結論:科目名が変わる見通し(審議まとめの案)
英語コミュニケーション
英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ
英語コミュニケーション(総合)Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(仮称)
5領域を総合的に扱う趣旨を名前で明示
論理・表現
論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
英語コミュニケーション(発信)Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(仮称)
Production(表現)とInteraction(やり取り)で発信力を一層強化
単位数(現行と次期)
現行(平成30年告示)
| 科目 | 単位 | 必履修 | メモ |
|---|---|---|---|
| 英語コミュニケーションⅠ | 3単位 | ◎ | 2単位まで減可 |
| 英語コミュニケーションⅡ | 4単位 | ||
| 英語コミュニケーションⅢ | 4単位 | ||
| 論理・表現Ⅰ | 2単位 | ||
| 論理・表現Ⅱ | 2単位 | ||
| 論理・表現Ⅲ | 2単位 |
次期の案(新単位:1単位=17コマとする案)
| 科目 | 単位 | 必履修 | メモ |
|---|---|---|---|
| 英語コミュニケーション(総合)Ⅰ(仮称) | 6新単位 | ◎ | 5領域を総合的に扱い、領域統合を一層強化 |
| 英語コミュニケーション(総合)Ⅱ(仮称) | 8新単位 | ||
| 英語コミュニケーション(総合)Ⅲ(仮称) | 8新単位 | ||
| 英語コミュニケーション(発信)Ⅰ(仮称) | 4新単位 | 論理・表現の趣旨を維持しつつ発信力を一層強化 | |
| 英語コミュニケーション(発信)Ⅱ(仮称) | 4新単位 | ||
| 英語コミュニケーション(発信)Ⅲ(仮称) | 4新単位 |
次期は1単位の学習量を35コマから17コマに細分化した「新単位」で表す。外国語科は「必履修科目の単位数等に変化なし」「単位数は現行と同様」とされている(3単位→6新単位)。高校全体の必履修単位は38単位(76新単位)から最大78新単位になるが、学習コマ数は1330コマ→1326コマとわずかに減る。
外部試験による必履修科目の免除・振替案(CEFR B2相当以上)
高校の必履修科目について、外部試験を使った免除・振替の制度運用をまず外国語と数学で始めることが提案された(審議まとめ段階)。要件は、(1)社会的信頼性のある外部試験の合格で免除科目の知識・技能がおおむね習得されていると判断できる、(2)振替科目の履修で教科の目標に向けて発展的に育成でき総合的な代替性がある、(3)その生徒にとって振り替えた方が資質・能力の育成で大きく上回る成果が期待できる、の3つすべて。外国語では、現行の高校の科目がおおむねCEFR A2~B1レベル相当の習得を念頭に置いており今回も大きく変えないため、それを大きく上回るB2レベル相当以上が必要とされた(それを証する社会的信頼性のある外部試験が対象)。免除の対象は英語コミュニケーション(総合)Ⅰ(仮称)。振替先は、その時間に置く発展的な学習や英語以外の外国語の学校設定科目、条件が整えば上位科目(英コミュ(総合)Ⅱ・Ⅲ(仮称))や学校外学修(大学の授業、各言語の専門機関の講座、海外のサマースクール等)。免除科目と同じ単位数を振替科目で修得する必要がある。学校として実施できる場合の選択肢であり、要件を満たす生徒がいても必ず免除しなければならないものではない。外部試験の種類や必要な級などは解説等で具体的に定める。 P48P49P284
- 必要な英語力は CEFR B2レベル相当以上とするのが適切とされた(案)。外部試験の結果だけでなく3つの要件をすべて満たす必要がある
- 対象は 英語コミュニケーション(総合)Ⅰ(仮称)
- その時間は発展的な学習や英語以外の外国語などの学校設定科目、条件が整えば上位科目や学校外学修(大学の授業・海外サマースクール等)
- 学校として実施できる場合の選択肢。必ず免除しなければならないわけではない
- 対象となる外部試験の種類・級は今後、解説等で定める
高校の英語の先生への変更点
「英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ」は「英語コミュニケーション(総合)Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」、「論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」は「英語コミュニケーション(発信)Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」にする案が示された(いずれも仮称)。両方に「英語コミュニケーション」を置き、英語でのコミュニケーションが中核だと示す。英訳名も趣旨が伝わるよう検討する。 P281資料(外㉒)P22
1単位の学習量を35コマから17コマに細分化するため、英コミュ(総合)Ⅰは6新単位(必履修)、Ⅱ・Ⅲは8新単位、英コミュ(発信)Ⅰ~Ⅲは4新単位。外国語科の必履修科目の単位数等に変化はないとされている(1単位当たりの換算が変わるため、コマ数はわずかに減る)。 P80P81P82資料(外㉔)P24
中学校の学習内容の確実な習熟を図りながら、5領域を総合的に扱い、読んだり聞いたりしたことを基に話す・書く領域統合を重視する。教材は、聞く・読む力を育てる教材と、発信に使える言語材料でできた教材の2段階で単元を作る例が示されている。 資料(外㉓)P23
話すこと[やり取り][発表]、書くことで発信力を強める選択科目。現行のスピーチ・プレゼン・ディベート・ディスカッションに「日常的な会話」を加え、「論理の構成や展開」を充実、書くことはプロセス重視、オンライン上で書いて伝え合うやり取りも位置付ける。 資料(外㉒)P22資料(外㉓)P23資料(外㊻)P46
論理・表現では文法事項を網羅的に指導するため文法解説と問題演習中心の授業になっている場合がある。新科目では教材をコミュニケーション活動中心の単元構成にし、AIを含むデジタル学習基盤も使ったフィードバックの工夫を解説で示す。 P277資料(外㉓)P23
英コミュ(総合)と英コミュ(発信)を並行して履修する場合、総合で扱った話題や言語材料を発信でも使うなどのカリマネが重要。教師の努力だけに任せず、教材間の連携を進め、学習指導要領でも工夫をうながす。 資料(外㉒)P22
中高の接続から、高校の「社会的な話題」に身近なものも含め、中学校の既習の言語材料を繰り返し使いながら思・判・表を発揮する活動を重視する。 資料(外㉒)P22資料(外㊺)P45
高校では入学初期に生徒の学習状況を適切に把握し、中学校の学習内容の習熟を図りながら、中学校の既習事項を繰り返し使って思・判・表を発揮する活動を重視する。 P281
B2だけで自動的に免除される制度ではなく、3つの要件を満たし、学校が実施できると判断した場合の選択肢。現行の高校の科目はおおむねCEFR A2~B1相当の習得を念頭に置き、今回も大きく変えない。これを大きく上回る水準としてB2レベル相当以上が適切とされた。振替先は、発展的な学習や英語以外の外国語を学ぶ学校設定科目、条件が整えば上位科目や学校外学修(大学の授業、海外のサマースクールなど)。同じ単位数を振替科目で修得する必要がある。 P48P49P284
思・判・表は、Ⅰ「基本的な構成や論理の展開」、Ⅱ「多様な構成や論理の展開」、Ⅲ「やや複雑で多様な構成や論理の展開」の文章や話から考えを形成し、表現等を工夫して伝える・伝え合う、と段階を付ける。学びに向かう力には「外国語の習得に継続して取り組もうとする態度」が入る。 資料(外⑩)P10資料(外㊼)P47
英コミュ(総合)Ⅰの「聞くこと」「読むこと」では、対話、叙述、説明、放送、意見などテキストのバリエーションを示し、必要に応じて支援を活用すれば意図や概要・要点を捉えられる、という形で示すイメージ。 資料(外㊺)P45
単位制の柔軟化の例として、英コミュⅠと論理・表現Ⅰを組み替えた「英語総合Ⅰ」という外国語科の組替え後科目の例や、英語コミュニケーションⅢで「社会的な話題」に重点を置くなど内容を選択的に扱う例が総論で示されている。 P44P45
総論では、高等学校学習指導要領の改訂は令和9年度末を予定と書かれている。 P51
いつから?
高校の学習指導要領の改訂(告示)は2027年度末の予定。2032年度(令和14年度)の入学生から学年ごとに実施し、2034年度に全学年で全面実施の見込みです。教科書は2030年度から検定、2032年度から使用開始。スケジュール
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(2026年10月5日)。P○ は本体PDFのページ、資料P○ は資料編のページ(クリックで該当ページが開きます)。