Yuki-onna, the Snow Woman(雪女)の挿絵
Level 4 Intermediate日本の昔話と名作

Yuki-onna, the Snow Woman

雪女

  • 📖 1,099 words
  • ⏱ 約10分
  • YL 2.5–3.4
  • 英検2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ吹雪の夜、山小屋で眠る若い木こりの巳之吉の前に、白い着物の美しい女があらわれます。「今夜見たことは、決してだれにも話してはいけない」。

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)『怪談』(1904年)の「雪女」をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • woodcutters木こり
  • ferryman渡し守(渡し舟の船頭)
  • hut小屋
  • roaringごうごうと鳴っている
  • unconscious気を失った
  • frozenこおりついた
  • bundles束
  • daughter-in-law息子の妻・嫁
  • mist霧・もや
  • driftedただよっていった

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

In a village in the province of Musashi, there once lived two woodcutters named Mosaku and Minokichi. Mosaku was an old man, and Minokichi, who helped him with his work, was a young man of eighteen. Every day, they walked together to a forest about two hours from their village.

むかし、武蔵の国のある村に、茂作と巳之吉という二人の木こりが住んでいました。茂作は年寄りで、巳之吉は十八歳の若者でした。巳之吉は、茂作の仕事を手伝っていました。毎日、二人は村から二時間ほどのところにある森へ、一緒に歩いて通っていました。

On the way to the forest, there was a wide river. There was no bridge, so people crossed it by a small boat. The ferryman, the man who rowed the boat, lived in a little hut by the river.

森へ行くとちゅうに、大きな川がありました。橋はなかったので、人びとは小さな舟で川を渡っていました。渡し守、つまり舟をこぐ男は、川のほとりの小さな小屋に住んでいました。

One very cold evening, Mosaku and Minokichi were coming home when a great snowstorm began. When they reached the river, they found that the ferryman had gone home and left his boat on the other side. It was impossible to swim in such cold water, so they went into the ferryman's hut to wait out the storm.

ひどく寒いある夕方のこと、茂作と巳之吉が帰るとちゅうで、大吹雪になりました。川に着いてみると、渡し守はもう家に帰ってしまっていて、舟は向こう岸に置いてありました。こんなに冷たい水を泳いで渡ることなど、とてもできません。そこで二人は渡し守の小屋に入って、吹雪がやむのを待つことにしました。

The hut was very small, with just one door and no windows. There was no fireplace, and nothing to burn. The two men closed the door, lay down with their straw raincoats over them, and tried to sleep. At first, they did not feel too cold. They thought the storm would soon be over.

小屋はとても小さく、戸口が一つあるだけで、窓はありませんでした。いろりもなければ、燃やすものも何もありません。二人は戸を閉め、わらのみのをかぶって横になり、眠ろうとしました。はじめのうちは、それほど寒さを感じませんでした。吹雪はじきにやむだろうと、二人は思っていたのです。

The old man fell asleep almost at once. But Minokichi lay awake for a long time, listening to the terrible wind and the sound of the snow hitting the door. The river was roaring, and the hut shook like a small boat at sea. The air was getting colder and colder. At last, even Minokichi fell asleep.

老人はほとんどすぐに眠ってしまいました。けれども巳之吉は、長いあいだ眠れずにいました。すさまじい風の音と、雪が戸に打ちつける音が聞こえていました。川はごうごうと鳴り、小屋は海に浮かぶ小舟のようにゆれました。空気はどんどん冷たくなっていきました。やがて、巳之吉も眠りに落ちました。

He was woken by snow falling on his face. The door of the hut had been opened, and in the white light of the snow, he saw a woman in the room. She was dressed all in white. She was bending over Mosaku and blowing her breath on him, and her breath was like bright white smoke.

顔にふりかかる雪で、巳之吉は目をさましました。小屋の戸が開いていました。白い雪明かりの中、部屋に一人の女がいるのが見えました。女は白ずくめの着物を着ていました。茂作の上にかがみこんで、息を吹きかけています。その息は、明るく白いけむりのようでした。

Then she turned and bent down over Minokichi. He tried to shout, but he could not make a sound. Her face came lower and lower until it almost touched his. He saw that she was very beautiful, but her eyes made him terribly afraid.

それから女はふり向いて、巳之吉の上にかがみこみました。巳之吉はさけぼうとしましたが、声が出ません。女の顔はだんだん低く下りてきて、とうとう巳之吉の顔にふれそうになりました。巳之吉は、女がとても美しいことに気づきましたが、その目がおそろしくてたまりませんでした。

For a moment, she kept looking at him. Then she smiled and whispered, "I was going to do the same to you as to the other man. But I feel sorry for you, because you are so young. You are a handsome boy, Minokichi, and I will not hurt you now. But listen to me. If you ever tell anyone about what you have seen tonight, even your own mother, I will know it. And then I will come for you. Remember what I say!"

しばらくのあいだ、女は巳之吉をじっと見つめていました。それからほほえんで、ささやきました。「おまえも、あの男と同じ目にあわせるつもりだった。でも、おまえはまだ若いから、かわいそうになった。おまえはきれいな若者だね、巳之吉。今は、おまえを殺しはしない。でも、よくお聞き。今夜見たことは、だれにも話してはいけない。たとえ自分の母親にでもね。話せば、わたしにはすぐ分かる。そうしたら、おまえを殺しに来る。わたしの言ったことを忘れるんじゃないよ!」

With these words, she turned away and went out through the door. Minokichi found that he could move again. He jumped up and looked outside, but she was gone. The snow was blowing wildly into the hut. He closed the door and called to Mosaku. There was no answer. In the dark, he reached out and touched the old man's face. It was as cold as ice. Mosaku had died in the night.

そう言うと、女は背を向けて、戸口から出ていきました。巳之吉は、また体が動くようになったことに気づきました。飛び起きて外を見ましたが、女の姿はもうありません。雪がはげしく小屋の中に吹きこんでいました。巳之吉は戸を閉めて、茂作に声をかけました。返事はありませんでした。暗やみの中で手をのばし、老人の顔にさわってみました。それは氷のように冷たくなっていました。茂作は、夜のうちに死んでいたのです。

In the morning, the storm was over. The ferryman came back and found Minokichi lying unconscious beside the frozen body of Mosaku. Minokichi was cared for and soon got better, but he was frightened for a long time after that cold night. He never told anyone about the woman in white.

朝になると、吹雪はやんでいました。もどってきた渡し守は、巳之吉が気を失ってたおれているのを見つけました。そばには、こおりついた茂作のなきがらがありました。巳之吉は手当てを受けてまもなく元気になりましたが、あの寒い夜のあと、長いあいだおびえていました。巳之吉は、白い着物の女のことをだれにも話しませんでした。

As soon as he was well again, he went back to his work, going to the forest alone every morning and coming home in the evening with his bundles of wood.

体がよくなるとすぐに、巳之吉は仕事にもどりました。毎朝ひとりで森へ行き、夕方になると、たきぎの束をせおって帰ってきました。

One evening in the winter of the next year, he met a girl on the road home. She was tall and slim, very good-looking, and she had a voice as sweet as a songbird. Her name was O-Yuki. She said that she had lost her parents and was going to Edo, where she hoped to find work.

次の年の冬のある夕方、巳之吉は帰り道で一人の娘に出会いました。背がすらりと高く、とても器量よしで、小鳥のように美しい声をしていました。名前はお雪といいました。お雪は、両親をなくしたので、江戸へ行って働き口をさがすつもりだと話しました。

Minokichi liked her at once, and the more he talked with her, the more he liked her. When they reached his village, he asked her to rest at his house for a while. His mother liked O-Yuki very much, too, and asked her to stay longer. In the end, O-Yuki never went to Edo at all. She married Minokichi.

巳之吉はひと目でお雪が気に入り、話せば話すほど、ますます好きになりました。村に着くと、巳之吉はお雪に、しばらく自分の家で休んでいかないかとすすめました。巳之吉のお母さんもお雪のことがとても気に入り、もっと長くいるようにと言いました。けっきょく、お雪は江戸へは行かずじまいでした。巳之吉のお嫁さんになったのです。

O-Yuki was a very good wife. When Minokichi's mother died about five years later, her last words were words of love and praise for her daughter-in-law. O-Yuki gave Minokichi ten children, all of them handsome with very fair skin. The village people thought O-Yuki was a wonderful person, but different from them. Years of hard work in the fields made most village women look old early, but even after having ten children, O-Yuki looked as young and fresh as on the day she first came to the village.

お雪は、とてもよいお嫁さんでした。五年ほどして巳之吉のお母さんが亡くなりましたが、最後に口にしたのも、お嫁さんへのやさしい言葉とほめ言葉でした。お雪は巳之吉とのあいだに十人の子どもをもうけましたが、みな色白で、器量のよい子どもたちでした。村人たちは、お雪をすばらしい人だと思っていましたが、自分たちとはどこかちがうとも感じていました。村の女たちは、長年のきびしい畑仕事で、たいてい早く老けてしまいます。けれどもお雪は、十人の子を産んだあとでも、初めて村に来た日と同じように若々しく、みずみずしかったのです。

One night, after the children were asleep, O-Yuki was sewing by the light of a paper lantern. Minokichi watched her and said, "When I see you sewing there with the light on your face, I remember something strange that happened when I was eighteen. I saw someone as beautiful and white as you are now. In fact, she looked very much like you."

ある夜、子どもたちが眠ったあと、お雪は紙のあんどんの明かりで針仕事をしていました。巳之吉はその姿をながめながら言いました。「そうして明かりに顔を照らされて、針仕事をしているおまえを見ていると、十八のときに起きたふしぎなことを思い出すよ。今のおまえのように美しくて白い人を見たんだ。じつのところ、その人はおまえにそっくりだった」

Without looking up from her work, O-Yuki asked, "Tell me about her. Where did you see her?"

お雪は、仕事から顔も上げずにたずねました。「その人の話をしてくださいな。どこで会ったのです?」

So Minokichi told her about the terrible night in the ferryman's hut, and about the white woman who had bent over him, smiling and whispering, and about the silent death of old Mosaku. "Asleep or awake," he said, "that was the only time I saw someone as beautiful as you. Of course, she was not human. I was so afraid of her. Was it a dream, or was it the Snow Woman?"

そこで巳之吉は、渡し守の小屋ですごしたおそろしい夜のことを話しました。白い女が自分の上にかがみこみ、ほほえんでささやいたことも、茂作老人が声もなく死んでいったことも話しました。「夢でも、うつつでも」と、巳之吉は言いました。「おまえほど美しい人を見たのは、あのときだけだ。もちろん、あれは人間ではなかった。おれはあの女がおそろしくてたまらなかった。あれは夢だったのか、それとも雪女だったのか」

O-Yuki threw down her sewing and stood up. She bent over Minokichi where he sat, and she cried out in a high voice. "It was I! It was I, Yuki! And I told you that I would come for you if you ever said one word about it! If it were not for the children sleeping there, I would do it this moment. And now you must take very, very good care of them. If they ever have reason to complain about you, I will know."

お雪は針仕事を投げ出して立ち上がりました。すわっている巳之吉の上にかがみこむと、かん高い声でさけびました。「それはわたし!このわたし、雪だったのです!一言でもしゃべったら殺しに来ると言ったでしょう!そこで眠っている子どもたちがいなかったら、今すぐにでもそうするところです。これからは、子どもたちを、うんと、うんと大事にしなければなりませんよ。もし子どもたちがあなたのことで不平を言うようなことがあれば、わたしには分かりますからね」

As she was speaking, her voice became thin, like the crying of the wind. Then her body melted into a bright white mist. It rose up to the roof and slowly drifted out through the smoke hole.

話しているうちに、お雪の声は風の泣く音のように細くなっていきました。それから、お雪の体は、かがやく白いもやにとけていきました。もやは屋根までのぼると、ゆっくりとけむり出しの穴から外へただよい出ていきました。

Minokichi never saw her again. He raised their ten children with all his love, and they never had any reason to complain.

巳之吉は、二度とお雪の姿を見ることはありませんでした。巳之吉はありったけの愛情をこめて十人の子どもたちを育て、子どもたちが不平を言うようなことは一度もありませんでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかし、武蔵の国のある村に、茂作と巳之吉という二人の木こりが住んでいました。茂作は年寄りで、巳之吉は十八歳の若者でした。巳之吉は、茂作の仕事を手伝っていました。毎日、二人は村から二時間ほどのところにある森へ、一緒に歩いて通っていました。

森へ行くとちゅうに、大きな川がありました。橋はなかったので、人びとは小さな舟で川を渡っていました。渡し守、つまり舟をこぐ男は、川のほとりの小さな小屋に住んでいました。

ひどく寒いある夕方のこと、茂作と巳之吉が帰るとちゅうで、大吹雪になりました。川に着いてみると、渡し守はもう家に帰ってしまっていて、舟は向こう岸に置いてありました。こんなに冷たい水を泳いで渡ることなど、とてもできません。そこで二人は渡し守の小屋に入って、吹雪がやむのを待つことにしました。

小屋はとても小さく、戸口が一つあるだけで、窓はありませんでした。いろりもなければ、燃やすものも何もありません。二人は戸を閉め、わらのみのをかぶって横になり、眠ろうとしました。はじめのうちは、それほど寒さを感じませんでした。吹雪はじきにやむだろうと、二人は思っていたのです。

老人はほとんどすぐに眠ってしまいました。けれども巳之吉は、長いあいだ眠れずにいました。すさまじい風の音と、雪が戸に打ちつける音が聞こえていました。川はごうごうと鳴り、小屋は海に浮かぶ小舟のようにゆれました。空気はどんどん冷たくなっていきました。やがて、巳之吉も眠りに落ちました。

顔にふりかかる雪で、巳之吉は目をさましました。小屋の戸が開いていました。白い雪明かりの中、部屋に一人の女がいるのが見えました。女は白ずくめの着物を着ていました。茂作の上にかがみこんで、息を吹きかけています。その息は、明るく白いけむりのようでした。

それから女はふり向いて、巳之吉の上にかがみこみました。巳之吉はさけぼうとしましたが、声が出ません。女の顔はだんだん低く下りてきて、とうとう巳之吉の顔にふれそうになりました。巳之吉は、女がとても美しいことに気づきましたが、その目がおそろしくてたまりませんでした。

しばらくのあいだ、女は巳之吉をじっと見つめていました。それからほほえんで、ささやきました。「おまえも、あの男と同じ目にあわせるつもりだった。でも、おまえはまだ若いから、かわいそうになった。おまえはきれいな若者だね、巳之吉。今は、おまえを殺しはしない。でも、よくお聞き。今夜見たことは、だれにも話してはいけない。たとえ自分の母親にでもね。話せば、わたしにはすぐ分かる。そうしたら、おまえを殺しに来る。わたしの言ったことを忘れるんじゃないよ!」

そう言うと、女は背を向けて、戸口から出ていきました。巳之吉は、また体が動くようになったことに気づきました。飛び起きて外を見ましたが、女の姿はもうありません。雪がはげしく小屋の中に吹きこんでいました。巳之吉は戸を閉めて、茂作に声をかけました。返事はありませんでした。暗やみの中で手をのばし、老人の顔にさわってみました。それは氷のように冷たくなっていました。茂作は、夜のうちに死んでいたのです。

朝になると、吹雪はやんでいました。もどってきた渡し守は、巳之吉が気を失ってたおれているのを見つけました。そばには、こおりついた茂作のなきがらがありました。巳之吉は手当てを受けてまもなく元気になりましたが、あの寒い夜のあと、長いあいだおびえていました。巳之吉は、白い着物の女のことをだれにも話しませんでした。

体がよくなるとすぐに、巳之吉は仕事にもどりました。毎朝ひとりで森へ行き、夕方になると、たきぎの束をせおって帰ってきました。

次の年の冬のある夕方、巳之吉は帰り道で一人の娘に出会いました。背がすらりと高く、とても器量よしで、小鳥のように美しい声をしていました。名前はお雪といいました。お雪は、両親をなくしたので、江戸へ行って働き口をさがすつもりだと話しました。

巳之吉はひと目でお雪が気に入り、話せば話すほど、ますます好きになりました。村に着くと、巳之吉はお雪に、しばらく自分の家で休んでいかないかとすすめました。巳之吉のお母さんもお雪のことがとても気に入り、もっと長くいるようにと言いました。けっきょく、お雪は江戸へは行かずじまいでした。巳之吉のお嫁さんになったのです。

お雪は、とてもよいお嫁さんでした。五年ほどして巳之吉のお母さんが亡くなりましたが、最後に口にしたのも、お嫁さんへのやさしい言葉とほめ言葉でした。お雪は巳之吉とのあいだに十人の子どもをもうけましたが、みな色白で、器量のよい子どもたちでした。村人たちは、お雪をすばらしい人だと思っていましたが、自分たちとはどこかちがうとも感じていました。村の女たちは、長年のきびしい畑仕事で、たいてい早く老けてしまいます。けれどもお雪は、十人の子を産んだあとでも、初めて村に来た日と同じように若々しく、みずみずしかったのです。

ある夜、子どもたちが眠ったあと、お雪は紙のあんどんの明かりで針仕事をしていました。巳之吉はその姿をながめながら言いました。「そうして明かりに顔を照らされて、針仕事をしているおまえを見ていると、十八のときに起きたふしぎなことを思い出すよ。今のおまえのように美しくて白い人を見たんだ。じつのところ、その人はおまえにそっくりだった」

お雪は、仕事から顔も上げずにたずねました。「その人の話をしてくださいな。どこで会ったのです?」

そこで巳之吉は、渡し守の小屋ですごしたおそろしい夜のことを話しました。白い女が自分の上にかがみこみ、ほほえんでささやいたことも、茂作老人が声もなく死んでいったことも話しました。「夢でも、うつつでも」と、巳之吉は言いました。「おまえほど美しい人を見たのは、あのときだけだ。もちろん、あれは人間ではなかった。おれはあの女がおそろしくてたまらなかった。あれは夢だったのか、それとも雪女だったのか」

お雪は針仕事を投げ出して立ち上がりました。すわっている巳之吉の上にかがみこむと、かん高い声でさけびました。「それはわたし!このわたし、雪だったのです!一言でもしゃべったら殺しに来ると言ったでしょう!そこで眠っている子どもたちがいなかったら、今すぐにでもそうするところです。これからは、子どもたちを、うんと、うんと大事にしなければなりませんよ。もし子どもたちがあなたのことで不平を言うようなことがあれば、わたしには分かりますからね」

話しているうちに、お雪の声は風の泣く音のように細くなっていきました。それから、お雪の体は、かがやく白いもやにとけていきました。もやは屋根までのぼると、ゆっくりとけむり出しの穴から外へただよい出ていきました。

巳之吉は、二度とお雪の姿を見ることはありませんでした。巳之吉はありったけの愛情をこめて十人の子どもたちを育て、子どもたちが不平を言うようなことは一度もありませんでした。

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理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did Mosaku and Minokichi stay in the ferryman's hut?

Q2. Why did the woman in white spare Minokichi?

Q3. Why did O-Yuki not take Minokichi's life at the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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