Master of All Masters(だんなの中のだんな)の挿絵

Master of All Masters

だんなの中のだんな

  • 📖 368 words
  • ⏱ 約5分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじおかしなおじいさんの家で働くことになった娘は、家の中の物を呼ぶための、へんてこな名前を覚えさせられます。ところがその夜、大変なことが起こりました。

ジョーゼフ・ジェイコブズ『イギリスの昔話』(1890年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • fair市(いち)、定期市
  • maidお手伝いさん
  • master主人、だんなさま
  • pointed at~を指さした
  • trousersズボン
  • smoke煙
  • spark火の粉
  • catch fire火がつく

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

A girl went to the fair to look for work. She wanted to be a maid in a nice house. At last a funny old gentleman came to her. "I need a girl to work in my house," he said. "Will you come?" The girl said yes, and she went home with him.

ある娘が、働き口をさがしに市へ出かけました。どこかのいいお屋敷で、お手伝いさんとして働きたいと思っていたのです。やがて、ちょっと変わったおじいさんが近づいてきました。「うちで働いてくれる娘をさがしているんだが」とおじいさんは言いました。「来てくれるかね?」娘は「はい」と答えて、おじいさんと一緒に家へ行きました。

When they got to his house, the old gentleman said, "In my house, I use my own special names for things. You must learn them all." Then he started to teach her.

家に着くと、おじいさんは言いました。「わしの家では、物をわし独自の名前で呼ぶことにしておる。それを全部覚えてもらわねばならん」そして、娘に教えはじめました。

"What will you call me?" he asked. "Master, or Mister, sir," said the girl. "No," he said. "You must call me Master of All Masters."

「わしのことは、なんと呼ぶかね?」とおじいさんは尋ねました。「ご主人さま、それとも、だんなさまでしょうか」と娘は答えました。「いや、ちがう」とおじいさんは言いました。「だんなの中のだんな、と呼びなさい」

Then he pointed at his bed. "And what will you call this?" "A bed, sir." "No, that is my barnacle."

次に、おじいさんはベッドを指さしました。「では、これはなんと呼ぶ?」「ベッドでございます」「いや、これはわしのバーナクルだ」

He pointed at his trousers. "What do you call these?" "Trousers, sir." "No, you must call them squibs and crackers."

おじいさんはズボンを指さしました。「これはなんと呼ぶ?」「ズボンでございます」「いや、スクイブズ・アンド・クラッカーズと呼びなさい」

"And what do you call her?" he asked. He was pointing at the cat. "Cat or kitty, sir." "No, you must call her white-faced simminy."

「では、あれはなんと呼ぶ?」とおじいさんは尋ねました。指さしていたのは猫でした。「猫か、猫ちゃんでございます」「いや、ホワイトフェイス・シミニーと呼びなさい」

"And this?" He pointed at the fire. "Fire, sir." "No, you must call it hot cockalorum." "And what is this?" He showed her some water. "Water, sir." "No, its name is pondalorum."

「それから、これは?」おじいさんは暖炉の火を指さしました。「火でございます」「いや、ホット・コッカロラムと呼びなさい」「では、これはなんだね?」おじいさんは水を見せました。「水でございます」「いや、これの名前はポンダロラムだ」

Last of all, he pointed around him at the house. "What do you call this?" "A house, sir." "No, you must call it high topper mountain."

最後に、おじいさんは家の中をぐるりと指さしました。「これはなんと呼ぶ?」「家でございます」「いや、ハイ・トッパー・マウンテンと呼びなさい」

The girl said all the new words again and again, because she did not want to forget them. Barnacle, squibs and crackers, white-faced simminy, hot cockalorum, pondalorum, high topper mountain. Then they went to bed.

娘は、新しいことばを何度も何度もくり返しました。忘れたくなかったからです。バーナクル、スクイブズ・アンド・クラッカーズ、ホワイトフェイス・シミニー、ホット・コッカロラム、ポンダロラム、ハイ・トッパー・マウンテン。それから二人は床につきました。

In the middle of the night, the girl woke up. She smelled smoke. A spark from the fire was on the cat's tail, and the cat was running around and around the room. Soon the house itself began to catch fire!

真夜中、娘は目をさましました。煙のにおいがします。暖炉の火の粉が猫のしっぽについて、猫が部屋の中をぐるぐる走りまわっていたのです。そのうち、家そのものにも火がつきはじめました!

She ran to her master's door and shouted, "Master of All Masters, get out of your barnacle and put on your squibs and crackers! White-faced simminy has a spark of hot cockalorum on her tail! Unless you get some pondalorum, high topper mountain will be all on hot cockalorum!"

娘はご主人の部屋の戸口へ走っていって、叫びました。「だんなの中のだんなさま、バーナクルから出て、スクイブズ・アンド・クラッカーズをおはきください! ホワイトフェイス・シミニーのしっぽに、ホット・コッカロラムの火の粉がついています! ポンダロラムを持ってこないと、ハイ・トッパー・マウンテンがすっかりホット・コッカロラムになってしまいます!」

Then she took a deep breath and said, "That's all."

それから娘は、大きく息を吸って言いました。「以上でございます」

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある娘が、働き口をさがしに市へ出かけました。どこかのいいお屋敷で、お手伝いさんとして働きたいと思っていたのです。やがて、ちょっと変わったおじいさんが近づいてきました。「うちで働いてくれる娘をさがしているんだが」とおじいさんは言いました。「来てくれるかね?」娘は「はい」と答えて、おじいさんと一緒に家へ行きました。

家に着くと、おじいさんは言いました。「わしの家では、物をわし独自の名前で呼ぶことにしておる。それを全部覚えてもらわねばならん」そして、娘に教えはじめました。

「わしのことは、なんと呼ぶかね?」とおじいさんは尋ねました。「ご主人さま、それとも、だんなさまでしょうか」と娘は答えました。「いや、ちがう」とおじいさんは言いました。「だんなの中のだんな、と呼びなさい」

次に、おじいさんはベッドを指さしました。「では、これはなんと呼ぶ?」「ベッドでございます」「いや、これはわしのバーナクルだ」

おじいさんはズボンを指さしました。「これはなんと呼ぶ?」「ズボンでございます」「いや、スクイブズ・アンド・クラッカーズと呼びなさい」

「では、あれはなんと呼ぶ?」とおじいさんは尋ねました。指さしていたのは猫でした。「猫か、猫ちゃんでございます」「いや、ホワイトフェイス・シミニーと呼びなさい」

「それから、これは?」おじいさんは暖炉の火を指さしました。「火でございます」「いや、ホット・コッカロラムと呼びなさい」「では、これはなんだね?」おじいさんは水を見せました。「水でございます」「いや、これの名前はポンダロラムだ」

最後に、おじいさんは家の中をぐるりと指さしました。「これはなんと呼ぶ?」「家でございます」「いや、ハイ・トッパー・マウンテンと呼びなさい」

娘は、新しいことばを何度も何度もくり返しました。忘れたくなかったからです。バーナクル、スクイブズ・アンド・クラッカーズ、ホワイトフェイス・シミニー、ホット・コッカロラム、ポンダロラム、ハイ・トッパー・マウンテン。それから二人は床につきました。

真夜中、娘は目をさましました。煙のにおいがします。暖炉の火の粉が猫のしっぽについて、猫が部屋の中をぐるぐる走りまわっていたのです。そのうち、家そのものにも火がつきはじめました!

娘はご主人の部屋の戸口へ走っていって、叫びました。「だんなの中のだんなさま、バーナクルから出て、スクイブズ・アンド・クラッカーズをおはきください! ホワイトフェイス・シミニーのしっぽに、ホット・コッカロラムの火の粉がついています! ポンダロラムを持ってこないと、ハイ・トッパー・マウンテンがすっかりホット・コッカロラムになってしまいます!」

それから娘は、大きく息を吸って言いました。「以上でございます」

日本語訳:多読ベスト

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the old gentleman call his cat?

Q2. Why did the girl say the new words again and again?

Q3. What happened in the night?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

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