The Flower of the Holy Night(聖夜の花(ポインセチアの伝説))の挿絵
Level 2 Elementary世界の民話

The Flower of the Holy Night

聖夜の花(ポインセチアの伝説)

  • 📖 484 words
  • ⏱ 約6分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじクリスマス・イブ、村の人たちはみんな教会に贈り物を持っていきます。でも、貧しい少女アナには何もあげられる物がありません。道ばたの草を手にとった彼女に、ふしぎなことが起こります。

メキシコの民間伝説

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • Christmas Eveクリスマス・イブ
  • church教会
  • gift贈り物
  • weeds雑草
  • candlesろうそく
  • bloom花がさく
  • poinsettiaポインセチア

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

Long ago, in a small village in Mexico, there lived a poor girl named Ana. Her family had very little money. But Ana had a kind heart, and she loved Christmas more than anything.

むかし、メキシコの小さな村に、アナという貧しい女の子が住んでいました。アナの家には、お金がほとんどありませんでした。でもアナはやさしい心を持っていて、何よりもクリスマスが大好きでした。

Every Christmas Eve, the people of the village walked to the old church at night. They carried candles and sang songs. Each person brought a gift for the baby Jesus and put it in front of the altar. Some brought fruit or bread. Some brought flowers or beautiful cloth.

毎年クリスマス・イブの夜になると、村の人たちは、ろうそくを手に、歌を歌いながら、古い教会まで歩いていきました。一人一人が幼子イエスへの贈り物を持ってきて、祭壇の前に置きました。果物やパンを持ってくる人もいれば、花や美しい布を持ってくる人もいました。

This year, Ana wanted to bring a gift too. But she had no money at all. "What can I give?" she thought. "I have nothing." She tried to make a little blanket, but the thread was old, and it broke. She could not make anything.

今年はアナも贈り物を持っていきたいと思いました。でも、お金がまったくありませんでした。「何をあげられるかしら」と、アナは考えました。「わたしには何もない」 小さな毛布を作ろうとしましたが、糸が古くて切れてしまいました。アナには何も作れませんでした。

On Christmas Eve, Ana walked slowly toward the church. All the other people passed her, laughing and singing, carrying their gifts. Ana's hands were empty. She stopped by the side of the road and began to cry.

クリスマス・イブ、アナはとぼとぼと教会へ向かって歩いていました。ほかの人たちはみんな、笑ったり歌ったりしながら、贈り物を持ってアナを追いこしていきました。アナの手には何もありませんでした。アナは道ばたで立ち止まり、泣きだしました。

"Why are you crying, little one?" said a soft voice.

「どうして泣いているんだい、おちびさん?」と、やさしい声がしました。

Ana looked up. Her older cousin, Pedro, was standing next to her. "I have no gift for the baby Jesus," said Ana. "Everyone has a gift except me."

アナが顔を上げると、年上のいとこのペドロがそばに立っていました。「幼子イエスさまにあげる贈り物がないの」と、アナは言いました。「わたしのほかは、みんな贈り物を持っているのに」

Pedro smiled kindly. "Ana," he said, "any gift is good, if you give it with love. The baby Jesus does not want expensive things. He wants your love."

ペドロはやさしくほほえみました。「アナ」と、ペドロは言いました。「愛をこめて贈るなら、どんな贈り物だっていいんだよ。幼子イエスさまは、高いものなんてほしがっていない。きみの愛がほしいんだ」

Ana wiped her eyes. She looked around. By the side of the road, there were some tall green weeds. They were not pretty, and nobody wanted them. But they were all she had. Ana picked a big handful of the weeds and made them into a little bunch. "I will give these," she said, "with all my love."

アナは涙をふきました。そしてあたりを見回しました。道ばたに、背の高い緑の雑草が生えていました。きれいでもないし、だれもほしがらない草でした。でも、アナが持っているのはそれだけでした。アナは雑草を両手いっぱいにつみとり、小さな花たばにしました。「これをささげよう」と、アナは言いました。「心からの愛をこめて」

When Ana walked into the church, some people looked at her weeds and laughed quietly. "What is that?" whispered a boy. "She brought weeds!" Ana's face turned red. But she walked to the front of the church. Very carefully, she put her weeds in front of the altar. Then she knelt down and prayed.

アナが教会に入っていくと、何人かの人がアナの雑草を見て、くすくす笑いました。「あれは何?」と、一人の男の子がささやきました。「雑草を持ってきたよ!」 アナの顔は真っ赤になりました。それでもアナは、教会の前のほうまで歩いていきました。そしてとても丁寧に、雑草を祭壇の前に置きました。それからひざまずいて、お祈りをしました。

Suddenly, the people stopped laughing. Somebody cried out. At the top of each green weed, something was happening. The leaves were changing color. They were turning bright red, the color of fire. Soon, the red leaves at the top of every weed made a beautiful star, with tiny yellow flowers in the middle.

突然、人々は笑うのをやめました。だれかがさけび声をあげました。緑の雑草の一本一本の先で、何かが起きていたのです。葉の色が変わりはじめていました。火のような、あざやかな赤に変わっていったのです。まもなく、どの雑草も、先のほうの赤い葉が集まって美しい星の形になり、そのまん中には小さな黄色い花が咲きました。

The whole church was quiet. Everyone looked at the red stars glowing in the candlelight. Nobody had ever seen such beautiful flowers. "It is a miracle," whispered an old woman. The people knelt down beside Ana.

教会じゅうがしんと静まりかえりました。みんな、ろうそくの光の中で輝く赤い星を見つめました。こんなに美しい花は、だれも見たことがありませんでした。「奇跡だわ」と、一人のおばあさんがささやきました。人々はアナのそばにひざまずきました。

From that night, these beautiful plants bloomed every year at Christmas time. In Mexico, people call them "flor de Nochebuena," which means "Christmas Eve flower." In many other countries, they are called poinsettias. And when people see them, they remember the little girl who gave her small gift with a big heart.

その夜から、この美しい草は、毎年クリスマスのころに花をつけるようになりました。メキシコでは、この草を「フロール・デ・ノチェブエナ」とよびます。「クリスマス・イブの花」という意味です。ほかの多くの国では、ポインセチアとよばれています。そして人々はこの花を見ると、大きな愛をこめて小さな贈り物をささげた、あの女の子のことを思い出すのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかし、メキシコの小さな村に、アナという貧しい女の子が住んでいました。アナの家には、お金がほとんどありませんでした。でもアナはやさしい心を持っていて、何よりもクリスマスが大好きでした。

毎年クリスマス・イブの夜になると、村の人たちは、ろうそくを手に、歌を歌いながら、古い教会まで歩いていきました。一人一人が幼子イエスへの贈り物を持ってきて、祭壇の前に置きました。果物やパンを持ってくる人もいれば、花や美しい布を持ってくる人もいました。

今年はアナも贈り物を持っていきたいと思いました。でも、お金がまったくありませんでした。「何をあげられるかしら」と、アナは考えました。「わたしには何もない」 小さな毛布を作ろうとしましたが、糸が古くて切れてしまいました。アナには何も作れませんでした。

クリスマス・イブ、アナはとぼとぼと教会へ向かって歩いていました。ほかの人たちはみんな、笑ったり歌ったりしながら、贈り物を持ってアナを追いこしていきました。アナの手には何もありませんでした。アナは道ばたで立ち止まり、泣きだしました。

「どうして泣いているんだい、おちびさん?」と、やさしい声がしました。

アナが顔を上げると、年上のいとこのペドロがそばに立っていました。「幼子イエスさまにあげる贈り物がないの」と、アナは言いました。「わたしのほかは、みんな贈り物を持っているのに」

ペドロはやさしくほほえみました。「アナ」と、ペドロは言いました。「愛をこめて贈るなら、どんな贈り物だっていいんだよ。幼子イエスさまは、高いものなんてほしがっていない。きみの愛がほしいんだ」

アナは涙をふきました。そしてあたりを見回しました。道ばたに、背の高い緑の雑草が生えていました。きれいでもないし、だれもほしがらない草でした。でも、アナが持っているのはそれだけでした。アナは雑草を両手いっぱいにつみとり、小さな花たばにしました。「これをささげよう」と、アナは言いました。「心からの愛をこめて」

アナが教会に入っていくと、何人かの人がアナの雑草を見て、くすくす笑いました。「あれは何?」と、一人の男の子がささやきました。「雑草を持ってきたよ!」 アナの顔は真っ赤になりました。それでもアナは、教会の前のほうまで歩いていきました。そしてとても丁寧に、雑草を祭壇の前に置きました。それからひざまずいて、お祈りをしました。

突然、人々は笑うのをやめました。だれかがさけび声をあげました。緑の雑草の一本一本の先で、何かが起きていたのです。葉の色が変わりはじめていました。火のような、あざやかな赤に変わっていったのです。まもなく、どの雑草も、先のほうの赤い葉が集まって美しい星の形になり、そのまん中には小さな黄色い花が咲きました。

教会じゅうがしんと静まりかえりました。みんな、ろうそくの光の中で輝く赤い星を見つめました。こんなに美しい花は、だれも見たことがありませんでした。「奇跡だわ」と、一人のおばあさんがささやきました。人々はアナのそばにひざまずきました。

その夜から、この美しい草は、毎年クリスマスのころに花をつけるようになりました。メキシコでは、この草を「フロール・デ・ノチェブエナ」とよびます。「クリスマス・イブの花」という意味です。ほかの多くの国では、ポインセチアとよばれています。そして人々はこの花を見ると、大きな愛をこめて小さな贈り物をささげた、あの女の子のことを思い出すのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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A small gift given with love is a great gift.

愛をこめた小さな贈り物は、大きな贈り物だ。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why was Ana sad on Christmas Eve?

Q2. What did Ana take to the church?

Q3. What happened to the weeds?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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