Acres of Diamonds(ダイヤモンドを探せ)の挿絵

Acres of Diamonds

ダイヤモンドを探せ

  • 📖 581 words
  • ⏱ 約7分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ豊かな農場で幸せに暮らしていたアリ・ハフェド。ダイヤモンドの話を聞いたその夜から、彼は「貧しく」なってしまいます。何千回も語られた有名な講演の物語です。

ラッセル・コンウェル『ダイヤモンドを探せ』(Acres of Diamonds, 1890年刊の講演)をもとに

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • acresエーカー(土地の広さの単位)
  • minister牧師
  • guide案内人
  • priest僧
  • mine鉱山
  • thrones王座
  • ragsぼろ服
  • camelラクダ
  • stream小川

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Russell Conwell was an American teacher and minister. He gave the same speech, called Acres of Diamonds, more than six thousand times. With the money from it, he helped many young people go to college, and he started a university. The speech begins with a story he heard from an old guide on a trip down the Tigris River.

ラッセル・コンウェルは、アメリカの教師であり、牧師でもありました。『ダイヤモンドの土地』という同じ講演を、六千回以上も繰り返した人です。その講演で得たお金で、たくさんの若者が大学に行けるように手助けし、大学まで一つ作りました。講演は、コンウェルがチグリス川を下る旅をしたときに、年老いた案内人から聞いた話から始まります。

Long ago, said the guide, a Persian farmer named Ali Hafed lived near the River Indus. He had a large farm with fruit trees, fields of grain and beautiful gardens. He had money, too. He was rich, and he was happy.

昔々、と案内人は話しはじめました。インダス川のほとりに、アリ・ハフェドというペルシャの農夫が住んでいました。広い農場には果物の木が並び、麦畑が広がり、美しい庭もありました。お金もありました。アリ・ハフェドは豊かで、幸せでした。

One day, an old priest visited Ali Hafed. He sat by the fire and told him how the world was made. Then he talked about diamonds. "A diamond is a frozen drop of sunlight," said the priest. "With one diamond as big as your thumb, you could buy the whole land. With a mine of diamonds, your children could sit on thrones."

ある日、年老いたお坊さんがアリ・ハフェドを訪ねてきました。お坊さんは火のそばに座り、この世界がどうやってできたのかを話して聞かせました。それから、ダイヤモンドの話を始めました。「ダイヤモンドというのは、太陽の光のしずくが凍ったものなのです。親指ほどの大きさのダイヤモンドが一つあれば、この国の土地をそっくり買えます。ダイヤモンドの鉱山があれば、あなたの子どもたちはみんな王さまになれるでしょう」

That night, Ali Hafed went to bed a poor man. He had not lost anything. But he was not happy any more, and so he felt poor. "I want a mine of diamonds," he said, and he could not sleep at all.

その夜、アリ・ハフェドは、すっかり貧しい気持ちになって床につきました。何かをなくしたわけではありません。けれども、もう満足できなくなったので、自分が貧しく思えたのです。「ダイヤモンドの鉱山がほしい」。そう思うと、一晩じゅう少しも眠れませんでした。

Early the next morning, he woke the priest. "Where can I find diamonds?" he asked. The priest said, "Look for a river that runs over white sand between high mountains. You will find diamonds in the white sand."

次の朝早く、アリ・ハフェドはお坊さんを起こしてたずねました。「どこへ行けば、ダイヤモンドが見つかるのですか」。お坊さんは答えました。「高い山と山のあいだを流れる川を探しなさい。白い砂の上を流れている川です。その白い砂の中に、ダイヤモンドがありますよ」

So Ali Hafed sold his farm. He left his family with a neighbor, and he went away to look for diamonds. He searched in the mountains of Africa. He searched in Palestine. He searched in Europe. Years passed. At last all his money was gone, and his clothes were rags. Far from home, on the coast of Spain, the tired and lonely man died. He never found a single diamond.

そこでアリ・ハフェドは、農場を売ってしまいました。家族を近所の人に預けて、ダイヤモンドを探す旅に出ました。アフリカの山々を探しました。パレスチナを探しました。ヨーロッパを探しました。何年もたちました。とうとうお金はすっかりなくなり、服はぼろぼろになりました。そして、故郷から遠く離れたスペインの海辺で、疲れはてた男はひとりぼっちで死んでしまいました。ダイヤモンドは、ついに一つも見つかりませんでした。

But that is not the end of the story. One day, the man who bought Ali Hafed's farm took his camel into the garden to drink. In the small stream, he saw a strange flash of light in the white sand. He picked up a black stone with a bright, rainbow-colored eye. He took it home, put it on a shelf, and forgot about it.

でも、話はここで終わりではありません。ある日、アリ・ハフェドの農場を買った男が、ラクダに水を飲ませようと、庭に連れていきました。すると、小川の白い砂の中で、何かが不思議にきらりと光りました。拾いあげてみると、黒い石の中に、虹色にまぶしく光る目のようなものがありました。男はそれを家に持って帰って棚に置き、そのまま忘れてしまいました。

A few days later, the old priest came to visit. As soon as he opened the door, he saw the flash of light. "Here is a diamond!" he cried. "Has Ali Hafed come back?" "No," said the new owner. "And that is not a diamond. It's just a stone from our garden." "I know a diamond when I see one," said the priest.

数日後、あの年老いたお坊さんがやってきました。戸を開けたとたん、お坊さんはきらりと光るものに気づきました。「ここにダイヤモンドがある!アリ・ハフェドが帰ってきたのですか」。新しい持ち主は答えました。「いいえ。それに、それはダイヤモンドなんかじゃありません。うちの庭にあったただの石ですよ」。お坊さんは言いました。「ダイヤモンドなら、ひと目見れば分かります」

They ran into the garden and dug in the white sand with their fingers. They found more stones, even more beautiful than the first. According to the old guide, this was how the famous diamond mine of Golconda was found. It is only an old story, of course. If Ali Hafed had stayed at home and dug in his own garden, he would have had acres of diamonds.

二人は庭に飛び出し、指で白い砂を掘りました。すると、最初の石よりもっと美しい石が、次々に出てきました。年老いた案内人の話では、有名なゴルコンダのダイヤモンド鉱山は、こうして見つかったのだそうです。もちろん、ただの言い伝えにすぎません。けれども、もしアリ・ハフェドが家にとどまって自分の庭を掘っていたら、何エーカーものダイヤモンドの土地を手にしていたはずなのです。

Conwell's message is simple. Do not run far away to look for your chance. Your diamonds may be right where you are now, in your own town, your own school, your own work. You only need to look closely and dig.

コンウェルの言いたいことは簡単です。チャンスを探しに、遠くへ飛んでいってはいけない。あなたのダイヤモンドは、今いるその場所にあるかもしれないのです。自分の町に、自分の学校に、自分の仕事の中に。あとは、よく見て、掘ってみるだけでいいのです。

Try this today. Make a list of three good things you already have: a skill, a friend, a place or a chance. Choose one, and dig a little deeper into it today.

今日、試してみましょう。あなたがもう持っているいいものを、三つ書き出してください。得意なこと、友だち、場所、チャンス、何でもかまいません。その中から一つを選んで、今日、もう少しだけ深く掘ってみましょう。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ラッセル・コンウェルは、アメリカの教師であり、牧師でもありました。『ダイヤモンドの土地』という同じ講演を、六千回以上も繰り返した人です。その講演で得たお金で、たくさんの若者が大学に行けるように手助けし、大学まで一つ作りました。講演は、コンウェルがチグリス川を下る旅をしたときに、年老いた案内人から聞いた話から始まります。

昔々、と案内人は話しはじめました。インダス川のほとりに、アリ・ハフェドというペルシャの農夫が住んでいました。広い農場には果物の木が並び、麦畑が広がり、美しい庭もありました。お金もありました。アリ・ハフェドは豊かで、幸せでした。

ある日、年老いたお坊さんがアリ・ハフェドを訪ねてきました。お坊さんは火のそばに座り、この世界がどうやってできたのかを話して聞かせました。それから、ダイヤモンドの話を始めました。「ダイヤモンドというのは、太陽の光のしずくが凍ったものなのです。親指ほどの大きさのダイヤモンドが一つあれば、この国の土地をそっくり買えます。ダイヤモンドの鉱山があれば、あなたの子どもたちはみんな王さまになれるでしょう」

その夜、アリ・ハフェドは、すっかり貧しい気持ちになって床につきました。何かをなくしたわけではありません。けれども、もう満足できなくなったので、自分が貧しく思えたのです。「ダイヤモンドの鉱山がほしい」。そう思うと、一晩じゅう少しも眠れませんでした。

次の朝早く、アリ・ハフェドはお坊さんを起こしてたずねました。「どこへ行けば、ダイヤモンドが見つかるのですか」。お坊さんは答えました。「高い山と山のあいだを流れる川を探しなさい。白い砂の上を流れている川です。その白い砂の中に、ダイヤモンドがありますよ」

そこでアリ・ハフェドは、農場を売ってしまいました。家族を近所の人に預けて、ダイヤモンドを探す旅に出ました。アフリカの山々を探しました。パレスチナを探しました。ヨーロッパを探しました。何年もたちました。とうとうお金はすっかりなくなり、服はぼろぼろになりました。そして、故郷から遠く離れたスペインの海辺で、疲れはてた男はひとりぼっちで死んでしまいました。ダイヤモンドは、ついに一つも見つかりませんでした。

でも、話はここで終わりではありません。ある日、アリ・ハフェドの農場を買った男が、ラクダに水を飲ませようと、庭に連れていきました。すると、小川の白い砂の中で、何かが不思議にきらりと光りました。拾いあげてみると、黒い石の中に、虹色にまぶしく光る目のようなものがありました。男はそれを家に持って帰って棚に置き、そのまま忘れてしまいました。

数日後、あの年老いたお坊さんがやってきました。戸を開けたとたん、お坊さんはきらりと光るものに気づきました。「ここにダイヤモンドがある!アリ・ハフェドが帰ってきたのですか」。新しい持ち主は答えました。「いいえ。それに、それはダイヤモンドなんかじゃありません。うちの庭にあったただの石ですよ」。お坊さんは言いました。「ダイヤモンドなら、ひと目見れば分かります」

二人は庭に飛び出し、指で白い砂を掘りました。すると、最初の石よりもっと美しい石が、次々に出てきました。年老いた案内人の話では、有名なゴルコンダのダイヤモンド鉱山は、こうして見つかったのだそうです。もちろん、ただの言い伝えにすぎません。けれども、もしアリ・ハフェドが家にとどまって自分の庭を掘っていたら、何エーカーものダイヤモンドの土地を手にしていたはずなのです。

コンウェルの言いたいことは簡単です。チャンスを探しに、遠くへ飛んでいってはいけない。あなたのダイヤモンドは、今いるその場所にあるかもしれないのです。自分の町に、自分の学校に、自分の仕事の中に。あとは、よく見て、掘ってみるだけでいいのです。

今日、試してみましょう。あなたがもう持っているいいものを、三つ書き出してください。得意なこと、友だち、場所、チャンス、何でもかまいません。その中から一つを選んで、今日、もう少しだけ深く掘ってみましょう。

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

このお話の教訓 Moral

タップして見る

Your diamonds may be in your own back yard.

宝物は、案外すぐ足もとにある。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did Ali Hafed feel poor?

Q2. Where was the first diamond found?

Q3. What is Conwell's message?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 2 の読み物をもっと見る →