What You Tell Yourself Every Day(毎日、自分に何を語りかけるか)の挿絵

What You Tell Yourself Every Day

毎日、自分に何を語りかけるか

  • 📖 612 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 3:35
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじヒルは、目標をくり返し自分に語りかける「自己暗示」で信念を育てられると考えました。その考えを紹介しながら、現代の心理学がこの方法についてどこまで言えるのかも、慎重に見ていきます。

ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』(1937年)の考え方を紹介する多読ベストのオリジナル英文(原文は著作権保護中のため引用していません)

キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • faith信念
  • autosuggestion自己暗示
  • psychology心理学
  • emotion感情
  • subconscious mind潜在意識
  • challenging挑戦しがいのある、難しめの
  • vagueあいまいな
  • implementation intentions実行意図(「もし〜なら〜する」という計画)
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Napoleon Hill's famous book, Think and Grow Rich, was published in 1937. Hill's first idea was simple: success begins with a strong desire for a definite goal. This reading introduces two more of his ideas, faith and autosuggestion, in our own words. We will also look at what modern psychology says about them.

ナポレオン・ヒルの有名な本『思考は現実化する』が出たのは、1937年のことです。ヒルの最初の考えは、単純なものでした。成功は、はっきりした目標への強い願望から始まる、というのです。ここでは、ヒルのほかの二つの考え、「信念」と「自己暗示」を、私たちの言葉で紹介します。あわせて、それについて今の心理学がどう言っているかも見てみましょう。

For Hill, faith meant a strong belief that you can reach your goal. He thought that many people fail before they even begin, because deep inside they do not believe that success is possible for them. So how can a person build faith? Hill's answer was autosuggestion.

ヒルの言う信念とは、自分は目標にたどり着ける、と強く信じることでした。多くの人は、始める前から負けている、とヒルは考えました。心の奥で、自分が成功できるはずはないと思いこんでいるからです。では、どうすれば信念を育てられるのでしょうか。ヒルの答えは、自己暗示でした。

Autosuggestion means the messages that you give to yourself. "Auto" means "self," and a suggestion is an idea that is put into your mind. We all do this every day, often without noticing. When you say to yourself, "I'm bad at English," you are giving yourself a suggestion. Hill believed that if we repeat a message again and again, with real feeling, it slowly goes deep into the mind and changes how we think and act.

自己暗示とは、自分で自分に送るメッセージのことです。「オート」は「自分」、「サジェスチョン」は「暗示」、つまり心に吹きこまれる考えのことです。私たちはみな、毎日これをしています。気づいていないことも多いのですが。「私は英語が苦手だ」と自分に言うとき、あなたは自分に暗示をかけているのです。同じメッセージを、本当に心をこめて何度もくり返していると、それは少しずつ心の奥に入りこみ、考え方や行動を変えていく。ヒルはそう信じていました。

That is why he told his readers to read their written goals aloud every day, and to imagine clearly that they had already reached them. He believed that a goal repeated with strong emotion would reach the subconscious mind, the part of the mind that works below our everyday thinking. Then, he said, this hidden part of the mind would help us find ways to reach the goal.

だからヒルは、書き出した目標を毎日声に出して読み、もうそれを手に入れた自分の姿をありありと思い描くように、と読者に勧めたのです。強い気持ちをこめてくり返された目標は、潜在意識に届く、とヒルは考えていました。潜在意識とは、ふだんの考えのさらに下で働いている心の部分です。そうなれば、この隠れた心が、目標にたどり着く方法を見つける手助けをしてくれる、というのです。

Is this true? Modern psychology gives a careful answer: partly yes, and partly no. Words alone cannot bring money or exam results. But the way we talk to ourselves can change our habits, and habits change results.

これは本当なのでしょうか。今の心理学は、慎重な答えを出しています。半分は正しく、半分は正しくない、というものです。言葉だけで、お金が入ってきたり、試験に受かったりすることはありません。けれども、自分への語りかけ方が変われば習慣が変わり、習慣が変われば結果も変わるのです。

First, research on goal setting has found that clear and challenging goals usually lead to better work than vague goals like "Just do your best." This fits well with Hill's advice to make a goal definite.

まず一つ目。目標の立て方についての研究によると、はっきりした、やりがいのある目標のほうが、「とにかくベストを尽くせ」のようなあいまいな目標よりも、たいていよい成果につながることが分かっています。これは、目標をはっきりさせなさいというヒルの助言とよく合っています。

Second, psychologists have found that "if-then" plans are especially useful. Researchers call them implementation intentions. Instead of only saying "I will study English," you decide exactly when and where: "If I get on the train in the morning, then I will listen to an English story." Studies show that plans like this help many people actually start, because the situation itself reminds them what to do.

二つ目。心理学者たちは、「もし〇〇したら、△△する」という形の計画がとくに役に立つことを見つけました。研究者はこれを「実行意図」と呼んでいます。「英語を勉強する」と言うだけでなく、いつ、どこでやるかをきっちり決めておくのです。たとえば、「朝、電車に乗ったら、英語の物語を聞く」というように。研究によると、こういう計画を立てると、多くの人が実際に取りかかれるようになります。その場面そのものが、何をすればいいかを思い出させてくれるからです。

Third, there is a warning. Some studies suggest that only dreaming about a happy result can make people less active, perhaps because the mind relaxes as if the goal has already been reached. The psychologist Gabriele Oettingen has found that it works better to imagine the goal and then think clearly about the problems on the way. Also, repeating very positive sentences that you do not really believe, like "I am perfect," may make some people feel worse, not better.

三つ目は、気をつけたい点です。うまくいったときのことを夢見ているだけでは、かえって動かなくなることがある、という研究もあります。たぶん、もう目標を果たしたかのように、心が気をゆるめてしまうからでしょう。心理学者のガブリエル・エッティンゲンは、目標を思い描いたうえで、そこへ行く途中のじゃまものについてもはっきり考えておくほうがうまくいく、ということを見いだしました。また、「私は完璧だ」のように、本当は信じていない、極端に前向きな言葉を繰り返すと、人によってはかえって気分が落ち込むことがあるようです。

Here is an example. Yui is a thirty-year-old office worker. For years, she said to herself, "I'm too old to learn English." Then she changed her words. Every morning she reads this sentence: "I am a person who studies English every day, and I am getting better little by little." She can believe it, because it is true. She also made an if-then plan: "If I finish my lunch, then I will read one short story in English." Three months later, she had read about sixty stories, and her old sentence was gone.

例を一つ挙げましょう。ユイは三十歳の会社員です。何年ものあいだ、「英語を習うには年をとりすぎている」と自分に言い聞かせてきました。そこで、その言葉を変えてみました。今では毎朝、この文を読んでいます。「私は毎日英語を勉強している人間で、少しずつ上達している」。これなら信じられます。本当のことだからです。ユイは、「昼ごはんを食べ終わったら、英語の短い物語を一つ読む」という「もし〜したら」の計画も立てました。三か月後、ユイは六十ほどの物語を読み終え、前の口ぐせはすっかり消えていました。

Try this today. Write two sentences. The first one is a positive sentence about yourself that is true and easy to believe, such as "I am someone who keeps learning." The second one is an if-then plan for your goal. Read both aloud tonight and again tomorrow morning. Then, when the "if" happens, do the "then."

今日、ためしてみましょう。文を二つ書いてください。一つ目は、自分についての前向きな文です。「私は学び続ける人間だ」のように、本当のことで、すんなり信じられるものにしましょう。二つ目は、目標のための「もし〜したら、〜する」という計画です。今夜と明日の朝、二つとも声に出して読みましょう。そして、「もし」の場面がやってきたら、「〜する」を実行するのです。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ナポレオン・ヒルの有名な本『思考は現実化する』が出たのは、1937年のことです。ヒルの最初の考えは、単純なものでした。成功は、はっきりした目標への強い願望から始まる、というのです。ここでは、ヒルのほかの二つの考え、「信念」と「自己暗示」を、私たちの言葉で紹介します。あわせて、それについて今の心理学がどう言っているかも見てみましょう。

ヒルの言う信念とは、自分は目標にたどり着ける、と強く信じることでした。多くの人は、始める前から負けている、とヒルは考えました。心の奥で、自分が成功できるはずはないと思いこんでいるからです。では、どうすれば信念を育てられるのでしょうか。ヒルの答えは、自己暗示でした。

自己暗示とは、自分で自分に送るメッセージのことです。「オート」は「自分」、「サジェスチョン」は「暗示」、つまり心に吹きこまれる考えのことです。私たちはみな、毎日これをしています。気づいていないことも多いのですが。「私は英語が苦手だ」と自分に言うとき、あなたは自分に暗示をかけているのです。同じメッセージを、本当に心をこめて何度もくり返していると、それは少しずつ心の奥に入りこみ、考え方や行動を変えていく。ヒルはそう信じていました。

だからヒルは、書き出した目標を毎日声に出して読み、もうそれを手に入れた自分の姿をありありと思い描くように、と読者に勧めたのです。強い気持ちをこめてくり返された目標は、潜在意識に届く、とヒルは考えていました。潜在意識とは、ふだんの考えのさらに下で働いている心の部分です。そうなれば、この隠れた心が、目標にたどり着く方法を見つける手助けをしてくれる、というのです。

これは本当なのでしょうか。今の心理学は、慎重な答えを出しています。半分は正しく、半分は正しくない、というものです。言葉だけで、お金が入ってきたり、試験に受かったりすることはありません。けれども、自分への語りかけ方が変われば習慣が変わり、習慣が変われば結果も変わるのです。

まず一つ目。目標の立て方についての研究によると、はっきりした、やりがいのある目標のほうが、「とにかくベストを尽くせ」のようなあいまいな目標よりも、たいていよい成果につながることが分かっています。これは、目標をはっきりさせなさいというヒルの助言とよく合っています。

二つ目。心理学者たちは、「もし〇〇したら、△△する」という形の計画がとくに役に立つことを見つけました。研究者はこれを「実行意図」と呼んでいます。「英語を勉強する」と言うだけでなく、いつ、どこでやるかをきっちり決めておくのです。たとえば、「朝、電車に乗ったら、英語の物語を聞く」というように。研究によると、こういう計画を立てると、多くの人が実際に取りかかれるようになります。その場面そのものが、何をすればいいかを思い出させてくれるからです。

三つ目は、気をつけたい点です。うまくいったときのことを夢見ているだけでは、かえって動かなくなることがある、という研究もあります。たぶん、もう目標を果たしたかのように、心が気をゆるめてしまうからでしょう。心理学者のガブリエル・エッティンゲンは、目標を思い描いたうえで、そこへ行く途中のじゃまものについてもはっきり考えておくほうがうまくいく、ということを見いだしました。また、「私は完璧だ」のように、本当は信じていない、極端に前向きな言葉を繰り返すと、人によってはかえって気分が落ち込むことがあるようです。

例を一つ挙げましょう。ユイは三十歳の会社員です。何年ものあいだ、「英語を習うには年をとりすぎている」と自分に言い聞かせてきました。そこで、その言葉を変えてみました。今では毎朝、この文を読んでいます。「私は毎日英語を勉強している人間で、少しずつ上達している」。これなら信じられます。本当のことだからです。ユイは、「昼ごはんを食べ終わったら、英語の短い物語を一つ読む」という「もし〜したら」の計画も立てました。三か月後、ユイは六十ほどの物語を読み終え、前の口ぐせはすっかり消えていました。

今日、ためしてみましょう。文を二つ書いてください。一つ目は、自分についての前向きな文です。「私は学び続ける人間だ」のように、本当のことで、すんなり信じられるものにしましょう。二つ目は、目標のための「もし〜したら、〜する」という計画です。今夜と明日の朝、二つとも声に出して読みましょう。そして、「もし」の場面がやってきたら、「〜する」を実行するのです。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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The words you repeat to yourself shape your habits, so choose them with care.

自分にくり返し語りかける言葉が習慣をつくる。だから言葉は慎重に選ぼう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. What does "autosuggestion" mean?

Q2. Which of these is an "if-then" plan?

Q3. What did Gabriele Oettingen find works better than only dreaming about a happy result?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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