10秒でいうと
全専門教科でAI・データ活用と経営の学びを充実。課題研究は履修学年を示さない
農業・工業・商業など、専門高校で学ぶ専門教科の話です。学習指導要領の書き方を「何ができるようになるか」が分かる形に改める方向です。職業に関する全ての教科で、AIやデータサイエンスを使った学びと、経営やビジネスの学びを充実させる案です。産業界との連携は、出前授業などの単発で終わらせず、続く協働にすることが求められています。課題研究も、学校が柔軟に組めるよう見直す方向です。
どこが変わる?現行⇔次期(高等学校)
黄色のマーカー=次期で新しく入る・強調される言葉赤の取り消し線=現行から消える・変わる言葉
学習指導要領の内容の示し方
現行
各科目の内容が「〔指導項目〕を指導する」という指導項目ベースで示されている(例:建築構造「(1)建築構造の概要」)。
各科目の内容が「〔指導項目〕を指導する」という指導項目ベースで示されている(例:建築構造「(1)建築構造の概要」)。
次期(審議まとめの案・告示前)
「何ができるようになるか」の視点から資質・能力ベースの書き方に改めるべきとされた。「知識・技能」と「思考・判断・表現」を並べた表の形で示す案。
「何ができるようになるか」の視点から資質・能力ベースの書き方に改めるべきとされた。「知識・技能」と「思考・判断・表現」を並べた表の形で示す案。
資質・能力の観点の名前
現行
専門教科では「知識及び技術」という観点を使ってきた。
専門教科では「知識及び技術」という観点を使ってきた。
次期(審議まとめの案・告示前)
「知識及び技能」とし、三つの柱を「知・技」「思・判・表」「学びに向かう力」の表現に整理するべきとされた。
「知識及び技能」とし、三つの柱を「知・技」「思・判・表」「学びに向かう力」の表現に整理するべきとされた。
「課題研究」の位置づけ
現行
実践的・探究的な学びは主に卒業年次の「課題研究」で行われ、内容は「指導事項」ベースで示されている。
実践的・探究的な学びは主に卒業年次の「課題研究」で行われ、内容は「指導事項」ベースで示されている。
次期(審議まとめの案・告示前)
解説で履修学年を示さず、探究課題・指導内容は各学校に委ねる方向。内容は身に付けるべき資質・能力や配慮事項中心とし、導入段階で実社会・実生活の課題を探究する活動を入れるべきとされた。
解説で履修学年を示さず、探究課題・指導内容は各学校に委ねる方向。内容は身に付けるべき資質・能力や配慮事項中心とし、導入段階で実社会・実生活の課題を探究する活動を入れるべきとされた。
専門教科による「情報Ⅰ」の代替
現行
「同様の成果が期待される場合」に代替が認められ、解説では各専門教科の情報に関する科目で「情報Ⅰ」と代替することが例示されている。多くの専門学科で代替が行われている。
「同様の成果が期待される場合」に代替が認められ、解説では各専門教科の情報に関する科目で「情報Ⅰ」と代替することが例示されている。多くの専門学科で代替が行われている。
次期(審議まとめの案・告示前)
代替の規定自体は妥当としつつ、安易な代替が行われないよう解説の例示の記述を見直し、代替する場合の配慮事項をさらに示す方向。
代替の規定自体は妥当としつつ、安易な代替が行われないよう解説の例示の記述を見直し、代替する場合の配慮事項をさらに示す方向。
ホームプロジェクトの授業時数への充当
現行
総則で、ホームプロジェクトについて各教科・科目の授業時数の10分の2以内を充てることができるとされている。
総則で、ホームプロジェクトについて各教科・科目の授業時数の10分の2以内を充てることができるとされている。
次期(審議まとめの案・告示前)
この規定を削除し、必要な場合は関連する科目や学校外の学修の単位認定などで単位として認める方向。
この規定を削除し、必要な場合は関連する科目や学校外の学修の単位認定などで単位として認める方向。
産業界等との連携
現行
約90%の専門高校で取り組まれているが、数回の出前授業や講演にとどまるなど、単発的で学校全体として持続的になっていない例がある。
約90%の専門高校で取り組まれているが、数回の出前授業や講演にとどまるなど、単発的で学校全体として持続的になっていない例がある。
次期(審議まとめの案・告示前)
共通の目的を共有し、計画から評価まで一貫した持続的な協働関係をめざす。「課題研究」などで取扱いを明示する必要があるとされ、外部人材からの評価材料も積極的に加味する方向。
共通の目的を共有し、計画から評価まで一貫した持続的な協働関係をめざす。「課題研究」などで取扱いを明示する必要があるとされ、外部人材からの評価材料も積極的に加味する方向。
産業教育の目標(思考・判断・表現)
現行
これまで産業教育では「倫理観」や「合理的」という要素を重視してきた。
これまで産業教育では「倫理観」や「合理的」という要素を重視してきた。
次期(審議まとめの案・告示前)
「倫理観」「合理的」は引き続き示しつつ、データを集めて分析し考察することを前提に「科学的な根拠に基づいて探究」することを新たに明示し、「合理的かつ創造的に解決する力」を養うとする目標の案が示された。
「倫理観」「合理的」は引き続き示しつつ、データを集めて分析し考察することを前提に「科学的な根拠に基づいて探究」することを新たに明示し、「合理的かつ創造的に解決する力」を養うとする目標の案が示された。
P291 ※目標・見方・考え方の素案と各教科の見方・考え方イメージは資料編m4 P49(産①)
専門教科「情報」の科目構成
現行
本文に現行の情報科の科目構成の記述がないため current は空欄
本文に現行の情報科の科目構成の記述がないため current は空欄
次期(審議まとめの案・告示前)
「データサイエンス、AI」分野を新設する方向で科目構成を整理し直す。「情報システム・構築分野」「情報デザイン・社会表現分野」「データ・AI分野」それぞれに「基礎的な科目群」と「統合・発展科目」を新設して構造化する案。
「データサイエンス、AI」分野を新設する方向で科目構成を整理し直す。「情報システム・構築分野」「情報デザイン・社会表現分野」「データ・AI分野」それぞれに「基礎的な科目群」と「統合・発展科目」を新設して構造化する案。
現行の解説を読む(公式PDF)
いまの高等学校の専門学科(農業・工業・商業・水産・看護・福祉)の解説です(文部科学省のPDFが新しいタブで開きます)。
PDF農業編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 農業編PDF工業編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 工業編PDF商業編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 商業編PDF水産編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 水産編PDF看護編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 看護編PDF福祉編高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 福祉編
学習指導要領の本文
もっとくわしく
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(2026年10月5日)。P○ は本体PDFのページ、資料P○ は資料編のページ(クリックで該当ページが開きます)。