10秒でいうと
文法事項は使用頻度の高いものに絞る。「社会的な話題」は「身近な社会的な話題」に
中学校では、教科書の語彙や文法が難しくなりすぎたという指摘を受け、負担を適正にする方向です。国が「基盤語彙リスト」を作り、文法事項は使う頻度の高いものなどに絞る案です。「社会的な話題」は「身近な社会的な話題」に改める方向です。中1の初めは小学校とつなぐため、音声中心の活動を重視します。授業を生徒の理解に応じた英語で行うことは続けるとされています。
どこが変わる?現行⇔次期(中学校)
黄色のマーカー=次期で新しく入る・強調される言葉赤の取り消し線=現行から消える・変わる言葉
学年ごとの目標
現行
各学校が「学年ごとの目標を適切に定め」ることになっている(小:2学年間、中:3学年間を通じて目標の実現を図る)。
各学校が「学年ごとの目標を適切に定め」ることになっている(小:2学年間、中:3学年間を通じて目標の実現を図る)。
次期(審議まとめの案・告示前)
学習指導要領が段階的な内容を示すので、学年ごとの目標の一律の作成義務はなくし、必要な場合に任意で作る方向(審議まとめの案)。
学習指導要領が段階的な内容を示すので、学年ごとの目標の一律の作成義務はなくし、必要な場合に任意で作る方向(審議まとめの案)。
見方・考え方
現行
外国語で表現し伝え合うため、外国語やその背景にある文化を、社会や世界、他者との関わりに着目して捉え、目的や場面、状況等に応じて、情報を整理しながら考えなどを形成し、再構築すること(101字)。
外国語で表現し伝え合うため、外国語やその背景にある文化を、社会や世界、他者との関わりに着目して捉え、目的や場面、状況等に応じて、情報を整理しながら考えなどを形成し、再構築すること(101字)。
次期(審議まとめの案・告示前)
外国語及び外国語によるコミュニケーションを、文化の違いや社会及び相手との関わりに着目して捉え、多様な他者の考えを受け止めるとともに、表現等を工夫して自らの考えを伝え、相互理解を図ること(91字)。
外国語及び外国語によるコミュニケーションを、文化の違いや社会及び相手との関わりに着目して捉え、多様な他者の考えを受け止めるとともに、表現等を工夫して自らの考えを伝え、相互理解を図ること(91字)。
学びに向かう力、人間性等(中学校の目標)
現行
外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。
外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。
次期(審議まとめの案・告示前)
コミュニケーションなどに興味・関心を持ち、他者との対話・協働を通して考えを広げたり深めたりするとともに、自らの学習を調整して、他者との相互理解を深めようとする態度を養う。
コミュニケーションなどに興味・関心を持ち、他者との対話・協働を通して考えを広げたり深めたりするとともに、自らの学習を調整して、他者との相互理解を深めようとする態度を養う。
学びに向かう力、人間性等(高校の目標)
現行
文化に対する理解を深め、聞き手等に配慮しながら、主体的、自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度。
文化に対する理解を深め、聞き手等に配慮しながら、主体的、自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度。
次期(審議まとめの案・告示前)
中学校の内容に加えて「外国語の習得に継続して取り組もうとする態度」を養う。
中学校の内容に加えて「外国語の習得に継続して取り組もうとする態度」を養う。
知識及び技能の目標の書き方
現行
外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどを理解し、聞く・読む・話す・書くことによる実際のコミュニケーションで活用できる技能(中)。
外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどを理解し、聞く・読む・話す・書くことによる実際のコミュニケーションで活用できる技能(中)。
次期(審議まとめの案・告示前)
「外国語の特徴やきまり」を理解し、実際のコミュニケーションで活用できる技能。各言語材料や領域の列挙は目標から省いて短くする。
「外国語の特徴やきまり」を理解し、実際のコミュニケーションで活用できる技能。各言語材料や領域の列挙は目標から省いて短くする。
目標で扱う話題
現行
中・高の目標に「日常的な話題や社会的な話題について」と書く。小学校外国語活動は「身近で簡単な事柄」。
中・高の目標に「日常的な話題や社会的な話題について」と書く。小学校外国語活動は「身近で簡単な事柄」。
次期(審議まとめの案・告示前)
目標では中学校「様々な話題」、高校「幅広い話題」とし、具体的な話題は「内容」で示す。小学校外国語活動は「ごく身近な事柄」、外国語は「身近な事柄」。
目標では中学校「様々な話題」、高校「幅広い話題」とし、具体的な話題は「内容」で示す。小学校外国語活動は「ごく身近な事柄」、外国語は「身近な事柄」。
中学校の話題
現行
「社会的な話題」(解説では、エネルギー問題、環境問題、世界情勢、科学技術、平和問題、人権問題など難しいものが多く例示)。学年別の区分がなく、難易度が混在。
「社会的な話題」(解説では、エネルギー問題、環境問題、世界情勢、科学技術、平和問題、人権問題など難しいものが多く例示)。学年別の区分がなく、難易度が混在。
次期(審議まとめの案・告示前)
「身近な社会的な話題」(例:健康的な食生活、スクリーンタイム、皆が過ごしやすい学校づくり)。中1相当→中3相当と、身近なものから少しずつ抽象的なものへ。
「身近な社会的な話題」(例:健康的な食生活、スクリーンタイム、皆が過ごしやすい学校づくり)。中1相当→中3相当と、身近なものから少しずつ抽象的なものへ。
活動の名前
現行
言語活動
言語活動
次期(審議まとめの案・告示前)
コミュニケーション活動(主に思・判・表を育てる)とコミュニケーション活動を支える活動(主に知・技を育てる)
コミュニケーション活動(主に思・判・表を育てる)とコミュニケーション活動を支える活動(主に知・技を育てる)
言語の使用場面
現行
「内容」の中に「言語の使用場面の例」として示す。
「内容」の中に「言語の使用場面の例」として示す。
次期(審議まとめの案・告示前)
「指導計画の作成と内容の取扱い」に移し、「コミュニケーションの場面」として例示する。
「指導計画の作成と内容の取扱い」に移し、「コミュニケーションの場面」として例示する。
言語の働き
現行
「内容」の中に「言語の働きの例」として示す。
「内容」の中に「言語の働きの例」として示す。
次期(審議まとめの案・告示前)
「コミュニケーションの意図(仮称)」として例示する(例:相手との関係を円滑にする・気持ちを伝える/事実・情報を共有する・相手の行動を促す/考えや意図を共有する)。知・技の指導での扱い方も示す。
「コミュニケーションの意図(仮称)」として例示する(例:相手との関係を円滑にする・気持ちを伝える/事実・情報を共有する・相手の行動を促す/考えや意図を共有する)。知・技の指導での扱い方も示す。
「内容」に入るもの
現行
知・技(言語材料)、思・判・表、言語活動及び言語の働きに関する事項(言語活動・使用場面・働きの例)。
知・技(言語材料)、思・判・表、言語活動及び言語の働きに関する事項(言語活動・使用場面・働きの例)。
次期(審議まとめの案・告示前)
「内容」は資質・能力に限る。思・判・表は「総合的な発揮」と領域ごとの「話題・条件・できること」、知・技は「統合的な理解」と英語の特徴やきまりに関する事項。活動の例は「指導計画の作成と内容の取扱い」へ。
「内容」は資質・能力に限る。思・判・表は「総合的な発揮」と領域ごとの「話題・条件・できること」、知・技は「統合的な理解」と英語の特徴やきまりに関する事項。活動の例は「指導計画の作成と内容の取扱い」へ。
思考力、判断力、表現力等の示し方
現行
5つの領域別の目標と、それを大まかにまとめた「内容」の思・判・表。重なりがあり、深まりが見えにくい。
5つの領域別の目標と、それを大まかにまとめた「内容」の思・判・表。重なりがあり、深まりが見えにくい。
次期(審議まとめの案・告示前)
「総合的な発揮」をCEFRの分類(Reception・Production・Interaction)を参考に【理解する】【表現する】【伝え合う】に分け、領域ごとの内容は学年段階の目安つきで示す。
「総合的な発揮」をCEFRの分類(Reception・Production・Interaction)を参考に【理解する】【表現する】【伝え合う】に分け、領域ごとの内容は学年段階の目安つきで示す。
語彙
現行
語数の目安だけ(小600~700語、中1,600~1,800語程度の新語、高1,800~2,500語程度、合計4,000~5,000語)。リストはない。
語数の目安だけ(小600~700語、中1,600~1,800語程度の新語、高1,800~2,500語程度、合計4,000~5,000語)。リストはない。
次期(審議まとめの案・告示前)
国が基盤語彙リストを作り、教科書でリストの語を使うよう推奨。指導すべき語彙数も精選を含めて見直す(合計は「●語程度」とされ未定)。
国が基盤語彙リストを作り、教科書でリストの語を使うよう推奨。指導すべき語彙数も精選を含めて見直す(合計は「●語程度」とされ未定)。
中学校の文法
現行
前回改訂で、感嘆文のうち基本的なもの、現在完了進行形、仮定法のうち基本的なものなどを追加。教科書に難しい用法も含まれる。
前回改訂で、感嘆文のうち基本的なもの、現在完了進行形、仮定法のうち基本的なものなどを追加。教科書に難しい用法も含まれる。
次期(審議まとめの案・告示前)
使用頻度の高いものなどを本文で具体的に明示し、指導の対象を絞り、難易度を適正化する。
使用頻度の高いものなどを本文で具体的に明示し、指導の対象を絞り、難易度を適正化する。
AIの扱い
現行
学習指導要領にAI活用の位置付けがない。
学習指導要領にAI活用の位置付けがない。
次期(審議まとめの案・告示前)
デジタル学習基盤の活用を明記し、その一つとして発達の段階に応じたAIの適切な活用を書く。人間同士のコミュニケーションを充実させるという原則を明確に。
デジタル学習基盤の活用を明記し、その一つとして発達の段階に応じたAIの適切な活用を書く。人間同士のコミュニケーションを充実させるという原則を明確に。
評価規準の作り方
現行
各学校が①内容のまとまりごとの評価規準、②単元の目標、③単元の評価規準を作る。外国語は領域別目標が3つの柱で整理されておらず、作業が煩雑。
各学校が①内容のまとまりごとの評価規準、②単元の目標、③単元の評価規準を作る。外国語は領域別目標が3つの柱で整理されておらず、作業が煩雑。
次期(審議まとめの案・告示前)
内容のまとまりごとの評価規準例は国が示し、学校の作成は不要。外国語の「内容のまとまり」は5つの領域とする方向。単元の目標がそのまま評価規準になるようにし、「内容」を基に作る。
内容のまとまりごとの評価規準例は国が示し、学校の作成は不要。外国語の「内容のまとまり」は5つの領域とする方向。単元の目標がそのまま評価規準になるようにし、「内容」を基に作る。
授業の言語と母語使用
現行
中・高とも「授業は英語で行うことを基本とする。その際、生徒の理解の程度に応じた英語を用いる」。
中・高とも「授業は英語で行うことを基本とする。その際、生徒の理解の程度に応じた英語を用いる」。
次期(審議まとめの案・告示前)
「授業を生徒の理解に応じた英語で行うこと」を堅持。表現集・動画を国が提供し、教師の補助的な日本語使用やAI活用も含めた母語使用の考え方を解説で示す。
「授業を生徒の理解に応じた英語で行うこと」を堅持。表現集・動画を国が提供し、教師の補助的な日本語使用やAI活用も含めた母語使用の考え方を解説で示す。
P284現行現行抜粋P26・P46
現行の解説を読む(公式PDF)
いまの中学校の外国語の解説です(文部科学省のPDFが新しいタブで開きます)。
学習指導要領の本文
中学校の外国語の指導案(試案)
もっとくわしく
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(2026年10月5日)。P○ は本体PDFのページ、資料P○ は資料編のページ(クリックで該当ページが開きます)。

