The Donkey Carrying the Statue(神像を運ぶロバ)の挿絵
Level 2 Elementaryイソップ物語

The Donkey Carrying the Statue

神像を運ぶロバ

  • 📖 382 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:21
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ町の神殿へ、有名な神さまの像を運ぶことになったロバ。道を行くと、人々がみんな頭を下げます。ロバはそれを自分へのあいさつだと思いこんで……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • statue像
  • temple神殿
  • bowおじぎする
  • crowd群衆、人ごみ
  • honor名誉、敬意
  • driver(動物を)引く人
  • stick棒
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Aoede)

In an old city, there was a famous wooden statue of a god. It was very beautiful, and it was covered with gold. One spring, the people decided to move it to a new temple on the other side of the city. They needed an animal to carry it, so they chose a small gray donkey.

ある古い町に、神さまをかたどった有名な木の像がありました。とても美しく、金で覆われていました。ある春、人々はその像を、町の反対側にある新しい神殿へ移すことにしました。像を運ぶ動物が必要だったので、小さな灰色のロバが選ばれました。

The donkey's driver tied the statue carefully onto the donkey's back. "Walk slowly and carefully," he said. "This is very important work."

ロバ引きは、ロバの背中に像を注意深く縛りつけました。「ゆっくり、気をつけて歩くんだぞ」と、ロバ引きは言いました。「これはとても大事な仕事なんだからな」

They started along the main street. The street was full of people, because everyone wanted to see the statue. When the donkey came near, something amazing happened. The people bowed down low. Some of them even knelt on the ground. Women threw flowers onto the road, and children sang songs.

一行は大通りを進みはじめました。通りは人でいっぱいでした。みんなが像を見たがっていたからです。ロバが近づいていくと、驚くべきことが起こりました。人々が深々と頭を下げたのです。中には地面にひざまずく人さえいました。女の人たちは道に花を投げ、子どもたちは歌を歌いました。

The donkey looked around in surprise. "Why are they all bowing?" he thought. Then he had an idea. "Of course! They are bowing to me! They know that I am a very special donkey. Maybe I am the most important animal in the city!"

ロバは驚いて、あたりを見まわしました。「どうしてみんな頭を下げているんだろう?」と、ロバは思いました。それから、あることを思いつきました。「そうか! みんな、ぼくに頭を下げているんだ! ぼくがとても特別なロバだって知っているんだな。ぼくは、この町でいちばん偉い動物なのかもしれないぞ!」

He lifted his head high. He made his ears stand up straight. He began to walk slowly, like a king. Every time people bowed, he felt bigger and prouder.

ロバは頭を高く上げました。耳をぴんとまっすぐに立てました。そして、王さまのようにゆっくりと歩きはじめました。人々が頭を下げるたびに、自分がどんどん偉くなったような気がして、ますます得意になりました。

Then, in the middle of the street, he stopped. "Why should I walk so fast?" he thought. "These people love me. I am going to stand here so that they can look at me for a long time."

やがて、通りの真ん中で、ロバは立ち止まりました。「どうしてそんなに急いで歩かなきゃならないんだ?」と、ロバは考えました。「この人たちは、ぼくのことが大好きなんだ。みんながぼくを長いこと眺めていられるように、ここに立っていてあげよう」

"Come on," said the driver. "Keep walking."

「さあ」と、ロバ引きは言いました。「歩き続けるんだ」

The donkey did not move. He stood there with his nose in the air.

ロバは動きませんでした。鼻をつんと上に向けて、そこに突っ立っていました。

"Move!" said the driver, and he pulled the rope. But the donkey only closed his eyes and smiled. People were starting to look at each other. "What is wrong with that donkey?" someone asked.

「動け!」と、ロバ引きは言って、綱を引っぱりました。でも、ロバは目を閉じて、にんまりするばかりです。人々は顔を見合わせはじめました。「あのロバ、どうしたんだろう?」と、だれかが尋ねました。

At last, the driver lost his patience. He took his stick and hit the donkey on his back, hard. "You silly, foolish donkey!" he shouted. "Do you really think those people are bowing to you? They are bowing to the god on your back! Nobody in this city will ever bow down to a donkey!"

とうとう、ロバ引きは我慢ができなくなりました。棒を取り出して、ロバの背中を思いきりたたきました。「このばかな、まぬけなロバめ!」と、ロバ引きは怒鳴りました。「あの人たちがおまえに頭を下げていると、本気で思っているのか? みんな、おまえの背中の神さまに頭を下げているんだ! この町で、ロバに頭を下げる者なんか、だれ一人いやしないよ!」

The donkey opened his eyes. Suddenly, he understood. His ears went down, and his face turned hot. Without another word, he started walking again, quickly and quietly, all the way to the temple.

ロバは目を開けました。突然、わかったのです。耳は垂れ下がり、顔はかあっと赤くなりました。ロバはそれ以上何も言わずにまた歩きはじめ、神殿までずっと、急いで静かに歩いていきました。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある古い町に、神さまをかたどった有名な木の像がありました。とても美しく、金で覆われていました。ある春、人々はその像を、町の反対側にある新しい神殿へ移すことにしました。像を運ぶ動物が必要だったので、小さな灰色のロバが選ばれました。

ロバ引きは、ロバの背中に像を注意深く縛りつけました。「ゆっくり、気をつけて歩くんだぞ」と、ロバ引きは言いました。「これはとても大事な仕事なんだからな」

一行は大通りを進みはじめました。通りは人でいっぱいでした。みんなが像を見たがっていたからです。ロバが近づいていくと、驚くべきことが起こりました。人々が深々と頭を下げたのです。中には地面にひざまずく人さえいました。女の人たちは道に花を投げ、子どもたちは歌を歌いました。

ロバは驚いて、あたりを見まわしました。「どうしてみんな頭を下げているんだろう?」と、ロバは思いました。それから、あることを思いつきました。「そうか! みんな、ぼくに頭を下げているんだ! ぼくがとても特別なロバだって知っているんだな。ぼくは、この町でいちばん偉い動物なのかもしれないぞ!」

ロバは頭を高く上げました。耳をぴんとまっすぐに立てました。そして、王さまのようにゆっくりと歩きはじめました。人々が頭を下げるたびに、自分がどんどん偉くなったような気がして、ますます得意になりました。

やがて、通りの真ん中で、ロバは立ち止まりました。「どうしてそんなに急いで歩かなきゃならないんだ?」と、ロバは考えました。「この人たちは、ぼくのことが大好きなんだ。みんながぼくを長いこと眺めていられるように、ここに立っていてあげよう」

「さあ」と、ロバ引きは言いました。「歩き続けるんだ」

ロバは動きませんでした。鼻をつんと上に向けて、そこに突っ立っていました。

「動け!」と、ロバ引きは言って、綱を引っぱりました。でも、ロバは目を閉じて、にんまりするばかりです。人々は顔を見合わせはじめました。「あのロバ、どうしたんだろう?」と、だれかが尋ねました。

とうとう、ロバ引きは我慢ができなくなりました。棒を取り出して、ロバの背中を思いきりたたきました。「このばかな、まぬけなロバめ!」と、ロバ引きは怒鳴りました。「あの人たちがおまえに頭を下げていると、本気で思っているのか? みんな、おまえの背中の神さまに頭を下げているんだ! この町で、ロバに頭を下げる者なんか、だれ一人いやしないよ!」

ロバは目を開けました。突然、わかったのです。耳は垂れ下がり、顔はかあっと赤くなりました。ロバはそれ以上何も言わずにまた歩きはじめ、神殿までずっと、急いで静かに歩いていきました。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Do not take the honor that belongs to someone else.

他人が受けるべき名誉を、自分のものだと思ってはいけない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What was the donkey carrying?

Q2. Why did the people bow?

Q3. What did the driver tell the donkey?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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