Franklin's Little Book of Virtues(フランクリンの十三徳)の挿絵

Franklin's Little Book of Virtues

フランクリンの十三徳

  • 📖 668 words
  • ⏱ 約6分
  • 🔊 3:47
  • YL 1.5–2.4
  • 英検準2級目安
  • 📝 全訳つき

あらすじ若きフランクリンは「一つも間違いをしない人間になろう」と決意しますが、すぐに壁にぶつかります。そこで考えた、13の徳目と小さな手帳を使う方法とは?

『フランクリン自伝』(The Autobiography of Benjamin Franklin, 1771〜1790年執筆)をもとに

キーワード(10語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • virtues美徳、徳目
  • intentions意図、心がけ
  • temperance節制
  • frugality倹約
  • industry勤勉
  • sincerity誠実
  • tranquility平静
  • humility謙虚さ
  • columns(表の)縦の列
  • faults欠点、あやまち
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Benjamin Franklin is one of the most famous Americans in history. He was a printer, a writer, a scientist who studied lightning, and one of the leaders who helped create the United States. But when he was young, he was not perfect at all. He talked too much, he could be proud and rude, and his papers were often in a mess.

ベンジャミン・フランクリンは、アメリカの歴史で特に有名な人物の一人です。印刷屋であり、作家であり、雷を研究した科学者であり、アメリカ合衆国を作るのに力を尽くした指導者の一人でもありました。けれども、若いころのフランクリンは、決して完璧な人間ではありませんでした。おしゃべりが過ぎ、いばったり失礼な態度をとったりすることもあり、書類はしょっちゅう散らかっていました。

When he was a young man in his twenties, Franklin made a bold plan. He decided to try to live without ever doing anything wrong. He thought it would be easy. He knew what was right and what was wrong, so why couldn't he always do right? But he soon found that it was much harder than he had imagined. While he was watching out for one fault, another one would surprise him. Bad habits, he discovered, were stronger than good intentions.

二十代の若者だったころ、フランクリンは大胆な計画を立てました。悪いことを一つもせずに生きてみよう、と決めたのです。簡単なことだと思っていました。何が正しくて何が間違っているかは分かっているのだから、いつも正しいことができないはずはない、と考えたのです。ところが、すぐに思っていたよりずっと難しいことが分かりました。一つの欠点に気をつけていると、別の欠点が不意をついて顔を出すのです。悪い習慣は、よい心がけよりも強い。フランクリンはそう気づきました。

So he decided to be more scientific about it. First, he made a list of thirteen virtues, or good qualities, with a short rule for each one. Here they are, in simple words. Temperance: don't eat or drink too much. Silence: only say things that help others or yourself. Order: keep everything in its place, and do each task at its time. Resolution: decide to do what you should do, and do what you decide. Frugality: don't waste money. Industry: don't waste time; always do something useful.

そこでフランクリンは、もっと科学的に取り組むことにしました。まず、身につけたい十三の徳、つまりよい性質を書き出し、それぞれに短い決まりをつけました。やさしい言葉で言うと、次のとおりです。節制:食べすぎない、飲みすぎない。沈黙:人や自分のためになることだけを話す。規律:物はすべて決まった場所に置き、仕事はそれぞれ決まった時にする。決断:やるべきことをやると決め、決めたことはやる。節約:お金を無駄にしない。勤勉:時間を無駄にせず、いつも何か役に立つことをする。

Sincerity: don't trick people; think and speak honestly. Justice: don't hurt others, and do your duty to them. Moderation: avoid going to extremes, and don't stay angry about wrongs done to you. Cleanliness: keep your body, clothes and home clean. Tranquility: don't get upset about small things or accidents. Chastity: be pure and faithful in love. Humility: follow the examples of Jesus and Socrates.

誠実:人をだまさず、正直に考え、正直に話す。正義:人を傷つけず、人に対してなすべきことをする。中庸:極端に走らず、ひどいことをされても、いつまでも根に持たない。清潔:体も服も住まいも清潔にしておく。平静:ささいなことや思いがけない出来事に取り乱さない。純潔:恋愛においては清らかで誠実である。謙譲:イエスとソクラテスを手本にする。

At first, his list had only twelve virtues. But a Quaker friend kindly told him that people thought he was proud. In conversations, he always needed to be right, and he was often rude to others. So Franklin added a thirteenth virtue: humility.

はじめ、このリストには徳が十二しかありませんでした。ところが、クエーカー教徒の友人が、みんなはきみのことをいばっていると思っているよ、と親切に教えてくれました。人と話していると、フランクリンはいつも自分が正しくないと気がすまず、相手に失礼な態度をとることもよくあったのです。そこでフランクリンは、十三番目の徳として「謙譲」を加えました。

Next, he made a little book. He gave one page to each virtue. On each page, he drew seven columns with red ink, one for each day of the week. Then he drew thirteen lines across, one for each virtue. Every night, he looked back on his day. If he had broken a rule, he put a small black spot in the box for that virtue and that day.

次に、フランクリンは小さな手帳を作りました。一つの徳に一ページずつあてました。どのページにも、赤いインクで縦に七つの列を引きました。一週間の曜日の数です。それから横に十三本の線を引きました。こちらは徳の数です。毎晩、フランクリンはその日一日を振り返りました。決まりを破っていたら、その徳とその曜日が交わるますに、小さな黒い点をつけたのです。

But he did not try to fix everything at once. He knew that would be too much. Instead, he focused on just one virtue each week. In the first week, he worked hard on temperance, and only checked the others at night. In the second week, he moved on to silence, and so on. In thirteen weeks he finished the whole list, so he could go through it four times a year.

けれども、何もかも一度に直そうとはしませんでした。それでは手に負えないと分かっていたからです。そのかわり、一週間に一つの徳だけに力を注ぎました。最初の週は節制に懸命に取り組み、ほかの徳は夜に点検するだけにしました。二週目は沈黙に移る、というぐあいです。十三週でリストをひとめぐりするので、一年に四回繰り返すことができました。

He compared this to a gardener. A wise gardener does not try to pull all the weeds in his garden at once. He works on one bed at a time, and when he has finished one, he moves on to the next. In the same way, Franklin hoped to see his pages slowly become clean, with fewer and fewer black spots.

フランクリンは、これを庭師にたとえています。賢い庭師は、庭じゅうの雑草を一度に抜こうとはしません。一度に一つの花壇だけ手入れをし、それが終わったら次の花壇に移ります。それと同じように、手帳のページが少しずつきれいになり、黒い点がだんだん減っていくのを見たい、とフランクリンは願ったのです。

What happened? Franklin was surprised to find that he had many more faults than he had thought. But he had the joy of watching them become fewer. He never became perfect. Order, in particular, gave him trouble all his life. Yet when he was an old man, he wrote that thanks to this little project, he was a better and happier man than he would otherwise have been.

結果はどうだったでしょう。フランクリンは、自分には思っていたよりずっとたくさんの欠点があると知って驚きました。けれども、それが少しずつ減っていくのを見る喜びも味わいました。完璧になることは、とうとうありませんでした。特に規律には、一生手を焼きました。それでも年をとってから、この小さな試みのおかげで、やらなかった場合よりもずっとましな、ずっと幸せな人間になれた、と書いています。

Try this today. Choose just one virtue that you want to improve, such as order, silence or industry. Draw seven boxes on a piece of paper for the next seven days. Every night, give yourself an honest mark. Don't try to be perfect. Just try to have fewer black spots at the end of the week than at the beginning.

今日、試してみましょう。規律、沈黙、勤勉など、よくしたい徳を一つだけ選んでください。紙に、これからの七日分、七つのますを描きましょう。毎晩、自分に正直に点をつけてください。完璧を目指さなくていいのです。週の終わりに、週の初めより黒い点が少なくなっていれば、それで十分です。

📖 全訳をまとめて読む 読み終わってからの答え合わせに

ベンジャミン・フランクリンは、アメリカの歴史で特に有名な人物の一人です。印刷屋であり、作家であり、雷を研究した科学者であり、アメリカ合衆国を作るのに力を尽くした指導者の一人でもありました。けれども、若いころのフランクリンは、決して完璧な人間ではありませんでした。おしゃべりが過ぎ、いばったり失礼な態度をとったりすることもあり、書類はしょっちゅう散らかっていました。

二十代の若者だったころ、フランクリンは大胆な計画を立てました。悪いことを一つもせずに生きてみよう、と決めたのです。簡単なことだと思っていました。何が正しくて何が間違っているかは分かっているのだから、いつも正しいことができないはずはない、と考えたのです。ところが、すぐに思っていたよりずっと難しいことが分かりました。一つの欠点に気をつけていると、別の欠点が不意をついて顔を出すのです。悪い習慣は、よい心がけよりも強い。フランクリンはそう気づきました。

そこでフランクリンは、もっと科学的に取り組むことにしました。まず、身につけたい十三の徳、つまりよい性質を書き出し、それぞれに短い決まりをつけました。やさしい言葉で言うと、次のとおりです。節制:食べすぎない、飲みすぎない。沈黙:人や自分のためになることだけを話す。規律:物はすべて決まった場所に置き、仕事はそれぞれ決まった時にする。決断:やるべきことをやると決め、決めたことはやる。節約:お金を無駄にしない。勤勉:時間を無駄にせず、いつも何か役に立つことをする。

誠実:人をだまさず、正直に考え、正直に話す。正義:人を傷つけず、人に対してなすべきことをする。中庸:極端に走らず、ひどいことをされても、いつまでも根に持たない。清潔:体も服も住まいも清潔にしておく。平静:ささいなことや思いがけない出来事に取り乱さない。純潔:恋愛においては清らかで誠実である。謙譲:イエスとソクラテスを手本にする。

はじめ、このリストには徳が十二しかありませんでした。ところが、クエーカー教徒の友人が、みんなはきみのことをいばっていると思っているよ、と親切に教えてくれました。人と話していると、フランクリンはいつも自分が正しくないと気がすまず、相手に失礼な態度をとることもよくあったのです。そこでフランクリンは、十三番目の徳として「謙譲」を加えました。

次に、フランクリンは小さな手帳を作りました。一つの徳に一ページずつあてました。どのページにも、赤いインクで縦に七つの列を引きました。一週間の曜日の数です。それから横に十三本の線を引きました。こちらは徳の数です。毎晩、フランクリンはその日一日を振り返りました。決まりを破っていたら、その徳とその曜日が交わるますに、小さな黒い点をつけたのです。

けれども、何もかも一度に直そうとはしませんでした。それでは手に負えないと分かっていたからです。そのかわり、一週間に一つの徳だけに力を注ぎました。最初の週は節制に懸命に取り組み、ほかの徳は夜に点検するだけにしました。二週目は沈黙に移る、というぐあいです。十三週でリストをひとめぐりするので、一年に四回繰り返すことができました。

フランクリンは、これを庭師にたとえています。賢い庭師は、庭じゅうの雑草を一度に抜こうとはしません。一度に一つの花壇だけ手入れをし、それが終わったら次の花壇に移ります。それと同じように、手帳のページが少しずつきれいになり、黒い点がだんだん減っていくのを見たい、とフランクリンは願ったのです。

結果はどうだったでしょう。フランクリンは、自分には思っていたよりずっとたくさんの欠点があると知って驚きました。けれども、それが少しずつ減っていくのを見る喜びも味わいました。完璧になることは、とうとうありませんでした。特に規律には、一生手を焼きました。それでも年をとってから、この小さな試みのおかげで、やらなかった場合よりもずっとましな、ずっと幸せな人間になれた、と書いています。

今日、試してみましょう。規律、沈黙、勤勉など、よくしたい徳を一つだけ選んでください。紙に、これからの七日分、七つのますを描きましょう。毎晩、自分に正直に点をつけてください。完璧を目指さなくていいのです。週の終わりに、週の初めより黒い点が少なくなっていれば、それで十分です。

日本語訳:多読ベスト

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このお話の教訓 Moral

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Work on one good habit at a time, and check yourself every day.

よい習慣は一つずつ。毎日ふり返ろう。

理解度チェック Quick Quiz

読み終わったら、3問だけ。間違えても大丈夫。多読は「だいたいわかる」で十分です。

Q1. Why did Franklin add humility to his list?

Q2. How many virtues did Franklin focus on each week?

Q3. What did Franklin say about his project when he was old?

この読み物の使い方 3ステップ

  1. 聞きながら読む 音声に合わせて光る文を目で追う(聞き読み)。わからない語は飛ばしてOK。
  2. 音声なしで読む ⏱計測ボタンで読む速さ(WPM)を測ってみる。
  3. 耳だけで聞く 🎧聞くだけモードで、文字を見ずに内容がわかるか試す。🔁1文リピートで音読・シャドーイングも。

聞き読みの効果とやり方/多読三原則

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