Jupiter, Neptune, Minerva, and Momus(神々の作品とモムス)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

Jupiter, Neptune, Minerva, and Momus

神々の作品とモムス

  • 📖 533 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:01
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじユピテルは人間を、ネプトゥーヌスは雄牛を、ミネルウァは家を作りました。「だれの作品がいちばんか」を決めるため、文句ばかり言う神モムスが審査員に選ばれて……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • Neptuneネプトゥーヌス(海の神)
  • Minervaミネルウァ(知恵の女神)
  • goddess女神
  • nonsenseばかげたこと
  • Mount Olympusオリンポス山(神々の住む山)
  • jealousねたみ深い
  • praisedほめられた
  • frowned顔をしかめた
  • found fault with〜にけちをつけた
  • wanderingさまよっている
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A very old story tells us how the first man, the first bull and the first house came into the world. Jupiter, the king of the gods, made the first man. Neptune, the god of the sea, made the first bull. And Minerva, the goddess of wisdom, made the first house.

とても古いお話が、最初の人間と、最初の牛と、最初の家がどのようにしてこの世に生まれたかを伝えています。神々の王ユピテルが最初の人間を作りました。海の神ネプトゥヌスが最初の牛を作りました。そして知恵の女神ミネルウァが最初の家を作りました。

When they had finished, the three gods stood back and looked at their work. Each of them was very proud.

作り終えると、三人の神は少し下がって自分の作品をながめました。三人とも、自分の作品をとても誇らしく思っていました。

"My man is the best," said Jupiter. "He can walk, talk, think and laugh. He is the most wonderful creature in the world."

「わたしの人間がいちばんだ」と、ユピテルが言いました。「歩き、話し、考え、笑うことができる。この世でもっともすばらしい生き物だ」

"Nonsense," said Neptune. "Look at my bull. He is strong, beautiful and full of power. Nothing that has ever been made is finer."

「ばかばかしい」と、ネプトゥヌスが言いました。「わたしの牛を見たまえ。たくましく、美しく、力に満ちあふれている。これまでに作られたもので、これよりすぐれたものはない」

"You are both wrong," said Minerva calmly. "My house is the most useful thing of all. It keeps people warm in winter and cool in summer. It protects them from wind and rain."

「おふたりともまちがっています」と、ミネルウァが落ち着いて言いました。「わたしの家こそ、何よりも役に立つものです。冬には人を暖かく、夏には涼しく保ちます。風や雨から人を守るのです」

They argued for hours, but they could not agree. At last Jupiter said, "Let us ask someone else to judge. We will all accept what he decides."

三人は何時間も言い争いましたが、意見はまとまりませんでした。とうとうユピテルが言いました。「だれかほかの者に判定してもらおう。その者が決めたことには、みな従うことにしよう」

They chose Momus to be the judge. Momus was a god who lived on Mount Olympus with the others, but he had no special job of his own. He spent his days watching the other gods and laughing at them. He was clever, but he was also very jealous. He could not stand it when anyone else was praised.

三人はモムスを審判に選びました。モムスはほかの神々と一緒にオリュンポス山に住んでいる神でしたが、自分の特別な仕事というものを持っていませんでした。毎日、ほかの神々をながめては笑いものにして過ごしていたのです。頭はよかったのですが、ひどくやきもち焼きでもありました。ほかのだれかがほめられるのが、がまんできなかったのです。

Momus walked slowly around the three works. He looked at them from the front, from the back and from every side. He rubbed his chin and made small noises. The three gods waited nervously.

モムスは三つの作品のまわりをゆっくりと歩きました。前から、後ろから、あらゆる方向から見ました。あごをなで、小さくうなりました。三人の神はどきどきしながら待っていました。

First, he stopped in front of Neptune's bull. "Not bad," he said, "but it has a big mistake. The horns are on top of the head, above the eyes. When the bull attacks, it cannot see where it is pushing them. You should have put the horns below the eyes."

まず、モムスはネプトゥヌスの牛の前で立ち止まりました。「悪くはない」と、モムスは言いました。「だが、大きな間違いがある。角が頭のてっぺん、目より上についている。これでは牛が突進するとき、角をどこに突き立てているのか見えないではないか。角は目の下につけるべきだったな」

Neptune's face turned as dark as a storm at sea.

ネプトゥヌスの顔は、嵐の海のように暗くなりました。

Next, Momus turned to Jupiter's man. "Very nice," he said, "but you have made a serious mistake too. Why did you put the man's heart inside his body? You should have put it on the outside, where everyone could see it. Then we could read people's thoughts and know at once who was planning something bad."

次に、モムスはユピテルの人間のほうを向きました。「なかなかけっこう」と、モムスは言いました。「だが、あなたも重大な間違いをしておられる。なぜ人間の心臓を体の中に入れたのですか? 外側の、だれからも見えるところにつけるべきでした。そうすれば人の考えが読めるし、だれが悪いことをたくらんでいるのか、すぐにわかるでしょうに」

Jupiter frowned, but he said nothing.

ユピテルは顔をしかめましたが、何も言いませんでした。

Finally, Momus looked at Minerva's house. "And this," he said with a laugh, "is the worst of all. Why didn't you put iron wheels under it? If a person has a terrible neighbor, he cannot move away. With wheels, he could just roll his house to a better place."

最後に、モムスはミネルウァの家を見ました。「そしてこれは」と、モムスは笑いながら言いました。「いちばんひどい。なぜ下に鉄の車輪をつけなかったのです? ひどい隣人がいても、引っ越すことができないではありませんか。車輪があれば、家ごとごろごろ転がして、もっとよい場所へ移れるのに」

Now all three gods were angry. Jupiter stood up, and the sky shook with thunder.

今や三人の神はみな腹を立てていました。ユピテルが立ち上がると、空が雷でとどろきました。

"Enough!" he said. "We asked you to judge which work was best, but you have found fault with every one of them. You do not want to judge fairly. You only want to make others look small, because you cannot make anything yourself."

「もうたくさんだ!」と、ユピテルは言いました。「われわれはどの作品がいちばんよいかを判定してくれとたのんだのに、おまえはひとつ残らずけちをつけた。おまえは公平に判定する気などないのだ。自分では何も作れないから、ほかの者を小さく見せたいだけなのだ」

Then Jupiter took away Momus's job as judge, and he sent him away from Mount Olympus forever. Some people say that Momus is still wandering around the world today, complaining about everything he sees.

そしてユピテルはモムスを審判の役から外し、オリュンポス山から永遠に追放しました。モムスは今でも世界じゅうをさまよい、目にするものすべてに文句を言っているのだと言う人もいます。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

とても古いお話が、最初の人間と、最初の牛と、最初の家がどのようにしてこの世に生まれたかを伝えています。神々の王ユピテルが最初の人間を作りました。海の神ネプトゥヌスが最初の牛を作りました。そして知恵の女神ミネルウァが最初の家を作りました。

作り終えると、三人の神は少し下がって自分の作品をながめました。三人とも、自分の作品をとても誇らしく思っていました。

「わたしの人間がいちばんだ」と、ユピテルが言いました。「歩き、話し、考え、笑うことができる。この世でもっともすばらしい生き物だ」

「ばかばかしい」と、ネプトゥヌスが言いました。「わたしの牛を見たまえ。たくましく、美しく、力に満ちあふれている。これまでに作られたもので、これよりすぐれたものはない」

「おふたりともまちがっています」と、ミネルウァが落ち着いて言いました。「わたしの家こそ、何よりも役に立つものです。冬には人を暖かく、夏には涼しく保ちます。風や雨から人を守るのです」

三人は何時間も言い争いましたが、意見はまとまりませんでした。とうとうユピテルが言いました。「だれかほかの者に判定してもらおう。その者が決めたことには、みな従うことにしよう」

三人はモムスを審判に選びました。モムスはほかの神々と一緒にオリュンポス山に住んでいる神でしたが、自分の特別な仕事というものを持っていませんでした。毎日、ほかの神々をながめては笑いものにして過ごしていたのです。頭はよかったのですが、ひどくやきもち焼きでもありました。ほかのだれかがほめられるのが、がまんできなかったのです。

モムスは三つの作品のまわりをゆっくりと歩きました。前から、後ろから、あらゆる方向から見ました。あごをなで、小さくうなりました。三人の神はどきどきしながら待っていました。

まず、モムスはネプトゥヌスの牛の前で立ち止まりました。「悪くはない」と、モムスは言いました。「だが、大きな間違いがある。角が頭のてっぺん、目より上についている。これでは牛が突進するとき、角をどこに突き立てているのか見えないではないか。角は目の下につけるべきだったな」

ネプトゥヌスの顔は、嵐の海のように暗くなりました。

次に、モムスはユピテルの人間のほうを向きました。「なかなかけっこう」と、モムスは言いました。「だが、あなたも重大な間違いをしておられる。なぜ人間の心臓を体の中に入れたのですか? 外側の、だれからも見えるところにつけるべきでした。そうすれば人の考えが読めるし、だれが悪いことをたくらんでいるのか、すぐにわかるでしょうに」

ユピテルは顔をしかめましたが、何も言いませんでした。

最後に、モムスはミネルウァの家を見ました。「そしてこれは」と、モムスは笑いながら言いました。「いちばんひどい。なぜ下に鉄の車輪をつけなかったのです? ひどい隣人がいても、引っ越すことができないではありませんか。車輪があれば、家ごとごろごろ転がして、もっとよい場所へ移れるのに」

今や三人の神はみな腹を立てていました。ユピテルが立ち上がると、空が雷でとどろきました。

「もうたくさんだ!」と、ユピテルは言いました。「われわれはどの作品がいちばんよいかを判定してくれとたのんだのに、おまえはひとつ残らずけちをつけた。おまえは公平に判定する気などないのだ。自分では何も作れないから、ほかの者を小さく見せたいだけなのだ」

そしてユピテルはモムスを審判の役から外し、オリュンポス山から永遠に追放しました。モムスは今でも世界じゅうをさまよい、目にするものすべてに文句を言っているのだと言う人もいます。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Someone who finds fault with everything can never be a fair judge.

何にでもけちをつける人は、公平な審査員にはなれない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Neptune make?

Q2. What did Momus say about the man?

Q3. What did Jupiter do to Momus at the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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