Why Thoreau Went to the Woods(ソローはなぜ森へ行ったのか)の挿絵

Why Thoreau Went to the Woods

ソローはなぜ森へ行ったのか

  • 📖 511 words
  • ⏱ 約5分
  • 🔊 2:44
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ1845年の夏、一人の青年が町を離れ、森の湖のほとりに自分で建てた小屋で暮らし始めました。彼はそこで、何を確かめようとしたのでしょうか。

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー『ウォールデン 森の生活』(1854年)第2章「住んだ場所と住んだ目的」をもとに

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • deliberatelyよく考えて、意図して
  • pond池、小さな湖
  • simplify単純にする
  • details細かいこと
  • railroad鉄道
  • dawn夜明け
  • statue像、彫像
  • quality質
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On the fourth of July, 1845, a young American named Henry David Thoreau began living alone in a small house in the woods. The house stood near a quiet lake called Walden Pond, not far from the town of Concord, Massachusetts. He had built it himself. He lived there for two years and two months, and later he wrote a book about it called Walden.

1845年7月4日、ヘンリー・デイヴィッド・ソローという若いアメリカ人が、森の中の小さな家で一人暮らしを始めました。家は、マサチューセッツ州コンコードの町からほど近い、ウォールデン池という静かな湖のほとりにありました。ソローが自分で建てた家です。ソローはそこで2年2か月暮らし、のちにその日々を『ウォールデン』という本に書きました。

Why did he do it? Thoreau was not running away from people. He often walked into town, and friends came to visit him. He went to the woods, he explained, because he wanted to live deliberately, which means living carefully and on purpose. He wanted to face only the most important facts of life and see what life could teach him. He did not want to reach the end of his life and discover that he had never really lived.

なぜ、そんなことをしたのでしょうか。ソローは人から逃げていたわけではありません。よく町まで歩いて出かけましたし、友人たちも訪ねてきました。森へ行ったのは、「熟慮して」生きたかったからだ、とソローは説明しています。よく考え、目的をもって生きるということです。人生のいちばん大切な事実だけに向き合い、人生から何を学べるのかを確かめたかったのです。人生の終わりになって、自分は本当には生きていなかったと気づくようなことには、なりたくなかったのです。

Thoreau felt that most people's lives were too busy and too full of small things. Our life is wasted away by details, he wrote. Then he gave his famous advice: "Simplify, simplify." Let your business be two or three things, he said, not a hundred or a thousand. Instead of three meals a day, eat one if necessary; instead of a hundred dishes, five.

ソローは、たいていの人の生活は忙しすぎて、こまごましたことであふれていると感じていました。私たちの人生は、細かいことのためにすりへらされている、とソローは書いています。そして、あの有名な助言をしました。「簡素に、簡素に」。なすべきことは百や千ではなく、二つか三つにしなさい。必要なら一日三食を一食に、百皿の料理を五皿にしなさい、と。

He also thought that people rushed around without asking why. Everyone wanted faster trains and quicker messages. But Thoreau asked: are we using these things, or are they using us? We do not ride on the railroad, he joked; it rides on us.

また、人々はなぜかを問わずに、せかせかと動き回っている、とソローは考えていました。だれもが、もっと速い汽車や、もっと速い通信を求めていました。けれどもソローは問いかけます。私たちがそれらを使っているのか。それとも、それらに使われているのか。私たちが鉄道に乗っているのではない。鉄道が私たちの上に乗っているのだ、とソローは冗談めかして言いました。

In the woods, Thoreau loved the morning most of all. He got up early and bathed in the pond. For him, morning was not just a time on the clock. It was the feeling of being fully awake. Morning is when I am awake and there is a dawn in me, he wrote. To be awake, he believed, is to be alive.

森の中で、ソローは何よりも朝を愛しました。早起きして、池で水浴びをしました。ソローにとって朝とは、時計が示すただの時刻ではありません。すっかり目覚めているという感覚のことでした。「朝とは、私が目覚めていて、私の中に夜明けがあるときのことだ」とソローは書いています。目覚めていることこそ、生きていることだと信じていたのです。

He also believed that people have a wonderful power: the power to make their lives better by their own effort. An artist can paint a beautiful picture or carve a beautiful statue. But it is a far greater art, Thoreau said, to change the quality of the day itself by the way we live it.

ソローはまた、人間にはすばらしい力があると信じていました。自分の努力で、人生をよりよくする力です。芸術家は、美しい絵を描いたり、美しい像を彫ったりできる。けれども、生き方によって一日そのものの質を変えることこそ、はるかに偉大な芸術なのだ、とソローは言いました。

Thoreau did not want everyone to move to the woods. In fact, he left the pond himself after two years, because he felt that he had several more lives to live. What he wanted was for each person to find out what really matters to them, and to remove what does not.

ソローは、だれもが森へ移り住むべきだと考えていたわけではありません。実際、ソロー自身も2年あまりで池を離れました。自分にはまだ生きるべき人生がいくつもある、と感じたからです。ソローが望んだのは、一人ひとりが、自分にとって本当に大切なものは何かを見きわめ、そうでないものを取りのぞくことでした。

His words are often read today by people who feel tired of busy lives, crowded schedules and endless messages. They remind us that a full life is not the same as a busy life.

ソローのことばは今も、忙しい生活や、ぎっしりつまった予定や、終わりのないメッセージに疲れた人々に、よく読まれています。充実した人生と忙しい人生は同じではない。そう思い出させてくれるのです。

Try this today. Make a list of everything you did yesterday. Then mark the two or three things that really mattered to you. Tomorrow, try to remove or shorten one thing that did not matter, and give that time to one thing that did. That is how Thoreau's "Simplify, simplify" can begin in an ordinary life.

今日、やってみましょう。昨日やったことを全部書き出してみます。そのうち、自分にとって本当に大切だったことを二つか三つ選んで、印をつけます。明日は、大切でなかったことを一つやめるか短くして、その時間を大切なことに回してみましょう。そうすれば、ソローの「簡素に、簡素に」を、ふつうの暮らしの中で始めることができます。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

1845年7月4日、ヘンリー・デイヴィッド・ソローという若いアメリカ人が、森の中の小さな家で一人暮らしを始めました。家は、マサチューセッツ州コンコードの町からほど近い、ウォールデン池という静かな湖のほとりにありました。ソローが自分で建てた家です。ソローはそこで2年2か月暮らし、のちにその日々を『ウォールデン』という本に書きました。

なぜ、そんなことをしたのでしょうか。ソローは人から逃げていたわけではありません。よく町まで歩いて出かけましたし、友人たちも訪ねてきました。森へ行ったのは、「熟慮して」生きたかったからだ、とソローは説明しています。よく考え、目的をもって生きるということです。人生のいちばん大切な事実だけに向き合い、人生から何を学べるのかを確かめたかったのです。人生の終わりになって、自分は本当には生きていなかったと気づくようなことには、なりたくなかったのです。

ソローは、たいていの人の生活は忙しすぎて、こまごましたことであふれていると感じていました。私たちの人生は、細かいことのためにすりへらされている、とソローは書いています。そして、あの有名な助言をしました。「簡素に、簡素に」。なすべきことは百や千ではなく、二つか三つにしなさい。必要なら一日三食を一食に、百皿の料理を五皿にしなさい、と。

また、人々はなぜかを問わずに、せかせかと動き回っている、とソローは考えていました。だれもが、もっと速い汽車や、もっと速い通信を求めていました。けれどもソローは問いかけます。私たちがそれらを使っているのか。それとも、それらに使われているのか。私たちが鉄道に乗っているのではない。鉄道が私たちの上に乗っているのだ、とソローは冗談めかして言いました。

森の中で、ソローは何よりも朝を愛しました。早起きして、池で水浴びをしました。ソローにとって朝とは、時計が示すただの時刻ではありません。すっかり目覚めているという感覚のことでした。「朝とは、私が目覚めていて、私の中に夜明けがあるときのことだ」とソローは書いています。目覚めていることこそ、生きていることだと信じていたのです。

ソローはまた、人間にはすばらしい力があると信じていました。自分の努力で、人生をよりよくする力です。芸術家は、美しい絵を描いたり、美しい像を彫ったりできる。けれども、生き方によって一日そのものの質を変えることこそ、はるかに偉大な芸術なのだ、とソローは言いました。

ソローは、だれもが森へ移り住むべきだと考えていたわけではありません。実際、ソロー自身も2年あまりで池を離れました。自分にはまだ生きるべき人生がいくつもある、と感じたからです。ソローが望んだのは、一人ひとりが、自分にとって本当に大切なものは何かを見きわめ、そうでないものを取りのぞくことでした。

ソローのことばは今も、忙しい生活や、ぎっしりつまった予定や、終わりのないメッセージに疲れた人々に、よく読まれています。充実した人生と忙しい人生は同じではない。そう思い出させてくれるのです。

今日、やってみましょう。昨日やったことを全部書き出してみます。そのうち、自分にとって本当に大切だったことを二つか三つ選んで、印をつけます。明日は、大切でなかったことを一つやめるか短くして、その時間を大切なことに回してみましょう。そうすれば、ソローの「簡素に、簡素に」を、ふつうの暮らしの中で始めることができます。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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A full life is not the same as a busy life: simplify, and live on purpose.

充実した人生と忙しい人生は同じではない。シンプルにして、目的をもって生きよう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. How long did Thoreau live at Walden Pond?

Q2. What was Thoreau's famous advice?

Q3. Why did Thoreau leave the woods?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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