今日の見出しから
同じ発表を伝える見出しでも、肺に見つかったものを何と呼ぶかが媒体によって違います。医学用語の nodule、やさしい一般語の growth、さらに専門的な nodular lesion。並べてみると、語の選び方で見出しの硬さが変わるのがわかります。
同じ発表を、違う語で伝えた見出し
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Pope Leo to undergo surgery after discovery of lung nodule
ABC News (Australia)
lung nodule は「肺結節」。to undergo の to 不定詞は「これから手術を受ける」予定です。
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Pope Leo says will undergo surgery for small growth on lung
The Japan Times
growth は「できもの」というやさしい言い方。says のあとの he が省かれています。
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Pope Leo to undergo surgery after nodular lesion found in lung, Vatican says
CBS News
nodular lesion は「結節状の病変」。いちばん医学寄りの書き方です。
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Pope Leo to have "nodule" removed from lung
Axios
have ~ removed は「〜を取ってもらう」。引用符で発表の言葉どおりだと示しています。
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🔴Pope Leo says will undergo surgery for early-stage lung nodule
France 24
early-stage は「初期の」。ハイフンでつないで名詞の前に置いた形です。
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Pope will have surgery after doctors discover nodule in his lung
The Washington Post
undergo の代わりに have surgery。意味は同じで、より日常的な言い方です。
なぜこの語なのか
nodule は、ラテン語の nodus(結び目)に「小さい」を表す語尾がついた語です。ひもの小さな結び目のような、丸いかたまりがもとのイメージ。医療の英語では、CT やレントゲンに写る小さな丸い影を指すのに使われ、それだけでは良いものか悪いものかを言っていない、中立的な語です。
growth は「成長」でおなじみの語ですが、体について使うと「できもの」の意味になります。economic growth(経済成長)の growth と同じ語だと気づくと、「体の中で育ったもの」というイメージがつかめます。lesion は「病変」で、組織のどこかがふつうと違っている部分を広く指す医学用語です。
ここを押さえる
nodule=小さな丸いかたまり、growth=できもの(やさしい言い方)、lesion=病変(医学用語)。どれも、それだけでは良性か悪性かを示しません。性質を言うときは benign(良性の)、malignant(悪性の)を添えます。
使い分け
| 言い方 | 語感 | よく出る形 |
|---|---|---|
| nodule | 小さく丸いかたまり・影。医学用語だが見出しにもよく出る | lung nodule、thyroid nodule |
| growth | 「できもの」。やさしい一般語で、会話でも使う | a small growth on ~、have a growth removed |
| lesion | 「病変」。組織の異常な部分を広く指す、専門的な語 | skin lesion、nodular lesion |
| tumor | 「腫瘍」。細胞が増えてできたかたまり | benign tumor、brain tumor |
見出しはこう読む
- 1to 不定詞はこれから
Pope Leo to undergo surgeryの to undergo は「手術を受けることになっている」という予定です。見出しの to 不定詞は、未来の出来事を短く言う定番の形です。 - 2says のあとの主語が消える
Pope Leo says will undergo surgeryは、ふつうの文ならsays he will undergo surgeryです。見出しでは、文の主語と同じ人を指す he が落ちることがあります。 - 3have + 物 + 過去分詞
to have "nodule" removedは「結節を取ってもらう」。自分で取るのではなく、医師にしてもらうという意味の形です。 - 4最後の ~ says は出どころ
..., Vatican saysのように見出しの最後につく~ saysは、情報の出どころです。「バチカンによると」と、頭に置いて読むと自然な日本語になります。
使ってみる
体の「しこり」と手術の例文
The doctor found a small nodule on the X-ray.
医師はレントゲンで小さな結節を見つけた。
nodule は「小さな丸いかたまり」。良い悪いはまだ言っていません。
I had a small growth removed from my hand.
手にできた小さなできものを取ってもらった。
have ~ removed で「〜を取ってもらう」。今日の Axios の見出しと同じ形です。
The scan showed a lesion, so she needs more tests.
検査で病変が見つかったので、彼女はさらに検査を受ける必要がある。
lesion は医師の説明やニュースで使われる、やや専門的な語です。
My grandfather will undergo knee surgery next month.
祖父は来月、ひざの手術を受ける。
undergo surgery は「手術を受ける」。have surgery でも同じ意味です。
Luckily, the growth turned out to be benign.
幸い、そのできものは良性だとわかった。
turn out to be ~ は「結局〜だとわかる」。benign は「良性の」。
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今日の1問
Q1In the headline 'Pope Leo to have "nodule" removed from lung', what does 'to have ... removed' mean?
見出し 'Pope Leo to have "nodule" removed from lung' の to have ... removed の意味はどれ?
have + 物 + 過去分詞 は「(人に)〜してもらう」。見出しの to 不定詞は予定を表すので、「結節を取り除いてもらうことになっている」と読みます。
今日の一言
nodule は医学用語、growth はやさしい言い方、lesion は専門的な言い方。どれを選んだかで、見出しの硬さが変わります。これらの語だけから病気の重さを読み取らず、見出しのほかの語にも目を向けましょう。