The Trumpet Player(とらわれたラッパ手)の挿絵
Level 2 Elementaryイソップ物語

The Trumpet Player

とらわれたラッパ手

  • 📖 397 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:20
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ戦いの中で敵につかまったラッパ手。「わたしはだれも傷つけていません。持っているのはこのラッパだけです」と命ごいをしますが……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • trumpetラッパ、トランペット
  • soldiers兵士たち
  • battle戦い
  • enemy敵
  • sword剣
  • prisoner捕虜
  • courage勇気
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Zephyr)

Long ago, a young man named Leo played the trumpet in an army. He did not carry a sword or a spear. He only carried his shining brass trumpet. When the army marched into battle, Leo walked in front of the soldiers and played loud, exciting music.

昔、ある軍隊に、レオというラッパ吹きの若者がいました。レオは、剣もやりも持っていませんでした。持っていたのは、ぴかぴか光る真ちゅうのラッパだけでした。軍隊が戦いに向かって進むとき、レオは兵士たちの先頭を歩き、大きな音で勇ましい曲を吹きました。

When the soldiers heard his trumpet, their hearts became full of courage. "Forward!" they shouted, and they ran into battle. Leo's music was famous in the whole army.

レオのラッパを聞くと、兵士たちの心は勇気でいっぱいになりました。「進め!」と叫んで、兵士たちは戦いの中へ突き進んでいきました。レオのラッパは、軍隊じゅうで有名でした。

But one day, during a big battle, something went wrong. Leo was playing his trumpet in front of the soldiers when the enemy attacked from the side. In the confusion, Leo could not find his army. Three enemy soldiers caught him and took him back to their camp. They tied his hands and put him in a tent.

ところがある日、大きな戦いのさなかに、まずいことが起こりました。レオが兵士たちの先頭でラッパを吹いていると、敵が横から襲いかかってきたのです。混乱の中で、レオは味方からはぐれてしまいました。三人の敵の兵士がレオを捕まえて、自分たちの陣地へ連れていきました。兵士たちはレオの手を縛り、テントの中に入れました。

"What are we going to do with him?" said one enemy soldier.

「こいつを、どうする?」と、ひとりの敵の兵士が言いました。

"He is a prisoner," said another. "We should kill him."

「捕虜だからな」と、もうひとりが言いました。「殺してしまおう」

Leo was very frightened. "Please, wait!" he cried. "Please spare my life! I did not do anything wrong. I did not kill a single one of your men. Look at me! I don't have a sword. I don't have a spear. I don't have any weapons at all. I only have this trumpet!" He held up his trumpet. "I only play music. Music can't hurt anyone!"

レオは、とてもおびえました。「お願いです、待ってください!」と、レオは叫びました。「どうか、命だけは助けてください! わたしは、何も悪いことはしていません。あなたたちの仲間を、ひとりも殺していません。わたしを見てください! 剣も持っていません。やりも持っていません。武器なんて、何ひとつ持っていないんです。持っているのは、このラッパだけです!」レオは、ラッパを持ち上げてみせました。「わたしは、音楽を奏でるだけです。音楽は、だれも傷つけられません!」

The three soldiers looked at each other. Then the oldest one shook his head.

三人の兵士は、顔を見合わせました。それから、いちばん年上の兵士が首を横に振りました。

"That is exactly the reason we can't let you go," he said.

「だからこそ、おまえを逃がすわけにはいかないのだ」と、その兵士は言いました。

"What? Why?" asked Leo.

「えっ? どうしてですか?」と、レオはききました。

"You say that you do not fight," said the old soldier. "And it is true. You do not hold a sword. But when you play that trumpet, your soldiers become brave. They run at us without fear. Your music makes a hundred men fight. Maybe you never hurt anyone with your own hands. But because of your trumpet, many of our friends are hurt today. You are more dangerous than ten soldiers with swords."

「おまえは、自分は戦わないと言う」と、年上の兵士は言いました。「それは、ほんとうだ。おまえは剣を持たない。だが、おまえがそのラッパを吹くと、おまえの国の兵士たちは勇敢になる。怖いもの知らずで、われわれに向かって突っ込んでくる。おまえの音楽が、百人の男を戦わせるのだ。おまえは、自分の手でだれかを傷つけたことは一度もないのかもしれない。だが、おまえのラッパのせいで、今日はわれわれの仲間が大勢傷ついた。おまえは、剣を持った兵士十人よりも危険なのだ」

Leo did not know what to say. He looked down at his trumpet. For the first time, he understood that his music was not just music.

レオは、何と言えばいいかわかりませんでした。自分のラッパを見下ろしました。自分の音楽がただの音楽ではないことに、レオは初めて気づいたのです。

The soldiers kept Leo as a prisoner for a long time. But when the war ended, they let him go home. Leo never went back to the army again. Instead, he played his trumpet at weddings and festivals. And there, his music only made people dance.

兵士たちは長い間、レオを捕虜にしておきました。けれども戦争が終わると、家に帰してやりました。レオは、二度と軍隊には戻りませんでした。そのかわりに、結婚式やお祭りでラッパを吹くようになりました。そこでは、レオの音楽は人々を踊らせるだけでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

昔、ある軍隊に、レオというラッパ吹きの若者がいました。レオは、剣もやりも持っていませんでした。持っていたのは、ぴかぴか光る真ちゅうのラッパだけでした。軍隊が戦いに向かって進むとき、レオは兵士たちの先頭を歩き、大きな音で勇ましい曲を吹きました。

レオのラッパを聞くと、兵士たちの心は勇気でいっぱいになりました。「進め!」と叫んで、兵士たちは戦いの中へ突き進んでいきました。レオのラッパは、軍隊じゅうで有名でした。

ところがある日、大きな戦いのさなかに、まずいことが起こりました。レオが兵士たちの先頭でラッパを吹いていると、敵が横から襲いかかってきたのです。混乱の中で、レオは味方からはぐれてしまいました。三人の敵の兵士がレオを捕まえて、自分たちの陣地へ連れていきました。兵士たちはレオの手を縛り、テントの中に入れました。

「こいつを、どうする?」と、ひとりの敵の兵士が言いました。

「捕虜だからな」と、もうひとりが言いました。「殺してしまおう」

レオは、とてもおびえました。「お願いです、待ってください!」と、レオは叫びました。「どうか、命だけは助けてください! わたしは、何も悪いことはしていません。あなたたちの仲間を、ひとりも殺していません。わたしを見てください! 剣も持っていません。やりも持っていません。武器なんて、何ひとつ持っていないんです。持っているのは、このラッパだけです!」レオは、ラッパを持ち上げてみせました。「わたしは、音楽を奏でるだけです。音楽は、だれも傷つけられません!」

三人の兵士は、顔を見合わせました。それから、いちばん年上の兵士が首を横に振りました。

「だからこそ、おまえを逃がすわけにはいかないのだ」と、その兵士は言いました。

「えっ? どうしてですか?」と、レオはききました。

「おまえは、自分は戦わないと言う」と、年上の兵士は言いました。「それは、ほんとうだ。おまえは剣を持たない。だが、おまえがそのラッパを吹くと、おまえの国の兵士たちは勇敢になる。怖いもの知らずで、われわれに向かって突っ込んでくる。おまえの音楽が、百人の男を戦わせるのだ。おまえは、自分の手でだれかを傷つけたことは一度もないのかもしれない。だが、おまえのラッパのせいで、今日はわれわれの仲間が大勢傷ついた。おまえは、剣を持った兵士十人よりも危険なのだ」

レオは、何と言えばいいかわかりませんでした。自分のラッパを見下ろしました。自分の音楽がただの音楽ではないことに、レオは初めて気づいたのです。

兵士たちは長い間、レオを捕虜にしておきました。けれども戦争が終わると、家に帰してやりました。レオは、二度と軍隊には戻りませんでした。そのかわりに、結婚式やお祭りでラッパを吹くようになりました。そこでは、レオの音楽は人々を踊らせるだけでした。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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People who make others do bad things are also to blame.

人をけしかけて悪いことをさせる者も、同じように罪がある。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did the trumpet player carry?

Q2. Why did he say he should be free?

Q3. What did the enemy soldiers think about his trumpet?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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