次期学習指導要領とのつながり

合意形成納得解・暫定解学級における生活づくりへの参画
審議まとめは、合意形成を「多様な意見・価値観や背景を認め合い、対立や葛藤と向き合いながら、納得解を創造していくこと」と整理し、典型的なプロセスを「課題の設定、発散(意見表明・受容)、収束(吟味・創造)、実践・振り返り」としています。安易な多数決や予定調和に流されず、納得解や暫定解をつくることが重視されています。学級活動(1)アは「学級における生活づくりへの参画」とし、学級内の課題を扱うことを明確にする方向です。ただし、示されるプロセスは実践を特定の型にはめるものではないと注意されています。 P303P345P354P359P360P361P362
ねらい
雨の日の休み時間の過ごし方について、多様な意見を出し合い、理由を聞き合いながら組み合わせ、みんなが納得できる案を決めて実践する。
準備するもの
- 議題(事前に議題箱などから子供が選んだもの。例:雨の日の休み時間の教室の過ごし方を決めよう)
- 計画委員(司会・記録)との事前の打ち合わせ
- 意見カード(または端末のデジタル付箋)
- 黒板の3つの欄(出し合う/くらべる・組み合わせる/決める)
手順
- 計画委員が議題と提案理由を説明し、「みんなが気持ちよく過ごせる雨の日にする」という話し合いのめあてを確認します。5分
- 発散:一人一人が意見カードやデジタル付箋に案と理由を書き、全員分を黒板や画面に並べます。少数の意見も消さずに残します。12分
- 収束:似た案をまとめ、「困る人はいないか」「組み合わせられないか」を話し合います。対立する意見は、それぞれの心配や願いを聞き合い、両方を生かす案を考えます。15分
- 決定:まとまった案を確認します。多数決をとる場合も、反対の人の心配をどう生かすかを付け加えます。「2週間試して見直す」暫定解として決めます。8分
- 振り返り:自分の意見がどう生かされたか、友達の意見で考えが変わったことを書きます。見直しの日を決めます。5分
評価(見取り)のポイント
審議まとめが示す方向性をふまえると、特別活動では3観点に分けた目標準拠の評価は行わず、話し合いの過程で表れる「学びに向かう力」を一体的に個人内評価する方向です。友達の意見を聞いて考えを変えたり、少数意見を生かす案を出したりする姿を見取り、その場で認める声かけ(形成的評価)と、子供自身の振り返り(自己評価)を大切にします。
うまくいくコツ・アレンジ
- 決まった案は「暫定解」として掲示し、見直しの日を決めておくと、うまくいかなかったときの話し合いにつながります。
- 発散の段階では、まず全部出し切ることを約束し、反対意見はあとの「くらべる」で扱います。
- デジタル付箋で意見を見える化すると、普段の話し合いでは見えにくい少数意見に気付きやすくなります。
アレンジ
- 中学校では、学級を越えた学年の課題(学級活動(1)ウ)として、学年での話し合いに同じ流れを使えます。
- 道徳科で「相互理解、寛容」や「公正、公平、社会正義」について考えた後に行うと、道徳科の学びを学級のルールづくりに生かせます。
ほかのアイデア
※ 次期学習指導要領は告示前です。審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえた原田英語.comのオリジナルのアイデアです。