The Travelers and the Tree(旅人とプラタナスの木)の挿絵
Level 2 Elementaryイソップ物語

The Travelers and the Tree

旅人とプラタナスの木

  • 📖 427 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:29
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ暑い夏の日、二人の旅人が大きな木のかげで休みます。そして「この木はおいしい実もならないし、何の役にも立たないね」と話していると……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • travelers旅人たち
  • shade日かげ
  • plane treeプラタナス(大きな葉の木)
  • fruit果物、実
  • useless役に立たない
  • branches枝
  • ungrateful恩知らずな
音声に合わせて文が光ります0:00 / 2:29

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Fenrir)

It was the middle of summer, and the sun was burning hot. Two travelers were walking along a long, dusty road. They started walking early in the morning, and they were very tired now. Their faces were red, and their clothes were wet. There were no houses anywhere, only dry yellow fields.

真夏のことで、太陽はじりじりと焼けつくように照っていました。ふたりの旅人が、長いほこりっぽい道を歩いていました。朝早くに歩きはじめたので、今ではすっかり疲れていました。顔は真っ赤で、服は汗でびっしょりです。あたりには家が一軒もなく、からからに乾いた黄色い畑があるだけでした。

"I can't walk anymore," said the first traveler. "If I don't rest, I am going to fall down."

「もう歩けない」と、ひとり目の旅人が言いました。「休まないと、倒れてしまう」

Then the second traveler pointed ahead. "Look! A tree!" Next to the road, there was a huge old plane tree. Its branches were long and wide, and it had thousands of big green leaves. Under the tree, there was a large circle of cool, dark shade.

すると、ふたり目の旅人が前のほうを指さしました。「見ろ! 木だ!」道のわきに、大きな古いプラタナスの木が立っていました。枝は長く大きく広がり、何千枚もの大きな緑の葉が茂っています。木の下には、すずしい木陰が、大きな円を描いて広がっていました。

The two men ran to the tree and lay down on the soft grass under it. "Ahh," they both said. The air was cool. A soft wind was moving the leaves above them. They drank some water and closed their eyes. It felt wonderful.

ふたりは木のところへ駆けていき、その下の柔らかい草の上に寝転びました。「ああ」と、ふたりとも声をもらしました。空気はひんやりしていました。そよ風が、頭の上の葉を揺らしています。ふたりは水を少し飲んで、目を閉じました。とてもいい気持ちでした。

After a while, the first traveler opened his eyes. He looked up at the branches.

しばらくして、ひとり目の旅人が目を開けました。そして、枝を見上げました。

"What kind of tree is this?" he asked.

「これは、何の木だろう?」と、旅人はききました。

"It is a plane tree," said the second traveler.

「プラタナスだよ」と、ふたり目の旅人が答えました。

"Hmm," said the first traveler. "A plane tree. What a useless tree. It has no good fruit. You can't eat anything from it. Its wood is not very good for building, either. It just stands here doing nothing. It is no use to anyone at all."

「ふうん」と、ひとり目の旅人は言いました。「プラタナスか。役に立たない木だな。おいしい実もならない。食べられるものは、何ひとつない。材木としても、家を建てるのにはあまり向いていない。ただここに突っ立って、何もしていない。だれの役にも、ちっとも立たないじゃないか」

"You are right," said the second traveler, yawning. "A completely useless tree."

「そのとおりだ」と、ふたり目の旅人はあくびをしながら言いました。「まったく役立たずの木だよ」

Suddenly, the branches above them began to move. The leaves made a loud, shaking sound. And then a deep, slow voice came from the tree.

突然、ふたりの頭の上の枝が動きはじめました。葉がザワザワと大きな音を立てて揺れました。そして、木の中から、低くゆっくりとした声が聞こえてきました。

"Useless?" said the tree. "Useless! How can you say that?"

「役立たずだと?」と、木は言いました。「役立たずだと! よくもそんなことが言えるな!」

The two men sat up quickly. Their mouths fell open.

ふたりは、あわてて起き上がりました。ぽかんと口を開けています。

"You were burning in the sun," said the tree. "You were tired, and you were dying of heat. Then you came to me. Now you are lying in my cool shade. You are resting under my branches. You are enjoying the wind in my leaves. And while you are enjoying all of these things, you call me useless? You ungrateful men!"

「おまえたちは、日にじりじりと焼かれていた」と、木は言いました。「疲れきって、暑さで死にそうになっていた。そして、わたしのところへやって来た。今、おまえたちは、わたしのすずしい木陰に寝転んでいる。わたしの枝の下で休んでいる。わたしの葉を揺らす風を楽しんでいる。それなのに、そういうものをみんな楽しみながら、わたしを役立たずと呼ぶのか? なんと恩知らずな人間たちだ!」

The two travelers looked at each other. Their faces turned red, and not only from the sun.

ふたりの旅人は、顔を見合わせました。ふたりの顔が赤くなりました。日に焼けたせいだけではありませんでした。

"We are very sorry," said the first traveler. "You are right. You are the most useful tree in the world today."

「ほんとうに申し訳ありません」と、ひとり目の旅人が言いました。「おっしゃるとおりです。少なくとも今日のところは、あなたは世界でいちばん役に立つ木です」

They rested under the tree until the afternoon was cooler. Before they left, the second traveler gave the tree some of his water. And as they walked away, they turned and waved goodbye.

ふたりは、午後になってすずしくなるまで、木の下で休みました。出発する前に、ふたり目の旅人は、自分の水を少し木にかけてやりました。そして歩き去るとき、ふたりは振り返って、手を振ってさよならをしました。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

真夏のことで、太陽はじりじりと焼けつくように照っていました。ふたりの旅人が、長いほこりっぽい道を歩いていました。朝早くに歩きはじめたので、今ではすっかり疲れていました。顔は真っ赤で、服は汗でびっしょりです。あたりには家が一軒もなく、からからに乾いた黄色い畑があるだけでした。

「もう歩けない」と、ひとり目の旅人が言いました。「休まないと、倒れてしまう」

すると、ふたり目の旅人が前のほうを指さしました。「見ろ! 木だ!」道のわきに、大きな古いプラタナスの木が立っていました。枝は長く大きく広がり、何千枚もの大きな緑の葉が茂っています。木の下には、すずしい木陰が、大きな円を描いて広がっていました。

ふたりは木のところへ駆けていき、その下の柔らかい草の上に寝転びました。「ああ」と、ふたりとも声をもらしました。空気はひんやりしていました。そよ風が、頭の上の葉を揺らしています。ふたりは水を少し飲んで、目を閉じました。とてもいい気持ちでした。

しばらくして、ひとり目の旅人が目を開けました。そして、枝を見上げました。

「これは、何の木だろう?」と、旅人はききました。

「プラタナスだよ」と、ふたり目の旅人が答えました。

「ふうん」と、ひとり目の旅人は言いました。「プラタナスか。役に立たない木だな。おいしい実もならない。食べられるものは、何ひとつない。材木としても、家を建てるのにはあまり向いていない。ただここに突っ立って、何もしていない。だれの役にも、ちっとも立たないじゃないか」

「そのとおりだ」と、ふたり目の旅人はあくびをしながら言いました。「まったく役立たずの木だよ」

突然、ふたりの頭の上の枝が動きはじめました。葉がザワザワと大きな音を立てて揺れました。そして、木の中から、低くゆっくりとした声が聞こえてきました。

「役立たずだと?」と、木は言いました。「役立たずだと! よくもそんなことが言えるな!」

ふたりは、あわてて起き上がりました。ぽかんと口を開けています。

「おまえたちは、日にじりじりと焼かれていた」と、木は言いました。「疲れきって、暑さで死にそうになっていた。そして、わたしのところへやって来た。今、おまえたちは、わたしのすずしい木陰に寝転んでいる。わたしの枝の下で休んでいる。わたしの葉を揺らす風を楽しんでいる。それなのに、そういうものをみんな楽しみながら、わたしを役立たずと呼ぶのか? なんと恩知らずな人間たちだ!」

ふたりの旅人は、顔を見合わせました。ふたりの顔が赤くなりました。日に焼けたせいだけではありませんでした。

「ほんとうに申し訳ありません」と、ひとり目の旅人が言いました。「おっしゃるとおりです。少なくとも今日のところは、あなたは世界でいちばん役に立つ木です」

ふたりは、午後になってすずしくなるまで、木の下で休みました。出発する前に、ふたり目の旅人は、自分の水を少し木にかけてやりました。そして歩き去るとき、ふたりは振り返って、手を振ってさよならをしました。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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People often forget the good things they already have.

人は、自分が受けているありがたさに気づかないことが多い。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the travelers stop under the tree?

Q2. What did one traveler say about the tree?

Q3. What did the tree tell them?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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