次期学習指導要領とのつながり

審議まとめは、教師等や児童生徒による授業内外でのAIの効果的な活用について、国が適切でない使い方を含む留意点や動画・資料を示すとしています。また、AI時代の教師の役割として、自律的な学習者の育成に向けた学び方の指導などがより重要になるとしています。AIの使い方のルールを先生から一方的に示すだけでなく、生徒自身が「どんな使い方なら英語の力が伸びるか」「どんな使い方は自分のためにならないか」を考えることで、授業外でも自分で判断できる学習者に近づきます。この話題は生徒にとって身近で、本当に言いたいことがある題材なので、英語で意見を伝え合う活動にも向いています。 P282P285
英語学習でのAIの使い方について、自分の考えを理由とともに伝え、班の意見をまとめてルールとして提案することができる。
準備するもの
- 場面カード6枚(例:1. Asking AI to translate all of your homework essay. / 2. Practicing a conversation with AI before a speaking test. / 3. Asking AI to check for grammar mistakes in your first draft. / 4. Typing your friend's name and photo into AI. / 5. Asking AI for example sentences about your favorite sport. / 6. Using AI's summary without reading the text.)
- 意見の表現カード(I think it's OK because 〜. / It depends. If 〜, it's OK. / I don't think it's a good idea because 〜.)
- 先生が事前に生成AIで作った「高校生向けのAI利用ルール案」(比べる材料)
- 学校・自治体のAI利用のガイドライン(生徒向けにやさしくまとめたもの)
手順
- 【AIを使わない】先生が「英語の学習にAIを使ったことがある人」と尋ね、どんな使い方をしたかを何人かに聞きます。5分Have you ever used AI for studying English? How did you use it?英語の勉強にAIを使ったことはある?どう使ったのかな。
- 【AIを使わない】班で場面カードを OK / Not OK / It depends に分け、理由を英語で伝え合います。It depends に分けた場合は、どんな条件ならOKかも話します。10分
- 【AIを使わない】班で、英語の学習のためのAIルールを3つ、英語で書きます(We should 〜 because 〜. / We should not 〜 because 〜.)。「英語の力が伸びるか」「人に迷惑をかけないか」の2つの観点で考えます。12分Make three rules. Think about two things: Does it help your English? Is it safe for everyone?ルールを3つ作ろう。英語の力が伸びるか、みんなにとって安全か、の2つを考えてね。
- 【AIの出力を比べる】先生が事前に生成AIで作ったルール案を示し、自分たちのルールと比べます。「AIの案にあって自分たちにないもの」「自分たちの案のほうがよいところ」を話し合います。学校・自治体のガイドラインとも照らし合わせます。8分
- 【AIを使わない】班ごとにルールを英語で発表し、ほかの班から質問を受けます(例:What if a student doesn't understand the AI's English?)。全体で投票し、クラスのルールのトップ5を決めます。12分
- 自分が明日から守りたいルールを一つ選び、理由とともに書きます。3分
評価(見取り)のポイント
【思考・判断・表現】AIの使い方について、自分の考えを理由とともに伝え、相手の質問に答えているかを、班の話し合いと発表で見取ります。【主体的に学習に取り組む態度】自分の学習の仕方を見つめ、よりよいAIの使い方を考えようとしている姿を、振り返りで見取ります。
AIを使うなら
本時は話し合いを中心にし、生徒はAIを操作しません。比べる材料として、先生が事前に生成AIで作ったルール案を示すだけです。決まったルールは、学校・自治体のガイドラインや利用規約の年齢条件の範囲で運用し、ガイドラインと食い違う場合はガイドラインを優先することを伝えます。国から留意点や資料が示されたときは、それを踏まえてクラスのルールを見直します。
うまくいくコツ・アレンジ
- 「AIは使ってはいけない」という結論に誘導せず、使い方によって学びが深まる場合と、学びを飛ばしてしまう場合があることに気付かせます。
- 場面カード4(友達の名前や写真を入力する)は、英語学習の話題を超えて個人情報の扱いを考える大切な場面なので、全体で必ず確認します。
- 決まったルールは教室に掲示し、学期ごとに見直すと、生徒が自分たちのルールとして意識し続けられます。
アレンジ
- 中3では、場面カードを4枚にし、OK / Not OK の2つに分ける活動にします。
- 英語コミュニケーション(発信)(仮称)では、ルールの一つについて賛否を論じる意見文を書く活動につなげます。
ワークシート(印刷できます)
ワークシート:Our Class AI Rules
Discuss the cards and make three rules in English. / 場面カードについて話し合い、英語でルールを3つ作ろう。
- Card ___: □OK □Not OK □It depends Reason: ________
- Card ___: □OK □Not OK □It depends Reason: ________
- Rule 1: We should ________ because ________.
- Rule 2: We should not ________ because ________.
- Rule 3: ________
- AIの案と比べて気付いたこと:________ 明日から守りたいルール:________
Name: ______________________ Class: ______ No.: ______
ほかのアイデア
※ 次期学習指導要領は告示前です。審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえた原田英語.comのオリジナルのアイデアです。