The Lion, the Bear, and the Fox(ライオンとクマとキツネ)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Lion, the Bear, and the Fox

ライオンとクマとキツネ

  • 📖 496 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:40
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ一頭の子ヤギをめぐって、ライオンとクマが大げんかを始めました。どちらもゆずらず、戦いは朝から夕方まで続きます。その様子を、岩かげから見ている者がいました。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • growledうなった
  • paws(動物の)足
  • scratchedひっかいた
  • neitherどちらも〜ない
  • Meanwhileその間に
  • fur毛皮
  • flash一瞬
  • groanedうめいた
音声に合わせて文が光ります0:00 / 2:40

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Zephyr)

Early one morning, a young goat wandered away from its farm and into the hills. It was not long before two hungry hunters noticed it. From one side came a lion, and from the other side came a bear. They both jumped at the same moment, and they both landed next to the goat together.

ある朝早く、一匹の若いヤギが農場から迷い出て、丘のほうへ入りこんでしまいました。それに気づいたのは、おなかをすかせた二頭の猛獣でした。片方からはライオンが、もう片方からはクマがやってきます。二頭は同時に飛びかかり、そろってヤギのすぐそばに着地しました。

"This goat is mine," roared the lion. "I saw it first."

「このヤギはおれのものだ」と、ライオンがほえました。「おれが先に見つけたんだ」

"You did not!" growled the bear. "I have been following it for an hour. Take your paws off my breakfast."

「うそをつけ!」と、クマがうなりました。「おれは一時間も前からこいつのあとをつけていたんだ。おれの朝めしから前足をどけろ」

"Your breakfast?" said the lion. "Do you know who I am? I am the king of the animals, and everything in these hills belongs to me."

「おまえの朝めしだと?」と、ライオンは言いました。「おれがだれだか知っているのか? おれは百獣の王だ。この丘にあるものは、すべておれのものだ」

"You are not my king," said the bear, and he showed his teeth.

「おまえなんか、おれの王じゃない」と、クマは言って、歯をむき出しました。

That was the beginning of a terrible fight. The lion jumped on the bear, and the bear threw the lion to the ground. They rolled over and over in the dust, and they bit and scratched and roared until the hills shook. The sun rose higher and higher in the sky, but neither of them would give up. The lion was stronger, but the bear was heavier, and they were both too proud to stop.

こうして、すさまじい戦いが始まりました。ライオンがクマに飛びかかると、クマはライオンを地面に投げとばしました。二頭は土ぼこりの中をごろごろと転がり、丘がゆれるほどかみつき、ひっかき、ほえました。太陽はどんどん高くのぼっていきましたが、どちらも降参しません。力はライオンのほうが強く、重さはクマのほうが上でした。そして、どちらもプライドが高すぎて、やめられなかったのです。

Meanwhile, the goat lay quietly between them, too frightened to move. In all the excitement, it had been completely forgotten by both of the great hunters.

そのあいだ、ヤギは二頭のあいだでじっと横たわっていました。こわくて動けなかったのです。大騒ぎの中で、狩りの名人の二頭は、どちらもヤギのことなどすっかり忘れていました。

Not far away, a fox was sitting behind a rock. He had heard the noise early in the morning and had come to see what was happening. He did not go too close. He walked around the fight once, then twice, then three times, watching carefully and waiting. "Let them fight," he thought. "The longer they fight, the better it is for me."

少し離れた岩のかげに、一匹のキツネが座っていました。朝早くに物音を聞きつけて、何が起きているのか見に来ていたのです。キツネはあまり近づきませんでした。戦いのまわりを一周、二周、三周とまわりながら、よく見て、待っていました。「好きなだけ戦わせておけばいい」と、キツネは思いました。「長引けば長引くほど、こっちには好都合だ」

By the afternoon, the lion and the bear were too tired to lift their heads. Their fur was torn, and they were both covered in scratches. At last they fell down on the ground, one on each side of the goat, and lay there breathing heavily. They could not move a single paw.

午後になるころには、ライオンもクマも疲れはてて、頭を持ち上げることもできなくなっていました。毛皮はやぶれ、二頭とも傷だらけです。とうとう二頭はヤギをはさんで両側に倒れこみ、はあはあと荒い息をしながら横たわりました。前足ひとつ動かせません。

This was the moment that the fox had been waiting for. He ran out from behind the rock, as quick as a flash, and went straight between the two great animals. He grabbed the goat and pulled it along behind him. "Thank you, gentlemen," he said politely. "You have worked very hard today, and I will enjoy my dinner very much." And he ran off over the hill.

これこそ、キツネが待っていた瞬間でした。キツネは目にもとまらぬ速さで岩かげからとび出し、二頭の大きな動物のあいだにまっすぐ入っていきました。そしてヤギをくわえて、引きずっていきました。「どうもありがとう、みなさん」と、キツネはていねいに言いました。「今日は大変お骨折りでしたね。夕食はたっぷり楽しませていただきますよ」そしてキツネは丘の向こうへ走り去りました。

The lion and the bear watched him go with angry eyes. They wanted to chase him, but they were so tired that they could not even stand up.

ライオンとクマは、怒りに燃える目でキツネを見送りました。追いかけたくても、疲れきっていて立ち上がることさえできません。

"How foolish we have been," said the lion weakly. "We have fought all day and hurt each other badly, and for what? So that a little fox could have a free dinner."

「おれたちはなんてばかだったんだ」と、ライオンは弱々しく言いました。「一日じゅう戦って、おたがいにひどい傷を負って、それが何のためだったっていうんだ? ちっぽけなキツネに、ただで夕食をくれてやるためじゃないか」

The bear did not answer. He only closed his eyes and groaned. Far away, on the other side of the hill, the fox was already smiling.

クマは答えませんでした。ただ目を閉じて、うめいただけでした。遠く丘の向こう側では、キツネがもうにんまりしていました。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある朝早く、一匹の若いヤギが農場から迷い出て、丘のほうへ入りこんでしまいました。それに気づいたのは、おなかをすかせた二頭の猛獣でした。片方からはライオンが、もう片方からはクマがやってきます。二頭は同時に飛びかかり、そろってヤギのすぐそばに着地しました。

「このヤギはおれのものだ」と、ライオンがほえました。「おれが先に見つけたんだ」

「うそをつけ!」と、クマがうなりました。「おれは一時間も前からこいつのあとをつけていたんだ。おれの朝めしから前足をどけろ」

「おまえの朝めしだと?」と、ライオンは言いました。「おれがだれだか知っているのか? おれは百獣の王だ。この丘にあるものは、すべておれのものだ」

「おまえなんか、おれの王じゃない」と、クマは言って、歯をむき出しました。

こうして、すさまじい戦いが始まりました。ライオンがクマに飛びかかると、クマはライオンを地面に投げとばしました。二頭は土ぼこりの中をごろごろと転がり、丘がゆれるほどかみつき、ひっかき、ほえました。太陽はどんどん高くのぼっていきましたが、どちらも降参しません。力はライオンのほうが強く、重さはクマのほうが上でした。そして、どちらもプライドが高すぎて、やめられなかったのです。

そのあいだ、ヤギは二頭のあいだでじっと横たわっていました。こわくて動けなかったのです。大騒ぎの中で、狩りの名人の二頭は、どちらもヤギのことなどすっかり忘れていました。

少し離れた岩のかげに、一匹のキツネが座っていました。朝早くに物音を聞きつけて、何が起きているのか見に来ていたのです。キツネはあまり近づきませんでした。戦いのまわりを一周、二周、三周とまわりながら、よく見て、待っていました。「好きなだけ戦わせておけばいい」と、キツネは思いました。「長引けば長引くほど、こっちには好都合だ」

午後になるころには、ライオンもクマも疲れはてて、頭を持ち上げることもできなくなっていました。毛皮はやぶれ、二頭とも傷だらけです。とうとう二頭はヤギをはさんで両側に倒れこみ、はあはあと荒い息をしながら横たわりました。前足ひとつ動かせません。

これこそ、キツネが待っていた瞬間でした。キツネは目にもとまらぬ速さで岩かげからとび出し、二頭の大きな動物のあいだにまっすぐ入っていきました。そしてヤギをくわえて、引きずっていきました。「どうもありがとう、みなさん」と、キツネはていねいに言いました。「今日は大変お骨折りでしたね。夕食はたっぷり楽しませていただきますよ」そしてキツネは丘の向こうへ走り去りました。

ライオンとクマは、怒りに燃える目でキツネを見送りました。追いかけたくても、疲れきっていて立ち上がることさえできません。

「おれたちはなんてばかだったんだ」と、ライオンは弱々しく言いました。「一日じゅう戦って、おたがいにひどい傷を負って、それが何のためだったっていうんだ? ちっぽけなキツネに、ただで夕食をくれてやるためじゃないか」

クマは答えませんでした。ただ目を閉じて、うめいただけでした。遠く丘の向こう側では、キツネがもうにんまりしていました。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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When two fight, a third often wins.

二人が争っているすきに、第三者が得をする(漁夫の利)。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did the lion and the bear fight?

Q2. What did the fox do while they fought?

Q3. Who got the goat in the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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