もくじ(20項目)
3行でいうと
- 全面実施は小学校2030年度・中学校2031年度・高校2032年度入学生からの見込みで、2028年度ごろから一部を先に始める「先行実施」もあります(日程は今後変わる可能性があります)。
- 学ぶ内容を大きく増やすのではなく大事なことに絞り込み、知識をつなげて自分の言葉で説明できる「深い学び」と、情報・AIを正しく使いこなす力を、小・中・高を通して育てる方向です。
- 家庭では、学び方を自分で工夫する力、考えを話す・書く習慣、AIの答えをうのみにしない姿勢をそっと支えることが、審議まとめの方向性に沿った関わり方です。
わが子はいつから?学年をえらんでチェック
お子さんの学年だと、これからどうなる?
上の学年チェッカーでえらんだ学年の「道すじ」と「今年やっておくとよいこと」が出ます。
※ 年度は、審議まとめと文部科学省「改訂スケジュール(イメージ)」による見込みからの計算です。入試のあつかいは、まだ決まっていません。
小1・小2は今の学習指導要領、小3・小4(2028〜29年度)は一部を先に始める移行期間です。小5の2030年度から新しい学習指導要領になり、中学校・高校はすべて新しい学習指導要領で学ぶ見込みです。 P38P51P79P86P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2034年度末(中3)、大学入試は2037年度(高3)の見込みで、中学・高校とも新しい学習指導要領で学んだあとです。入試の方法がどう変わるかは決まっていません。
- 学校の話を「何がおもしろかった?」と聞き、子どもの言葉で話してもらいましょう。
- 読み聞かせや図書館通いを続け、本を楽しむ習慣をつくってみましょう。
- おやつを分ける、時計を読むなど、生活の中で数にふれてみましょう。
小2・小3は今の学習指導要領、小4・小5(2028〜29年度)は移行期間です。小6の2030年度から新しい学習指導要領になり、中学校(2031年度〜)・高校も新しい学習指導要領で学ぶ見込みです。 P38P51P79P86P164P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2033年度末(中3)、大学入試は2036年度(高3)の見込みで、中学・高校とも新しい学習指導要領で学んだあとです。入試の方法がどう変わるかは決まっていません。
- 身の回りの「なぜ?」を見つけたら、すぐに答えを言わず一緒に考えてみましょう。
- かけ算九九は、唱えるだけでなく「同じ数のまとまり」の意味も確かめてみましょう。
- 家のお手伝いを1つ任せ、やり方を工夫したら認めてあげましょう。
小3・小4は今の学習指導要領、小5・小6(2028〜29年度)は移行期間で、総合の「情報の領域」などに先に出会う可能性があります。中1も移行期間で、中2の2031年度から新しい学習指導要領、高校も新しい学習指導要領の見込みです。 P38P51P79P86P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2032年度末(中3)の見込みで、中2・中3を新しい学習指導要領で学んだあとです。大学入試は2035年度(高3)の見込み。入試の扱いはまだ決まっていません。
- 外国語活動で習った英語のあいさつを、家でも合言葉のように使ってみましょう。
- 社会科で学ぶ自分のまちを、休日に一緒に歩いて確かめてみましょう。
- 理科の観察は「予想→確かめる→分かったこと」の順に話してもらいましょう。
小4・小5は今の学習指導要領、小6(2028年度)から中2(2030年度)までは移行期間です。中3の2031年度に中学校が新しくなり、2032年度に入学する高校では、新しい学習指導要領の最初の学年になる見込みです。 P38P51P79P86P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2031年度末(中3)、大学入試は2034年度(高3)の見込みです。高校入試の出題の扱いは教育委員会などが決めることで、まだ示されていません。大学入試の制度も未定です。
- 分数や小数の意味を、図や身近な物で説明できるか、ときどき聞いてみましょう。
- 新しい高校の最初の学年になる見込みなので、国の発表をときどき確かめましょう。
- 図鑑・工作・観察など、好きなことを深める時間を大切にしましょう。
小学校は今の学習指導要領で学び、中学校の3年間(2028〜30年度)は移行期間です。中2・中3で「情報・技術科」などに先に出会う可能性があります。高校(2031〜33年度)は今の学習指導要領の見込みですが、単位のしくみの見直しを先に始める高校もあり得ます。 P38P51P79P86P165P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2030年度末、大学入試は2033年度(高3)の見込みで、高校は今の学習指導要領で学ぶ計算です。高校入試の出題の見直しは方向が示されただけで、時期は未定です。
- 割合・比・分数は、苦手を残さないよう、分からない所を早めに一緒に確かめましょう。
- 習った英語で、自分の好きなものを家族に紹介する遊びをしてみましょう。
- 中学校での先行実施の進め方は、進学先の説明会やお便りで確かめましょう。
小学校は今の学習指導要領のまま卒業します。中1(2027年度)は今の学習指導要領、中2・中3(2028〜29年度)は移行期間です。高校(2030〜32年度)は今の学習指導要領の見込みですが、単位のしくみの見直しを先に始める高校もあり得ます。 P10P38P51P79P86P166P262日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2029年度末、大学入試は2032年度(高3)の見込みで、どちらも今の学習指導要領で学んだあとです。大学入試の制度をどう変えるかは、審議まとめでは扱っていません。
- 宿題の量や順番を自分で決める練習を、中学校に向けて少しずつ始めましょう。
- ニュースの話題について、考えとその理由を家族で話し合ってみましょう。
- 算数の苦手が残っていたら、小学校のうちに一緒に振り返っておきましょう。
中1・中2は今の学習指導要領、中3(2028年度)は移行期間に入り、授業時数の調整を始める学校もあり得ます。高校(2029〜31年度)は今の学習指導要領の見込みで、単位のしくみの見直しを先に始める高校もあり得ます。 P38P51P86日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2028年度末、大学入試は2031年度(高3)の見込みで、どちらも今の学習指導要領で学んだあとです。高校入試の改善は方向が示されただけで、時期は示されていません。
- 定期テストの間違い直しで、「なぜ間違えたか」を本人に説明してもらいましょう。
- 英語の教科書の本文を音読し、内容を家族に日本語で紹介してもらいましょう。
- 興味のある分野の本を1冊選び、読んだ感想を家族に話してもらいましょう。
中学校は今の学習指導要領のまま卒業する見込みです。高校(2028〜30年度)も今の学習指導要領ですが、2028年度から「高校版サキドリ研究校」の指定が始まり、単位のしくみの見直しを先に始める高校もあり得ます。 P51P86P166日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は2027年度末、大学入試は2030年度(高3)の見込みで、どちらも今の学習指導要領で学んだあとです。大学入試の制度をどう変えるかは、審議まとめでは扱っていません。
- 職場体験などで感じたことを話し合い、興味の芽を一緒に探してみましょう。
- 数学は、習った公式が「なぜそうなるか」を説明できるか聞いてみましょう。
- 苦手な教科は、どこからつまずいたかを一緒に洗い出してみましょう。
中学校・高校とも今の学習指導要領で学ぶ見込みです。高校在学中(2027〜29年度)に、高校版サキドリ研究校の指定(2028年度〜)や、単位のしくみの先行実施(2029年度か2030年度)が始まる可能性があります。 P5P9P51P86日程:スケジュール(イメージ)
高校入試は今年度末(2026年度)の見込みです。入試の方法は各教育委員会などが決め、審議まとめは見直しの時期を示していません。大学入試は2029年度(高3)の見込みです。
- 受験勉強でも、丸暗記より「説明できるか」を確かめる学び方を応援しましょう。
- 入試が終わったら、高校で学びたいことを家族で話してみましょう。
- 体調と睡眠を第一に、スマホを使う時間を本人と相談して決めましょう。
高校は今の学習指導要領のまま卒業する見込みです。単位のしくみの先行実施(2029年度か2030年度)より前に卒業する計算です。高校の新しい学習指導要領は2032年度入学生からの見込みです。 P44P51P179P242日程:スケジュール(イメージ)
大学入試は2028年度(高3)の見込みで、今の学習指導要領で学んだあとです。審議まとめは大学入試の制度変更を扱っていません。情報Ⅰは令和7年度から共通テストに入っています。
- 論説や社説を読み、賛成・反対の理由を家族で話し合ってみましょう。
- 興味のある分野の公開講座や地域の催しに、気軽に参加してみましょう。
- 英語で自分の意見を2〜3文で言う・書く練習を続けてみましょう。
高校は今の学習指導要領のまま卒業する見込みです。高3になる2027年度の末に、高校の新しい学習指導要領が告示される予定で、実施は2032年度入学生からの見込みです。 P44P51P179日程:スケジュール(イメージ)
大学入試は2027年度(高3)の見込みで、今の学習指導要領で学んだあとです。審議まとめは大学入試の制度変更を扱っていません。最新の情報は大学や公的機関の発表で確かめましょう。
- 進路の話は、点数だけでなく「何を学びたいか」から一緒に考えましょう。
- ニュースの数字やグラフを一緒に見て、どう読めるか話してみましょう。
- 探究の成果を家族に発表してもらい、質問してみましょう。
今の学習指導要領で高校を卒業する見込みです。次の学習指導要領は小・中から順に始まり、高校は2032年度入学生からの見込みなので、ご家庭では今後の制度の話として見守れば大丈夫です。 P9P28P51日程:スケジュール(イメージ)
大学入試は今年度(2026年度)の見込みで、今の学習指導要領で学んだ内容です。審議まとめは大学入試の制度変更を扱っていないため、今年度の入試に関わる記述はありません。
- 入試直前は、生活リズムを整えることを家族で支えましょう。
- 受験が終わったら、高校でいちばんおもしろかった学びを聞いてみましょう。
- 大学や社会で生成AIを使う場面に備え、答えをうのみにしない姿勢を話しましょう。
いまの不安に、ひとつずつ答えます
気になる質問を押すと、答えが開きます。
うちの子は移行期間の学年です。古い内容と新しい内容のあいだで、習わない単元が出たりしませんか?
上の子と下の子で習う内容がちがうと、家で教えてあげられなくなりそうで不安です。
算数が苦手です。新しくなったら、もっとついていけなくなりませんか?
親が英語を話せません。家で英語を手伝ってあげられるでしょうか?
中学校の英文法がしぼられると聞きました。高校に入ってから困りませんか?
家にパソコンやネット環境が十分にありません。不利になりませんか?
生成AIを早く使いこなせないと、置いていかれませんか?
字を書くのがとても苦手な子です。手書きを重視されると、つらくなりませんか?
小学校では手書きの書写を丁寧に指導する方向ですが、書くことに困難がある子には、デジタル学習基盤の活用や代わりの方法を積極的に用意し、一人一人の特性に合わせて指導することを明確にするとしています。評価でも、何を評価するのかを明確にするよう求めています。 P141
家庭では:困りごとは具体的な場面を添えて、早めに担任の先生に相談しましょう。
道徳の評価が、高校入試の内申に響くことはありますか?
審議まとめは、道徳科の評価について、数値ではなく文章で書くこと、ほかの子と比べず成長を認め励ます個人内評価とすること、調査書(いわゆる内申書)に記載せず入学者選抜の合否判定に使わないこと、という整理をあらためて示しています。 P308
家庭では:道徳の時間に考えたことを、家で聞いてみるだけで十分です。
共働きで、家で勉強を見てあげる時間があまりとれません。
好きなことばかりやっていて、苦手な教科を放っておいていいのか心配です。
保護者は何をすればいい?(学年別チェックリスト)
「いま」「告示のあと」「移行期間」「全面実施のころ」に分けて、家庭でできることをまとめました。上の学年チェッカーで学年をえらぶと、お子さんの校種のタブに切りかわります。
チェックはこの端末のブラウザだけに保存されます。ここに書いた「すること」は、審議まとめの方向性をもとにした原田英語.comからの提案です。
何が変わる?家庭で何を勉強させればいい?
小学校は2030年度(令和12年度)から全学年で新しい学習指導要領になり、新しい教科書も2030年度から使われる見込みです。その前の2028年度から、総合の「情報の領域」や、授業時数を学校が調整できる制度などを先に始められるようにする方向です。2026年度に小1・小2のお子さんは小学校の途中から、小3・小4のお子さんは中学校の途中から新しい学習指導要領で学ぶ計算です(日程は今後変わる可能性があります)。
小学生が学ぶこと、ここが変わる
総合の時間に「情報の領域」ができる
小学校の「総合的な学習の時間」は「総合的な探究の時間」という名前に変わり、新しく「情報の領域」が加わる方向です。3〜6年生で、タブレットなど情報技術の使い方、安全な扱い方、しくみを順を追って学びます。時間は3・4年で各学年最大30コマ程度、5・6年で最大35コマ程度と見込まれています(1コマ=授業1回分。正式な時数はこれから決まります)。 P74P78P79P323
英語は「音声で慣れてから読む・書く」を大切に
3・4年の「外国語活動」、5・6年の「外国語科」という今の形は続きます。音声で十分に慣れ親しむ段階から、読む・書くへとなめらかにつなぐよう段階的に示し、日本語と英語の語順の違いに気づかせて中学校の文法につなげます。習った表現を何度も繰り返し使うことの大切さも示されています。 P276P277P281
算数は割合・比・分数のつまずき対策
割合・比・分数は、理解が十分でない子が多いとして、内容や教える順序を見直す方向です。前に習ったことがどれくらい身についているかを確かめることの大切さも指摘されています。算数・数学全体で、筋道を立てて説明する学びを重視します。 P165P171
国語は手書きの書写を引き続き重視
タブレットでの文字入力が増えても、文字を正しく書く力はすべての学びの土台だとして、小学校では手書きの書写を丁寧に指導します。話す・聞く、書く、読むの学習は、話や文章が社会で果たす役割(「話や文章の機能」〔仮称〕)でつなげて学ぶ形に整理されます。 P131P141
生活科・理科は体験と日常のつながりを重視
1・2年の生活科は、体を使った体験と多様な表現(話す・描くなど)を行き来する学びを目標の中心にする方向です。理科は内容を物理・化学・生物・地学の4分野で整理し、分野をまたぐ身近な課題を考える「理科と日常生活」(仮称)が新しく設けられます。 P184P187P203
体育は1〜4年で「運動遊び」と「動き」を軸に
1〜4年の体育は「遊び」の要素を取り入れた学習として整理し、具体的な運動の名前ではなく、身につけたい「動き」を軸に示す方向です。やらされる運動ではなく、楽しみながら多様な動きを経験することがねらいです。 P270P272
家庭でできること・何を勉強させればいい?
授業で何を学んだかを、お子さんの言葉で家族に説明してもらう時間をつくってみましょう。うまく説明できなくても大丈夫です。「どうしてそう思ったの?」と聞き役になるだけで、考えを整理するきっかけになります。
根拠:審議まとめは、書く・話すといった「外化」(頭の中の考えを外に出すこと)で自分なりの意味理解をつくることを重視しています(P28)。
宿題や家庭学習の内容を、少しずつお子さん自身が選べるようにしていく方向が示されています。家庭でも、やることを一緒に決め、終わったら「どこが難しかった?次はどうする?」と短く振り返ると、自分で学び方を工夫する練習になります。
根拠:一律の宿題から脱却し、学習の自己調整や学習方略の指導を経て家庭学習の内容を子供が自律的に決められるよう段階的に指導するとしています(P10、P27〜28)。
体を動かして遊ぶこと、草花や生き物にふれること、身近な場所に出かけることなど、五感を使う体験は学校の学びの土台になります。特別なことをする必要はなく、日常の中で無理のない範囲で楽しんでください。
根拠:「デジタルの力も使ってリアルな学びを支える」というバランスを示し、生活科では身体性を伴う体験を重視しています(P8、P203)。
タブレットやインターネットで調べたときは、どこからの情報か、ほかの情報と比べてどうかを一緒に見てみましょう。検索結果の要約をそのまま写すのではなく、自分の言葉でまとめ直す習慣が身につくと安心です。
根拠:検索結果のAI要約を単純にコピーする実態への指導や、情報の信頼性を確かめる技能の向上が課題とされ、情報の領域では安全な扱い方も学びます(P26、P74)。
小学校の英語は、音声で十分に慣れ親しんでから読む・書くへ進む考え方です。家庭でも、つづりを正しく書けるかより、英語の歌や簡単なあいさつを聞いたり口にしたりして楽しむことを大切にしてみてください。
根拠:外国語活動(音声での慣れ親しみ)から外国語科(読む・書くを含む)へ円滑につなぐ指導を示しています(P281)。
お子さんが夢中になっていることや知りたいことを、家族で話題にしてみましょう。「好き」から生まれた問いは、総合の探究など学校の学びにもつながります。
根拠:「好き」(興味・関心)を育み「得意」を伸ばすことを改訂の柱の一つとしています(P9〜10)。
中学校は2031年度(令和13年度)から全学年で新しい学習指導要領になり、新しい教科書も2031年度から使われる見込みです。2028〜2030年度は先行実施の期間で、授業時数の調整制度は2028年度から、新教科「情報・技術科」は2029年度から段階的に始められるようにする方向です。いま(2026年度)の中学生は全面実施の前に卒業しますが、在学中に先行実施の一部に出会う可能性があります(日程は今後変わる可能性があります)。
中学生が学ぶこと、ここが変わる
新しい教科「情報・技術科」ができる
今の「技術・家庭科」の技術分野が、新しい教科「情報・技術科」になる方向です。情報技術と、情報を土台にしたものづくり(生産技術)の2つの領域で学びます。必要な時間は1・2年で各学年最大70コマ程度、3年で最大35コマ程度と見込まれています(今の技術分野の内容を含む数字で、正式な時数はこれから決まります)。 P74P78P79P241P242
「家庭科」が独立した教科に
技術・家庭科から家庭分野が分かれ、独立した「家庭科」になる方向です。小・中・高を通して領域が「家族・家庭と生涯発達」「食生活」など5つ(いずれも仮称)に整理され、お金の管理と消費者としての権利などをまとめて学ぶ領域が設けられます。 P74P223P227
英語は文法と単語の難しさを適正に
中学校の文法事項は、よく使うものなどを具体的に示して指導の対象をしぼり、難しさを適正にする方向です。国が「基盤語彙リスト」を作って教科書の単語の難しさや選び方をならします。「社会的な話題」は、生徒が自分と結びつけて考えられる「身近な社会的な話題」に改められます。授業を生徒の理解に応じた英語で行う方針は続きます。 P276P277P283P284
数学・理科に「ガイダンス」が新設
数学では、数学の全体像や社会・仕事とのつながりを学ぶ「数学ガイダンス」が新しく設けられ、証明など筋道を立てて考える学習を重視します。理科では「科学とは何か」や研究倫理を学ぶ「科学ガイダンス」が新設されます。 P165P167P187
社会は分野をまたぐ単元と情報の真偽を確かめる力
地理・歴史・公民をつなぐ「分野横断」の単元が設けられ、地域調査などはそこでまとめて扱う方向です。ネットやAIの情報が正しいかを確かめる「情報の妥当性の確認」の技能や、模擬選挙などの主権者教育も重視されます。教科書の用語は精選する方針です。 P151P153P155P159
総合は「総合的な探究の時間」に、生徒会は学校づくりに意見を
中学校の総合も「総合的な探究の時間」という名前になり、学級共通の「テーマ探究」と一人一人の「マイ探究」を組み合わせて進めます。特別活動では、生徒会が校則など学校運営について意見を出す活動を大切にする方向です。 P77P323P343P350P355
家庭でできること・何を勉強させればいい?
点数だけでなく、「どんな方法で勉強した?それは効いた?」を話題にしてみましょう。計画を立て、やってみて、やり方を見直す経験の積み重ねが、自分で学び続ける力になります。
根拠:学習の自己調整や学習方略(効果的な学び方)の指導を重視し、英語では家庭学習を含めて学習方略を活用できるよう国が動画や資料を提供するとしています(P27〜28、P281)。
ニュースや学校のきまり、地域のできごとなど身近な話題について、お子さんの意見を聞いてみましょう。親の考えと違っても、理由を聞き合うことを大切にすると、自分の意見をつくり対話する練習になります。
根拠:「当事者意識を持って、自分の意見を形成し、対話と合意ができる」ことを改訂の両輪の一つとし、校則を含む学校生活の課題を議論する活動などを例示しています(P10、P87)。
生成AIや翻訳ツールを使った場合は、その答えをそのまま出すのではなく、合っているか確かめ、自分の言葉で説明できるかを一緒に確認してみましょう。家庭での使い方は、学校のルールやサービスの年齢制限・利用規約に合わせて話し合い、個人情報を入力しないことも確認しておくと安心です。
根拠:AIの出力をそのまま使う「学習過程の省略」を避けるため外化を重視し、英語では家庭学習の課題をAI翻訳で済ませられるような出し方をしないよう留意するとしています(P28、P282)。
SNSや動画で見た情報について、発信者や根拠、ほかの情報との違いを話題にしてみましょう。家族で一緒に確かめる経験が、偽情報にまどわされない力につながります。
根拠:SNS等の偽・誤情報やフィルターバブルによる分断を課題とし、社会科では情報の妥当性を確認する技能を位置づけています(P72、P159)。
食事づくりや買い物、おこづかいの使い方など、毎日の生活の中にも家庭科の学びがあります。お子さんに任せられることを少しずつ増やし、工夫したことを聞いてみましょう。
根拠:家庭科は独立した教科として、家庭や地域の生活を創造する資質・能力を育て、金銭管理と消費者の権利をまとめて扱う方向です(P74、P224、P227)。
高校の新しい学習指導要領は2027年度末に告示され、2032年度(令和14年度)の入学生から学年ごとに始まり、2034年度に全学年がそろう見込みです(教科書も2032年度から学年ごと)。単位のしくみの柔軟化は2029年度か2030年度に先行実施する方向です。いま(2026年度)の高校生は対象外で、2026年度に小学4年生以下のお子さんが新しい高校教育の最初の学年になる計算です(日程は今後変わる可能性があります)。
高校生が学ぶこと、ここが変わる
単位の数え方が細かくなる(1単位=17コマ)
1単位を35コマで数える今のしくみを、50分×17コマの「新単位」に改める方向です。卒業に必要な単位は74単位から148新単位になりますが、数え方が細かくなるためで、学ぶ量が倍になるわけではありません。週30コマという標準も示さないことにし、学校が時間割を柔軟に組めるようにします。 P42P46P50P51
学校ごとに教育課程の特色が出やすくなる
必ず学ぶ科目(必履修科目)も含めて、学校の判断で科目を組み替えたり、一定の範囲で単位数を減らしたりできるようにする方向です。科目を組み替える場合は、その趣旨や内容を公表し、生徒・保護者に説明することが要件の一つとされています。 P42P44P47
英語は科目名が変わり、B2相当以上なら免除の道も
「英語コミュニケーション」は「英語コミュニケーション(総合)」、「論理・表現」は「英語コミュニケーション(発信)」に変わる方向です(いずれも仮称)。学ぶ量は今と同じです。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のB2レベル相当以上を証する外部試験に合格し、振り替え先で英語の力を発展的に伸ばせるなどの要件をすべて満たす場合に、学校が実施できれば「英語コミュニケーション(総合)Ⅰ」を免除し、上位の英語科目や外国語に関する学校設定科目などに振り替えられるようにする方向です。 P48P49P80P281P284
数学Ⅰに「社会を読み解く数学」、数学A・B・Cは1科目に
必履修の数学Ⅰに、実社会の場面をもとに学ぶ「社会を読み解く数学」と「数学ガイダンス」が加わり、最大8新単位程度になる方向です。数学A・B・Cは1つの新しい選択科目(「数理活用」〔仮称〕などの案)にまとめられます。 P80P81P82P167P172
情報はAI・データサイエンスを強化
情報Ⅰ・情報Ⅱの構成は維持し、文系・理系を問わず全員が数理・データサイエンス・AIの基礎的な力を身につける方向で内容を充実させます。AIやデータサイエンスに関する内容を新しく加え、実社会の課題を解決する学習も重視します。 P74P242P252P255
家庭でできること・何を勉強させればいい?
新しい制度では、学校ごとに科目の組み立てが今より多様になる見込みです。これから進学先を考えるときは、学校説明会や学校のウェブサイトで、どんな科目をどのように学ぶのかを一緒に確かめてみましょう。
根拠:科目の組替えにあたっては、変更の趣旨・内容を公表して生徒・保護者に説明することを要件としています(P44)。
お子さんが関心をもっていることを、将来や社会とつなげて話してみましょう。答えを急がず、問いを一緒に面白がることが、マイ探究の後押しになります。
根拠:一人一人を起点とする「マイ探究」を重視し、「好き」を育み「得意」を伸ばす方向を示しています(P10〜11、P323)。
AIを使うこと自体を一律に否定するのではなく、出てきた答えの正しさを確かめ、自分の考えとして説明できるかを大切にするよう声をかけましょう。自分で考えずにAIに頼った成果物は通用しない評価の工夫も検討されています。
根拠:AIの出力をうのみにしないことや、口頭試問の要素を取り入れるなど評価の工夫を示し、AI時代こそ意味理解を伴う「確かな知識」が大切だとしています(P9、P26、P28)。
進路の方向にかかわらず、データやAIを読み解く力はこれからの社会で役立ちます。「文系だから数学はもういい」と決めつけず、身近なデータやグラフを話題にしてみましょう。
根拠:私大文系志望者などが数学の学習をあきらめてしまう現状を課題とし、文理を問わず全員に数理・データサイエンス・AIの力を育てる方向です(P74、P165)。
英語・数学の免除制度は、学校が実施できる場合の選択肢で、対象となる試験や級もまだ決まっていません。外部試験を受けるときは、力を確かめたいのか、何を学びたいのかなど、目的を本人と話し合っておくとよいでしょう。
根拠:履修免除は学校として実施できる場合の選択肢で必ず免除するものではなく、試験の種類等は解説等で定めるとされ、大学入試対策のための早修への濫用は不適切としています(P48〜49、P176)。
18歳で選挙権をもつ高校生にとって、社会の課題は自分ごとです。選挙や地域のできごとについて、お子さんの考えを聞き、家族の考えも伝えてみましょう。
根拠:「民主的で持続可能な社会の創り手」の育成を目指し、主権者教育の充実を示しています(P10、P158〜159)。
教科ごと:家で何を勉強させればいい?
AI翻訳がある時代でも、自分のことや考え、住んでいる地域のことを英語で伝え合う力を重視。よく使う語彙・文法をしぼり、くり返し使って身につける方向です。 P278P281P282P283
小学生
- 英語の歌や絵本の音声を聞いて、まねして口ずさんでみましょう。
- 習ったあいさつや表現を、家の中で合言葉のように使ってみましょう。
- 日本語と英語で言葉の並ぶ順番がちがうことに気づいたら、一緒に面白がってみましょう。
中学生
- 習った文法を使って、自分のことを3文で話す・書く練習をしてみましょう。
- 住んでいる地域のおすすめを、英語で紹介する文を考えてみましょう。
- 翻訳ツールを使うなら、先に自分で書いてから比べてみましょう(学校のルールも確認を)。
高校生
- 社会の話題について、自分の意見と理由を英語で短くまとめてみましょう。
- 単語の覚え方など、どの学び方が効いたかを本人が振り返る時間をつくりましょう。
- 生成AIで作った例文は、そのまま覚えず、辞書や教科書で確かめてから使いましょう。
自分の考えを言葉にして筋道立てて伝える力、情報の信頼性を見極める力、語彙と読書の習慣を重視。小学校では手書きの書写も引き続き大切にします。 P10P130P136P140P141
小学生
- 読み聞かせや図書館通いで、本を楽しむきっかけをつくりましょう。
- 手紙やカードなど、手で文字を書く機会を大切にしましょう。
- 「楽しい」以外の言い方を一緒に探すなど、言葉遊びで語彙を増やしてみましょう。
中学生
- ニュースの話題について、考えと理由を筋道立てて話してもらいましょう。
- 似た言葉のちがいを辞書で調べるなど、言葉の感覚を磨く会話をしてみましょう。
- 読んだ本を家族にすすめるつもりで、ひとこと紹介してもらいましょう。
高校生
- 論説や社説を読み、筆者の主張と根拠を一緒に整理してみましょう。
- 同じできごとを複数の報道で読み比べ、伝え方のちがいを話してみましょう。
- 生成AIの文章をそのまま使わず、まず自分で考えて書く習慣を大切にしましょう。使ったときは内容を確かめ、学校のルールにしたがってAIを使ったことや出典を書きましょう。
公式の丸暗記ではなく、意味が分かって使える力を重視。つまずきが積み重ならないよう基礎を確実にし、日常や社会とのつながりを実感できる学びを目指します。 P163P164P165P166P167
小学生
- 買い物の割引やおやつの分け方など、生活の中で割合や分数にふれてみましょう。
- 答えが合ったら「どうやって考えたの?」と聞き、説明してもらいましょう。
- つまずいた単元は、前の学年にもどって確かめても大丈夫です。
中学生
- 間違えた問題は、どこでつまずいたかを本人に説明してもらいましょう。
- スポーツの記録や気温など、身近なデータをグラフにして話してみましょう。
- 証明や説明の問題は、家族に「なぜ?」を説明する練習にしてみましょう。
高校生
- ニュースの確率や統計の数字を、どう読めばよいか一緒に考えてみましょう。
- 生成AIで解いた答えは、自分で検算して正しいか確かめる習慣をつけましょう。
- 数学がどんな仕事や学問で使われているか、一緒に調べてみましょう。
身近な自然や日常の現象を、科学的に確かめて考える力を重視。小学校に「理科と日常生活」、中・高に「科学ガイダンス」を設けることが提案されています。 P183P184P185P187P192
小学生
- 身近な「なぜ?」を見つけたら、予想してから確かめる遊びをしてみましょう。
- 料理や天気、植物の育ち方など、日常の中の理科を話題にしてみましょう。
- 図鑑や、無料で参加できる自然観察会・科学のイベントも探してみましょう。
中学生
- 実験の結果について「予想とちがったのはなぜ?」と話してもらいましょう。
- SNSで見た健康や科学の話は、根拠があるか一緒に確かめましょう。
- 科学の仕事や研究者の話にふれ、理科と社会のつながりを感じてみましょう。
高校生
- 科学のニュースについて、データや根拠をもとに考えを話し合ってみましょう。
- 大学や研究機関の公開講座など、研究にふれる機会をのぞいてみましょう。
- データをごまかさないなど、研究の進め方や研究倫理を話題にしてみましょう。
情報の真偽や意図・背景を確かめ、根拠をもって自分の考えをつくる力を重視。身近な地域から世界へ視野を広げ、主権者として社会に関わる学びを充実させる方向です。 P146P147P151P158P159
小学生
- 近所の公共施設やお店を一緒に歩き、まちで働く人を話題にしてみましょう。
- 地図アプリや紙の地図で、出かけた場所を一緒に確かめてみましょう。
- ニュースを見たら「どう思う?」と聞き、子どもの考えを受け止めましょう。
中学生
- 同じ出来事について、ちがう立場の意見を一緒に探してみましょう。
- 郷土資料館や博物館で、地域の歴史を実物で見てみましょう。
- 選挙のときに、候補者や政党の主張を比べる会話をしてみましょう。
高校生
- 社会の課題について、根拠となる資料を示して意見を言う練習をしてみましょう。
- 交通や防災など、住んでいる地域の課題を家族で調べて話し合ってみましょう。
- SNSで広まった話題は、元の情報までたどる習慣を応援しましょう。
情報を上手に・安全に使う力と、しくみの理解を小・中・高で体系的に育てる方向。AIでプログラムが作れても、目的に合った指示と結果の検証が大事だとしています。 P72P74P242P249P250P251
小学生
- 使う時間や場所など、端末の「自分ルール」を子ども自身に考えてもらいましょう。
- 家電や信号など、身の回りのコンピュータを一緒に探してみましょう。
- 生成AIは子どもだけで使わせず、使うなら大人と一緒に。利用規約の年齢も確認を。
中学生
- 動画やSNSの「おすすめ」がなぜ表示されるのかを話題にしてみましょう。
- 簡単なプログラミングで、作りたいものを形にする体験をしてみましょう。
- 個人情報やパスワードの扱い方を、家族で確認しておきましょう。
高校生
- AIが作った答えやプログラムには誤りもあり得ると知り、確かめる習慣をつけましょう。
- データを集めて表計算ソフトでグラフにするなど、データ活用を試してみましょう。
- 情報技術の便利さと危うさ(偽情報など)を、家族で話し合ってみましょう。
共通テーマの「テーマ探究」と、自分の興味から始める「マイ探究」を組み合わせる方向。体験を土台に、研究・行動・創作など多様な探究を認め、考えた過程も大切にします。 P323P324P330
小学生
- 自由研究は、子どもの「なぜ?」「やってみたい」から始めてみましょう。
- 知らなかったテーマにも、親子で一度ふれてみましょう。
- 調べた結果を家族に発表してもらい、質問してみましょう。
中学生
- 「好き」を作品にする(動画・模型・物語など)創作の探究も応援しましょう。
- 途中のメモや失敗も残し、考えの変化を振り返ってみましょう。
- 地域の人に話を聞くなど、その場に行って確かめる体験を大切にしましょう。
高校生
- 自分の進路や生き方につながる問いを、急がず一緒に考えてみましょう。
- AIで得た情報は、だれがいつ発信したかなど元の情報までたどって確かめましょう。
- 探究の成果を、その場で説明して質問に答える練習をしてみましょう。
家庭でできることは、審議まとめの方向性をもとにした原田英語からの提案です。
親子で話すきっかけカード
あわてなくて大丈夫なこと
学校で、こんな変化が見えてきます
通知表
家庭では:通知表の様式は学校が決めます。文章の所見に書かれたよさを、お子さんとの会話のきっかけにしてみてください。
時間割(週のコマ数・1コマの長さ)
家庭では:下校時刻や時間割が変わったら、学校だよりなどで理由を確認し、放課後の予定を無理なく組み直しましょう。
学校ごとの独自の時間(調整授業時数制度)
家庭では:学校によって時間の使い方が違ってくる可能性があります。学校のウェブサイトや説明会で、ねらいを聞いてみましょう。
教科書
家庭では:教科書がすっきりしても、学ぶ中身が軽くなるという意味ではありません。図書館の本などで興味を広げる楽しみも応援しましょう。
タブレットとAI
家庭では:家庭での端末やAIの使い方は、学校のルールとそろえて決めると、子どもが迷いにくくなります。
宿題・家庭学習
家庭では:宿題の形が変わっても慌てずに、「今日は何をどれだけやる?」を本人が決める練習を見守りましょう。
総合の時間・探究
家庭では:テーマがすぐに決まらなくても大丈夫です。日々の体験や会話の中から、お子さんの「おもしろい」を一緒に探してみましょう。
学校行事・児童会/生徒会
家庭では:行事の形が変わったり、子どもが話し合いに関わったりする場面が増えるかもしれません。話し合いの様子を聞いてみましょう。
英語の授業
家庭では:単語の数を競うより、習った表現を何度も使って楽しむ経験を家庭でも大切にしましょう。
不登校の子の学び
家庭では:対象になるかは学校・教育委員会が、本人・保護者の意向も聞いて判断します。気になるときは早めに相談しましょう。
障害のある子への支援(合理的配慮・通級)
家庭では:困りごとは「お願い」ではなく「一緒に考える相談」として、具体的な場面を伝えると話し合いが進みやすくなります。
部活動・地域クラブ
家庭では:地域クラブに移る活動は、運営する団体や費用、送迎などが学校と異なることがあります。お知らせをよく確認しましょう。
全学年に共通すること
教科ごとの「主体的に学習に取り組む態度」をA・B・Cで評価するやり方をやめ、学校生活全体を通して一人一人のよさや成長を文章で書く評価(総合所見欄での個人内評価)にする方向です。考える・判断する・表現する過程で、自分から動き出す、学びを調整する、対話・協働するといった姿が続けて見られたときは、その観点に「◯」が付きます。評定のまとめを学年末だけにしてもよいことも明確にする方向です。審議まとめは主に評価の考え方と指導要録(学校が保存する公式の記録)について示しており、通知表の様式は各学校が決めるものです。 P62P63P64P65P67P70
1人1台端末などの「デジタル学習基盤」を常に使える前提で学習指導要領をつくり、発達の段階に応じたAIの適切な活用も示す方向です。一方で、AIの出力をそのまま使って考える過程を省いてしまうことへの注意も強く示され、書く・話すことで自分の理解をつくる学びを重視します。AI時代でも知識の価値は下がっておらず、つながった「確かな知識」がより大切だと整理されています。 P8P9P26P28P282
校内・校外の教育支援センターなどで学ぶ不登校の小中学生のために、その子に合わせた特別の教育課程をつくれる制度が新しく設けられる方向です。授業時数を標準より少なく設定でき、下の学年の内容の学び直しや、数字を付けずに文章で評価する方法も選べるようにします。時数などは本人・保護者の意向も聞いて決め、2028年度からの先行実施を目指します(高校は当面対象外)。 P97P98P367P371P374P378P379P384
合理的配慮(障害のある子が学べるよう個別に行う調整)について、本人・保護者の申し出を受けて話し合い、合意をつくって行うことを総則に書く方向です。通級による指導の中で教科の指導もできるようにします。特定分野に特異な才能のある小中学生には、一部の教科に代えて高度な学びに取り組める特別の教育課程を設けますが、才能を「診断」するものではなく、入試対策を助長しない運用が前提とされています。 P96P117P118P386P388P390
1年間の標準の授業時間の合計は今と同じに保ちます。そのうえで、内容をすべて扱うことを前提に、学校の判断で対象教科等の時数を標準より下回って組める「調整授業時数制度」を設け(上限は未決定で、最大限大きくとった場合に15%程度を想定。年間35コマ以下の教科等は対象外)、生まれた時間を他の教科や学校独自の学び、先生の研修などに使えるようにする方向です。年間40週を標準として週28コマ以下にしやすくし、子供と先生に深い学びのための時間的ゆとり(「余白」)を生みます。学校は活用状況をウェブサイトで公表します。 P31P36P37P38P40P56P79
今の教科書は情報を詰め込みすぎて、全部教えなければという意識につながっていると指摘されました。次期は大事なことをつかみやすい形に精選し、デジタルな形態を含む新しい教科書が導入される方向です。新しい教科書は小学校2030年度、中学校2031年度、高校2032年度から使われる見込みです。 P57P58P59P89
AIとタブレット:わが子はどう使う?
次期学習指導要領では、学習指導要領に「AIの適切な活用」が書かれる方向です。AIを使う場面と使わない場面を先生が目的に合わせて決め、AIの答えをうのみにせず確かめる力を育てることが大切にされています。
受験(高校入試・大学入試)はどうなる?
【高校入試】審議まとめは第1部第8章(4)「高等学校入学者選抜の在り方」で、改善の方向を示しています(P86)。課題として、個別の知識を単純に問う出題が今も残っていること、入試を背景にした保護者の懸念などが「教科書を全部教える」意識につながっているとの指摘を挙げています。そのうえで、①知識の記憶を単純に問うのではなく、主要な概念の本質的な理解や思考力・判断力・表現力を問う出題を充実させるよう国が支援する、②都道府県教育委員会などが出題方針の公表や作問の解説、分析結果の共有を進める、③採点などでAIを含むデジタル技術を活用し負担を軽くする、④各高校の特色に応じた多様な選抜方法を整理する、⑤不登校の特別の教育課程で受けた評定の扱いや、障害のある生徒の受検上の合理的配慮を整理する、⑥学力検査を行わない選抜や調査書を用いない選抜も必要に応じてできるよう、法令(学校教育法施行規則第90条)の在り方を検討する、としています。入試の方法は実施者である教育委員会等が決めることが前提で、都道府県教育委員会と意見交換しながら検討するとされ、いつから変わるかは示されていません。不登校の特別の教育課程での評価は、調査書への記載や一定の加点、学力検査・面接の重視などの検討を促すとしています(P381)。 【大学入試】審議まとめは、大学入試の制度(科目や方式など)をどう変えるかは扱っておらず、未定です。触れているのは、高校の単位制を柔軟にしても大学入試対策に過度に傾いた運用は防ぐこと(P44、P52)、数学の学びの成果が大学入学者選抜で適切に評価されるよう高校・大学の関係者と対話を進める必要があること(P179)などにとどまります。 P44P52P55P86P179P381
よくある誤解
英語の単語がすごく増えるから、今のうちに塾で単語を詰め込まないと間に合わない?
「余白」ができるなら、学校の勉強はゆるくなる?
「主体的に学習に取り組む態度」のABCがなくなるなら、やる気や態度は評価されなくなる?
「◯」をもらうには、授業でたくさん手を挙げればいい?
AIが何でも答えてくれるから、もう知識を覚える必要はない?
これからは全部タブレットになって、紙のノートや手書きはなくなる?
特異な才能のある子の「特別の教育課程」は、受験に有利な飛び級コース?
面談で先生に聞いてみたいこと
責めるためではなく、一緒に考えるための質問です。
出てくる言葉を、やさしく
学校で何を目標に、どんな内容を教えるかを国が定めた大もとの基準です。教科書や時間割もこれをもとにつくられます。
中央教育審議会(中教審)の教育課程部会が、2026年10月5日にまとめた「次の学習指導要領の方向性」の報告です。まだ正式決定ではなく、これをもとに答申・告示へ進みます。 P1
中教審が、文部科学大臣からの相談(諮問)に答えて正式にまとめる意見です。スケジュール(イメージ)では2026年度の冬ごろの見込みです。
文部科学大臣が新しい学習指導要領を正式に決めて公に示すことです。スケジュール(イメージ)では幼稚園・小学校・中学校が2027年3月ごろ、高校は2027年度末の見込みです。 P51
全部が切りかわる前に、一部を先に始められる期間のことです。調整授業時数制度は小・中とも2028年度から、新しい教科・領域は小学校が2028年度・中学校が2029年度から段階的に、高校の単位のしくみの柔軟化は2029年度か2030年度に先に始める方向です。 P38P51P79P262
教える内容はすべて扱ったうえで、学校の判断で教科の授業時間を標準より少し少なく組み、生まれた時間を別の教科や学習支援、先生の研修などに使えるようにする新しいしくみです。どこまで減らせるかの上限はまだ決まっていません。 P31P37P40P58
多様な子どもたちが深く学べるようにするための「時間的なゆとり」のことです。内容の精選や時間割の見直しなどで、子どもと先生の両方に生み出すことを目指しています。 P8
「統合的な理解」は、ばらばらに覚えた知識や技能がつながり、一般化されて分かった状態のことです。「総合的な発揮」は、むずかしい課題を解くために、考える力などを組み合わせて使えている状態のことです。次の学習指導要領はこの2つを軸に内容を整理する方向です。 P13
情報や情報技術を、目的に合わせて上手に、安全に使う力です。小学校の「情報の領域」では、情報を集めて整理し表現する「活用」、リスクを理解しルールを守る「適切な取扱い」、しくみを理解する「特性の理解」の3つで整理されています。 P72P250
1人1台端末やクラウド、通信ネットワーク、デジタル教科書・教材などをまとめた、学びのための土台のことです。次の学習指導要領は、これが常に使えることを前提に示す方向です。 P26
ほかの子や基準と比べるのではなく、その子自身のよさや伸びを見て文章で伝える評価が「個人内評価」です。あわせて、考える・判断する・表現する場面で主体的な姿が特に見られたときに、その観点に「◯」を付け加える方向です。 P63P64P65
障害のある子がほかの子と同じように学べるよう、その子に合わせて行う調整や工夫のことです。本人・保護者の申し出を受け、学校と話し合って合意をつくり、過重な負担のない範囲で行います。 P117
スケジュール早見表
| 年度 | 2026令和8年度 | 2027令和9年度 | 2028令和10年度 | 2029令和11年度 | 2030令和12年度 | 2031令和13年度 | 2032令和14年度 | 2033令和15年度 | 2034令和16年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 幼稚園等 | 審議・答申 | 周知 | 全面実施 | ||||||
| 小学校 | 審議・答申・告示 | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 全面実施 | ||||
| 小学校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始 | |||||
| 中学校 | 審議・答申・告示 | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 先行実施 | 全面実施 | |||
| 中学校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始 | |||||
| 高等学校 | 審議・答申 | 告示(年度末) | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 先行実施 | 入学生から | 2年生まで | 全学年 |
| 高校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始(学年ごと) |
出典:文部科学省「学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)」(令和8年10月5日 第136回教育課程部会 参考資料7。「今後変更の可能性がありうる」と注記)をもとに作成。先行実施の具体的な時期や内容は「随時検討」とされています。
保護者の方からよくある質問
うちの子はいつから新しい内容で学ぶのですか?
英語の単語はたくさん覚えることになるのですか?
家でAIを使わせてもいいですか?
通知表はどう変わりますか?
授業時間は減るのですか?
タブレット(1人1台端末)はどうなりますか?
不登校でも学べる仕組みはありますか?
英検などを持っていると、高校の英語の授業が免除されるのですか?
教科書は変わりますか?
塾や家庭で先取り学習をしておくべきですか?
高校入試や大学入試は変わりますか?
保護者も意見を伝えられますか?
家庭学習に使える無料サイト(原田英語)
究極の英単語帳6868
CEFR-J Wordlist 全6,868語。音声・例文・語源・ゲーム・PDF単語帳つき。基盤語彙リストに備える語彙指導に。
サイトを開く世界の行事・祝日ナビ
ハロウィンもクリスマスも、由来から英語で。世界の行事145とワークシート。季節の帯活動や異文化理解の題材に。
サイトを開く日本文化ナビ
日本のことを英語で語れる1,200項目。3段階の英文と音声。地域や日本の文化を発信する単元に。
サイトを開く時事英語ジュニア
中高生のためのやさしい英語ニュース。2レベル・和訳・クイズつき。社会的な話題を読んで意見を伝える活動に。
サイトを開く原田英語の多読ベスト
レベル別の無料多読1,800本超。全作品に全訳つき。たくさん読んで語彙に何度も出会う活動に。
サイトを開く今日は何の日?
毎日の記念日と由来。朝の会や授業はじめの Small Talk のネタに。
サイトを開くもっと知りたい方へ
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(2026年10月5日)。P○ は本体PDFのページ、資料P○ は資料編のページ(クリックで該当ページが開きます)。
※ 次期学習指導要領はまだ告示前で、内容は今後の答申・告示で変わることがあります。「家庭でできること」「すること」は、審議まとめの方向性をもとにした原田英語.comからの提案です。
