The Fox and the Horse(キツネと馬)の挿絵

The Fox and the Horse

キツネと馬

  • 📖 481 words
  • ⏱ 約4分
  • YL 5.0+
  • 英検1級・ネイティブ目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ年をとって働けなくなった馬は、ライオンを連れてこないかぎり家には置かないと言われて、追い出されてしまいました。森で出会ったキツネが、馬に知恵を貸します。

グリム兄弟『子どもと家庭のメルヒェン集(グリム童話)』マーガレット・ハント英訳(1884年)原文。底本: Project Gutenberg eBook #5314

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • peasant百姓・農民
  • faithful忠実な
  • stable馬小屋
  • avarice欲ばり
  • fidelity忠義・まごころ
  • plough(畑を)耕す
  • den(獣の)すみか
  • devourむさぼり食う
  • roarほえる
  • fare well楽に暮らす

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

A peasant had a faithful horse which had grown old and could do no more work, so his master would no longer give him anything to eat and said, "I can certainly make no more use of thee, but still I mean well by thee; if thou provest thyself still strong enough to bring me a lion here, I will maintain thee, but now take thyself away out of my stable," and with that he chased him into the open country. The horse was sad, and went to the forest to seek a little protection there from the weather. Then the fox met him and said, "Why dost thou hang thy head so, and go about all alone?" "Alas," replied the horse, "avarice and fidelity do not dwell together in one house. My master has forgotten what services I have performed for him for so many years, and because I can no longer plough well, he will give me no more food, and has driven me out." "Without giving thee a chance?" asked the fox. "The chance was a bad one. He said, if I were still strong enough to bring him a lion, he would keep me, but he well knows that I cannot do that."

ある百姓が、忠実な馬を一頭飼っていました。けれども馬は年をとって、もう仕事ができなくなりました。そこで主人は、馬にえさをやるのをやめて、言いました。「おまえはもう、わしの役には立たん。それでも、悪いようにはしないつもりだ。おまえにまだ力があって、ここへライオンを一頭連れてこられるなら、養ってやろう。だが今は、わしの馬小屋から出ていけ」そう言って、主人は馬を広い野原へ追い出してしまいました。馬は悲しくなって、雨風を少しでもしのごうと森へ行きました。するとキツネが出てきて言いました。「どうしてそんなにうなだれて、ひとりぼっちで歩いているんだい」「ああ」と、馬は答えました。「欲ばりと忠義は、一つ屋根の下には住めないものだね。主人は、わたしが長年つくしてきたことを忘れてしまった。わたしがもううまく畑を耕せなくなったからといって、えさをくれなくなり、追い出してしまったんだ」「何の機会もくれずにかい」と、キツネは尋ねました。「機会はくれたさ。ひどいものだがね。まだライオンを一頭連れてこられるほど力があるなら置いてやる、と言うんだ。でも主人は、わたしにそんなことができないのを、よく知っているんだよ」

The fox said, "I will help thee, just lay thyself down, stretch thyself out, as if thou wert dead, and do not stir." The horse did as the fox desired, and the fox went to the lion, who had his den not far off, and said, "A dead horse is lying outside there, just come with me, thou canst have a rich meal." The lion went with him, and when they were both standing by the horse the fox said, "After all, it is not very comfortable for thee here; I tell thee what I will fasten it to thee by the tail, and then thou canst drag it into thy cave, and devour it in peace."

キツネは言いました。「助けてあげるよ。ちょっと横になって、死んだように体をのばし、じっと動かないでいるんだ」馬はキツネの言うとおりにしました。キツネは、近くにすみかのあるライオンのところへ行って言いました。「あっちに死んだ馬が一頭ころがっているよ。一緒に来てごらん。たっぷりごちそうにありつけるよ」ライオンはキツネについていきました。二人が馬のそばに立つと、キツネは言いました。「でも、ここじゃあんまり落ちつかないだろう。いいことを教えてあげよう。この馬を、しっぽであんたの体にゆわえつけてあげる。そうすれば、あんたはこれをほら穴まで引きずっていって、ゆっくり食べられるよ」

This advice pleased the lion: he lay down, and in order that the fox might tie the horse fast to him, he kept quite quiet. But the fox tied the lion's legs together with the horse's tail, and twisted and fastened all so well and so strongly that no strength could break it. When he had finished his work, he tapped the horse on the shoulder and said, "Pull, white horse, pull." Then up sprang the horse at once, and drew the lion away with him. The lion began to roar so that all the birds in the forest flew out in terror, but the horse let him roar, and drew him and dragged him over the country to his master's door. When the master saw the lion, he was of a better mind, and said to the horse, "Thou shalt stay with me and fare well," and he gave him plenty to eat until he died.

ライオンはこの考えが気に入りました。ライオンは横になり、キツネが馬をしっかりゆわえつけられるように、じっとしていました。ところがキツネは、馬のしっぽでライオンの足をしばりあげてしまいました。それはそれはしっかり、かたくねじってゆわえつけたので、どんな力でもほどけないほどでした。仕事が終わると、キツネは馬の肩をたたいて言いました。「引け、白馬、引け」すると馬はすぐさまはね起きて、ライオンを引きずって歩きだしました。ライオンがほえはじめたので、森じゅうの鳥がおびえて飛び立ちました。けれども馬は、ほえたいだけほえさせておいて、ライオンを引きずり引きずり、野をこえて主人の家の戸口まで連れていきました。主人はライオンを見ると考えを改めて、馬に言いました。「おまえはわしのところにいて、楽に暮らすがいい」そして馬が死ぬまで、たっぷりえさをやりました。

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ある百姓が、忠実な馬を一頭飼っていました。けれども馬は年をとって、もう仕事ができなくなりました。そこで主人は、馬にえさをやるのをやめて、言いました。「おまえはもう、わしの役には立たん。それでも、悪いようにはしないつもりだ。おまえにまだ力があって、ここへライオンを一頭連れてこられるなら、養ってやろう。だが今は、わしの馬小屋から出ていけ」そう言って、主人は馬を広い野原へ追い出してしまいました。馬は悲しくなって、雨風を少しでもしのごうと森へ行きました。するとキツネが出てきて言いました。「どうしてそんなにうなだれて、ひとりぼっちで歩いているんだい」「ああ」と、馬は答えました。「欲ばりと忠義は、一つ屋根の下には住めないものだね。主人は、わたしが長年つくしてきたことを忘れてしまった。わたしがもううまく畑を耕せなくなったからといって、えさをくれなくなり、追い出してしまったんだ」「何の機会もくれずにかい」と、キツネは尋ねました。「機会はくれたさ。ひどいものだがね。まだライオンを一頭連れてこられるほど力があるなら置いてやる、と言うんだ。でも主人は、わたしにそんなことができないのを、よく知っているんだよ」

キツネは言いました。「助けてあげるよ。ちょっと横になって、死んだように体をのばし、じっと動かないでいるんだ」馬はキツネの言うとおりにしました。キツネは、近くにすみかのあるライオンのところへ行って言いました。「あっちに死んだ馬が一頭ころがっているよ。一緒に来てごらん。たっぷりごちそうにありつけるよ」ライオンはキツネについていきました。二人が馬のそばに立つと、キツネは言いました。「でも、ここじゃあんまり落ちつかないだろう。いいことを教えてあげよう。この馬を、しっぽであんたの体にゆわえつけてあげる。そうすれば、あんたはこれをほら穴まで引きずっていって、ゆっくり食べられるよ」

ライオンはこの考えが気に入りました。ライオンは横になり、キツネが馬をしっかりゆわえつけられるように、じっとしていました。ところがキツネは、馬のしっぽでライオンの足をしばりあげてしまいました。それはそれはしっかり、かたくねじってゆわえつけたので、どんな力でもほどけないほどでした。仕事が終わると、キツネは馬の肩をたたいて言いました。「引け、白馬、引け」すると馬はすぐさまはね起きて、ライオンを引きずって歩きだしました。ライオンがほえはじめたので、森じゅうの鳥がおびえて飛び立ちました。けれども馬は、ほえたいだけほえさせておいて、ライオンを引きずり引きずり、野をこえて主人の家の戸口まで連れていきました。主人はライオンを見ると考えを改めて、馬に言いました。「おまえはわしのところにいて、楽に暮らすがいい」そして馬が死ぬまで、たっぷりえさをやりました。

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the master say the horse had to bring him?

Q2. What did the fox tell the horse to do?

Q3. How did the fox tie the lion?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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