode 2: I Am a Crab(交換留学生 第2話:わたしはカニです)の挿絵

📕 交換留学生 全8話の 2番目 目次 ↓

The Exchange Student, Episode 2: I Am a Crab

交換留学生 第2話:わたしはカニです

  • 📖 375 words
  • ⏱ 約5分
  • YL 0.5–0.9
  • 英検5〜4級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ【連載第2話】エマの初登校の日。日本語の自己紹介で、エマはとんでもない言いまちがいをしてしまいます。昼休み、屋上でミオのスケッチブックを見たエマは……。

多読ベストのオリジナル連載

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • uniform制服
  • maple leafカエデの葉(カナダの象徴)
  • pinピン・バッジ
  • crabカニ
  • popular人気のある
  • roof屋上
  • tongue舌
  • posterポスター

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

The next morning, Emma came down to breakfast with a big smile. "Good morning, everyone!" she said. Mio looked at her eyes. They were not red. "Was it a dream?" Mio thought.

次の朝、エマは満面の笑みで朝ごはんに下りてきた。「みんな、おはよう!」ミオはエマの目を見た。赤くはなっていなかった。「ゆうべのは夢だったのかな」とミオは思った。

At school, Emma wore the same blue uniform as Mio, with a little red maple leaf pin. In class, Mr. Mori, the English teacher, said, "This is Emma. She is from Canada. Emma, please say hello in Japanese."

学校では、エマもミオと同じ紺の制服を着た。胸には、小さな赤いカエデの葉のピンをつけていた。教室で、英語の森先生が言った。「こちらはエマさん。カナダから来ました。エマさん、日本語であいさつしてみてください」

Emma stood up. She wanted to say, "I am from Canada." In Japanese, Canada is "Kanada." But Emma said, "Watashi wa kani desu!"

エマは立ち上がった。「カナダから来ました」と言いたかったのだ。カナダは日本語でも「カナダ」だ。ところが、エマの口から出たのはこうだった。「わたしは、カニです!」

The class was quiet for one second. Then everyone laughed. "Kani" means "crab" in Japanese. Emma said, "I am a crab!"

教室は一瞬しんとした。それから、みんながどっと笑った。「カニ」は英語でいう crab のこと。エマは「わたしはカニです!」と言ってしまったのだ。

Mio's face got hot. She wanted to hide. But Emma laughed too. She moved her hands like a crab. "Snip, snip!" she said. The class laughed again. Now it was a happy laugh.

ミオの顔がかっと熱くなった。どこかに隠れてしまいたかった。ところが、エマも一緒になって笑いだした。両手をカニのはさみのように動かして、「チョキ、チョキ!」。クラスはまた笑った。今度は、楽しい笑いだった。

"How can she do that?" Mio thought. "I can never do that."

「どうしてあんなことができるんだろう」とミオは思った。「わたしには絶対むり」

At lunch, a popular girl named Saki asked Emma to eat with her. Emma said, "Thank you! Maybe tomorrow. Today I want to eat with my sister." She took Mio's hand, and they went up to the roof.

昼休み、人気者のサキが、エマをお昼にさそった。「ありがとう! 明日ならいいかも。今日は妹と食べたいの」エマはそう言ってミオの手を取り、ふたりで屋上へ上がった。

The sea was blue and bright. Emma saw Mio's sketchbook. "Can I see?" she asked. Mio was shy, but she opened it. There were pictures of boats, birds, and the sea.

海は青く、まぶしかった。エマがミオのスケッチブックに気づいた。「見てもいい?」ミオは恥ずかしかったが、スケッチブックを開いた。舟や鳥や海の絵が、何枚も描いてあった。

"Mio! You are an artist!" said Emma. "These are beautiful!"

「ミオ! あなた、画家じゃない!」エマが声を上げた。「すっごくきれい!」

Mio did not know what to say. Then, in a small voice, she asked, "Emma... last night... were you crying?"

ミオは何と言えばいいかわからなかった。それから小さな声で尋ねた。「エマ……ゆうべ……泣いてた?」

Emma stopped smiling. "You saw me," she said. "I miss my mom. And I miss Maple. I smile a lot, but sometimes I am scared too."

エマの顔から笑みが消えた。「見てたんだ」とエマは言った。「ママに会いたくて。メープルにも。わたし、いつも笑ってるけど、ときどき怖くなるの」

Mio took out her pencil. She looked at the photo of Maple on Emma's phone, and she drew the dog. It was a big, happy dog with a long tongue.

ミオは鉛筆を取り出した。エマのスマホに入っているメープルの写真を見ながら、その犬を描いた。舌を長く出した、大きくて楽しそうな犬だった。

Emma looked at the picture for a long time. "Thank you," she said softly. "Now Maple is here with me."

エマは長いあいだ、その絵を見つめていた。「ありがとう」とエマはそっと言った。「これでメープルも、ここにいてくれるね」

After lunch, Mr. Mori said, "The Umino Summer Festival is in two weeks. Who can draw a poster for our class?"

昼休みのあと、森先生が言った。「海野の夏祭りまで、あと二週間です。うちのクラスのポスターを描いてくれる人はいませんか?」

Nobody said anything. Then Emma stood up. "Mio can! Mio is a great artist!"

だれも何も言わなかった。するとエマが立ち上がった。「ミオが描けます! ミオはすごい画家なんです!」

Everyone turned and looked at Mio.

クラスじゅうが振り返って、ミオを見た。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

次の朝、エマは満面の笑みで朝ごはんに下りてきた。「みんな、おはよう!」ミオはエマの目を見た。赤くはなっていなかった。「ゆうべのは夢だったのかな」とミオは思った。

学校では、エマもミオと同じ紺の制服を着た。胸には、小さな赤いカエデの葉のピンをつけていた。教室で、英語の森先生が言った。「こちらはエマさん。カナダから来ました。エマさん、日本語であいさつしてみてください」

エマは立ち上がった。「カナダから来ました」と言いたかったのだ。カナダは日本語でも「カナダ」だ。ところが、エマの口から出たのはこうだった。「わたしは、カニです!」

教室は一瞬しんとした。それから、みんながどっと笑った。「カニ」は英語でいう crab のこと。エマは「わたしはカニです!」と言ってしまったのだ。

ミオの顔がかっと熱くなった。どこかに隠れてしまいたかった。ところが、エマも一緒になって笑いだした。両手をカニのはさみのように動かして、「チョキ、チョキ!」。クラスはまた笑った。今度は、楽しい笑いだった。

「どうしてあんなことができるんだろう」とミオは思った。「わたしには絶対むり」

昼休み、人気者のサキが、エマをお昼にさそった。「ありがとう! 明日ならいいかも。今日は妹と食べたいの」エマはそう言ってミオの手を取り、ふたりで屋上へ上がった。

海は青く、まぶしかった。エマがミオのスケッチブックに気づいた。「見てもいい?」ミオは恥ずかしかったが、スケッチブックを開いた。舟や鳥や海の絵が、何枚も描いてあった。

「ミオ! あなた、画家じゃない!」エマが声を上げた。「すっごくきれい!」

ミオは何と言えばいいかわからなかった。それから小さな声で尋ねた。「エマ……ゆうべ……泣いてた?」

エマの顔から笑みが消えた。「見てたんだ」とエマは言った。「ママに会いたくて。メープルにも。わたし、いつも笑ってるけど、ときどき怖くなるの」

ミオは鉛筆を取り出した。エマのスマホに入っているメープルの写真を見ながら、その犬を描いた。舌を長く出した、大きくて楽しそうな犬だった。

エマは長いあいだ、その絵を見つめていた。「ありがとう」とエマはそっと言った。「これでメープルも、ここにいてくれるね」

昼休みのあと、森先生が言った。「海野の夏祭りまで、あと二週間です。うちのクラスのポスターを描いてくれる人はいませんか?」

だれも何も言わなかった。するとエマが立ち上がった。「ミオが描けます! ミオはすごい画家なんです!」

クラスじゅうが振り返って、ミオを見た。

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Emma say by mistake?

Q2. Why was Emma crying last night?

Q3. What did Emma say at the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

📕 交換留学生 The Exchange Student

全8話・3,332語。1話ずつ、音声と全訳つきで読めます。

目次(全8話)
  1. 交換留学生 第1話:新しい顔 320語
  2. 交換留学生 第2話:わたしはカニです 375語
  3. 交換留学生 第3話:花火 304語
  4. 交換留学生 第4話:ひみつ 352語
  5. 交換留学生 第5話:台風 487語
  6. 交換留学生 第6話:ビーチ・プロジェクト 495語
  7. 交換留学生 第7話:海の向こうから来た姉 466語
  8. 交換留学生 第8話:空港でさよなら 533語

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