The Milkmaid and Her Pail(ミルク売りの娘)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Milkmaid and Her Pail

ミルク売りの娘

  • 📖 510 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:40
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじしぼりたてのミルクを頭にのせて、町へ売りに行くモリー。歩きながら、ミルクのお金で何を買おうかと、夢はどんどんふくらんでいきます。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • pail手おけ
  • delighted大喜びの
  • hatch(卵が)かえる
  • balancedバランスを保った
  • silk絹
  • mayor町長
  • toss my head頭をつんとそらす
  • soakingしみこんで
音声に合わせて文が光ります0:00 / 2:40

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Fenrir)

Early one summer morning, a farmer's daughter named Molly milked the cows and filled a big pail with fresh, white milk. "This is the best milk we have had all year," her father said. "Take it to the market and sell it. You may keep the money for yourself."

ある夏の朝早く、農家の娘モリーが牛の乳をしぼって、大きなおけを新鮮な白い牛乳でいっぱいにしました。「今年いちばんの牛乳だ」と、父親は言いました。「市場へ持っていって売ってきなさい。そのお金は自分のものにしていいよ」

Molly was delighted. She put the pail on top of her head, as all the farm girls did, and started to walk down the long country road to town. The sun was shining and the birds were singing, and soon Molly began to dream.

モリーは大喜びでした。農家の娘たちがみんなそうするように、おけを頭の上にのせて、町へ続く長いいなか道を歩きはじめました。日は照り、鳥は歌っています。まもなく、モリーは空想にふけりはじめました。

"Let me see," she thought. "This milk will sell for a good price, and with that money I will buy some eggs. Three hundred eggs, perhaps. Of course, a few of them will be broken, and some will not hatch. But even so, I will get at least two hundred and fifty chickens."

「ええと」と、モリーは考えました。「この牛乳はいい値段で売れるはず。そのお金で卵を買おう。三百個くらいかしら。もちろん、いくつかは割れてしまうだろうし、かえらないのもあるわ。でもそれでも、少なくとも二百五十羽のひよこは手に入るはずよ」

She smiled and kept walking, and the pail stayed perfectly balanced on her head.

モリーはにっこりして歩きつづけました。おけは頭の上で、ぴたりとつり合いを保っていました。

"The chickens will grow big and fat. I will sell them just before Christmas, when chickens are more expensive than at any other time of the year. Then I will have more money than I have ever had in my life!"

「ひよこは大きく太ったにわとりに育つわ。それをクリスマスの直前に売るの。一年でいちばん高く売れる時期だもの。そうしたら、生まれてから一度も持ったことがないくらいのお金が手に入るわ!」

Molly walked a little faster. Her dream was becoming brighter and brighter.

モリーは少し足を速めました。夢はどんどん輝きを増していきます。

"And with all that money, I will buy a new dress. It will not be an ordinary dress like this old brown one. It will be a beautiful green silk dress, the color of spring leaves. I will wear it to the Christmas dance in town, and everyone will look at me. All the young men will want to dance with me, and even the mayor's son will ask me to marry him!"

「そのお金で新しいドレスを買おう。こんな古い茶色のドレスみたいな、ふつうのじゃないわ。春の若葉の色をした、美しい緑の絹のドレスよ。それを着て町のクリスマスのダンスパーティーに行けば、だれもがわたしを見るわ。若い男の人たちはみんなわたしと踊りたがって、町長さんの息子だって、わたしに結婚を申しこむわ!」

She could almost hear the music. She could almost see the young men who were standing in a line in front of her, each one more handsome than the last.

モリーには、音楽が聞こえてきそうでした。目の前に若者たちがずらりと並んでいるのが、見えるようでした。どの若者も、前の人よりさらにハンサムです。

"But I will not say yes to any of them," she thought proudly. "Oh, no. I will just toss my head like this, and walk away."

「でも、だれにも『はい』とは言わないの」と、モリーは得意げに考えました。「とんでもない。こんなふうに、つんと頭をそらして、立ち去ってやるのよ」

And at that moment, without thinking, Molly tossed her head.

そしてそのとき、何も考えずに、モリーはつんと頭をそらしました。

The pail fell from her head. It seemed to fall very slowly, turning over and over in the bright morning air. Then it hit the road with a loud crash. The milk flew everywhere, over the stones, over the grass and over Molly's old brown dress.

おけが頭から落ちました。明るい朝の空気の中で、くるくる回りながら、とてもゆっくりと落ちていくように見えました。それから、ガシャンと大きな音を立てて道に落ちました。牛乳はそこらじゅうに飛び散りました。石の上にも、草の上にも、モリーの古い茶色のドレスの上にも。

For a long moment, Molly just stood and stared. The milk was soaking into the dusty ground. And with it went the money, the three hundred eggs, the two hundred and fifty chickens and the green silk dress. The Christmas dance and the mayor's son were gone too. Everything had disappeared in a single second.

しばらくのあいだ、モリーはただ立ちつくして見つめていました。牛乳はほこりっぽい地面にしみこんでいきます。それと一緒に、お金も、三百個の卵も、二百五十羽のにわとりも、緑の絹のドレスも消えていきました。クリスマスのダンスパーティーも、町長さんの息子も、なくなってしまいました。何もかもが、ほんの一瞬で消えてしまったのです。

Molly picked up the empty pail and walked slowly home. Her father looked at her wet dress and the empty pail and raised his eyebrows. Molly sighed. "Father," she said, "I have learned something today. Next time, I will think about the road under my feet, and not about chickens that have not even been born yet."

モリーはからっぽのおけを拾い上げ、とぼとぼと家へ帰りました。父親はぬれたドレスとからっぽのおけを見て、まゆを上げました。モリーはため息をつきました。「お父さん」と、モリーは言いました。「今日はひとつ勉強になったわ。今度からは、まだ生まれてもいないにわとりのことじゃなくて、自分の足もとの道のことを考えるようにするわ」

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ある夏の朝早く、農家の娘モリーが牛の乳をしぼって、大きなおけを新鮮な白い牛乳でいっぱいにしました。「今年いちばんの牛乳だ」と、父親は言いました。「市場へ持っていって売ってきなさい。そのお金は自分のものにしていいよ」

モリーは大喜びでした。農家の娘たちがみんなそうするように、おけを頭の上にのせて、町へ続く長いいなか道を歩きはじめました。日は照り、鳥は歌っています。まもなく、モリーは空想にふけりはじめました。

「ええと」と、モリーは考えました。「この牛乳はいい値段で売れるはず。そのお金で卵を買おう。三百個くらいかしら。もちろん、いくつかは割れてしまうだろうし、かえらないのもあるわ。でもそれでも、少なくとも二百五十羽のひよこは手に入るはずよ」

モリーはにっこりして歩きつづけました。おけは頭の上で、ぴたりとつり合いを保っていました。

「ひよこは大きく太ったにわとりに育つわ。それをクリスマスの直前に売るの。一年でいちばん高く売れる時期だもの。そうしたら、生まれてから一度も持ったことがないくらいのお金が手に入るわ!」

モリーは少し足を速めました。夢はどんどん輝きを増していきます。

「そのお金で新しいドレスを買おう。こんな古い茶色のドレスみたいな、ふつうのじゃないわ。春の若葉の色をした、美しい緑の絹のドレスよ。それを着て町のクリスマスのダンスパーティーに行けば、だれもがわたしを見るわ。若い男の人たちはみんなわたしと踊りたがって、町長さんの息子だって、わたしに結婚を申しこむわ!」

モリーには、音楽が聞こえてきそうでした。目の前に若者たちがずらりと並んでいるのが、見えるようでした。どの若者も、前の人よりさらにハンサムです。

「でも、だれにも『はい』とは言わないの」と、モリーは得意げに考えました。「とんでもない。こんなふうに、つんと頭をそらして、立ち去ってやるのよ」

そしてそのとき、何も考えずに、モリーはつんと頭をそらしました。

おけが頭から落ちました。明るい朝の空気の中で、くるくる回りながら、とてもゆっくりと落ちていくように見えました。それから、ガシャンと大きな音を立てて道に落ちました。牛乳はそこらじゅうに飛び散りました。石の上にも、草の上にも、モリーの古い茶色のドレスの上にも。

しばらくのあいだ、モリーはただ立ちつくして見つめていました。牛乳はほこりっぽい地面にしみこんでいきます。それと一緒に、お金も、三百個の卵も、二百五十羽のにわとりも、緑の絹のドレスも消えていきました。クリスマスのダンスパーティーも、町長さんの息子も、なくなってしまいました。何もかもが、ほんの一瞬で消えてしまったのです。

モリーはからっぽのおけを拾い上げ、とぼとぼと家へ帰りました。父親はぬれたドレスとからっぽのおけを見て、まゆを上げました。モリーはため息をつきました。「お父さん」と、モリーは言いました。「今日はひとつ勉強になったわ。今度からは、まだ生まれてもいないにわとりのことじゃなくて、自分の足もとの道のことを考えるようにするわ」

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Do not count your chickens before they are hatched.

とらぬタヌキの皮算用(まだ手に入っていないものを当てにしてはいけない)。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Molly plan to buy first with the milk money?

Q2. Why did the milk fall?

Q3. What did Molly learn?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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