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国語の授業アイデア・高校

古典の「ものの見方」を今の暮らしに移す

口語訳で終わらせず、作者のものの見方を借りて現代を書くと、古典が自分の言葉になります。

高1(言語文化)1単位時間(50分)読むこと・書くこと・知識及び技能(我が国の言語文化)
もくじ(6項目)
  1. 次期学習指導要領とのつながり
  2. 準備するもの
  3. 手順
  4. 評価(見取り)のポイント
  5. うまくいくコツ・アレンジ
  6. ほかのアイデア

次期学習指導要領とのつながり

古典の「ものの見方」を今の暮らしに移す
文語文法・口語訳への偏りの見直し言語文化への理解を深める学習小中と高校の学びの接続

審議まとめは、高校の古典学習について、古典を身近で親しみのあるものと捉えて主体的に関心をもつことを重視し、「小中と高等学校の学びの接続強化」「文語文法及び口語訳への指導の偏りの見直し」「言語文化への理解を深める学習の充実」の3つを進める方向を示しています(P136)。また、古典や読書などの知識を「教養として深める」側面として、その意義や価値と結び付けて理解する学習を充実するとしています(P131)。必履修科目「言語文化Ⅰ」(仮称)は、多様な他者の感性や情緒を理解し、豊かに想像したり表現したりする力を中心に育てる科目とされています(P137)。審議まとめが示す方向性をふまえると、口語訳の確認のあとに、作者のものの見方を捉えて現代の場面に移して書き、古典を読む価値を自分の言葉で説明する時間を取ることが考えられます。 P131P136P137

ねらい

随筆の一段について、作者が何に目を向け、どう価値づけているかを本文の語句を根拠に捉え、その見方を現代の身近な場面に当てはめて表現することを通して、古典のものの見方が今も生きていることを説明できる。

準備するもの

  • 既習の随筆の短い章段(例:『徒然草』や『枕草子』の一段。口語訳は前時までに確認済みのもの)
  • 「作者のレンズ」ワークシート(作者が目を向けたもの/どう価値づけたか/根拠となる本文の語句/現代なら何に当てはまるか)
  • 中学校で学んだ古典の章段の一覧(先生がまとめたもの)
  • 200字程度の原稿用紙(または端末の文書作成)

手順

  1. 中学校で読んだ古典の一覧を見せ、「覚えている場面は?」と聞きます。今日も「昔の人のものの見方」を借りる練習だと伝えます。5分
  2. ペアで本文を音読し、前時の口語訳を確かめたうえで、作者が「何に目を向け」「どう価値づけているか」をワークシートに書きます。文法事項の確認は、意味を取るのに必要な箇所だけにとどめます。10分
  3. 4人班で「作者のレンズ」を言葉にします。「この作者は、〜を…と見る人だ」という一文にまとめ、根拠となる本文の語句に線を引きます。10分
  4. 一人で、作者のレンズを現代の場面(端末で撮る写真、部活動の大会、季節の行事など)に当てはめ、200字程度の短い随筆を書きます。最後に「この見方を借りて気付いたこと」を1文添えます。15分
  5. 班で読み合い、「元の章段のどの見方を受け継いでいるか」を本文の語句を指しながら伝え合います。7分
  6. 振り返りとして、「古典を読むことで、今の自分の見方がどう広がったか」を書きます。3分

評価(見取り)のポイント

【思考・判断・表現(読むこと)】作者の見方を本文の語句を根拠に捉え、自分の文章に生かしているかを、ワークシートと随筆で見取ります。【知識・技能(教養として深める側面)】古典の見方を現代に当てはめることで、古典を読む意義や価値を自分の言葉で説明しているかを振り返りで見ます。随筆の出来ばえより、元の章段との対応を説明できているかを重く見ます。

うまくいくコツ・アレンジ

  • 口語訳の確認は前時までに済ませ、本時は「見方」を考えて書く時間をしっかり確保します。
  • 「作者のレンズ」の一文は、本文の語句を必ず根拠にさせます。本文から離れた現代化にならないようにするためです。
  • 中学校の古典の一覧を毎回少しずつ使うと、小中と高校の学びのつながりを生徒が実感できます。

アレンジ

  • 漢文の故事成語で同じ活動を行い、その故事の見方が今どんな場面に当てはまるかを短い文章にします。
  • 和歌を題材に、作者の心情を現代の短い詩や短歌で表し直す活動にします。

ほかのアイデア

※ 次期学習指導要領は告示前です。審議まとめ(2026年10月5日)の方向性をふまえた原田英語.comのオリジナルのアイデアです。