The Garden of Your Mind(心という庭)の挿絵

The Garden of Your Mind

心という庭

  • 📖 873 words
  • ⏱ 約8分
  • 🔊 4:54
  • YL 2.5–3.4
  • 英検2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ心は庭のようなもの。手入れをしなければ雑草がはびこります。私たちの置かれた境遇と、心の中の思いは、どうつながっているのでしょうか。

ジェームズ・アレン『原因と結果の法則』(As a Man Thinketh, 1903年)第2章「思いと環境」をもとに

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • weeds雑草
  • gardener庭師
  • circumstances境遇、状況
  • attract引き寄せる
  • employer雇い主
  • profits利益
  • unselfish利己的でない
  • kaleidoscope万華鏡
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James Allen's second chapter begins with a simple picture: a garden. A person's mind, he says, is like a garden. You can take care of it wisely, or you can leave it alone and let it grow wild. But either way, something will grow. If you do not plant useful seeds, the wind will bring the seeds of weeds, and the weeds will keep spreading year after year.

ジェームズ・アレンの第二章は、庭という身近なたとえから始まります。人の心は庭のようなものだ、とアレンは言います。上手に手入れをすることもできれば、放っておいて荒れるにまかせることもできます。けれども、どちらにしても何かは育ちます。役に立つ種をまかなければ、風が雑草の種を運んできます。そして雑草は、年ごとにはびこっていくのです。

A good gardener works in his garden every day. He pulls out the weeds and grows the flowers and vegetables he wants. In the same way, Allen says, we can take care of the garden of our minds. We can pull out wrong, useless and unkind thoughts, and we can grow right, useful and kind ones. A person who does this slowly discovers that he is the head gardener of his own soul and the director of his own life.

腕のいい庭師は、毎日庭に出て働きます。雑草を抜き、育てたい花や野菜を育てます。それと同じように、私たちも心の庭を手入れできる、とアレンは言います。間違った思い、役に立たない思い、意地の悪い思いを抜き取り、正しい思い、役に立つ思い、やさしい思いを育てるのです。これを続けていると、だんだん分かってきます。自分の魂を手入れする庭師の長は自分であり、自分の人生を動かしているのも自分なのだ、と。

Then Allen makes a bold claim. The outside conditions of our lives, he says, are always closely connected to the inside of our minds. This does not mean that a person's situation at any moment shows his whole character. But it does mean that our situation is connected to something important inside us, something we need to learn at that time. As we learn the lesson that a situation holds for us, that situation passes away, and new ones take its place.

ここでアレンは大胆なことを言います。暮らしの外側の状況は、いつも心の内側と深くつながっている、というのです。ある時点の境遇が、その人の人格のすべてを表しているわけではありません。けれども境遇は、その人の内にある大切な何か、その時期に学ばなければならない何かと、たしかにつながっているのです。境遇が教えようとしていることを学びとると、その境遇は過ぎ去り、新しい境遇がやってきます。

One of his most famous ideas is this: circumstances do not make a person; they show a person to himself. A hard time does not suddenly turn an honest person into a thief. If someone steals when times are hard, the thought of stealing was usually growing secretly in his heart for a long time, and the hard time only brought it out. In the same way, a good opportunity does not make a lazy person hard-working. It simply shows what was already there.

アレンのいちばん有名な考えの一つがこれです。「境遇が人を作るのではない。境遇は、その人に自分の本当の姿を見せるのだ」。暮らしが苦しくなったからといって、正直な人が急に泥棒になるわけではありません。苦しいときに盗みをはたらく人は、たいてい、盗もうという思いを長いあいだ心の奥で育ててきたのです。苦しい時期は、それを表に引き出したにすぎません。同じように、よい機会がめぐってきたからといって、怠け者が働き者になるわけでもありません。もともとあったものが表に出るだけなのです。

Allen also wrote that people do not attract what they want, but what they are. We all have wishes and dreams. But what actually comes into our lives is decided less by what we wish for and more by what we really think and do every day.

アレンはまた、人が引き寄せるのは自分が望むものではなく、自分そのものだ、とも書いています。夢や願いは誰にでもあります。けれども、実際に人生に入ってくるものを決めるのは、何を願うかよりも、毎日本当に何を考え、何をしているかのほうなのです。

To make this clear, he gives three examples. The first is a very poor man who badly wants a better home. Yet he avoids his work and tries to cheat his employer, telling himself that his pay is too low anyway. This man does not understand the most basic rule of success, and he is actually making his own life poorer.

これを分かりやすくするために、アレンは三つの例を挙げています。一人目は、ひどく貧しい男です。もっといい家に住みたいと心から願っています。それなのに仕事をさぼり、どうせ給料が安すぎるのだからと自分に言いわけをして、雇い主をごまかそうとします。この男は、成功のいちばん基本の決まりが分かっていません。実際には、自分で自分の暮らしをますます貧しくしているのです。

The second is a rich man who is sick because he eats far too much. He would pay a great deal of money to a doctor to be healthy again, but he will not give up his huge meals. He wants to enjoy rich food and have good health at the same time, and that is impossible.

二人目は、食べすぎて病気になった金持ちです。健康になれるなら医者に大金を払ってもいいと思っています。それなのに、山のようなごちそうはやめようとしません。ぜいたくな食事を楽しみながら、健康でもいたいのです。そんなことは、できるはずがありません。

The third is a business owner who uses dishonest tricks to pay his workers less than they deserve, hoping to make bigger profits. When his business fails and people no longer trust him, he blames bad luck. He does not see that he caused the problem himself.

三人目は、もうけを増やそうとして、ずるい手を使い、働く人に正当な額より少ない給料しか払わない経営者です。やがて商売がつぶれ、誰からも信用されなくなると、この人は運が悪かったと言います。問題の原因が自分にあることが見えていないのです。

In all three cases, Allen says, a person wants a good result, but at the same time he feeds thoughts that work against it. People are anxious to improve their circumstances, but they are unwilling to improve themselves. And so they stay where they are.

三つの例はどれも同じだ、とアレンは言います。よい結果を望みながら、同時に、それをぶちこわす思いを育てているのです。人は境遇をよくしたいと強く願います。それなのに、自分自身をよくしようとはしません。だから、いつまでも今いるところから抜け出せないのです。

Allen gives a warning, too. We cannot judge another person by looking only at his situation. An honest person may be poor, and a dishonest person may be rich. Each person is a mix of strengths and weaknesses that others cannot see. So this law is not a tool for blaming other people. It is a tool for looking honestly at ourselves.

アレンは注意もうながしています。境遇だけを見て、人を判断してはいけません。正直なのに貧しい人もいれば、不正直なのに豊かな人もいます。人は誰でも、外からは見えない長所と短所をあわせ持っています。ですから、この法則は他人を責めるための道具ではありません。自分自身を正直に見つめるための道具なのです。

How do thoughts become circumstances? Allen explains the steps clearly. Thoughts that we keep become habits, and habits become our circumstances. Thoughts of fear and doubt become weak habits, and weak habits lead to failure. Lazy thoughts become lazy habits, which lead to a messy and poor life. On the other hand, thoughts of courage become brave habits, which lead to success and freedom. Kind and unselfish thoughts become habits of helping others, and these lead to true and lasting riches.

では、思いはどうやって境遇に変わるのでしょうか。アレンはその道すじをはっきり説明しています。抱き続けた思いは習慣になり、習慣はやがて境遇になります。恐れや疑いの思いは弱い習慣になり、弱い習慣は失敗を招きます。怠けた思いは怠け癖になり、だらしなく貧しい暮らしを招きます。反対に、勇気ある思いは勇敢な習慣になり、成功と自由をもたらします。やさしく、自分のことばかり考えない思いは、人を助ける習慣になります。そしてそれが、本物の、長続きする豊かさをもたらすのです。

This brings us to one of the most useful sentences in the book. A person cannot directly choose his circumstances, but he can choose his thoughts, and in this way he can shape his circumstances slowly but surely. When a person stops thinking weak and unkind thoughts, Allen says, the world seems to soften toward him, and chances to help his new plans begin to appear on every side.

ここで、この本の中でもとりわけ役に立つ一文にたどり着きます。人は境遇を直接選ぶことはできない。けれども、思いを選ぶことはできる。そして思いを選ぶことで、ゆっくりと、しかし確実に、境遇を形づくっていけるのです。弱い思いや意地の悪い思いを捨てると、世の中がその人に対してやわらいでくるように感じられる、とアレンは言います。そして、新しい計画を後押ししてくれる機会が、あちこちに現れはじめるのです。

Allen compared the world to a kaleidoscope, the toy tube full of colored glass. Every time you turn it, you see a new picture. The changing pictures of our lives, he said, are beautiful reflections of our changing thoughts.

アレンは世界を万華鏡にたとえました。色ガラスの粒がたくさん入った、筒の形のおもちゃです。回すたびに、新しい模様が現れます。私たちの人生の模様が移り変わるのは、思いが移り変わるのを美しく映し出しているからだ、とアレンは言いました。

Try this today. Think of one situation in your life that you are unhappy with. Instead of asking, "Whose fault is this?" ask, "What thought or habit of mine is connected to this?" Then pull out one small weed. Plant one small flower in its place, and water it every day.

今日、試してみましょう。今の暮らしの中で不満に思っていることを一つ思い浮かべてください。「これは誰のせいだろう」と考えるかわりに、「自分のどんな思いや習慣が、これとつながっているのだろう」と問いかけてみるのです。そして、小さな雑草を一本抜きましょう。そのあとに小さな花を一つ植えて、毎日水をやってください。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ジェームズ・アレンの第二章は、庭という身近なたとえから始まります。人の心は庭のようなものだ、とアレンは言います。上手に手入れをすることもできれば、放っておいて荒れるにまかせることもできます。けれども、どちらにしても何かは育ちます。役に立つ種をまかなければ、風が雑草の種を運んできます。そして雑草は、年ごとにはびこっていくのです。

腕のいい庭師は、毎日庭に出て働きます。雑草を抜き、育てたい花や野菜を育てます。それと同じように、私たちも心の庭を手入れできる、とアレンは言います。間違った思い、役に立たない思い、意地の悪い思いを抜き取り、正しい思い、役に立つ思い、やさしい思いを育てるのです。これを続けていると、だんだん分かってきます。自分の魂を手入れする庭師の長は自分であり、自分の人生を動かしているのも自分なのだ、と。

ここでアレンは大胆なことを言います。暮らしの外側の状況は、いつも心の内側と深くつながっている、というのです。ある時点の境遇が、その人の人格のすべてを表しているわけではありません。けれども境遇は、その人の内にある大切な何か、その時期に学ばなければならない何かと、たしかにつながっているのです。境遇が教えようとしていることを学びとると、その境遇は過ぎ去り、新しい境遇がやってきます。

アレンのいちばん有名な考えの一つがこれです。「境遇が人を作るのではない。境遇は、その人に自分の本当の姿を見せるのだ」。暮らしが苦しくなったからといって、正直な人が急に泥棒になるわけではありません。苦しいときに盗みをはたらく人は、たいてい、盗もうという思いを長いあいだ心の奥で育ててきたのです。苦しい時期は、それを表に引き出したにすぎません。同じように、よい機会がめぐってきたからといって、怠け者が働き者になるわけでもありません。もともとあったものが表に出るだけなのです。

アレンはまた、人が引き寄せるのは自分が望むものではなく、自分そのものだ、とも書いています。夢や願いは誰にでもあります。けれども、実際に人生に入ってくるものを決めるのは、何を願うかよりも、毎日本当に何を考え、何をしているかのほうなのです。

これを分かりやすくするために、アレンは三つの例を挙げています。一人目は、ひどく貧しい男です。もっといい家に住みたいと心から願っています。それなのに仕事をさぼり、どうせ給料が安すぎるのだからと自分に言いわけをして、雇い主をごまかそうとします。この男は、成功のいちばん基本の決まりが分かっていません。実際には、自分で自分の暮らしをますます貧しくしているのです。

二人目は、食べすぎて病気になった金持ちです。健康になれるなら医者に大金を払ってもいいと思っています。それなのに、山のようなごちそうはやめようとしません。ぜいたくな食事を楽しみながら、健康でもいたいのです。そんなことは、できるはずがありません。

三人目は、もうけを増やそうとして、ずるい手を使い、働く人に正当な額より少ない給料しか払わない経営者です。やがて商売がつぶれ、誰からも信用されなくなると、この人は運が悪かったと言います。問題の原因が自分にあることが見えていないのです。

三つの例はどれも同じだ、とアレンは言います。よい結果を望みながら、同時に、それをぶちこわす思いを育てているのです。人は境遇をよくしたいと強く願います。それなのに、自分自身をよくしようとはしません。だから、いつまでも今いるところから抜け出せないのです。

アレンは注意もうながしています。境遇だけを見て、人を判断してはいけません。正直なのに貧しい人もいれば、不正直なのに豊かな人もいます。人は誰でも、外からは見えない長所と短所をあわせ持っています。ですから、この法則は他人を責めるための道具ではありません。自分自身を正直に見つめるための道具なのです。

では、思いはどうやって境遇に変わるのでしょうか。アレンはその道すじをはっきり説明しています。抱き続けた思いは習慣になり、習慣はやがて境遇になります。恐れや疑いの思いは弱い習慣になり、弱い習慣は失敗を招きます。怠けた思いは怠け癖になり、だらしなく貧しい暮らしを招きます。反対に、勇気ある思いは勇敢な習慣になり、成功と自由をもたらします。やさしく、自分のことばかり考えない思いは、人を助ける習慣になります。そしてそれが、本物の、長続きする豊かさをもたらすのです。

ここで、この本の中でもとりわけ役に立つ一文にたどり着きます。人は境遇を直接選ぶことはできない。けれども、思いを選ぶことはできる。そして思いを選ぶことで、ゆっくりと、しかし確実に、境遇を形づくっていけるのです。弱い思いや意地の悪い思いを捨てると、世の中がその人に対してやわらいでくるように感じられる、とアレンは言います。そして、新しい計画を後押ししてくれる機会が、あちこちに現れはじめるのです。

アレンは世界を万華鏡にたとえました。色ガラスの粒がたくさん入った、筒の形のおもちゃです。回すたびに、新しい模様が現れます。私たちの人生の模様が移り変わるのは、思いが移り変わるのを美しく映し出しているからだ、とアレンは言いました。

今日、試してみましょう。今の暮らしの中で不満に思っていることを一つ思い浮かべてください。「これは誰のせいだろう」と考えるかわりに、「自分のどんな思いや習慣が、これとつながっているのだろう」と問いかけてみるのです。そして、小さな雑草を一本抜きましょう。そのあとに小さな花を一つ植えて、毎日水をやってください。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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You cannot choose your circumstances directly, but you can choose your thoughts.

境遇は直接選べなくても、思いは選べる。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What does Allen compare the mind to?

Q2. According to Allen, what do hard times do?

Q3. What can a person choose directly, according to Allen?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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