The Honest Woodcutter and the Golden Axe(金の斧(正直なきこり))の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Honest Woodcutter and the Golden Axe

金の斧(正直なきこり)

  • 📖 670 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 4:06
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ大切な斧を川に落としてしまった、貧しいきこり。泣いていると、神さまメルクリウスが現れて、川から斧を拾ってきてくれますが……。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • woodcutterきこり
  • axe斧(おの)
  • iron鉄
  • bank川岸
  • Mercuryメルクリウス(英語名マーキュリー、神々の使者)
  • messenger使者
  • plainerより地味な
  • on purposeわざと
  • greed欲、強欲
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Kore)

Long ago, a poor woodcutter named Leo lived at the edge of a great forest. Every day he went into the forest with his old iron axe. He cut wood and sold it in the village, and with that money he fed his wife and children. The axe was not beautiful, but it was the most important thing he owned.

昔、大きな森のはずれに、レオという貧しいきこりが住んでいました。レオは毎日、古い鉄のおのを持って森へ入っていきました。木を切って村で売り、そのお金で妻と子どもたちを養っていたのです。おのは美しくはありませんでしたが、レオの持ち物の中でいちばん大切なものでした。

One hot afternoon, Leo was cutting down a tree beside a river. His hands were wet with sweat, and as he lifted the axe high, it slipped out of his fingers. It flew through the air and fell into the river with a loud splash. Leo ran to the bank and looked down. The water was dark and very deep. His axe had disappeared.

ある暑い日の午後、レオは川のそばで木を切り倒していました。両手は汗でぬれていて、おのを高く振り上げたとき、おのが指から滑り落ちてしまいました。おのは宙を飛び、ザブンと大きな音を立てて川に落ちました。レオは岸へ駆け寄って、下をのぞきこみました。水は暗く、とても深く、おのはどこにも見えませんでした。

Leo sat down on the bank and covered his face. "What shall I do now?" he cried. "Without my axe I cannot work, and without work my family will go hungry."

レオは岸に座りこんで、両手で顔を覆いました。「これからどうすればいいんだ?」と、レオは泣き叫びました。「おのがなければ働けない。働けなければ、家族が飢えてしまう」

Suddenly the air began to shine, and a young man with wings on his hat and shoes was standing in front of him. It was Mercury, the messenger of the gods.

突然、あたりの空気が光り始め、気がつくと、帽子と靴に翼のついた若者がレオの前に立っていました。神々の使者、メルクリウスです。

"Why are you crying, my friend?" Mercury asked kindly.

「どうして泣いているのだね、友よ?」と、メルクリウスはやさしく尋ねました。

Leo told him what had happened. Mercury smiled. "Wait here," he said, and he dived into the river.

レオはわけを話しました。メルクリウスはほほえみました。「ここで待っていなさい」と言うと、メルクリウスは川に飛びこみました。

A moment later he came up again. In his hand was an axe that was made of gold. It shone so brightly in the sun that Leo had to close his eyes.

すぐにメルクリウスは浮かび上がってきました。その手には、金でできたおのがありました。おのは日の光を受けてあまりにまぶしく輝いたので、レオは目を閉じなくてはなりませんでした。

"Is this the axe you have lost?" asked Mercury.

「おまえがなくしたのは、このおのかね?」と、メルクリウスは尋ねました。

Leo looked at the golden axe for a long time. He knew that it was worth more than all the wood he had ever cut. But he shook his head. "No," he said. "That is not mine. My axe is made of iron."

レオは長いあいだ金のおのを見つめていました。これまでに切った木を全部合わせても、このおのの値打ちにはかなわない。それはレオにもわかっていました。けれども、レオは首を横に振りました。「いいえ」と、レオは言いました。「それはわたしのものではありません。わたしのおのは鉄でできています」

Mercury dived into the water a second time. This time he brought up an axe made of silver. "Then is this one yours?"

メルクリウスはもう一度水にもぐりました。今度は銀でできたおのを持って上がってきました。「では、これがおまえのものかね?」

"No, it is not," said Leo. "Mine is much older and plainer than that."

「いいえ、違います」と、レオは答えました。「わたしのは、それよりずっと古くて、粗末なものです」

Mercury went down for the third time. When he came up, he was holding an old iron axe with a worn wooden handle.

メルクリウスは三度目にもぐりました。上がってきたときには、すり減った木の柄のついた、古い鉄のおのを持っていました。

"That's it! That's my axe!" Leo shouted. He took it and held it close, as if it were an old friend. "Thank you, thank you!"

「それです! それがわたしのおのです!」と、レオは叫びました。そしておのを受け取って、まるで古い友だちのように、しっかりと抱きしめました。「ありがとうございます、ありがとうございます!」

Mercury was very pleased. "You are an honest man," he said. "Honest men are rarer than gold. Take your own axe, and take the golden and silver axes too. They are a gift from the gods." Then he disappeared.

メルクリウスはとても喜びました。「おまえは正直な男だ」と、メルクリウスは言いました。「正直な人間は金よりも珍しい。自分のおのを持っていきなさい。それから、金のおのと銀のおのも持っていくがいい。神々からの贈り物だ」そう言うと、メルクリウスは姿を消しました。

When Leo got home, he told his neighbors the whole story. Most of them were happy for him. But one neighbor, a man called Brutus, could think only about the golden axe. "If Leo can become rich so easily," he thought, "so can I."

家に帰ると、レオは近所の人たちに一部始終を話しました。たいていの人はレオのために喜んでくれました。けれども、ブルートゥスという名の近所の男だけは、金のおののことしか考えられませんでした。「レオがあんなに簡単に金持ちになれるのなら」と、ブルートゥスは思いました。「おれにだってなれるはずだ」

The very next morning, Brutus went to the same place by the river. He looked around to make sure that nobody was watching, and then he threw his axe into the water on purpose. He sat down on the bank and began to cry loudly. He was not very good at crying, but he did his best.

そのすぐ次の朝、ブルートゥスは川べりの同じ場所へ行きました。あたりを見回して、誰も見ていないのを確かめてから、わざとおのを水の中に投げこみました。それから岸に座って、大声で泣き始めました。泣くのはあまりうまくありませんでしたが、せいいっぱいがんばりました。

Just as he had hoped, Mercury appeared. "Why are you crying?" the god asked.

思った通り、メルクリウスが現れました。「どうして泣いているのだね?」と、神は尋ねました。

"Oh, I have lost my axe in the river!" said Brutus. "My poor, dear axe!"

「ああ、川におのを落としてしまったんです!」と、ブルートゥスは言いました。「わたしのかわいそうな、大事なおのを!」

Mercury dived into the water and came up with a golden axe. "Is this the axe you have lost?"

メルクリウスは水にもぐり、金のおのを持って上がってきました。「おまえがなくしたのは、このおのかね?」

Brutus's eyes shone with greed. "Yes! Yes, that is it! That is my axe!" he cried, and he reached out to grab it.

ブルートゥスの目が欲で光りました。「そうです! そうです、それです! それがわたしのおのです!」と叫んで、手を伸ばしてつかみ取ろうとしました。

But Mercury pulled the golden axe away. His face had become cold and hard. "You are a liar," he said. "You will not have this axe, and you will not have your own axe either." And with these words, he was gone.

ところが、メルクリウスは金のおのを引っこめました。その顔は冷たく、険しくなっていました。「おまえはうそつきだ」と、メルクリウスは言いました。「おまえにはこのおのはやらぬ。おまえ自身のおのも返さぬ」そう言うと、メルクリウスは消えてしまいました。

Brutus stood on the bank with empty hands. He had wanted gold, but now he did not even have iron. From that day on, he had to borrow an axe from Leo, the honest woodcutter.

ブルートゥスは手ぶらで岸に立ち尽くしました。金がほしかったのに、今では鉄さえありません。その日から、ブルートゥスは正直なきこりのレオから、おのを借りなくてはならなくなりました。

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昔、大きな森のはずれに、レオという貧しいきこりが住んでいました。レオは毎日、古い鉄のおのを持って森へ入っていきました。木を切って村で売り、そのお金で妻と子どもたちを養っていたのです。おのは美しくはありませんでしたが、レオの持ち物の中でいちばん大切なものでした。

ある暑い日の午後、レオは川のそばで木を切り倒していました。両手は汗でぬれていて、おのを高く振り上げたとき、おのが指から滑り落ちてしまいました。おのは宙を飛び、ザブンと大きな音を立てて川に落ちました。レオは岸へ駆け寄って、下をのぞきこみました。水は暗く、とても深く、おのはどこにも見えませんでした。

レオは岸に座りこんで、両手で顔を覆いました。「これからどうすればいいんだ?」と、レオは泣き叫びました。「おのがなければ働けない。働けなければ、家族が飢えてしまう」

突然、あたりの空気が光り始め、気がつくと、帽子と靴に翼のついた若者がレオの前に立っていました。神々の使者、メルクリウスです。

「どうして泣いているのだね、友よ?」と、メルクリウスはやさしく尋ねました。

レオはわけを話しました。メルクリウスはほほえみました。「ここで待っていなさい」と言うと、メルクリウスは川に飛びこみました。

すぐにメルクリウスは浮かび上がってきました。その手には、金でできたおのがありました。おのは日の光を受けてあまりにまぶしく輝いたので、レオは目を閉じなくてはなりませんでした。

「おまえがなくしたのは、このおのかね?」と、メルクリウスは尋ねました。

レオは長いあいだ金のおのを見つめていました。これまでに切った木を全部合わせても、このおのの値打ちにはかなわない。それはレオにもわかっていました。けれども、レオは首を横に振りました。「いいえ」と、レオは言いました。「それはわたしのものではありません。わたしのおのは鉄でできています」

メルクリウスはもう一度水にもぐりました。今度は銀でできたおのを持って上がってきました。「では、これがおまえのものかね?」

「いいえ、違います」と、レオは答えました。「わたしのは、それよりずっと古くて、粗末なものです」

メルクリウスは三度目にもぐりました。上がってきたときには、すり減った木の柄のついた、古い鉄のおのを持っていました。

「それです! それがわたしのおのです!」と、レオは叫びました。そしておのを受け取って、まるで古い友だちのように、しっかりと抱きしめました。「ありがとうございます、ありがとうございます!」

メルクリウスはとても喜びました。「おまえは正直な男だ」と、メルクリウスは言いました。「正直な人間は金よりも珍しい。自分のおのを持っていきなさい。それから、金のおのと銀のおのも持っていくがいい。神々からの贈り物だ」そう言うと、メルクリウスは姿を消しました。

家に帰ると、レオは近所の人たちに一部始終を話しました。たいていの人はレオのために喜んでくれました。けれども、ブルートゥスという名の近所の男だけは、金のおののことしか考えられませんでした。「レオがあんなに簡単に金持ちになれるのなら」と、ブルートゥスは思いました。「おれにだってなれるはずだ」

そのすぐ次の朝、ブルートゥスは川べりの同じ場所へ行きました。あたりを見回して、誰も見ていないのを確かめてから、わざとおのを水の中に投げこみました。それから岸に座って、大声で泣き始めました。泣くのはあまりうまくありませんでしたが、せいいっぱいがんばりました。

思った通り、メルクリウスが現れました。「どうして泣いているのだね?」と、神は尋ねました。

「ああ、川におのを落としてしまったんです!」と、ブルートゥスは言いました。「わたしのかわいそうな、大事なおのを!」

メルクリウスは水にもぐり、金のおのを持って上がってきました。「おまえがなくしたのは、このおのかね?」

ブルートゥスの目が欲で光りました。「そうです! そうです、それです! それがわたしのおのです!」と叫んで、手を伸ばしてつかみ取ろうとしました。

ところが、メルクリウスは金のおのを引っこめました。その顔は冷たく、険しくなっていました。「おまえはうそつきだ」と、メルクリウスは言いました。「おまえにはこのおのはやらぬ。おまえ自身のおのも返さぬ」そう言うと、メルクリウスは消えてしまいました。

ブルートゥスは手ぶらで岸に立ち尽くしました。金がほしかったのに、今では鉄さえありません。その日から、ブルートゥスは正直なきこりのレオから、おのを借りなくてはならなくなりました。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Honesty is the best policy.

正直は最良の策(正直がいちばん)。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What was Leo's own axe made of?

Q2. What did Mercury give Leo in the end?

Q3. Why did Brutus lose his own axe?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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