The Dog and the Cook(犬と料理人)の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Dog and the Cook

犬と料理人

  • 📖 530 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 3:04
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじお金持ちの家で大宴会。その家の犬は、友だちの犬を「ごちそうがたくさん残るから食べにおいでよ」と招待します……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • feast宴会、ごちそう
  • cook料理人
  • prepared用意した
  • roast焼いた
  • left over残った
  • wagging(しっぽを)ふっている
  • invited招待された
  • limped足を引きずった
  • growling(おなかが)グーグー鳴る
  • invitation招待
音声に合わせて文が光ります0:00 / 3:04

Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Kore)

A rich man decided to give a great feast for his friends. For days, everyone in his house was busy. The servants cleaned every room, and the cook prepared roast meat, fresh bread, fruit pies and many other wonderful dishes. The smells from the kitchen filled the whole street.

ある金持ちが、友人たちのために盛大なごちそうの会を開くことにしました。何日ものあいだ、家じゅうの者が忙しく働きました。召し使いたちはすべての部屋を掃除し、料理人はローストした肉や焼きたてのパン、果物のパイ、そのほかたくさんのすばらしい料理をこしらえました。台所からのいいにおいが、通りじゅうにただよっていました。

The rich man had a dog named Max, who lived a comfortable life in the house. When Max smelled the food, he had an idea. He ran down the street to visit his friend Rufus, a thin dog who lived alone near the market.

金持ちはマックスという犬を飼っていて、マックスは家の中で何不自由なく暮らしていました。料理のにおいをかぐと、マックスはあることを思いつきました。そして通りを走っていって、友だちのルーファスを訪ねました。ルーファスは、市場の近くにひとりで住んでいるやせた犬でした。

"Rufus," he said, "my master is giving a huge feast tonight. There will be more food than anyone can eat, and there is always a lot left over. Come to my house this evening, and we will have dinner together."

「ルーファス」と、マックスは言いました。「今夜、ご主人さまが盛大なごちそうの会を開くんだ。だれも食べきれないほどの料理が出るし、いつだってたくさん残るんだよ。今晩、ぼくの家においでよ。一緒に晩ごはんを食べよう」

Rufus could hardly believe his luck. "Thank you, my friend!" he said. "I will be there."

ルーファスは、自分の運のよさが信じられないくらいでした。「ありがとう、友よ!」と、ルーファスは言いました。「必ず行くよ」

That evening, Rufus went to the rich man's house at the time that Max had told him. The back door was open, so he walked straight into the kitchen. He stopped and stared. There were tables covered with plates of meat and sausages. There were bowls of soup and baskets of bread. Everything smelled wonderful.

その晩、ルーファスはマックスに言われた時間に、金持ちの家へ行きました。裏口が開いていたので、そのまま台所へ入っていきました。ルーファスは立ち止まって目を見はりました。いくつものテーブルの上に、肉やソーセージをのせたお皿がずらりと並んでいます。スープの入ったおわんや、パンの入ったかごもあります。どれもすばらしいにおいがしました。

"How glad I am that I came!" he thought. "I do not often get a chance like this. Tonight I will eat so much that I will not need to eat tomorrow, or even the day after."

「来て本当によかった!」と、ルーファスは思いました。「こんな機会はめったにない。今夜はうんと食べて、明日も、あさっても食べなくてすむくらいにしよう」

He began to walk around the kitchen, looking at all the dishes. He was so happy that his tail was wagging from side to side. He looked over at Max and wagged his tail even harder, to show his friend how happy he was.

ルーファスは、料理をひとつひとつながめながら、台所の中を歩き回りはじめました。あまりにうれしくて、しっぽを左右にぶんぶん振っていました。マックスのほうを見ると、自分がどんなにうれしいかを友だちに伝えようと、いっそう激しくしっぽを振りました。

But Rufus had forgotten one thing. He had been invited by the dog, not by the cook. And the cook was a very busy man who did not like strange dogs in his kitchen.

けれども、ルーファスはひとつ忘れていました。ルーファスを招いたのは犬であって、料理人ではなかったのです。そして料理人はとても忙しい男で、知らない犬が台所にいるのが大きらいでした。

Suddenly the cook turned around and saw him. "What is this dirty animal doing here?" he shouted. Before Rufus could move, the cook grabbed him by his front legs and his back legs, carried him to the window and threw him out.

突然、料理人がふり返ってルーファスを見つけました。「この汚い動物はここで何をしているんだ?」と、料理人はどなりました。ルーファスが動くひまもなく、料理人はルーファスの前脚とうしろ脚をつかんで、窓のところまで運び、外へほうり投げました。

Rufus landed hard on the stones outside. He got up and limped away down the street, howling loudly. He had not eaten a single bite.

ルーファスは外の石だたみにどしんと落ちました。起き上がると、大声で鳴きながら、足を引きずって通りを去っていきました。ひと口も食べていませんでした。

His howls soon brought the other street dogs running. "Rufus! There you are!" they said. "We heard that you were invited to the big feast tonight. How was the dinner?"

ルーファスの鳴き声を聞きつけて、すぐにほかの野良犬たちが走ってきました。「ルーファス! そこにいたのか!」と、犬たちは言いました。「今夜、盛大なごちそうの会に招かれたって聞いたよ。晩ごはんはどうだった?」

Rufus did not want them to know what had really happened. He raised his head proudly. "Oh, it was wonderful," he said. "To tell you the truth, I drank so much wine that I cannot remember anything. I do not even know how I got out of the house."

ルーファスは、本当は何があったのかをみんなに知られたくありませんでした。そこで得意そうに頭を上げました。「ああ、すばらしかったよ」と、ルーファスは言いました。「実を言うと、ワインを飲みすぎて、何も覚えていないんだ。どうやって家から出てきたのかさえわからないよ」

The other dogs looked at him, and then at each other. They saw that he was limping. They saw the dirt on his fur. They heard his empty stomach growling loudly. And they understood exactly how he had left the house.

ほかの犬たちはルーファスを見て、それからたがいに顔を見合わせました。ルーファスが足を引きずっているのが見えました。毛に泥がついているのも見えました。からっぽのおなかがグウグウと大きな音で鳴っているのも聞こえました。そして犬たちは、ルーファスがどうやって家から出てきたのか、すっかりわかったのでした。

That night Rufus went to sleep hungry. "Next time," he thought, "I will wait for an invitation from the person who owns the kitchen."

その夜、ルーファスはおなかをすかせたまま眠りにつきました。「今度からは」と、ルーファスは思いました。「台所の持ち主から招かれるまで待つことにしよう」

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ある金持ちが、友人たちのために盛大なごちそうの会を開くことにしました。何日ものあいだ、家じゅうの者が忙しく働きました。召し使いたちはすべての部屋を掃除し、料理人はローストした肉や焼きたてのパン、果物のパイ、そのほかたくさんのすばらしい料理をこしらえました。台所からのいいにおいが、通りじゅうにただよっていました。

金持ちはマックスという犬を飼っていて、マックスは家の中で何不自由なく暮らしていました。料理のにおいをかぐと、マックスはあることを思いつきました。そして通りを走っていって、友だちのルーファスを訪ねました。ルーファスは、市場の近くにひとりで住んでいるやせた犬でした。

「ルーファス」と、マックスは言いました。「今夜、ご主人さまが盛大なごちそうの会を開くんだ。だれも食べきれないほどの料理が出るし、いつだってたくさん残るんだよ。今晩、ぼくの家においでよ。一緒に晩ごはんを食べよう」

ルーファスは、自分の運のよさが信じられないくらいでした。「ありがとう、友よ!」と、ルーファスは言いました。「必ず行くよ」

その晩、ルーファスはマックスに言われた時間に、金持ちの家へ行きました。裏口が開いていたので、そのまま台所へ入っていきました。ルーファスは立ち止まって目を見はりました。いくつものテーブルの上に、肉やソーセージをのせたお皿がずらりと並んでいます。スープの入ったおわんや、パンの入ったかごもあります。どれもすばらしいにおいがしました。

「来て本当によかった!」と、ルーファスは思いました。「こんな機会はめったにない。今夜はうんと食べて、明日も、あさっても食べなくてすむくらいにしよう」

ルーファスは、料理をひとつひとつながめながら、台所の中を歩き回りはじめました。あまりにうれしくて、しっぽを左右にぶんぶん振っていました。マックスのほうを見ると、自分がどんなにうれしいかを友だちに伝えようと、いっそう激しくしっぽを振りました。

けれども、ルーファスはひとつ忘れていました。ルーファスを招いたのは犬であって、料理人ではなかったのです。そして料理人はとても忙しい男で、知らない犬が台所にいるのが大きらいでした。

突然、料理人がふり返ってルーファスを見つけました。「この汚い動物はここで何をしているんだ?」と、料理人はどなりました。ルーファスが動くひまもなく、料理人はルーファスの前脚とうしろ脚をつかんで、窓のところまで運び、外へほうり投げました。

ルーファスは外の石だたみにどしんと落ちました。起き上がると、大声で鳴きながら、足を引きずって通りを去っていきました。ひと口も食べていませんでした。

ルーファスの鳴き声を聞きつけて、すぐにほかの野良犬たちが走ってきました。「ルーファス! そこにいたのか!」と、犬たちは言いました。「今夜、盛大なごちそうの会に招かれたって聞いたよ。晩ごはんはどうだった?」

ルーファスは、本当は何があったのかをみんなに知られたくありませんでした。そこで得意そうに頭を上げました。「ああ、すばらしかったよ」と、ルーファスは言いました。「実を言うと、ワインを飲みすぎて、何も覚えていないんだ。どうやって家から出てきたのかさえわからないよ」

ほかの犬たちはルーファスを見て、それからたがいに顔を見合わせました。ルーファスが足を引きずっているのが見えました。毛に泥がついているのも見えました。からっぽのおなかがグウグウと大きな音で鳴っているのも聞こえました。そして犬たちは、ルーファスがどうやって家から出てきたのか、すっかりわかったのでした。

その夜、ルーファスはおなかをすかせたまま眠りにつきました。「今度からは」と、ルーファスは思いました。「台所の持ち主から招かれるまで待つことにしよう」

日本語訳:多読ベスト

押すと、この端末の読書記録(100万語メーター)に語数が加わります。

このお話の教訓 Moral

タップして見る

A guest who is not truly invited should not expect a warm welcome.

本当に招かれたのでなければ、温かいもてなしは期待できない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Who invited Rufus to the feast?

Q2. What did the cook do when he saw Rufus?

Q3. What did Rufus tell the street dogs?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

次に読む

Level 3 の読み物をもっと見る →