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指導案(試案)・小学校第3学年

アルファベットたんていになろう ~頭文字カードで自分を紹介しよう~

外国語活動/全4時間(本時は第3時)/本時 45分

もくじ(7項目)
  1. この指導案の特色
  2. 1 単元名・単元の目標
  3. 2 単元の評価規準
  4. 3 単元の指導と評価の計画
  5. 4 本時の展開(45分)
  6. 5 板書計画・準備物
  7. 6 授業後のふり返り

この指導案の特色

アルファベットたんていになろう ~頭文字カードで自分を紹介しよう~

中教審の審議まとめ(2026年10月5日)で示された「外国語活動においても文字に慣れ親しむ活動を大切にする」という方向性を先取りした試案である。次期学習指導要領はまだ告示前であり、本案は審議まとめと資料編のイメージをふまえて作成した一つの例で、確定した内容ではない。音声で十分に慣れ親しんだ後に、身の回りにあるアルファベットや自分の名前の頭文字に触れ、国語科のローマ字学習とも関連付けながら、5年からの「読むこと」「書くこと」へつなぐことをねらう。

次期の方向性この指導案での具体化
外国語活動でも文字に慣れ親しむ活動を大切にする(国語科のローマ字学習などとの関連を図る) 資料(外⑰)P17資料(外㊷)P42国語科で学んだローマ字表を使って自分の名前の頭文字を確かめ、その文字の読み方を聞いたり言ったりする活動を単元の中心に置く。文字を書かせることは求めず、「聞いてどの文字か分かる」「名称を言える」段階にとどめる。
外国語活動の「内容」に文字の扱いを丁寧に示すイメージ(文字の読み方を聞いてどの文字か分かる、身の回りの物を表す語句を聞いて何を指すか分かる) 資料(外㊷)P42ポインティングゲームで文字の名称を聞き分ける活動と、'H is for hamburger.' のように文字と身の回りの物を結び付けて聞く活動を組み合わせる。
コミュニケーション活動と、それを支える活動の往還(外国語活動では、聞いて慣れ親しむ段階から次第に話すことに慣れ親しむ段階へ) P279資料(外㉝)P33資料(外㊱)P36前半で文字の名称や 'Do you have ~?' を繰り返し聞いて慣れ親しみ(支える活動)、後半で頭文字カードを集めるやり取り(コミュニケーション活動)に使う。途中で困ったことを全体で確かめ、もう一度活動に戻る。
外国語活動(音声での慣れ親しみ)から外国語科(「読むこと」「書くこと」を含む)への円滑な接続 P281資料(外㉑)P21単元の最後に作る頭文字カードを教室に掲示して残し、5年生で文字を一文字ずつ丁寧に書く学習に入るときの手がかりにする。
外国語活動の「学びに向かう力」の目標イメージ(粘り強く自分の考えや気持ちを伝えるとともに、相手を理解しようとする態度) 資料(外⑥)P6資料(外㊷)P42相手の頭文字を聞き取れなかったときに 'Pardon?' 'One more time, please.' で聞き返す姿や、相手のカードを見て反応する姿を具体的に取り上げて価値付ける。

1 単元名・単元の目標

単元名:アルファベットたんていになろう ~頭文字カードで自分を紹介しよう~(全4時間(本時は第3時))

単元の目標:【コミュニケーションの目的・場面・状況】新しく来たALTの先生に自分のことを覚えてもらうために(目的)、自分の名前の頭文字と、その文字で始まる好きな物をカードで見せながら紹介する場面で(場面)、初めて会う相手に、ゆっくり、実物やジェスチャーも使って伝える(状況)。【目標】①アルファベットの大文字の読み方を聞いてどの文字かが分かり、文字の名称を言ったり、'Do you have ~?' などの表現を使ったりすることに慣れ親しむ。②ALTの先生や友達に自分のことを知ってもらうために、頭文字や好きな物について、尋ねたり答えたりして伝え合う。③アルファベットや相手に関心をもち、粘り強く自分のことを伝えたり、相手のことを理解しようとしたりする。

2 単元の評価規準

知識・技能思考・判断・表現主体的に学習に取り組む態度
【知識】アルファベットの大文字の読み方を聞いて、どの文字かが分かっている。【技能】大文字の名称を言ったり、'Do you have ~?' 'Yes, I do. / No, I don't.' などを使って尋ねたり答えたりすることに慣れ親しんでいる。ALTの先生や友達に自分のことを知ってもらうために、自分の名前の頭文字や好きな物について、カードを見せたりジェスチャーを交えたりしながら伝え合っている。ALTの先生や友達に自分のことを知ってもらうために、自分の名前の頭文字や好きな物について、カードを見せたりジェスチャーを交えたりしながら伝え合おうとしている。
次期で評価はどうなる?

現行の外国語活動は数値による評価を行わず、観点ごとの文章記述で評価しているため、本試案でも3観点の評価規準を置いた。審議まとめでは、「内容のまとまりごとの評価規準例」は国が示して各学校の作成は不要とし、各学校が作る単元の目標をそのまま評価規準とする方向が示されている(本体P69、本体P285)。また「学びに向かう力」は、教科ごとの目標に準拠した評価ではなく、総合所見欄での個人内評価と、「思考・判断・表現」の過程で特に表れた場合の「◯」の付記を組み合わせる方向で、着眼点となる「見取る姿」は単元ごとではなく長い期間を通して見取るものとされる(本体P63〜P66)。そこで本試案では、現行制度では「主体的に学習に取り組む態度」も評価するため態度の規準を残し、そのうえで、次期の方向も参考に、記録は単元内で無理に集めず、聞き返しや相手への反応を学期を通した観察メモに書きためる扱いとする。単元計画の◎は記録に残す評価、○は指導に生かす評価を表す。

3 単元の指導と評価の計画

時主な学習活動評価
1身の回りにあるアルファベットの写真(TV、AED、駐車場の P など)を見て、文字が生活の中で使われていることに気付く。教師が言う文字の名称を聞いて、文字カードを指さす(ポインティングゲーム)。単元のゴール(ALTの先生に頭文字カードで自己紹介する)を知る。○知:文字の名称を聞いて、どの文字かが分かっているか(行動観察)
2大文字を形で仲間分けする(まっすぐな線だけの文字/曲がった線がある文字)。指や体で文字の形を作り、'What letter is this?' 'It's ~.' で当て合う。教師が文字カードを持って 'Do you have the A card?' と尋ね、そのカードを持つ児童が 'Yes, I do.' と答えて立つゲームで、表現を繰り返し聞く。国語科のローマ字表を見て、自分の名前の頭文字を確かめる。○知:文字の形と名称を結び付けているか(行動観察)
3(本時)文字の名称を聞き分ける活動の後、'Do you have ~?' を使って友達とカードを交換し、自分の名前(名字と名前)の頭文字を2枚そろえる。そろえたカードを見せながら友達と伝え合う。○知・思:文字の名称を聞いて分かり、相手に伝わるように尋ねたり答えたりしているか(行動観察・振り返りカード)
4頭文字カードに、その文字で始まる好きな物の絵をかく。ALTの先生と友達に、カードを見せながら紹介する('H is for Haruto. H is for hamburger. I like hamburgers.')。友達の紹介を聞いて、頭文字と好きな物を聞き取る。単元を振り返る。◎知・思:【話すこと[発表]】頭文字と好きな物を、カードを見せながら伝えているか(行動観察・発表の様子)/態(現行制度に基づき行動観察と振り返りカードで評価する。審議まとめで示された次期の方向では単元ごとの記録にこだわらず、学期を通して見取る)

4 本時の展開(45分)

本時の目標:自分の名前の頭文字を集めるために、文字の名称を聞いてどの文字かを判断し、'Do you have ~?' を使って友達と尋ねたり答えたりしながら伝え合う。

過程・時間学習活動指導上の留意点・支援評価
導入
3分
挨拶をする。教師の後に続けて、AからZまでの文字の名称を、手拍子に合わせてゆっくり言う。
Hello, everyone! Let's say the letters together. Listen first. A, B, C ...みなさん、こんにちは。一緒に文字を言いましょう。まず聞いてね。A、B、C…
最初は教師だけが言い、児童は聞きながら指で空中に文字の形をなぞる。慣れてきたら一緒に言う。速さよりも、はっきり言うことを大切にする。
導入
5分
第1時に見た身の回りのアルファベット(TV、AED、P など)の写真を見て、どの文字が使われているかを答える。本時のめあてを確かめる。
Look at this picture. What letters can you see? ... Yes! T and V. TV!この写真を見て。どんな文字が見えるかな。…そう、TとV。TVだね。
写真を見せて 'What letters can you see?' と尋ね、児童の答え(日本語でもよい)を英語で言い直して返す。めあて「友達とやり取りして、自分の頭文字カードを集めよう」を板書する。
展開
8分
【支える活動】ポインティングゲームをする。教師が言う文字の名称を聞いて、机の上の文字カードを指さす。次に、似た音の文字(B・D・E、M・N など)を聞き分ける。
Point to B. ... Good! Now listen carefully. This one is difficult. Point to ... D!Bを指さして。…いいね。じゃあ、よく聞いてね。これは難しいよ。指さすのは…D!
似た音の組み合わせは、口の形を見せながらゆっくり2回言う。間違えた児童がいても正解をすぐに示さず、もう一度聞く機会をつくる。聞き分けにくかった文字を板書の端に残し、まとめで再確認する。○知:文字の名称を聞いて、どの文字かが分かっているか(行動観察)
展開
7分
教師とALT(または担任と児童)のやり取りを見て、'Do you have ~?' 'Yes, I do. Here you are.' 'No, I don't.' 'Thank you.' の意味を推測する。その後、教師が全体に 'Do you have the ~ card?' と尋ねて児童がカードを持って答える練習と、隣の児童とのペアでの試しのやり取りをする。
Do you have the H card? / Yes, I do. Here you are. / Thank you! / You're welcome.Hのカードを持っていますか。/はい、持っています。どうぞ。/ありがとう。/どういたしまして。
最初は意味を説明せず、カードの受け渡しの動作と一緒に2〜3回見せ、「何と言っていたかな」と尋ねる。全体練習では教師が繰り返し尋ねて、児童が十分に聞いてから言えるようにし、ペアで1往復ずつ試してからカード集めに移る。ALTがいない場合は、担任が事前に録音した音声を使って一人二役で見せる。
展開
12分
【コミュニケーション活動】「頭文字カード集め」をする。教師が事前に全員の頭文字を調べ、必要な枚数以上を用意して一人4枚ずつ配った文字カードを持ち、友達と 'Do you have the ~ card?' で尋ね合いながら交換し(1枚もらったら、自分のカードを1枚渡す)、自分の名字と名前の頭文字の2枚をそろえる。そろったら、まだそろっていない友達を手伝う。途中で一度活動を止めて、困ったことを出し合う。
Ask your friends. Find your letters! If you can't hear well, say 'Pardon?'友達に聞いて、自分の文字を見つけよう。よく聞こえなかったら 'Pardon?' と言おうね。
頭文字は前時にローマ字表で確かめておく。教卓に予備カードの「カードバンク」を置き、なかなか見つからない児童は教師やALTに尋ねてもらえるようにして、全員が2枚そろえられるようにする。し・ち・つ・ふなど表記が二通りある場合や、外国につながる児童の名前の表記は、本人が使いたい表記を尊重する。中間指導では「聞き取れなかったときはどうする?」と問い、'Pardon?' 'One more time, please.' を全体で確かめてから活動に戻る。○思:相手に伝わるように、カードを見せたり聞き返したりしながら尋ね合っているか(行動観察)
まとめ
10分
そろえたカードを見せながら、近くの友達と 'My letters are H and S.' と伝え合う。振り返りカードに、聞き分けられた文字と、やり取りでうまくいったことを書く。何人かが発表し、聞き分けにくかった文字(板書の端に残したもの)をもう一度全員で聞く。
Show me your cards. What are your letters? ... Great job, everyone!カードを見せて。あなたの文字は何かな。…みんな、よくがんばったね。
振り返りは「できた・できない」ではなく「どんなときに伝わったか」を書くように声をかける。聞き返したり友達を助けたりした児童の具体的な行動を紹介する。次時は頭文字カードに好きな物の絵をかいて紹介することを予告する。○知・思:振り返りカードの記述(次時の指導に生かす)

5 板書計画・準備物

板書
  • めあて:友達とやり取りして、自分の頭文字カードを集めよう
  • 身の回りのアルファベットの写真(TV、AED、P)
  • 大文字26文字のカード(前時の形の仲間分けのまま掲示)
  • やり取りの表現:Do you have the ~ card? / Yes, I do. Here you are. / No, I don't. / Thank you.
  • 困ったときの言葉:Pardon? / One more time, please.
  • 聞き分けにくかった文字(B・D・E、M・N など)
  • ふり返りの視点:どんなときに伝わったかな
教材・準備物
  • 大文字の文字カード(児童用。事前に全員の名字・名前の頭文字と必要枚数を調べ、必要数以上を用意して一人4枚ずつ配る。教卓のカードバンク用の予備も用意。厚紙に印刷して自作)
  • 身の回りのアルファベットの写真(校内や通学路で教師が撮影したもの。人の顔や個人宅が写らないものを選ぶ)
  • 国語科で使っているローマ字表
  • 振り返りカード(聞き分けられた文字・伝わったこと・友達のよかったところの3欄)
  • ALTがいない場合のやり取りのモデル音声(教師が録音)

6 授業後のふり返り

振り返りカードと行動観察から、聞き分けにくかった文字(例:B と D、M と N)を次時の始めの3分で扱う。カード集めで困っていた児童には、次時に教師やALTが先に相手をして、伝わった経験をつくる。第4時では、本時でそろえた頭文字カードを使い、'H is for ~.' の形で好きな物を紹介する。作ったカードは掲示して残し、5年生で文字を書く学習に入るときに「3年生のときに見た文字」として振り返られるよう、学年間で引き継ぐ。

※ この指導案は、次期学習指導要領の告示前に、審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえて原田英語.comが作成した試案です。評価規準は現行の3観点で書いています。