WHY NOW
いま話題になっている理由
アメリカで開かれたG20外相会合で、現地時間10月30日、参加国の外相が並ぶ恒例の記念撮影が取りやめになった。複数の英字ニュースは、ヨーロッパの外相たちがロシアのラブロフ外相と並ぶことに反対したためと伝えている。英字ニュースではこの記念撮影を family photo と呼ぶ。「家族写真」と訳すと意味が通らない、外交ニュースならではの言い方を押さえておきたい。
家族ではなく「集合写真」
family photo は、首脳会議や外相会合で、参加した代表全員が横一列や数列に並んで撮る記念撮影のこと。ここでの family は血縁の家族ではなく、「同じ会議に集まった国々の仲間」というたとえ。日本の新聞やテレビでも、そのまま「ファミリーフォト」と書くことがある。group photo(集合写真)と言っても意味は同じ。
英字ニュースではこう出る
引用符をつけて the traditional 'family photo'(恒例の記念撮影)と書かれることが多い。撮らないことは drop、scrap、skip、cancel the family photo のように動詞で言い分ける。今回の見出しでも、Al Jazeera は drops group photo、Euronews は prompting US cancellation(アメリカが中止する結果に)と書いた。
写真が外交のメッセージに
誰と並んで写るか、誰が中央に立つかは、国どうしの関係を映すものとして注目される。そのため、並ぶのを避けることは、相手と距離を置くという意思表示として報じられる。こうした場面では snub(冷たくあしらう)や refuse to pose with(〜と一緒に写るのを拒む)という言い方がセットで出てくる。
photo op との違い
似た語の photo op は photo opportunity の略で、政治家などが報道陣に写真を撮らせるために設けた場面のこと。宣伝のための演出というやや皮肉な響きで使われることもある。family photo は会議の決まった行事としての記念撮影を指し、そうした皮肉の響きは無い。