The Boasting Traveler(ほら吹きの旅人(ここがロドスだ、ここで跳べ))の挿絵
Level 3 Pre-Intermediateイソップ物語

The Boasting Traveler

ほら吹きの旅人(ここがロドスだ、ここで跳べ)

  • 📖 530 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:52
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ外国の旅から帰ってきた若者テオは、村人たちに自分の大活躍を語り続けます。中でも自慢は、ロドス島での大ジャンプでした。

イソップ寓話(タウンゼンド英訳 1867年)をもとに再話

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • abroad外国で
  • adventures冒険
  • bare hands素手
  • contest競技会
  • athletes選手
  • judges審判
  • witnesses証人
  • boast自慢する
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Zephyr)

After five years abroad, a young man named Theo came home to his small village. Everyone was happy to see him again, and a big crowd gathered in the market square to hear about his adventures.

テオという若者が、五年間外国で暮らしたあと、ふるさとの小さな村に帰ってきました。村の人たちはみんなテオとの再会を喜びました。そして冒険の話を聞こうと、市場の広場に大勢集まってきました。

Theo was happy to tell them. In fact, he could not stop. "I have seen things that you cannot even imagine," he said, standing on top of a wooden box. "I have sailed across seas that are bigger than the sky. I have climbed mountains that were covered in gold. In one country, I was invited to dinner by the king himself."

テオは喜んで話しはじめました。それどころか、話が止まりません。「わたしは、みなさんには想像もつかないようなものを見てきました」と、テオは木の箱の上に立って言いました。「空よりも広い海をわたってきました。金でおおわれた山に登りました。ある国では、王さまじきじきに夕食に招かれたのです」

The villagers listened with open mouths. Theo's stories became bigger and bigger. He had fought a lion with his bare hands. He had won a race against the fastest horse in Egypt. He had been given a medal by a queen. Each story was more amazing than the one before.

村人たちは口をぽかんと開けて聞いていました。テオの話はどんどん大きくなっていきます。素手でライオンと戦ったそうです。エジプトでいちばん速い馬と競走して勝ったそうです。女王さまから勲章をもらったそうです。どの話も、前の話よりさらにすごいものでした。

"But the greatest thing of all," Theo said, "happened on the island of Rhodes." He stopped for a moment, so that everyone would pay attention. "The people of Rhodes are famous for their jumping. They hold a great contest every year, and the best athletes in the world come to it. So, of course, I joined in."

「でも、いちばんすごかったのは」と、テオは言いました。「ロドス島での出来事です」テオは、みんなの注意を引くように、少し間をおきました。「ロドスの人々は、跳ぶ競技で有名なんです。毎年大きな大会が開かれて、世界じゅうから一流の選手がやってきます。それで、もちろん、わたしも出場したんです」

"And what happened?" asked a little boy at the front.

「それで、どうなったの?」と、いちばん前にいた小さな男の子がたずねました。

Theo smiled. "I jumped so far that the judges could not believe their eyes. I jumped farther than any man has ever jumped in history. The crowd went completely silent, and then they cheered for an hour. Nobody has come close to my jump since that day."

テオはにっこりしました。「わたしがあんまり遠くまで跳んだものだから、審判たちは自分の目が信じられなかったんだ。歴史上のだれよりも遠くまで跳んだんだよ。観客はしーんと静まりかえって、それから一時間も歓声をあげつづけた。あの日から今まで、わたしの記録に近づいた者さえいないんだ」

Some of the villagers clapped. But an old fisherman at the back of the crowd folded his arms. "That is a very good story," he said.

村人の何人かは拍手をしました。けれども、人だかりの後ろのほうにいた年老いた漁師は、腕を組んで言いました。「そいつはたいへんいい話だな」

"It is not a story," said Theo quickly. "It is the truth. If you go to Rhodes, you can ask anyone. Hundreds of people saw me do it. They will all tell you that every word is true."

「話なんかじゃありません」と、テオはすかさず言いました。「本当のことです。ロドスへ行って、だれにでも聞いてみればいい。何百人もの人が、わたしの跳ぶのを見たんです。みんな、わたしの話は全部本当だと言ってくれますよ」

The old fisherman nodded slowly. "I am sure they would," he said. "But Rhodes is very far away, and I am too old to sail there. Luckily, there is no need for that."

年老いた漁師はゆっくりとうなずきました。「きっとそう言うだろうよ」と、漁師は言いました。「だが、ロドスはずいぶん遠いし、わしは年をとりすぎて、そこまで船で行けやしない。ありがたいことに、そんな必要はないんだがね」

He walked to the middle of the square and drew a line in the dust with his stick. "Let us imagine that this is Rhodes," he said. "Here is the line. You are an excellent jumper, and we are your witnesses. Jump for us, here and now."

漁師は広場のまん中まで歩いていき、杖で地面に一本の線を引きました。「ここがロドスだと思ってみようじゃないか」と、漁師は言いました。「ここに線がある。おまえさんは跳ぶ名人で、わしらが証人だ。今ここで、わしらのために跳んでみせておくれ」

Everyone turned to look at Theo. Theo's smile disappeared. He looked at the line, and then at the faces around him. "Well," he said, "the thing is, I hurt my leg on the ship, and the ground here is not very good for jumping, and besides, I am rather tired today..."

みんながふり向いてテオを見ました。テオの笑顔が消えました。テオは線を見て、それからまわりの顔を見ました。「ええと」と、テオは言いました。「じつは、船の上で足をけがしてしまって。それに、ここの地面は跳ぶのにあまり向いていないし、それに、今日はちょっと疲れていて……」

The little boy at the front began to laugh first. Then the whole crowd laughed with him. Theo climbed down from his box with a very red face.

いちばん前にいた小さな男の子が、まっさきに笑いだしました。それから、集まった人みんなが一緒に笑いました。テオは真っ赤な顔をして箱から下りました。

He stayed in the village for many years after that, but he never told another story about Rhodes. And whenever someone in the village started to boast, the old fisherman would smile, draw a line in the dust and say, "Here is Rhodes. Jump here."

テオはそのあと何年も村で暮らしましたが、ロドスの話は二度としませんでした。そして村のだれかが自慢話を始めるたびに、年老いた漁師はにっこりして、地面に線を引き、こう言うのでした。「ここがロドスだ。ここで跳べ」

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

テオという若者が、五年間外国で暮らしたあと、ふるさとの小さな村に帰ってきました。村の人たちはみんなテオとの再会を喜びました。そして冒険の話を聞こうと、市場の広場に大勢集まってきました。

テオは喜んで話しはじめました。それどころか、話が止まりません。「わたしは、みなさんには想像もつかないようなものを見てきました」と、テオは木の箱の上に立って言いました。「空よりも広い海をわたってきました。金でおおわれた山に登りました。ある国では、王さまじきじきに夕食に招かれたのです」

村人たちは口をぽかんと開けて聞いていました。テオの話はどんどん大きくなっていきます。素手でライオンと戦ったそうです。エジプトでいちばん速い馬と競走して勝ったそうです。女王さまから勲章をもらったそうです。どの話も、前の話よりさらにすごいものでした。

「でも、いちばんすごかったのは」と、テオは言いました。「ロドス島での出来事です」テオは、みんなの注意を引くように、少し間をおきました。「ロドスの人々は、跳ぶ競技で有名なんです。毎年大きな大会が開かれて、世界じゅうから一流の選手がやってきます。それで、もちろん、わたしも出場したんです」

「それで、どうなったの?」と、いちばん前にいた小さな男の子がたずねました。

テオはにっこりしました。「わたしがあんまり遠くまで跳んだものだから、審判たちは自分の目が信じられなかったんだ。歴史上のだれよりも遠くまで跳んだんだよ。観客はしーんと静まりかえって、それから一時間も歓声をあげつづけた。あの日から今まで、わたしの記録に近づいた者さえいないんだ」

村人の何人かは拍手をしました。けれども、人だかりの後ろのほうにいた年老いた漁師は、腕を組んで言いました。「そいつはたいへんいい話だな」

「話なんかじゃありません」と、テオはすかさず言いました。「本当のことです。ロドスへ行って、だれにでも聞いてみればいい。何百人もの人が、わたしの跳ぶのを見たんです。みんな、わたしの話は全部本当だと言ってくれますよ」

年老いた漁師はゆっくりとうなずきました。「きっとそう言うだろうよ」と、漁師は言いました。「だが、ロドスはずいぶん遠いし、わしは年をとりすぎて、そこまで船で行けやしない。ありがたいことに、そんな必要はないんだがね」

漁師は広場のまん中まで歩いていき、杖で地面に一本の線を引きました。「ここがロドスだと思ってみようじゃないか」と、漁師は言いました。「ここに線がある。おまえさんは跳ぶ名人で、わしらが証人だ。今ここで、わしらのために跳んでみせておくれ」

みんながふり向いてテオを見ました。テオの笑顔が消えました。テオは線を見て、それからまわりの顔を見ました。「ええと」と、テオは言いました。「じつは、船の上で足をけがしてしまって。それに、ここの地面は跳ぶのにあまり向いていないし、それに、今日はちょっと疲れていて……」

いちばん前にいた小さな男の子が、まっさきに笑いだしました。それから、集まった人みんなが一緒に笑いました。テオは真っ赤な顔をして箱から下りました。

テオはそのあと何年も村で暮らしましたが、ロドスの話は二度としませんでした。そして村のだれかが自慢話を始めるたびに、年老いた漁師はにっこりして、地面に線を引き、こう言うのでした。「ここがロドスだ。ここで跳べ」

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このお話の教訓 Moral

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Actions prove more than words.

口で言うより、やってみせるほうが確かだ。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Where did Theo say his greatest jump happened?

Q2. What did the old fisherman draw in the dust?

Q3. Why did everyone laugh at Theo?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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