The Bear and the Two Travelers(クマと二人の旅人)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Bear and the Two Travelers

クマと二人の旅人

  • 📖 519 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:49
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ「何があっても助け合おう」と約束して旅に出た二人の友だち。ところが森の中で、大きなクマが目の前に現れます。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • enormous巨大な
  • branches枝
  • squirrelリス
  • held his breath息を止めた
  • burst破裂する
  • nervously落ち着かないようすで
  • whisperささやく
  • advice忠告
音声に合わせて文が光ります0:00 / 2:49

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Aoede)

Max and Leo had been friends since they were boys. One summer they decided to travel together across the mountains to visit a famous city on the other side. "We will look after each other," Max said, putting his arm around his friend. "Whatever happens, we will face it together."

マックスとレオは、少年のころからの友だちでした。ある夏、ふたりは一緒に山を越えて、向こう側にある有名な都へ旅をすることにしました。「おたがいに助け合おうな」と、マックスは友だちの肩に腕を回して言いました。「何が起ころうと、ふたりで一緒に立ち向かうんだ」

Leo smiled. He was a small, quiet young man, and Max was much bigger and louder. Max loved to talk about how brave he was. During the first two days of their trip, he told Leo many stories about the wolves he had chased away and the robbers he had fought.

レオはほほえみました。レオは小柄でもの静かな若者で、マックスのほうはずっと体が大きく、声も大きかったのです。マックスは、自分がどんなに勇敢かを話すのが大好きでした。旅の最初の二日間、マックスはレオに、自分が追い払ったオオカミや、戦ったどろぼうたちの話をたくさん聞かせました。

On the third day, the path led them into a thick forest. The trees were so tall that the sunlight could hardly reach the ground. Suddenly, they heard a loud crack. Something huge was moving through the bushes ahead of them.

三日目、道はうっそうとした森の中へと続いていました。木々があまりにも高いので、日の光はほとんど地面まで届きません。突然、バキッという大きな音がしました。前方の茂みの中を、何か巨大なものが動いています。

A bear stepped out onto the path. It was enormous and brown, and it lifted its nose to smell the air. Then it looked straight at the two friends.

道に出てきたのは、一頭のクマでした。とてつもなく大きな茶色のクマで、鼻を上げてあたりのにおいをかいでいます。それから、ふたりのほうをまっすぐに見ました。

Max did not wait a single second. Without a word, he turned, ran to the nearest tree, and climbed up into its branches as fast as a squirrel. He did not look back. He did not reach down a hand to help his friend.

マックスは一秒も待ちませんでした。ひとことも言わずに向きを変えると、いちばん近い木にかけより、リスのようなすばやさで枝の上へよじ登りました。後ろをふり返りもしません。友だちに手を差しのべることもしませんでした。

Leo was left alone on the path. He was too small and too slow to climb, and he knew that he could not run faster than a bear. His heart was beating wildly. Then he remembered something that his grandfather had told him long ago. "A bear will not touch a dead body," the old man had said.

レオは道にひとり取り残されました。木に登るには体が小さすぎるし、動きもおそすぎます。クマより速く走れないことも、わかっていました。心臓が激しく打っています。そのとき、ずっと昔におじいさんが話してくれたことを思い出しました。「クマは死んだものにはさわらないんだよ」と、おじいさんは言っていたのです。

So Leo threw himself face down on the ground. He lay completely still, and he held his breath.

そこでレオは、地面にうつぶせに身を投げました。そして身動きひとつせずに横たわり、息を止めました。

The bear came closer. Leo could hear its heavy feet on the leaves. Then he felt its warm breath on his neck. The bear pushed him with its nose. It smelled his hair, his back and his ear. It stayed by his head for a long, long time, and Leo thought that his chest would burst.

クマが近づいてきました。落ち葉を踏む重い足音が聞こえます。それから、首すじにクマの温かい息がかかりました。クマは鼻でレオを押しました。髪や背中や耳のにおいをかぎました。クマは長い長いあいだレオの頭のそばを離れず、レオは胸がはりさけそうでした。

But he did not move. At last the bear made a low sound, turned around and walked slowly back into the forest.

それでも、レオは動きませんでした。とうとうクマは低くうなると、向きを変えて、ゆっくりと森の中へ帰っていきました。

For a few minutes, nothing happened. Then Max climbed carefully down from the tree, brushed the dirt off his clothes and laughed nervously. "Well, that was exciting!" he said. "Are you all right? I saw the bear put its mouth right next to your ear. What did it whisper to you?"

何分かのあいだ、何も起こりませんでした。それからマックスが用心しながら木から下りてきて、服の泥をはらい、落ち着かないようすで笑いました。「いやあ、はらはらしたな!」と、マックスは言いました。「だいじょうぶか? クマがおまえの耳のすぐそばに口を近づけていたのが見えたぞ。クマはおまえに何てささやいたんだ?」

Leo stood up slowly. He looked at his friend for a long moment.

レオはゆっくりと立ち上がりました。そして、しばらくのあいだ友だちを見つめていました。

"It gave me some very good advice," he said. "It told me never to travel with a friend who leaves me alone when danger comes."

「とてもいい忠告をしてくれたよ」と、レオは言いました。「危ないときに置き去りにするような友だちとは、二度と一緒に旅をするなってね」

Max's face turned red, and for once he had nothing to say. Leo picked up his bag and walked on toward the city by himself. He had lost a friend that day, but he had learned something that was worth much more. A true friend is not the one who talks the most. A true friend is the one who stays.

マックスの顔は真っ赤になり、さすがのマックスも何も言えませんでした。レオはかばんを拾い上げると、ひとりで都へ向かって歩きだしました。その日、レオは友だちをひとり失いましたが、それよりもずっと大切なことを学びました。本当の友だちとは、いちばんたくさんしゃべる人ではありません。そばにいてくれる人なのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

マックスとレオは、少年のころからの友だちでした。ある夏、ふたりは一緒に山を越えて、向こう側にある有名な都へ旅をすることにしました。「おたがいに助け合おうな」と、マックスは友だちの肩に腕を回して言いました。「何が起ころうと、ふたりで一緒に立ち向かうんだ」

レオはほほえみました。レオは小柄でもの静かな若者で、マックスのほうはずっと体が大きく、声も大きかったのです。マックスは、自分がどんなに勇敢かを話すのが大好きでした。旅の最初の二日間、マックスはレオに、自分が追い払ったオオカミや、戦ったどろぼうたちの話をたくさん聞かせました。

三日目、道はうっそうとした森の中へと続いていました。木々があまりにも高いので、日の光はほとんど地面まで届きません。突然、バキッという大きな音がしました。前方の茂みの中を、何か巨大なものが動いています。

道に出てきたのは、一頭のクマでした。とてつもなく大きな茶色のクマで、鼻を上げてあたりのにおいをかいでいます。それから、ふたりのほうをまっすぐに見ました。

マックスは一秒も待ちませんでした。ひとことも言わずに向きを変えると、いちばん近い木にかけより、リスのようなすばやさで枝の上へよじ登りました。後ろをふり返りもしません。友だちに手を差しのべることもしませんでした。

レオは道にひとり取り残されました。木に登るには体が小さすぎるし、動きもおそすぎます。クマより速く走れないことも、わかっていました。心臓が激しく打っています。そのとき、ずっと昔におじいさんが話してくれたことを思い出しました。「クマは死んだものにはさわらないんだよ」と、おじいさんは言っていたのです。

そこでレオは、地面にうつぶせに身を投げました。そして身動きひとつせずに横たわり、息を止めました。

クマが近づいてきました。落ち葉を踏む重い足音が聞こえます。それから、首すじにクマの温かい息がかかりました。クマは鼻でレオを押しました。髪や背中や耳のにおいをかぎました。クマは長い長いあいだレオの頭のそばを離れず、レオは胸がはりさけそうでした。

それでも、レオは動きませんでした。とうとうクマは低くうなると、向きを変えて、ゆっくりと森の中へ帰っていきました。

何分かのあいだ、何も起こりませんでした。それからマックスが用心しながら木から下りてきて、服の泥をはらい、落ち着かないようすで笑いました。「いやあ、はらはらしたな!」と、マックスは言いました。「だいじょうぶか? クマがおまえの耳のすぐそばに口を近づけていたのが見えたぞ。クマはおまえに何てささやいたんだ?」

レオはゆっくりと立ち上がりました。そして、しばらくのあいだ友だちを見つめていました。

「とてもいい忠告をしてくれたよ」と、レオは言いました。「危ないときに置き去りにするような友だちとは、二度と一緒に旅をするなってね」

マックスの顔は真っ赤になり、さすがのマックスも何も言えませんでした。レオはかばんを拾い上げると、ひとりで都へ向かって歩きだしました。その日、レオは友だちをひとり失いましたが、それよりもずっと大切なことを学びました。本当の友だちとは、いちばんたくさんしゃべる人ではありません。そばにいてくれる人なのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Trouble shows who your true friends are.

困ったときに、本当の友だちがわかる。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What did Max do when he saw the bear?

Q2. Why did Leo lie on the ground?

Q3. What was the bear's "advice"?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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