The Fox and the Crane(キツネとツル)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Fox and the Crane

キツネとツル

  • 📖 581 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:08
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじいたずら好きのキツネが、となりに住むツルを夕食に招待しました。ところが出てきたのは、平たいお皿に入ったスープ。ツルはどうしたでしょう。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • craneツル
  • beakくちばし
  • shallow浅い
  • swallow飲みこむ
  • innocently何も知らないふりをして
  • stewシチュー
  • jarsつぼ、びん
  • deserved(〜されて)当然だった
音声に合わせて文が光ります0:00 / 3:08

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Leda)

A fox and a crane lived near each other by a quiet lake. The fox was clever, and he liked to play jokes on others. The crane was a tall, gentle bird with long thin legs and a very long, narrow beak.

静かな湖のほとりに、キツネとツルが近所どうしで住んでいました。キツネは悪がしこくて、ほかの者をからかうのが好きでした。ツルは背が高くてやさしい鳥で、細長い足と、とても長くて細いくちばしを持っていました。

One afternoon, the fox met the crane by the water. "Good afternoon, my dear neighbor," he said with a big smile. "We have lived side by side for so long, but we have never had a meal together. Please come to my house for dinner tonight, and I will cook something special for you."

ある日の午後、キツネは水辺でツルに会いました。「こんにちは、おとなりさん」と、キツネは満面の笑みで言いました。「こんなに長いことおとなりどうしなのに、一緒に食事をしたことが一度もありませんね。今晩、ぜひわたしの家へ夕食にいらしてください。何か特別なものを作ってさしあげますよ」

The crane was delighted. "How kind of you," she said. "I would love to come."

ツルは大喜びでした。「まあ、なんてご親切なんでしょう」と、ツルは言いました。「ぜひうかがいますわ」

That evening, the crane arrived at the fox's house. She was very hungry, and a wonderful smell was coming from the kitchen. "I have made my famous bean soup," said the fox. "I hope you like it." Then he brought out two wide, flat stone plates, which were almost as flat as a table, and poured a little soup on each one.

その晩、ツルはキツネの家にやってきました。おなかはぺこぺこで、台所からはすばらしいにおいがただよってきます。「わたし自慢の豆のスープを作りましたよ」と、キツネは言いました。「お口に合うといいのですが」それからキツネは、広くて平たい石の皿を二枚持ってきました。テーブルとほとんど変わらないくらい平べったい皿です。キツネは、それぞれにスープを少しずつ注ぎました。

"Please enjoy it," said the fox, and he began to lick up his soup quickly with his tongue. "Mmm, delicious!"

「どうぞ召し上がれ」と言うと、キツネは舌でさっさと自分のスープをなめはじめました。「うーん、おいしい!」

The crane looked down at her plate. She put the tip of her long beak into the soup and tried to lift some. But the soup was too shallow, and it ran out of her beak before she could swallow anything. She tried again and again. Each time, she got only a tiny drop, and some of the soup splashed onto her white feathers.

ツルは自分の皿を見下ろしました。長いくちばしの先をスープに入れて、少しすくい上げようとしました。けれどもスープはあまりにも浅く、飲みこむ前にくちばしから流れ落ちてしまいます。ツルは何度も何度もやってみました。そのたびに、ほんの一滴しか口に入らず、スープが白い羽根にはねかかってしまいました。

The fox watched her and tried not to laugh. "What is the matter?" he asked innocently. "Don't you like my soup, after I worked so hard on it?" Then he leaned over. "Well, if you are not going to eat yours, I will." And he licked up her soup too.

キツネはツルを見ながら、笑いをこらえていました。「どうかしましたか?」と、キツネは何も知らないふりをしてたずねました。「わたしがこんなに一生けんめい作ったスープが、お気に召さないのですか?」それから、身を乗り出しました。「では、召し上がらないのなら、わたしがいただきましょう」そしてキツネは、ツルのスープもなめてしまいました。

The crane went home hungry that night. She was hurt and angry, but she did not say anything rude. She only said politely, "Thank you for dinner. Next week, you must come to my house."

その夜、ツルはおなかをすかせたまま家へ帰りました。傷つき、腹も立っていましたが、失礼なことは何も言いませんでした。ただ、ていねいにこう言っただけでした。「夕食をありがとうございました。来週は、ぜひわたしの家にいらしてくださいね」

The next week, the fox came to the crane's house in a very good mood, and he was very hungry. A wonderful smell was coming from the kitchen, which was even better than the smell of his soup. "I have made a fish stew," said the crane. "I hope you like it."

次の週、キツネはすっかり上機嫌で、おなかをぺこぺこにしてツルの家にやってきました。台所からはすばらしいにおいがただよってきます。自分のスープのにおいよりも、さらにおいしそうなにおいでした。「魚のシチューを作りましたの」と、ツルは言いました。「お口に合うといいのですけれど」

Then she brought out two glass jars, which were very tall and very thin, with long, narrow necks. She poured the stew into them. "Please enjoy it," she said, and she put her long beak down into the jar. She ate slowly and happily. "Mmm, delicious!"

それからツルは、ガラスのつぼを二つ持ってきました。とても背が高くて細く、首のところが細長いつぼです。ツルはその中にシチューを注ぎました。「どうぞ召し上がれ」と言うと、ツルは長いくちばしをつぼの中に差し入れ、ゆっくりと、楽しそうに食べました。「うーん、おいしい!」

The fox looked at his jar. He could see the pieces of fish inside, and he could smell them. He put his nose into the top of the jar, but it would not go in. He tried to put his tongue in, but it was too short. He even licked the outside of the glass, but of course that did not help at all.

キツネは自分のつぼを見ました。中に魚のかけらが見えるし、においもします。つぼの口に鼻をつっこんでみましたが、入りません。舌を入れようとしてみましたが、短すぎます。ガラスの外側をなめてさえみましたが、もちろん何の役にも立ちませんでした。

The crane looked up. "What is the matter?" she asked innocently. "Don't you like my stew? I worked so hard on it."

ツルは顔を上げました。「どうかしましたか?」と、ツルは何も知らないふりをしてたずねました。「わたしのシチューがお気に召しませんの? こんなに一生けんめい作ったのに」

The fox's face became hot. He understood exactly what the crane was doing, and he knew that he had deserved it, so he could not even complain. "Thank you for dinner," he said quietly, and he went home with an empty stomach.

キツネの顔はかっと熱くなりました。ツルが何をしているのか、よくわかったのです。自分がそうされても当然だということもわかっていたので、文句を言うことさえできません。「夕食をありがとう」とキツネは小さな声で言い、からっぽのおなかをかかえて家へ帰りました。

After that night, the fox never played a joke on the crane again.

その夜からというもの、キツネは二度とツルをからかいませんでした。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

静かな湖のほとりに、キツネとツルが近所どうしで住んでいました。キツネは悪がしこくて、ほかの者をからかうのが好きでした。ツルは背が高くてやさしい鳥で、細長い足と、とても長くて細いくちばしを持っていました。

ある日の午後、キツネは水辺でツルに会いました。「こんにちは、おとなりさん」と、キツネは満面の笑みで言いました。「こんなに長いことおとなりどうしなのに、一緒に食事をしたことが一度もありませんね。今晩、ぜひわたしの家へ夕食にいらしてください。何か特別なものを作ってさしあげますよ」

ツルは大喜びでした。「まあ、なんてご親切なんでしょう」と、ツルは言いました。「ぜひうかがいますわ」

その晩、ツルはキツネの家にやってきました。おなかはぺこぺこで、台所からはすばらしいにおいがただよってきます。「わたし自慢の豆のスープを作りましたよ」と、キツネは言いました。「お口に合うといいのですが」それからキツネは、広くて平たい石の皿を二枚持ってきました。テーブルとほとんど変わらないくらい平べったい皿です。キツネは、それぞれにスープを少しずつ注ぎました。

「どうぞ召し上がれ」と言うと、キツネは舌でさっさと自分のスープをなめはじめました。「うーん、おいしい!」

ツルは自分の皿を見下ろしました。長いくちばしの先をスープに入れて、少しすくい上げようとしました。けれどもスープはあまりにも浅く、飲みこむ前にくちばしから流れ落ちてしまいます。ツルは何度も何度もやってみました。そのたびに、ほんの一滴しか口に入らず、スープが白い羽根にはねかかってしまいました。

キツネはツルを見ながら、笑いをこらえていました。「どうかしましたか?」と、キツネは何も知らないふりをしてたずねました。「わたしがこんなに一生けんめい作ったスープが、お気に召さないのですか?」それから、身を乗り出しました。「では、召し上がらないのなら、わたしがいただきましょう」そしてキツネは、ツルのスープもなめてしまいました。

その夜、ツルはおなかをすかせたまま家へ帰りました。傷つき、腹も立っていましたが、失礼なことは何も言いませんでした。ただ、ていねいにこう言っただけでした。「夕食をありがとうございました。来週は、ぜひわたしの家にいらしてくださいね」

次の週、キツネはすっかり上機嫌で、おなかをぺこぺこにしてツルの家にやってきました。台所からはすばらしいにおいがただよってきます。自分のスープのにおいよりも、さらにおいしそうなにおいでした。「魚のシチューを作りましたの」と、ツルは言いました。「お口に合うといいのですけれど」

それからツルは、ガラスのつぼを二つ持ってきました。とても背が高くて細く、首のところが細長いつぼです。ツルはその中にシチューを注ぎました。「どうぞ召し上がれ」と言うと、ツルは長いくちばしをつぼの中に差し入れ、ゆっくりと、楽しそうに食べました。「うーん、おいしい!」

キツネは自分のつぼを見ました。中に魚のかけらが見えるし、においもします。つぼの口に鼻をつっこんでみましたが、入りません。舌を入れようとしてみましたが、短すぎます。ガラスの外側をなめてさえみましたが、もちろん何の役にも立ちませんでした。

ツルは顔を上げました。「どうかしましたか?」と、ツルは何も知らないふりをしてたずねました。「わたしのシチューがお気に召しませんの? こんなに一生けんめい作ったのに」

キツネの顔はかっと熱くなりました。ツルが何をしているのか、よくわかったのです。自分がそうされても当然だということもわかっていたので、文句を言うことさえできません。「夕食をありがとう」とキツネは小さな声で言い、からっぽのおなかをかかえて家へ帰りました。

その夜からというもの、キツネは二度とツルをからかいませんでした。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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If you play tricks on others, expect them to play tricks on you.

人に意地悪をすれば、自分も同じ目にあう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why couldn't the crane eat the fox's soup?

Q2. What did the crane serve the fox?

Q3. Why didn't the fox complain?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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