Connecting the Dots(スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学スピーチの物語)の挿絵

Connecting the Dots

スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学スピーチの物語

  • 📖 458 words
  • ⏱ 約6分
  • YL 1.0–1.4
  • 英検3級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ大学を中退したアップルの創業者が、名門大学の卒業式で語ったのは、成功の話ではなく「三つの話」でした。点と点がつながるとは、どういうことでしょう。

スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式スピーチ(2005年)をもとにした多読ベストのオリジナル読み物(演説の原文は引用していません。短い一句のみ引用)

キーワード(9語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • graduation卒業式
  • degree学位
  • dropped out中退した
  • calligraphyカリグラフィー(西洋書道)
  • garageガレージ、車庫
  • firedクビになった、解雇された
  • failure失敗者、失敗
  • cancerがん
  • foolish愚かな、ばかな

🔊 音声は準備中です。もうしばらくお待ちください。

On June 12, 2005, thousands of students and their families sat in the sun at Stanford University in California. It was graduation day. The speaker was Steve Jobs, the head of Apple. But Jobs did not have a college degree himself.

2005年6月12日、カリフォルニア州のスタンフォード大学で、何千人もの学生とその家族が日差しの中で座っていました。卒業式の日でした。スピーチをしたのは、アップルのトップであるスティーブ・ジョブズでした。けれどもジョブズ自身は、大学の学位を持っていませんでした。

Jobs began with a joke. He said that this was the closest he had ever been to a college graduation. Then he told the students that he only wanted to tell them three stories.

ジョブズは冗談から話を始めました。大学の卒業式にこれほど近づいたのは、生まれて初めてです、と言ったのです。それから学生たちに、今日は三つの話をするだけです、と伝えました。

The first story was about connecting the dots. When Jobs was young, he started college, but he dropped out after six months. He had very little money. He slept on the floor of friends' rooms. Once a week, he walked a long way across town to get a free dinner at a temple.

一つ目は、点と点をつなぐ話でした。ジョブズは若いころ大学に入りましたが、6か月で中退しました。お金はほとんどなく、友だちの部屋の床で寝ていました。週に一度は、町の反対側まで長い道のりを歩き、寺院で無料の夕食を食べました。

Because he was no longer a regular student, he could go to any class he liked. He went to a class on calligraphy, the art of beautiful writing. It did not seem useful at all. But ten years later, when he was making the first Macintosh computer, he remembered what he had learned. The Mac became the first popular computer with beautiful letters.

正規の学生ではなくなったので、どの授業にも好きに出られました。そこで、カリグラフィー(文字を美しく書く技術)の授業に出てみました。何の役にも立ちそうにない授業です。ところが10年後、最初のマッキントッシュを作っていたとき、そこで学んだことがよみがえりました。こうしてMacは、美しい文字を使える初めての人気コンピューターになったのです。

When you are living your life, he explained, you cannot see how the pieces will fit together. You can only see it later, when you look back. So you have to trust that the small dots in your life will connect someday.

人生のさなかにいるときは、ばらばらの出来事がどうつながるのか見えません。見えるのは、あとになって振り返ったときだけです。だから、人生の小さな点はいつかつながると信じるしかない。ジョブズはそう説明しました。

The second story was about love and loss. Jobs started Apple with a friend in his parents' garage when he was twenty. The company grew very fast. But when he was thirty, he was fired from the company he had started. He felt like a failure.

二つ目は、愛と喪失の話でした。ジョブズは20歳のとき、両親の家のガレージで友人とアップルを始めました。会社はみるみる大きくなりました。ところが30歳のとき、自分で始めたその会社をクビになってしまいました。ジョブズは、自分は失敗者だと感じました。

Still, he loved his work. He started a new company called NeXT. He also bought a small computer graphics group, and it became the company Pixar. Pixar made Toy Story, the first movie made fully with computers. Later, Apple bought NeXT, and Jobs went back to Apple. He said that being fired was one of the best things that ever happened to him.

それでも、仕事への愛は消えませんでした。ジョブズはネクストという新しい会社を立ち上げました。さらにコンピューターグラフィックスの小さなグループを買い取り、それがピクサーという会社になりました。ピクサーは、全編をコンピューターで作った初めての映画『トイ・ストーリー』を生み出しました。のちにアップルがネクストを買収し、ジョブズはアップルに戻りました。クビになったことは、人生で最高の出来事の一つだった、とジョブズは語りました。

The third story was about death. A year before the speech, doctors had told him he had cancer. He told the students that remembering death helps you see what is really important. Your time is short, he said, so do not waste it living the life that someone else wants for you.

三つ目は、死についての話でした。スピーチの1年前、ジョブズは医師からがんだと告げられていました。死を意識すると、本当に大切なものが見えてくる。人生の時間は限られているのだから、他人が望む人生を生きて無駄にしてはいけない。ジョブズは学生たちにそう語りました。

At the end, he shared four words from the back cover of an old magazine that he loved as a young man: "Stay hungry. Stay foolish." He wished the same for the students.

最後にジョブズは、若いころに愛読していた古い雑誌の、裏表紙にあった言葉を紹介しました。「ハングリーであれ。愚かであれ」。そして、あなたたちもそうであってほしい、と学生たちに願いを伝えました。

Jobs died in 2011. His speech has been watched by millions of people online. Many people find hope in it because it is honest. It talks about failure, not only success.

ジョブズは2011年に亡くなりました。このスピーチは、インターネットで何百万人もの人に見られています。多くの人がこの話に希望を見いだすのは、正直だからです。成功だけでなく、失敗についても語っているのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

2005年6月12日、カリフォルニア州のスタンフォード大学で、何千人もの学生とその家族が日差しの中で座っていました。卒業式の日でした。スピーチをしたのは、アップルのトップであるスティーブ・ジョブズでした。けれどもジョブズ自身は、大学の学位を持っていませんでした。

ジョブズは冗談から話を始めました。大学の卒業式にこれほど近づいたのは、生まれて初めてです、と言ったのです。それから学生たちに、今日は三つの話をするだけです、と伝えました。

一つ目は、点と点をつなぐ話でした。ジョブズは若いころ大学に入りましたが、6か月で中退しました。お金はほとんどなく、友だちの部屋の床で寝ていました。週に一度は、町の反対側まで長い道のりを歩き、寺院で無料の夕食を食べました。

正規の学生ではなくなったので、どの授業にも好きに出られました。そこで、カリグラフィー(文字を美しく書く技術)の授業に出てみました。何の役にも立ちそうにない授業です。ところが10年後、最初のマッキントッシュを作っていたとき、そこで学んだことがよみがえりました。こうしてMacは、美しい文字を使える初めての人気コンピューターになったのです。

人生のさなかにいるときは、ばらばらの出来事がどうつながるのか見えません。見えるのは、あとになって振り返ったときだけです。だから、人生の小さな点はいつかつながると信じるしかない。ジョブズはそう説明しました。

二つ目は、愛と喪失の話でした。ジョブズは20歳のとき、両親の家のガレージで友人とアップルを始めました。会社はみるみる大きくなりました。ところが30歳のとき、自分で始めたその会社をクビになってしまいました。ジョブズは、自分は失敗者だと感じました。

それでも、仕事への愛は消えませんでした。ジョブズはネクストという新しい会社を立ち上げました。さらにコンピューターグラフィックスの小さなグループを買い取り、それがピクサーという会社になりました。ピクサーは、全編をコンピューターで作った初めての映画『トイ・ストーリー』を生み出しました。のちにアップルがネクストを買収し、ジョブズはアップルに戻りました。クビになったことは、人生で最高の出来事の一つだった、とジョブズは語りました。

三つ目は、死についての話でした。スピーチの1年前、ジョブズは医師からがんだと告げられていました。死を意識すると、本当に大切なものが見えてくる。人生の時間は限られているのだから、他人が望む人生を生きて無駄にしてはいけない。ジョブズは学生たちにそう語りました。

最後にジョブズは、若いころに愛読していた古い雑誌の、裏表紙にあった言葉を紹介しました。「ハングリーであれ。愚かであれ」。そして、あなたたちもそうであってほしい、と学生たちに願いを伝えました。

ジョブズは2011年に亡くなりました。このスピーチは、インターネットで何百万人もの人に見られています。多くの人がこの話に希望を見いだすのは、正直だからです。成功だけでなく、失敗についても語っているのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Follow what you love, and trust that today's small steps will make sense later.

好きなことを追いかけよう。今日の小さな一歩は、あとになって意味を持つと信じて。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. How many stories did Jobs tell?

Q2. What class did Jobs go to after he dropped out?

Q3. What happened to Jobs when he was thirty?

🎥 本物を見る・聞く 実際のスピーチ

🎥 映像・StanfordSteve Jobs' 2005 Stanford Commencement Addressスタンフォード大学公式。2005年の卒業式スピーチの全体(約15分)

外部サイト(YouTube など)が新しいタブで開きます。読み終わってから見るのがおすすめ。

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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