次期学習指導要領とのつながり

審議まとめは、発達の段階に応じたAIの適切な活用を位置付ける方向を示し、興味・関心に応じた例文の生成などは有効と考えられるとしています。一方で、AIの出力をうのみにせず吟味できるよう教師が支援すること、AIの活用は人間同士のコミュニケーションの充実につなげることを原則としています。小学校中学年では子供が直接AIを操作する必要はありません。先生がクラスで人気の「好きなもの」を生成AIに伝えてチャンツの下書きを作り、学年に合う言葉に直して教材にします。子供は自分たちの好きなものが入ったチャンツで楽しく音声に慣れ親しみ、「AIの最初の案は言いにくかった」ことにも気付きます。最後は友達と好きなものを聞き合い、自分たちの言葉のチャンツにします。 P278P281P282
好きなものを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しみ、友達の好きなものを聞いて、自分たちのチャンツをつくって伝え合うことができる。
準備するもの
- 事前の「好きなものアンケート」の集計(名前は付けず、食べ物・動物・スポーツの人気上位だけ)
- 先生が生成AIで作り、言いやすく直したチャンツ(例:Apples, apples, red and sweet. I like apples. What do you like? / Dogs, dogs, run, run, run. I like dogs. What do you like? / Soccer, soccer, kick, kick, kick. I like soccer. What do you like?)
- 比べる用に、AIが最初に出した言いにくい行(例:I absolutely adore crunchy, juicy apples!)
- 食べ物・動物・スポーツの絵カード、手拍子用のリズム音源または手拍子
手順
- 【AIを使わない】あいさつのあと、先生が絵カードを見せながら自分の好きなものを話し、何人かに尋ねます。5分I like strawberries. They are red and sweet. What fruit do you like?先生はいちごが好きです。赤くてあまいよね。みんなはどんな果物が好き?
- 【先生がAIで作った教材】「このチャンツは、みんなのアンケートで人気だったものを生成AIに伝えて作ってもらい、先生が言いやすく直したものです」と伝え、手拍子に合わせて聞かせます。5分Listen. Our class chant! Clap with me.聞いてね。わたしたちのクラスのチャンツだよ。一緒に手拍子しよう。
- 【AIの出力を比べる】AIが最初に出した行(I absolutely adore crunchy, juicy apples!)と、先生が直した行(I like apples.)を両方言ってみて、「どっちが言いやすい?」「どっちが伝わりやすい?」を話し合います。「AIの案はそのまま使わず、言いやすく直して使った」ことを確かめ、直したチャンツをみんなで言います。8分Which one is easy to say? This one or this one?どっちが言いやすいかな。こっち?こっち?
- 【AIを使わない】ペアや近くの友達と What do you like? / I like 〜. で好きなものを聞き合い、相手の好きなものを絵や記号でメモします。聞き手は Me, too! / Nice! などで反応します。10分What do you like? Ask three friends.好きなものは何?3人の友達に聞いてみよう。
- 【AIを使わない】4人グループで、聞き合った好きなものを入れて、チャンツの一部を自分たちの言葉に替えます(例:Ramen, ramen, hot and yummy. I like ramen.)。手拍子に合わせて練習し、クラスに発表します。12分
- 振り返りカードに、友達の好きなもので新しく知ったことと、「AIが作ったものを使うときに気を付けること」を書きます(日本語でよい)。5分
評価(見取り)のポイント
【主体的に学習に取り組む態度】(外国語活動では文章で記述)友達に好きなものを尋ね、相手の答えに反応しながら聞こうとしている姿を観察で見取ります。【思考・判断・表現】グループで、友達の好きなものを選んでチャンツの言葉を替え、伝えようとしているかを発表で見取ります。
AIを使うなら
生成AIを操作するのは先生だけにし、子供には先生が確かめて直したチャンツを示します。アンケートは名前を付けずに集計し、入力には子供の名前・学校名・写真などの個人情報を入れません。AIの下書きには、学年に合わない語や言いにくい表現が入りやすいので、必ず先生が直してから使います。利用するAIの年齢条件や、学校・自治体のガイドラインを事前に確認します。「AIはすごい」で終わらせず、「先生が確かめて直した」「最後はみんなで自分たちの言葉にした」という流れを見せることがねらいです。
うまくいくコツ・アレンジ
- AIに頼むときは「小学4年生向け」「1行4語まで」「同じ言葉を繰り返す」などの条件を入れると、直す手間が減ります。
- 比べる行は1つだけにし、短く楽しく扱います。英語が苦手な子が「難しい英語は言えなくていい」と安心できるようにします。
- 好きなものを言いたくない子には、I like 〜. の代わりに好きな色や数など、言いやすいものを選んでよいことにします。
アレンジ
- 小3では、チャンツを動物だけにしぼり、鳴き声やジェスチャーを付けて楽しみます。
- 小5・6では、I can 〜. / I want to 〜. を使ったチャンツに広げ、子供が替え歌の歌詞を書き写す活動につなげます。
ワークシート(印刷できます)
ワークシート:Our Class Chant(わたしたちのチャンツ)
Ask your friends and make a chant. / 友達に好きなものを聞いて、チャンツをつくろう。
- Friend 1 likes ________(絵でもよい)
- Friend 2 likes ________(絵でもよい)
- Friend 3 likes ________(絵でもよい)
- Our chant: ________, ________, ________ and ________. I like ________. What do you like?
- どっちが言いやすかった? □ I absolutely adore crunchy, juicy apples! □ I like apples.
- AIが作ったものを使うときに気を付けたいこと:________
Name: ______________________ Class: ______ No.: ______
ほかのアイデア
※ 次期学習指導要領は告示前です。審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえた原田英語.comのオリジナルのアイデアです。