The Gnat and the Lion(ブヨとライオン)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Gnat and the Lion

ブヨとライオン

  • 📖 535 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:55
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ小さなブヨが、百獣の王ライオンにけんかを売りました。「おまえなんかこわくないぞ。勝負だ!」はたして勝つのはどちら……?

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • gnatブヨ(小さな虫)
  • shade日かげ
  • opinion考え、意見
  • insect虫
  • trumpetラッパ
  • stung刺した(stingの過去形)
  • fury激しい怒り
  • victory勝利
  • webクモの巣
  • defeated打ち負かした
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Charon)

One hot afternoon, a lion was resting in the shade of a tree. His eyes were half closed, and his tail moved slowly from side to side. All around him the other animals kept quiet, because nobody wanted to wake the king of the beasts.

ある暑い午後、一頭のライオンが木陰で休んでいました。目を半分閉じ、しっぽをゆっくりと左右に振っています。まわりの動物たちは、みんな静かにしていました。百獣の王を起こしたい者など、だれもいなかったからです。

Then a tiny gnat came flying by. He was so small that you could hardly see him, but he had a very big opinion of himself. He flew right up to the lion's nose and buzzed loudly.

そこへ、ちっぽけなブヨが一匹飛んできました。ほとんど目に見えないほど小さいのに、自分のことをたいしたものだと思いこんでいます。ブヨはライオンの鼻先まで飛んでいき、大きな羽音を立てました。

"Hey, you! Lion!" said the gnat. "Everyone says that you are the strongest animal in the world. But I am not afraid of you at all. In fact, I am much stronger than you are."

「おい、おまえ! ライオン!」と、ブヨは言いました。「みんなはおまえが世界でいちばん強い動物だと言っている。でも、おれはおまえなんかちっともこわくないぞ。それどころか、おれのほうがずっと強いんだ」

The lion opened one eye and looked at the gnat. "Go away, little insect," he said lazily.

ライオンは片目を開けてブヨを見ました。「あっちへ行け、ちびの虫め」と、めんどうくさそうに言いました。

"Oh? You do not believe me?" said the gnat. "What is so special about your strength, anyway? You scratch with your claws and you bite with your teeth. Any angry cat can do that in a fight with its neighbor. I am far more powerful than you. If you do not believe me, let us fight and see who wins."

「おや? 信じないのか?」と、ブヨは言いました。「だいたい、おまえの強さのどこがそんなにすごいんだ? 爪でひっかいて、歯でかみつくだけじゃないか。そんなことなら、近所とけんかしている怒ったネコにだってできるさ。おれのほうがはるかに強いんだ。信じないなら、勝負してみようじゃないか」

Before the lion could answer, the gnat made a high, sharp sound, like a tiny trumpet, and flew straight at the lion's face. He landed on the lion's nose, where there was no fur, and he stung him hard.

ライオンが答える前に、ブヨは小さなラッパのような高く鋭い音を立てて、ライオンの顔めがけてまっすぐ飛んでいきました。そして毛の生えていない鼻の上にとまり、思いきり刺しました。

"Ow!" roared the lion. He swung his huge paw at his nose, but the gnat had already flown away. A moment later the gnat landed near the lion's eye and stung him again. Then he stung the inside of his ear, and then his nose again.

「いたっ!」と、ライオンはほえました。巨大な前足で鼻をはらいましたが、ブヨはもう飛び去っていました。次の瞬間、ブヨは目の近くにとまって、また刺しました。それから耳の内側を刺し、そしてまた鼻を刺しました。

The lion jumped up in a fury. He roared and swung his paws in every direction. He scratched at his face with his sharp claws, but he could never catch the gnat. Instead, he only scratched himself. Soon his nose and cheeks were covered in painful marks that he had made with his own claws. At last, tired and hurt, the great lion lay down in the dust and gave up.

ライオンはかんかんになって跳び起きました。ほえたけり、前足をあちこちに振りまわしました。鋭い爪で顔をひっかきましたが、ブヨはどうしてもつかまりません。ひっかいたのは自分の顔ばかりでした。まもなく、鼻もほおも、自分の爪でつけた痛い傷だらけになりました。とうとう、偉大なライオンは疲れはて、傷だらけになって土ぼこりの中に横たわり、降参してしまいました。

The gnat flew high into the air, buzzing a song of victory. "I have won! I have won!" he sang. "I have beaten the king of the beasts! I am the greatest fighter in the world! Now every animal will know my name!"

ブヨは空高く舞い上がり、勝ちほこった羽音を響かせました。「勝った! 勝ったぞ!」と、ブヨは歌いました。「百獣の王をやっつけたぞ! おれは世界一の戦士だ! これでどの動物も、おれの名前を知ることになるぞ!」

He was so busy singing and looking back at the lion that he did not look where he was going. Between two branches of a bush, a spider had made a large, fine web. The gnat flew straight into it. He tried to pull himself free, but the sticky threads only held him tighter.

歌ったり、ライオンのほうをふり返ったりするのに夢中で、ブヨは行く手を見ていませんでした。茂みの二本の枝のあいだに、クモが大きな細かい巣を張っていたのです。ブヨはそこへまっすぐ飛びこんでしまいました。もがいて抜け出そうとしましたが、ねばねばした糸はますますきつく体にからみつくばかりです。

From the corner of the web, a small brown spider came walking toward him.

巣のすみから、小さな茶色のクモがブヨのほうへ歩いてきました。

"No, no!" cried the gnat. "This cannot be happening! I have just defeated the mighty lion, the biggest and strongest of all animals. And now I am going to be eaten by a little spider, one of the smallest creatures of all!"

「やめてくれ、やめてくれ!」と、ブヨは叫びました。「こんなことがあるはずない! おれはついさっき、どの動物よりも大きくて強い、あのライオンを打ち負かしたんだぞ。それなのに、こんなちっぽけなクモに食べられてしまうなんて! いちばん小さな生き物のひとつじゃないか!」

The spider did not care about the gnat's victory. She had never heard of it, and she was simply hungry. And that was the end of the greatest fighter in the world.

クモにとって、ブヨの勝利などどうでもいいことでした。そんな話は聞いたこともありませんし、ただおなかがすいていただけなのです。こうして、世界一の戦士はあっけない最期をとげました。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある暑い午後、一頭のライオンが木陰で休んでいました。目を半分閉じ、しっぽをゆっくりと左右に振っています。まわりの動物たちは、みんな静かにしていました。百獣の王を起こしたい者など、だれもいなかったからです。

そこへ、ちっぽけなブヨが一匹飛んできました。ほとんど目に見えないほど小さいのに、自分のことをたいしたものだと思いこんでいます。ブヨはライオンの鼻先まで飛んでいき、大きな羽音を立てました。

「おい、おまえ! ライオン!」と、ブヨは言いました。「みんなはおまえが世界でいちばん強い動物だと言っている。でも、おれはおまえなんかちっともこわくないぞ。それどころか、おれのほうがずっと強いんだ」

ライオンは片目を開けてブヨを見ました。「あっちへ行け、ちびの虫め」と、めんどうくさそうに言いました。

「おや? 信じないのか?」と、ブヨは言いました。「だいたい、おまえの強さのどこがそんなにすごいんだ? 爪でひっかいて、歯でかみつくだけじゃないか。そんなことなら、近所とけんかしている怒ったネコにだってできるさ。おれのほうがはるかに強いんだ。信じないなら、勝負してみようじゃないか」

ライオンが答える前に、ブヨは小さなラッパのような高く鋭い音を立てて、ライオンの顔めがけてまっすぐ飛んでいきました。そして毛の生えていない鼻の上にとまり、思いきり刺しました。

「いたっ!」と、ライオンはほえました。巨大な前足で鼻をはらいましたが、ブヨはもう飛び去っていました。次の瞬間、ブヨは目の近くにとまって、また刺しました。それから耳の内側を刺し、そしてまた鼻を刺しました。

ライオンはかんかんになって跳び起きました。ほえたけり、前足をあちこちに振りまわしました。鋭い爪で顔をひっかきましたが、ブヨはどうしてもつかまりません。ひっかいたのは自分の顔ばかりでした。まもなく、鼻もほおも、自分の爪でつけた痛い傷だらけになりました。とうとう、偉大なライオンは疲れはて、傷だらけになって土ぼこりの中に横たわり、降参してしまいました。

ブヨは空高く舞い上がり、勝ちほこった羽音を響かせました。「勝った! 勝ったぞ!」と、ブヨは歌いました。「百獣の王をやっつけたぞ! おれは世界一の戦士だ! これでどの動物も、おれの名前を知ることになるぞ!」

歌ったり、ライオンのほうをふり返ったりするのに夢中で、ブヨは行く手を見ていませんでした。茂みの二本の枝のあいだに、クモが大きな細かい巣を張っていたのです。ブヨはそこへまっすぐ飛びこんでしまいました。もがいて抜け出そうとしましたが、ねばねばした糸はますますきつく体にからみつくばかりです。

巣のすみから、小さな茶色のクモがブヨのほうへ歩いてきました。

「やめてくれ、やめてくれ!」と、ブヨは叫びました。「こんなことがあるはずない! おれはついさっき、どの動物よりも大きくて強い、あのライオンを打ち負かしたんだぞ。それなのに、こんなちっぽけなクモに食べられてしまうなんて! いちばん小さな生き物のひとつじゃないか!」

クモにとって、ブヨの勝利などどうでもいいことでした。そんな話は聞いたこともありませんし、ただおなかがすいていただけなのです。こうして、世界一の戦士はあっけない最期をとげました。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Those who defeat great enemies should not forget the small dangers around them.

大きな敵に勝っても、身近な小さな危険を忘れてはいけない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Where did the gnat sting the lion?

Q2. How was the lion hurt?

Q3. What happened to the gnat in the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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