次期学習指導要領とのつながり

身体性を伴う体験と多様な表現活動内化と外化の往還自分との関わりで捉える
審議まとめが示す方向性をふまえると、生活科の目標の柱書の「具体的な活動や体験」を「身体性を伴う体験と多様な表現活動」に改める方向が示されており、体験による内化と、言葉などの表現による外化が行き来することを明確にするとされています。審議まとめには、植物に水をやっていても水と成長の関係に気付いていない子供が、言葉や絵で表すことでそれを自覚し、さらに自分との共通点を関連付けて気付きを深めていく例が示されています。この授業は、アサガオを継続して育てている単元の途中に置き、その過程の一部を取り入れた1時間です。水やりとの関係はこの時間に結論づけず、考えて予想するところまでとし、その後の観察で確かめます。端末は、先生が撮りためた写真で「元気な日」と「しおれた日」を比べる補助としてだけ使い、直接体験の代わりにはしません。 P202P203P204P209
ねらい
アサガオに諸感覚で関わり、体や絵・言葉で表すことを通して、アサガオの様子の変化と水やりとの関係や、自分と同じように水が必要なのではないかと考えて予想し、これからの世話への思いや願いをもつ。
準備するもの
- 観察カード(上半分に絵、下半分に言葉の枠。「さわったら」「においは」の吹き出し付き)
- これまでに子供が書いた観察カード(土の様子・水やり・アサガオの様子の記録)
- 先生が撮りためておいたアサガオの写真(元気な朝の写真と、水やりを忘れた休み明けなどにしおれていた写真)
- じょうろ
- 手洗い用の石けん・タオル
手順
- 鉢の前に集まり、葉をそっとさわる、土にさわって湿り気を比べる、葉のにおいをかぐ、と順に関わります。先生は「さわった感じは?」「土はどう?」と一人一人に短く問いかけ、子供のつぶやきをメモします。そのあと水やりをし、手を洗って教室に戻ります。8分
- 先生が元気な日としおれた日の写真を大きく映し、「アサガオになってみよう」と声をかけます。全員で、しおれたアサガオ(体を前にたらす)から、水をもらって元気になるアサガオ(ゆっくり背伸びする)を体で表します。何人かに「どんな気持ちのアサガオ?」とたずね、出た言葉を板書します。10分
- 観察カードに、今日さわったりかいだりしたアサガオを絵でかき、吹き出しに「さわったら」「においは」「アサガオの気持ち」を書きます。書くのが難しい子供には先生が聞き取って代わりに書き、言葉にする手伝いをします。12分
- 何人かのカードを紹介し合います。先生は「しおれていたのに元気になったのはどうしてかな」「みんなはのどがかわいたらどうなる?」と問い、子供から「水がないと元気がなくなる」「ぼくたちと同じ」といった言葉を引き出して、アサガオと自分の共通点として板書でつなぎます。10分
- 「明日アサガオにしてあげたいこと」を一言カードに書き足して終わります。先生は思いや願いが書けているかを見て、次の時間の声かけに生かします。5分
評価(見取り)のポイント
この時間は記録に残す評価よりも、形成的に見取って次の指導に生かします。カードの絵・言葉と発言から、アサガオの変化と水やりを関係付けた気付きや、自分との共通点に気付いた言葉があるかを見ます。「明日してあげたいこと」の記述は、「思いや願いをもった働きかけ」の手掛かりとして単元を通して記録し、続けて見られたときに思考・判断・表現の評価に生かします。
うまくいくコツ・アレンジ
- 写真は先生が日ごろから撮りためておきます。比べる写真は2枚程度に絞ると、体での表現に時間を回せます。
- 動作化は先生が最初に大げさにやって見せると、恥ずかしがる子供も動きやすくなります。
- 水やりをわざと止めて枯らすような比べ方はせず、自然に起きた「しおれた日」の記録を使います。
アレンジ
- 小2のミニトマトやナスの栽培で、実が色づく前後の写真を比べ、体で表してから言葉にする活動に応用できます。
- 学級で飼っている生き物で、えさを食べる様子をまねして動いてから、気付いたことをカードにかく活動にも使えます。
ほかのアイデア
※ 次期学習指導要領は告示前です。審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえた原田英語.comのオリジナルのアイデアです。