Anansi and the Pot of Wisdom(アナンシとちえのつぼ)の挿絵
Level 2 Elementary世界の民話

Anansi and the Pot of Wisdom

アナンシとちえのつぼ

  • 📖 478 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 2:44
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ世界中のちえを集めて、つぼに入れてしまったクモのアナンシ。「これを高い木のてっぺんにかくせば、ちえはずっとぼくだけのものだ」。ところが、木に登ろうとするとなかなかうまくいきません。

西アフリカの民話(ガーナのアシャンティ族)

キーワード(7語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • wisdomちえ
  • potつぼ
  • clay粘土
  • tieしばる
  • climb登る
  • slipすべる
  • share分け合う
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Google Cloud TTS(Chirp 3 HD・アメリカ英語・Zephyr)

Long ago, Anansi the spider wanted to be the wisest creature in the world. "If I am the only one with wisdom," he said, "everyone will come to me. They will ask me for help, and they will give me food and presents."

むかしむかし、クモのアナンシは、世界でいちばんかしこい生き物になりたいと思いました。「知恵を持っているのがぼくだけなら」と、アナンシは言いました。「みんながぼくのところへやって来る。助けてくれとたのんで、食べ物や贈り物をくれるだろう」

So Anansi took a big clay pot, and he went from house to house and from village to village. Everywhere he went, he took a little wisdom and put it in his pot. He took wisdom from the old men and the young women. He took wisdom from the farmers and the hunters. He even took wisdom from the animals. Soon, the pot was full of all the wisdom in the world.

そこでアナンシは大きな土のつぼを持って、家から家へ、村から村へと回りました。行く先々で、少しずつ知恵をもらって、つぼに入れました。おじいさんたちからも、若い女の人たちからも知恵をもらいました。農家の人からも、狩人からも知恵をもらいました。動物たちからまで知恵をもらいました。まもなく、つぼは世界じゅうの知恵でいっぱいになりました。

"Now I must hide it," Anansi said. "Somebody might steal it." He looked around and saw a very tall tree near his house. "I will hide it at the top of that tree. Nobody will find it there."

「さあ、これをかくさなくちゃ」と、アナンシは言いました。「だれかに盗まれるかもしれない」 あたりを見回すと、家の近くにとても高い木が見えました。「あの木のてっぺんにかくそう。あそこならだれにも見つからない」

Anansi tied a rope around the pot. Then he hung the pot on the front of his body, over his stomach, and started to climb.

アナンシはつぼになわを結びつけました。それからつぼを体の前、おなかの上にぶら下げて、木を登りはじめました。

But it was not easy. The pot was big and round, and it was between Anansi and the tree. He could not hold the tree well. He climbed a little way up, and then he slipped down. He tried again. He climbed a little higher, and then he slipped down again.

でも、それはかんたんではありませんでした。つぼは大きくて丸く、アナンシと木のあいだにはさまっていました。アナンシは木にうまくつかまれませんでした。少し登っては、ずるずるとすべり落ちました。もう一度やってみました。少し高く登っては、またすべり落ちました。

"Stupid tree!" said Anansi. He tried again and again, but every time, the pot got in his way.

「ばかな木め!」と、アナンシは言いました。何度も何度もやってみましたが、そのたびにつぼがじゃまをしました。

Anansi's young son, Ntikuma, was watching from below. He watched for a long time. At last he said, "Father, why don't you tie the pot on your back? Then you can hold the tree with your arms and legs, and you can climb easily."

アナンシの小さな息子のンティクマが、下から見ていました。長いあいだずっと見ていました。とうとうンティクマは言いました。「お父さん、つぼを背中にしょったらどう? そうすれば、手と足で木につかまれるから、楽に登れるよ」

Anansi stopped. He looked down at his little son. His son was right! It was such a simple idea, but Anansi had not thought of it.

アナンシは動きを止めました。下にいる小さな息子を見ました。息子の言うとおりでした! とてもかんたんな考えなのに、アナンシは思いつかなかったのです。

Anansi became very angry. "I have all the wisdom of the world in this pot," he said, "and my little boy is still wiser than me!"

アナンシはかんかんに怒りました。「このつぼには世界じゅうの知恵が入っているのに」と、アナンシは言いました。「それでもぼくの小さな息子のほうが、ぼくよりかしこいなんて!」

He was so angry that he took the pot and threw it down from the tree. Crash! The pot hit the ground and broke into a hundred pieces. All the wisdom inside ran out across the ground.

アナンシはあまりに腹が立ったので、つぼを木の上から投げ落としました。ガシャーン! つぼは地面にぶつかって、こなごなに割れました。中の知恵はみんな、地面の上に流れ出しました。

Just then, a big rain began to fall. The rain washed the wisdom into the river. The river carried it to the sea, and the sea carried it all over the world.

ちょうどそのとき、大雨が降りだしました。雨は知恵を川へ流しました。川は知恵を海へ運び、海は知恵を世界じゅうへ運んでいきました。

Ntikuma looked at the broken pot. "Father," he said, "now the wisdom is everywhere."

ンティクマは割れたつぼを見ました。「お父さん」と、ンティクマは言いました。「これで知恵はどこにでもあるね」

Anansi sat down and thought about it. At last, he laughed. "You are right, my son," he said. "And maybe that is better. Nobody can keep all the wisdom for himself."

アナンシはすわって、そのことを考えました。とうとう、アナンシは笑いだしました。「おまえの言うとおりだよ、息子や」と、アナンシは言いました。「それに、このほうがいいのかもしれない。だれも知恵をひとりじめすることはできないんだ」

And that is why today, everybody in the world has a little bit of wisdom, but nobody has all of it.

ですから今、世界じゅうのだれもが少しずつ知恵を持っていますが、全部の知恵を持っている人はだれもいないのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

むかしむかし、クモのアナンシは、世界でいちばんかしこい生き物になりたいと思いました。「知恵を持っているのがぼくだけなら」と、アナンシは言いました。「みんながぼくのところへやって来る。助けてくれとたのんで、食べ物や贈り物をくれるだろう」

そこでアナンシは大きな土のつぼを持って、家から家へ、村から村へと回りました。行く先々で、少しずつ知恵をもらって、つぼに入れました。おじいさんたちからも、若い女の人たちからも知恵をもらいました。農家の人からも、狩人からも知恵をもらいました。動物たちからまで知恵をもらいました。まもなく、つぼは世界じゅうの知恵でいっぱいになりました。

「さあ、これをかくさなくちゃ」と、アナンシは言いました。「だれかに盗まれるかもしれない」 あたりを見回すと、家の近くにとても高い木が見えました。「あの木のてっぺんにかくそう。あそこならだれにも見つからない」

アナンシはつぼになわを結びつけました。それからつぼを体の前、おなかの上にぶら下げて、木を登りはじめました。

でも、それはかんたんではありませんでした。つぼは大きくて丸く、アナンシと木のあいだにはさまっていました。アナンシは木にうまくつかまれませんでした。少し登っては、ずるずるとすべり落ちました。もう一度やってみました。少し高く登っては、またすべり落ちました。

「ばかな木め!」と、アナンシは言いました。何度も何度もやってみましたが、そのたびにつぼがじゃまをしました。

アナンシの小さな息子のンティクマが、下から見ていました。長いあいだずっと見ていました。とうとうンティクマは言いました。「お父さん、つぼを背中にしょったらどう? そうすれば、手と足で木につかまれるから、楽に登れるよ」

アナンシは動きを止めました。下にいる小さな息子を見ました。息子の言うとおりでした! とてもかんたんな考えなのに、アナンシは思いつかなかったのです。

アナンシはかんかんに怒りました。「このつぼには世界じゅうの知恵が入っているのに」と、アナンシは言いました。「それでもぼくの小さな息子のほうが、ぼくよりかしこいなんて!」

アナンシはあまりに腹が立ったので、つぼを木の上から投げ落としました。ガシャーン! つぼは地面にぶつかって、こなごなに割れました。中の知恵はみんな、地面の上に流れ出しました。

ちょうどそのとき、大雨が降りだしました。雨は知恵を川へ流しました。川は知恵を海へ運び、海は知恵を世界じゅうへ運んでいきました。

ンティクマは割れたつぼを見ました。「お父さん」と、ンティクマは言いました。「これで知恵はどこにでもあるね」

アナンシはすわって、そのことを考えました。とうとう、アナンシは笑いだしました。「おまえの言うとおりだよ、息子や」と、アナンシは言いました。「それに、このほうがいいのかもしれない。だれも知恵をひとりじめすることはできないんだ」

ですから今、世界じゅうのだれもが少しずつ知恵を持っていますが、全部の知恵を持っている人はだれもいないのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Nobody has all the wisdom in the world.

世界中のちえを一人じめできる人はいない。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Where did Anansi want to hide the pot?

Q2. Who gave Anansi good advice?

Q3. What happened to the wisdom at the end?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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