The Fox and the Goat(キツネとヤギ)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Fox and the Goat

キツネとヤギ

  • 📖 598 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:14
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ古い井戸に落ちて出られなくなったキツネ。そこへ、のどのかわいたヤギがやって来て、「水はおいしいかい?」とたずねます……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • well井戸
  • edgeふち
  • slippedすべった
  • trapped閉じこめられた
  • throatのど
  • thirstyのどがかわいた
  • horns角(つの)
  • beardあごひげ
  • leap跳ぶ
音声に合わせて文が光ります0:00 / 3:14

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Leda)

One hot summer day, a fox was walking through a field when he saw an old well. He went closer and looked over the edge. Far below, he could see water shining in the dark. The fox leaned over a little more to see better. Then his foot slipped on a wet stone, and he fell all the way down with a splash.

ある暑い夏の日、キツネが野原を歩いていると、古い井戸が目に入りました。キツネは近づいて、井戸のふちからのぞきこみました。はるか下のほうに、暗闇の中で水が光っているのが見えます。もっとよく見ようと、キツネはもう少し身を乗り出しました。そのとき、ぬれた石の上で足が滑り、キツネはバシャンと井戸の底まで落ちてしまいました。

The water was not very deep, so the fox was able to stand up. But when he looked up, his heart sank. The walls of the well were high and smooth. He tried to jump, but he could not reach the top. He tried to climb, but his claws slipped on the stones. Again and again he tried, until he was too tired to try any more.

水はそれほど深くなかったので、キツネは立つことができました。けれども上を見上げたとき、キツネはがっくりしました。井戸の壁は高く、つるつるしていたのです。飛び上がろうとしましたが、上までは届きません。よじ登ろうとしましたが、爪が石の上で滑ります。何度も何度もやってみましたが、とうとう疲れ果てて、もうそれ以上やってみる力もなくなってしまいました。

"I am trapped," he thought. "Unless someone helps me, I will never get out of here."

「閉じこめられてしまった」と、キツネは思いました。「誰かが助けてくれないかぎり、ここからは二度と出られないぞ」

Some time later, a goat came walking across the field. He had been searching for water all morning, and his throat was dry. When he saw the well, he hurried over and looked down. To his surprise, he saw the fox standing at the bottom.

しばらくすると、一頭のヤギが野原を歩いてきました。ヤギは朝からずっと水を探していて、のどがからからでした。井戸を見つけると、ヤギは急いで駆け寄って、下をのぞきこみました。驚いたことに、底にキツネが立っているではありませんか。

"Hello, Fox," said the goat. "What are you doing down there? Is the water good?"

「やあ、キツネくん」と、ヤギは言いました。「そんなところで何をしているんだい? その水はおいしいかい?」

The fox thought quickly. He hid his fear and put on a big, happy smile. "Good?" he said. "My friend, it is the best water I have ever tasted! It is so cool and so sweet. I have been drinking it all morning. Why don't you come down and try some? There is plenty for both of us."

キツネは素早く頭を働かせました。怖い気持ちを隠して、満面のうれしそうな笑顔を作りました。「おいしいかって?」と、キツネは言いました。「友よ、こんなにおいしい水は今まで飲んだことがないよ! とても冷たくて、とても甘いんだ。朝からずっと飲んでいるのさ。きみも下りてきて飲んでみたらどうだい? ふたり分、たっぷりあるよ」

The goat was so thirsty that he did not stop to think. Without another word, he jumped down into the well. He landed in the water next to the fox and began to drink and drink.

ヤギはあまりにのどが渇いていたので、立ち止まって考えもしませんでした。ひと言も言わずに、井戸の中へ飛び下りました。そしてキツネの隣の水の中に下りると、ごくごくと水を飲み始めました。

When at last he lifted his head, the fox said, "Now, there is a small problem. As you can see, the walls are very high. Neither of us can get out alone. But I have a plan that will save us both."

ヤギがようやく頭を上げると、キツネが言いました。「さて、ちょっとした問題があるんだ。見ての通り、壁がとても高い。ふたりとも、ひとりでは外に出られない。でも、ふたりとも助かる作戦があるんだ」

"What is it?" asked the goat, looking up at the sky for the first time.

「どんな作戦だい?」と、ヤギは初めて空を見上げながら尋ねました。

"Stand up on your back legs," said the fox, "and put your front feet against the wall. Then lower your head. I will run up your back, step on your horns and jump out. After that, I will pull you out too."

「うしろ脚で立ち上がって」と、キツネは言いました。「前足を壁につけるんだ。それから頭を下げる。ぼくがきみの背中を駆け上って、角を踏み台にして外へ飛び出す。そのあとで、きみも引っ張り出してあげるよ」

The goat thought this was a wonderful plan. He stood up against the wall and lowered his head. The fox ran up his back, stepped on his horns and jumped out of the well. Then, without looking back, he began to walk away across the field.

ヤギは、これは素晴らしい作戦だと思いました。そこで壁に寄りかかって立ち上がり、頭を下げました。キツネはヤギの背中を駆け上り、角を踏んで井戸の外へ飛び出しました。そして、振り返りもせずに、野原を歩いて去っていこうとしました。

"Hey! Wait!" shouted the goat. "You promised to help me out! You are breaking your promise!"

「おい! 待ってくれ!」と、ヤギは叫びました。「ぼくを助け出すって約束したじゃないか! 約束を破る気か!」

The fox stopped, turned around and looked down into the well. "You foolish old goat," he said. "If you had as many brains in your head as you have hairs in your beard, you would never have jumped down before you knew how to get back up. Next time, look before you leap!"

キツネは立ち止まり、振り返って井戸の中を見下ろしました。「間抜けなヤギじいさんめ」と、キツネは言いました。「頭の中の知恵が、あごひげの毛と同じくらいたくさんあればよかったのにな。そうすれば、上がる方法もわからないうちに飛び下りたりはしなかっただろうよ。今度からは、飛びこむ前によく考えることだな!」

Then the fox ran off and disappeared into the trees.

そう言うと、キツネは走り去って、木々のあいだに消えてしまいました。

The goat stood alone in the cold water, looking up at the small circle of blue sky. He was not thirsty any more, but he was very, very sorry. He had to wait until evening, when a farmer came to the well and finally pulled him out with a rope. As he walked home in the moonlight, the goat made a promise to himself. "Next time," he said, "I will look before I leap."

ヤギは冷たい水の中にひとりで立ち、小さな丸い青空を見上げていました。もうのどは渇いていませんでしたが、とても、とても後悔していました。ヤギは夕方まで待たなくてはなりませんでした。夕方になって、ようやく農夫が井戸にやって来て、縄で引き上げてくれたのです。月明かりの中を家へ歩いて帰りながら、ヤギは自分に約束しました。「今度からは」と、ヤギは言いました。「飛びこむ前によく考えることにしよう」

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある暑い夏の日、キツネが野原を歩いていると、古い井戸が目に入りました。キツネは近づいて、井戸のふちからのぞきこみました。はるか下のほうに、暗闇の中で水が光っているのが見えます。もっとよく見ようと、キツネはもう少し身を乗り出しました。そのとき、ぬれた石の上で足が滑り、キツネはバシャンと井戸の底まで落ちてしまいました。

水はそれほど深くなかったので、キツネは立つことができました。けれども上を見上げたとき、キツネはがっくりしました。井戸の壁は高く、つるつるしていたのです。飛び上がろうとしましたが、上までは届きません。よじ登ろうとしましたが、爪が石の上で滑ります。何度も何度もやってみましたが、とうとう疲れ果てて、もうそれ以上やってみる力もなくなってしまいました。

「閉じこめられてしまった」と、キツネは思いました。「誰かが助けてくれないかぎり、ここからは二度と出られないぞ」

しばらくすると、一頭のヤギが野原を歩いてきました。ヤギは朝からずっと水を探していて、のどがからからでした。井戸を見つけると、ヤギは急いで駆け寄って、下をのぞきこみました。驚いたことに、底にキツネが立っているではありませんか。

「やあ、キツネくん」と、ヤギは言いました。「そんなところで何をしているんだい? その水はおいしいかい?」

キツネは素早く頭を働かせました。怖い気持ちを隠して、満面のうれしそうな笑顔を作りました。「おいしいかって?」と、キツネは言いました。「友よ、こんなにおいしい水は今まで飲んだことがないよ! とても冷たくて、とても甘いんだ。朝からずっと飲んでいるのさ。きみも下りてきて飲んでみたらどうだい? ふたり分、たっぷりあるよ」

ヤギはあまりにのどが渇いていたので、立ち止まって考えもしませんでした。ひと言も言わずに、井戸の中へ飛び下りました。そしてキツネの隣の水の中に下りると、ごくごくと水を飲み始めました。

ヤギがようやく頭を上げると、キツネが言いました。「さて、ちょっとした問題があるんだ。見ての通り、壁がとても高い。ふたりとも、ひとりでは外に出られない。でも、ふたりとも助かる作戦があるんだ」

「どんな作戦だい?」と、ヤギは初めて空を見上げながら尋ねました。

「うしろ脚で立ち上がって」と、キツネは言いました。「前足を壁につけるんだ。それから頭を下げる。ぼくがきみの背中を駆け上って、角を踏み台にして外へ飛び出す。そのあとで、きみも引っ張り出してあげるよ」

ヤギは、これは素晴らしい作戦だと思いました。そこで壁に寄りかかって立ち上がり、頭を下げました。キツネはヤギの背中を駆け上り、角を踏んで井戸の外へ飛び出しました。そして、振り返りもせずに、野原を歩いて去っていこうとしました。

「おい! 待ってくれ!」と、ヤギは叫びました。「ぼくを助け出すって約束したじゃないか! 約束を破る気か!」

キツネは立ち止まり、振り返って井戸の中を見下ろしました。「間抜けなヤギじいさんめ」と、キツネは言いました。「頭の中の知恵が、あごひげの毛と同じくらいたくさんあればよかったのにな。そうすれば、上がる方法もわからないうちに飛び下りたりはしなかっただろうよ。今度からは、飛びこむ前によく考えることだな!」

そう言うと、キツネは走り去って、木々のあいだに消えてしまいました。

ヤギは冷たい水の中にひとりで立ち、小さな丸い青空を見上げていました。もうのどは渇いていませんでしたが、とても、とても後悔していました。ヤギは夕方まで待たなくてはなりませんでした。夕方になって、ようやく農夫が井戸にやって来て、縄で引き上げてくれたのです。月明かりの中を家へ歩いて帰りながら、ヤギは自分に約束しました。「今度からは」と、ヤギは言いました。「飛びこむ前によく考えることにしよう」

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

タップして見る

Look before you leap.

跳ぶ前によく見よ(行動する前によく考えよう)。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the goat jump into the well?

Q2. How did the fox get out of the well?

Q3. Who finally helped the goat?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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